仮面ライダー剣 サンドリオンウォーリアーズ   作:伊勢村誠三

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カウント・ザ・ラウズカード
現在ライダーが使えるカードは?

ブレイド  ♠︎A~9、Q
ハジメ   ♥A〜10、Q ♦J、Q
レンゲル  ♣︎A〜7、9、10
ペコリーヌ ♦︎A〜9
覇瞳皇帝  ♥K ♠︎J ♦︎K ♣︎K ⊕A


♣︎10

1

いつも通りたい焼き名人アルティメットフォームとしての仕事を終えたハジメは売れ残ったたい焼きと飲み物を持って屋上に向かった。

 

「おーいヒヨリ嬢!」

 

「お、ハジメ君お疲れ様!」

 

自主トレをしていたヒヨリにたい焼きと飲み物を渡す。

眼鏡とかそういった変装に使えそうな物が無かったので裏方の手伝いをクロエや店長とローテーションでやっていたのだ。

 

「どうだった?」

 

「リトルリリカル達にサレン嬢やお客さんから調べてもらった情報によると、ブレイド達、サレンディアには帰ってないらしい。

後指名手配こそされてるけど王宮騎士団と軋轢の有る獣人達や一部テレサ女学院の関係者なんかはあんまり乗り気じゃないっぽいね。」

 

もしかしたら巡回兵がいない間に獣人居住区に逃げるのが安全かも。と話をまとめるハジメ。

 

「そっか、アンデッドなんかの話は?」

 

「一応、それらしい話は無かった。

けど残りは化身体アンデッドが殆どのはずだからそうゆう話がなくても不思議じゃない。」

 

化身体アンデッド。

前に戦ったサーペントアンデッドはシンプルに強かったし、その前のオーキッドアンデッドも別ベクトルで厄介だった。

 

「デザートで凄いの来ちゃったね。」

 

「しかもうち一体はカテゴリーK、うち一体はスート♣︎最強と呼び声高いタイガーアンデッドだ。楽観は出来ない。」

 

取り敢えず、クロエやユニも交えてこれからについて議論しようという事でユニ達のいる部屋に向かうと

 

「あれ?クロエ嬢どうした?」

 

部屋のドアの前で固まったまま動かないクロエがいた。

 

「どうした?まるで鳩が豆鉄砲食らった様な顔して。」

 

クロエは、何故か絶句したまま部屋の方を指差す。

そこで見たのは

 

「ママー!おっぱいちょうだいおっぱいー!」

 

「「「……………。」」」

 

18歳児が平均年齢9歳の集団に混じっておままごとをしている。

しかも赤ちゃん役で。

文章にすればただそれだけの事だが、実際に目にすれば絶句するしかない光景がそこにあった。

 

「え、えぇ?あ、し、ししょう!助けて!

ユニちゃんがいくらおままごとでもアウトな感じの

『へんたいふしんしゃさん』みたいなことを!」

 

ハジメは無言でユニの首根っこを引っ掴むと屋上に引きずり出して正座させた。

 

「何をするんだグラサンたい焼き名人コートカマキリ。

あと少しでキョウカママのおっぱいを堪能出来たところを」

 

「いや犯罪だよ。

犯罪すぎっしょそれは流石に。

何やってんのマジで?」

 

「何っておままごとだが?」

 

「いやおままごとだが?じゃないわ!

もはや何から突っ込んでも面白いぐらいに犯罪だわ!」

 

「……精神科病棟と王宮騎士団。

引き取ってもらいたい方を選べるぞ。

どっちが良い?」

 

「いややめたまえ。割とガチトーンで性犯罪者を見る目でこっちを見るのはやめたまえ。」

 

ハジメは本当に冷たい目をしていた。

それもうブリザードのラウズカードでも使ってるのでは?

