現在ライダーが使えるカードは?
ブレイド ♠︎A~10、Q ⊕A
ハジメ ♥A〜10、Q ♦J、Q
レンゲル ♣︎A〜7、9、10
ペコリーヌ ♦︎A〜9
覇瞳皇帝 ♥K ♠︎J ♦︎K ♣︎K ⊕A
1
取り戻したブルースペイダーはご機嫌だった。
もしかしたら王宮騎士団の奴らに専門の整備を受けたのかもしれない。
(それだけは感謝してやるか。)
ブレイドはそんなふうに思いながら戻って来た愛車を雨風をしのげるように隠すと変身して
<TIME ♠10>
一旦衛兵たちの時間を止めてその間に検問を突破。
フードを深くかぶってサレンディア救護院を目指した。
「ねえ、救護院に帰ってどうするの?」
「サレンさんにはすごい世話になったからさ。
せめて一言ぐらい、さ。」
「……まるでもう会わないみたいな言い方ね。」
「もちろん。
これ以上なにか巻き込むわけにはいかないよ。」
ちょっと寂しそうにブレイドは言った。
そんなふうに思いつめさせた一因が自分にあると思うと少し心を曇らせるキャルだった。
「ここだ。」
久しぶりに来るサレンディア救護院は子供の声とドジメイドのスズメの悲鳴が聞こえてくる。
美食殿がいなくても平常運転の様だ。
「少し、見ない顔が有るな。」
「ええ。また、
消失。サレンディア救護院にやってくる子供たちの多くはこの突然人が消失するこの現象のせいで親を失った子達だ。
「ロスト……なにかアンデッドと関係有るのかな?」
「ただでさえお尋ね者なのにそんなことにまで首突っ込むの?」
「子供たちにも助けられたしな。」
迷いなく言うブレイドにキャルは何とも言えない不安を覚えた。
あまりにも、にない過ぎだはなかろうか?
「なに?僕の顔何かついてる?」
「なんでも。行くんなら行きましょう。」
2人は裏口に回って真っ直ぐサレンの部屋に向かった。
ドアノブに手を掛けてノックする。
「はい、誰かしら?」
「サレンさん?ブレイドです。」
「……! 入って。」
部屋に入るとサレンは事務机から立ち上がりブレイドとキャルの手を取り
「無事でよかったわ。
あなた達がいざ居なくなるとすごく寂しいものなのよ?」
「すいません何も言わずに。」
なんだか母親か姉に怒られてるような、むず痒い感じだ。
キャルはというと何とも居心地悪そうというか、慣れてないと言った様子。
「それで、わざわざ寄ってくれたのはコッコロちゃん達の手掛かりを探しに?」
「それも有りますけど
一番は、サレンさんにお願いが。」
「お願い?」
「もう関わらないでください。
本当だったらサレンさんは、
サレンディアの皆は無関係だったんです。」
それを聞いたサレンは眉をひそめて
「何を言ってるの?
ここまで来たら最後まであなた達の戦いを見届けるわ。」
「分かってるんですか?
それはつまり覇瞳皇帝に狙われるってことで」
「ええ。それに私はサレンママとか言われ始めて久しいけど、これでも王宮騎士団元副団長。かつての死んだはずの仲間のゾンビをでっち上げられて利用されて何も感じない程人間出来て無いのよ。」
「サレンさんそうだったんですか!?」
「アンタ知らなかったの?」
意外な事実と自分は知っててキャルは知っていたという事実に二重で驚くブレイド。
「ま、とにかくそういう訳だから。
援軍が必要になったらいつでも呼びなさい。
このサレン。年甲斐もなく大暴れしちゃうわ。」
「年甲斐もなくって…サレンさんまだ17だろ?」
「こらこら。女の子にその手の話題はNGよ?」
「年齢、NG、覚えた。」
グッとサムズアップするブレイド。
それを見て何故か凄く懐かしい感じがするわと笑うサレン。
「もう行きなさい。ここもマークされてるはずだから。
他の皆に会いたかったらギルド『動物苑』を尋ねなさい。」
「分かりました。ありがとうございます。」
2人はフードを被りなおすと獣人居住区を目指した。
2
「くっそ!くそ!くそ!」
動物苑傘下ギルドの一つ、
ギザ刃の大剣で素振りをする獣人の少女がいた。
ギルドメンバーの一人のマコトだ。
彼女が荒れてるきっかけは至極単純。
手ひどく負けた。この一言に尽きる。
相手は時々ギルドに遊びに来るミミという兎の獣人の少女の師匠、四条ハジメだった。
事の成り行きは今王宮騎士団に無実の罪で指名手配されているハジメ達をかくまって欲しいというものだった。
マコトとしても依頼だというなら断るつもりは無かったし、
幼馴染のユイの仲間を路頭に迷わせては目覚めが悪い。
だがタダで協力するというのも虫のいい話だったので、
手合わせぐらい付き合って貰おうという話だったのだ。
「アンタ、かなり強いんだって?
正々堂々よろしく頼むよ?」
「俺もアンタみたいな美人と二人きりってのはなかなか魅力的だ。」
なんて軽口もそこそこに試合は始まった。
ハジメは弓にゴムの刃を付けた武器を使っていた。
マコトもそれに合わせて木剣だ。
「そらそら!」
「よ!ほ!前菜はもうよさそうだな?」
マコトの連撃を避けて弓を構えなおすとハジメは不敵に笑った。
マコトも好戦的に口を弓なりに吊り上げる。
「ああ。ようやく温まって来たし、行くぜ!」
激しい打ち合いが始まった。
互いの攻撃を武器で受け、
時に足で弾いてどちらも譲らぬ攻防が続く。
「はは!いいね。こういうのを待ってたんだ!」
「そりゃどうも。
でも楽しい時間は終わりみたいだ。」
ピりっと無数の、敵意を感じる。
ハジメと立会人のリトルリリカルたちを守る様に構えると、そこら中からどうにも様子のおかしい人々が現れた。
全員種族を問わず犬歯が異常に発達し、爪が鋭く伸びている。
「ウルフアンデッドの狼人間ウイルスの初期症状か。」
そう言うとハジメは弓を捨ててポケットに手を突っ込む。
「は!?お前何してんだよ!?周りは敵だらけだぞ!」
「変身。」
<CHANGE ♥A>
ハジメはカリスに変身して醒弓カリスラウザーを構えた。
「その姿!?お前が、仮面ライダー?」
カリスの力はすさまじかった。
刃をふるえば狼人間は簡単に真っ二つになり、弓を放てば十何人も一気に貫いた。
『さて、こんなもんか。
いい加減出てこい!ウォームアップなら終わったぞ!』
カリスがそう言うと屋根の上からナイフの鎧と威嚇する狼の仮面を装着した怪人が現れた。
最後の♥のアンデッド、ウルフアンデッドだ。
「こいつが、アンデッド……」
『はぁ!』
カリスはカリスラウザーを構えてウルフに向かって行くが
「ふん!」
ウルフはリトルリリカルに向けてウイルスを込めた攻撃を放つ。
カリスは身体ごと盾になる。
その隙にウルフは逃げ出した。
「あ、待ちやがれ!」
『やめておけ。返り討ちにされて手下にされるだけだ。』
<SPIRIT ♥2 RECOVER ♥9>
カリスはハジメの姿に戻るとウルフに受けた傷を回復する。
「………なあ、一ついいか?」
「なんだいマコト嬢?」
「お前私相手に手加減したよな?」
「手加減?」
「なんで仮面ライダーに変身しなかった?」
「死んじゃうからに決まってるでしょ?
トン単位のパンチやキックできるようになるんだぞライダーって。」
「ふざけんな!
私は馬鹿に舐められんのだけは我慢ならないんだ!」
殴りかかったマコトを簡単によけるとす、っと足をかけて転ばす。
「テメッ!」
「何熱くなってんだよ。子供の前だぜ?」
その言葉にそれ以上手を出すわけにも行かず引き下がった。
ハジメはノーゲームだと言ったがマコトにしてみれば手加減された上に諭されるような事まであればそれは敗北に他ならなかった。
「はぁ……何してるんだろ。」
素振りをやめて天を仰ぐ。
自分にイラついてる自分がいる。
それは弱い自分にだろうか?