と思わせるほどに。

 

「あのな、自分の弟子が裁判になったら間違いなく被害者として証人席に立たされるような事態に立ち会えばだれでもああなるぞ。

こんのマザコンドチビ18歳児。」

 

「あんな年端もいかない少女に寄ってたかって師匠呼びされてる君も大概だぞ?」

 

「いや仮にそうでもアンタは人の事言えないっしょ?」

 

「それにこの世界で俺より年下の人間見つける方が難しっていうか…」

 

「「「え?」」」

 

やべっ口が滑ったと口を抑えるハジメ。

 

「……ハジメ君、冗談だよね?」

 

「それは……」

 

言葉に詰まるハジメ。

するとそこに彼の感覚に引っかかる何かがあった。

渡りに船とばかりにジョーカーラウザーを起動するハジメ。

 

「え!?ちょっとハジメ君?」

 

「ごめんちょっと抜ける!」

 

<FLOAT ♥4>

 

ドラゴンフライアンデッドに変身したハジメは通りに降りるとその中の荒くれ者のような男の首をダガーでかっ切る!

男は猿人と狼男を合わせたような怪人になって倒れた。

 

(狼人間…やっぱアイツが動いてるか。)

 

誰かが兵士を呼ばないうちに空に逃げたハジメは飛行しながらアンデッドの気配を探った。

 

(流石にこんだけ街が広くてアンデッドの数が少なくちゃそう簡単に引っかからないか。

まってろよウルフアンデッド。俺の最後の獲物。)

 

 

 

 

場所は変わって『アンデッドハンター』のギルドハウス。

その日の夜。ブレイドは寝苦しさを感じて目が覚めた。

 

(なんか、身体が締め付けられてる?)

 

ぼんやりする頭を動かして目を開ける。

一瞬で意識が覚醒した。

手術台のような場所に革のベルトで固定されていたからだ。

 

「ウェ!こ、これは……」

 

ベルトだけじゃない。手首より先には袋で包まれていて指先で何かすることも出来ない。

両足も何かおもりがついているのか全く上がらない。

 

(ブレイバックルや剣は…一応見える範囲にあるか。)

 

なぜか服装はさっきまでの聖テレサ女学院の制服ではなくいつも着てるのと似たデザインの服になっている。

次に部屋の状況だが、自分の背後は分からないが、見える範囲で状況を説明すると右側に、およそ病院には必要ないと思われる道具が掛けられた壁が、左側には何もない壁とおそらく唯一外とつながっているドア。

 

そのドアと自分の固定されている手術台の間に小さなテーブルが有り、

そこにブレイバックルと剣が置かれている。

 

「あら起きたんですか?」

 

ドアが開いて、おそらくこの状態を生んだ張本人が現れた。

二本角の魔族の少女、エリコだ。

 

「くすくす。怯えてる顔も取っても可愛らしいですね。

あなた様、もうちょっと待っていてください。

あなたからその異物を取り除いてあげます。」

 

「……仮面ライダーの力の事か?」

 

浮かべていた不気味な笑みがスッと消える。

 

「ええ………そうですよ。

あなたには、あなたには私だけに染まっていてほしいのにようやく会えたと思えばあなたは不気味な化け物に染まっているおかしいですよね?私が誰よりもあなた様を思っているのにただ暴れることしか考えていない怪物の方があなたと近い所にいるとか封印されていてもゆるせませんよあのエルフの雌もそうですね私だけのお婿さんを主様だなんて許されていい筈が無いじゃないですかあなたもそう思うでしょそう思ってるにきまってますよねあなた様あなたから毒物を取り去った後は始末していいですよね?」

 

(………やっべぇ…こいつもう完全に手遅れなヤンデレだ…。)

 

息つく間もなく捲し立てたエリコはまるで幽鬼のような動きで壁にかかった凶器の一つを取る。

 

「ま、まて、待ってくれ。

その丸鋸で何をするつもりだ?」

 

「何って切除ですよ。

取り合えず左手は根元から斬りますね。

もうだいぶ毒物がたまっていますから。

あとは内蔵はなるべく少なめにするので両足も……」

 

「うわああああああああ!!!!

だれか!?誰かいないかああ!ここに化け物がいるぅ!

コッコロ!ぺコリーヌ!キャル!ハジメェ!」

 

思わず情けない声で叫んでしまったブレイド。

それを聞いたエリコは肩を振るわせ

 

「そうですか……ならまずはそいつらからですね。」

 

「え?」

 

「まずはそいつらから血祭りにあげて私しかいないとわからせてあげます。」

 

「は?え?おい、おいちょっと待てよ嘘だろ?

まて!よせ!よせぇええーー!!」

 

エリコは制止など全く聞かずに去って行った。

 

(ま、マズいぞ。このままだと…)

 

最悪な想像がブレイドの脳裏をよぎった。

 

~妄想中~

 

兵士1『おい。本当に通報通りエルフの女の子の頭があったのか?』

 

兵士2『まさか!ここは城壁の内側だぞ?そんなもん滅多に…おっぇ!』

 

兵士1『どうした?』

 

兵士2『最悪!足も見つけた!』

 

(それだけは、それだけは駄目だ。

何とか、何とかしないと!)

 

そう思って何かどうにか出来ないか?

と見まわしているとドアの方から一匹、多分エリコが出ていくときに入って来たんだろうオオカブトムシがいた。

 

「もしかして…来い!」

 

そう言うとカブトムシは羽を広げるとブレイドの手首のところまでやって来た。

角を器用に使い袋を外し、ベルトの金具を外す。

 

「やっぱビートルアンデッドの眷属か。ありがとうな。」

 

ブレイドはカブトムシをいったんおろして体のベルトをすべて外し、足の重りを引きずりながらテーブルにたどり着く。

 

「よし、これで…変身!」

 

<TURN UP ♠A>

 

ブレイドに変身しておもりを殴り壊す。

剣を装備して外に出る。

 

「コッコロ!ぺコリーヌ!チエル!居たら返事をしてくれ!」

 

呼びかけながら最愛の仲間たちを助けるべく走る。

しかし返ってきたのは

 

「KUWAAAA………!」

 

狼男と猿人を合わせたような怪物の雄叫びだった。

 

「こいつらは……」

 

全員、普通の人間のような服装をしている。

まさか全員入院していた患者か?

 

「本格的に化け物病院ってか。」

 

かかって来る狼人間を切り伏せていく。

幸い常人よか強い程度、雑魚モンスター程度の強さしかない。

 

「コッコロ!ぺコリーヌ!チエル!生きてるか!?」

 

「その声は、主様!」

 

コッコロの声だ。

邪魔な狼人間の頭を捕まえて壁に叩きつける。

脳漿をまき散らして息絶えた。

汚い。

 

「その道を開けろ!」

 

一人の心臓を突き刺し頭を真っ二つにするようにラウザーを引き抜き、近くに居た別の奴の横っ面をラウザーの柄の先で殴り頭を360度回転させてねじ切る!

 

「コッコロ!」

 

「主様!」

 

走ってきたコッコロを抱きしめる。

ここまで嬉しい再会は久しぶりだ。

 

「ああよかった。本当に心配だったぞ。」

 

「私もです主様。」

 

「あ、やっと追いついた!コッコロちゃん!」

 

「チエル様、ご無事でしたか。」

 

ぺコリーヌは、よっぽど酷い不意打ちでも喰らってない限り平気だろう。

それでも心配は心配だがまずは2人を逃がさなくては。

 

「殿は俺がやる。だから二人は全力で逃げてくれ。」

 

「主様は?」

 

「俺はぺコリーヌを探す。

ハジメのバイト先のたい焼き屋で会おう。」

 

念のために自分を助けてくれたカブトムシを持たせて2人を行かせた。

 