それとも、あの程度の事に腹を立ててる自分にだろうか?
「あのー!すいません!」
なんて考えていると声を掛け来た奴がいた。
若干童顔の少年とそれよりやや年下の猫の獣人の少女だ。
「ギルド自警団ってここですか?」
「ああ、お前らは、ブレイドとキャル、だったか?
ユイ達から聞いてるよ。」
取り合えず2人は事情を説明された。
ユイとレイは相変わらずサレンディアで生活してて、
ユニ、クロエ、チエルの聖テレサ女学院の面々とハジメはたい焼きのほへと屋で、コッコロとヒヨリは自警団のギルドハウスに厄介になってるらしい。
「なあ、アンタらも早く仲間と会いたいだろうけど、
一つ頼みが有るんだ。」
「なに?僕にできることだと良いんだけど。」
「アンタの名前、ブレイドって言ったよな?
コッコロってエルフの子から聞いたんだけど、
お前もハジメと同じ仮面ライダーなんだって?」
「ああ。そうだけど?」
「変身して私と手合わせしてくれ。」
本気で驚いたブレイドとキャルは顔を見合わせた。
「どんな怪我しても何も言わない。だから頼む。
これは私の我儘だ。煮られても焼かれても構わない。」
と、言われたものの、そういう訳にも行くまい。
なにせ仮面ライダーとは本来アンデッドを効率よく倒すためのシステム。
対人、対物なんて生温いような対異常用兵器だ。
「そもそも、ライダーの武器って手加減なんかできないように設計されてる物なんだぞ?
それでもいいのか?」
そう言ってるとばかりに力強く頷くマコト。
「へ~。だったら戦わせてあげようか?」
なんだか人を小ばかにしたような癪に障る声がする。
周囲に目をやると三人を囲むように無数の騎士と、
ラルクのトモとおかっぱ頭の男がいた。
「お前は……」
「僕かい?僕はやとわれだけど王宮騎士団副団長の」
「オクトー。」
ブレイドがその名を呼ぶ。
一同驚いたように、特に名前を呼ばれたオクトー本人は特に驚くがすぐに調子を戻し
「へえ?君が物知りなのかな?
それとも僕が自分が思ってるより有名なのかな?」
「有名って……何初対面みたいに言ってるんだよ。
そりゃ敵だった時期の方が長いし、
互いに辛酸舐めさせあった仲だけど流石に他人のふりは傷つくぞ?」
「他人のふりって……
今日あったばっかの他人のはずだよ。」
「そんな事言ってるとノウェムに嫌われるぞ?」
するとオクトーが本気で不快そうに表情を歪めて
「ああ、あの無意味のムイミちゃんのこと?
別に嫌われたって良いよ。
僕んちからお宝盗み出したガキだし?」
今度はブレイドが驚く番だった。
まさかオクトーの口からそんな台詞が出るとは思わなかったからだ。
『きっとそいつのせいでこじつけが行われたんだ!』
ノウェムに言われた台詞を頭の中で反芻する。
なるほど。ようやく納得した。
「オクトー。先に謝まっとく。
記憶引っ張り出す為に本気でマジ殴り5、6発行くからごめん。」
3
「「変身!」」
<TURN UP ♠︎A>
<OPEN UP ⊕A>
オリハルコンエレメントとスピリチアエレメントがぶつかり合い、弾かれ合い装着者に向かう。
ブレイドとトモは同時に仮面ライダーに変身した。
「ふ!」
「はぁ!」
ラルクが放った矢をジャンプで避けながらブレイドはラウザーを投擲する。
二射目の矢を受けてしまったが代わりに遅れて届いたブレイラウザーはラルクラウザーの弦を切り断った。
「行くぞ!」
「……こい!」
ブレイドは生身の時に使ってる剣を引き抜きラルクに斬りかかった。
「おいおいこんなに強いなんて聞いてないぞ?