「来るなら来い。全員倒してやる!」

 

<TACKLE ♠︎4>

 

コッコロ達とは逆方向に突進しながらブレイドはなるべく派手な音を立てて進んだ。

 

 

 

翌朝。そろそろ店を出すかという時間帯。

暖簾をあげに出た大将とハジメは早速走ってやってくる2人組を見つけた。

 

「へいいらっしゃ…チビ助!」

 

「はぁ……ハジメ、様…ご無事でした、か。」

 

安心しきったのかコッコロはその場に倒れ込んで、

チエルも座り込んで動かなくなる。

 

「おいおいマジか…大将。

すんませんけど店の準備お願いします。」

 

「何言ってんだ俺も手伝うよ。

ほら、ピンク髪の嬢ちゃん、掴まんな。」

 

2人でコッコロとチエルを運び、後の事は裏方をやっててくれたヒヨリに任せた。

それからハジメは地下室に降りていき

 

「おーいチビ博士!

俺のたい焼き名人スーツ今使えるか?」

 

「今は使えない。もしもの為に戦闘に耐えれるスーツにしたいと言ったのは君だろう。

たい焼き作りに必要な機構を残しつつ戦闘のアシストをしてくれるスーツなどテレ女一の賢者たる僕をもってしてもあと半日かかる。」

 

「逆にだいたい一日で作れるのがすげえよ。

それじゃ困る。少しだけでも使えないか?」

 

「下半身のプロテクターは全て替えるつもりだからそれと、奥でほこりをかぶってたプロトタイプで代用してくれ。」

 

「プロトタイプのスペシャルターボの出力は?」

 

「当社比75%。」

 

「ちょい不安だけど仕方ないか。」

 

ハジメは近くに会った雑巾でプロトスーツを乾拭きして埃を落とす。

 

「よーし、プロトたい焼き名人アルティメットフォーム、出陣!」

 

 

 

 

ランドソルの外、キャルは特に当ても目的もなく歩いていた。

サレンディア救護院に顔を出しずらくなってからというものの、退屈で仕方ない。

 

(前までは、あそこに居るだけで嫌な事とか全部忘れそうになった。

気に喰わないいつも笑顔な奴がいて、

小さいくせにしっかりしてるアイツがいて、

カッコつけてんだか飄々としてんだか分かんない奴がいて、

裏切り者だって知っても助けてくれたアイツがいて……。)

 

面白かった。振り回されて疲れたりもしたけど、それでもあそこがいいと思う自分がいた。

 

「アンデッドと戦って魔物と戦って、

死にかけて危ない目に遭ってたまに買い食いして。」

 

何で今更。もう自分は決定的裏切りをした。

調査によれば何とか逃げ延びたらしいが、

あのままでは確実に死んでいた。

そんな状況を演出したのは間違いなく自分だ。

 

「アイツらに会ったら、謝りたいな。」

 

謝って許してくれるとは思わないが。

 

「ん?誰か倒れて…ってブレイド!?」

 

噂をすればなんとやら。

といったやつで何故かボロボロで倒れているブレイドがいた。

擦り傷切り傷だらけで気絶している。

 

「助ける…しかないか。」

 

キャルはブレイドを背負うと取り敢えず安全な場所まで運ぶことにした。




コッコロ「コッコロと!」

ユイ「ユイの!」

2人「アンデッドサーチャー!」

コッコロ「今回紹介するのはこちら!」

<FUSION ♥J>

ユイ「♥のカテゴリーJ、
ウルフアンデッドです!」

コッコロ「仮面ライダーブレイド24、25話に登場したのアンデッドです。」

ユイ「人間を狼人間にして支配能力とが身体中に生えたナイフ武器で、原作では仮面ライダーブレイドに封印されました。」

コッコロ「今作ではまだ姿を見せませんが配下の狼人間は今回沢山出てきましたね。」

ユイ「次回もお楽しみに!」
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