あっちの2人もやる気満々っぽいし。」
騎士たちを相手に立ち回ってるキャルとマコトを見下ろしながら独り言ちるオクトー。
自分だけでも逃げてしまおうかな?
なんて思い始めた頃
「オクトー!」
変身したままのブレイドが立ちはだかった。
ラルクの方を見ると地面にブレイラウザーと剣で串刺しにされている。
「容赦なしかよ!?
人畜無害そうな顔しといてやる事えげつないな!」
「始末屋のお前が言うかよ?
ま、取り合えず。ちょっと痛いから我慢しろよ!」
そう言ってブレイドは変身を解除した。
その為に発せられたオリハルコンエレメントでオクトーを吹っ飛ばし、倒れた所を馬乗りになる。
「悪いな。お前とノウェムの為と言いつつ少し私怨が入るかもしれない。」
「し、私怨って……」
「これはユイの分!これはレイの分!これはヒヨリの分!
それからこれとこれとこれと!
あとこれも名前も知らないお前に永遠にログアウトさせられた奴らの分!」
ブレイドは髪の毛をひっつかんでグーで鼻の辺りを重点的にぶん殴った。
ちょっととかそんなレベルでない私怨がこもってる。
(お、重ッ!こいつ僕を生かして返す気ないだろ!?
意識、飛ぶ!)
ぼんやりした視界でブレイドが拳を振り上げるのが見える。
だが逆光と殴られて過ぎたせいかブレイドの姿が何だか……。
(カブトムシの、化け物……)
本当にマズいかもしれない。
もう覚悟してオクトーが目を閉じたとき
「オクトー!止せえええーー!!」
誰かがブレイドに体当たりしてそれを止めた。
「ノウェム!」
「ナオ!?え、でも今オクトーを襲ってたアンデッドは……」
ブレイドの姿を見て困惑するノウェムを見上げるオクトー。
(あっれ?……………なんか、違うな。)
自分がこいつを抱えて、アイツやトゥインクルウィッシュの奴らから……
それからアカウントを保護したり、クレープ食べに行ったり…
あれ?これは…いつの記憶だ?
(バカスカ殴られたせいか?
それともこれは……本当にムイミが言うように忘れてる?)
思わずそう考えるくらいにその記憶は楽しくて、面白くて……。
ここに居たくないと思わせて来るようで、
(駄目だ頭回んない!)
「おいオクトー大丈夫か?
めっちゃ殴られてたけど頭痛いのか?」
痛いどころか直接硬い棒か何かで引っ掻き回されたようにズキズキと痛む。
「僕がオクトーの封印を弄ったからな。」
そう言って笑うブレイド。
なんだかその目が、うまく言えないが気持ち悪い。
「ナオ?お前、今日ちょっとなんか変だぞ?
何かあったのか?」
「ああ。遂に最後の♠の下級アンデッドを封印してさ!
これで俺の力もだいぶ使えるようになったんだ。
だからオクトーの封印もどうにかなるかと思ったけど、
ごめんな。
まだ不完全だったみたいで、
封印を緩めてその中から特に印象的な記憶を引っ張るのが限界だった。」
悪いな。思い切り殴ったのにその程度しか出来なくて。
と謝るブレイド。
ノウェムもオクトーも言いようのない不安を覚えた。
なんだか心臓を生温い雑巾で撫でられるような不快感を覚える。
ブレイドは今やばい。
真っ先にそう思ってしまったからだろう。
だからこそ気付けなかった。
ブレイドの瞳がアンデッドの血液と同じ緑色に変色していることに。
ペコリーヌ「ペコリーヌと!」
キャル「キャルの!」
2人「ラウズカードアーカイブ!」
ペコリーヌ「今回紹介するのはこちら!」
<TIME ♠︎10>
キャル「♠︎のカテゴリー10、
タイムスカラベのカードよ!」
ペコリーヌ「仮面ライダーブレイド32話から登場したラウズカードです。」
キャル「仮面ライダーブレイドのカードで、
ラウザーにラウズして使う事で使用者以外の時間を止めることが出来るわ。
ただ止めてる間に一方的にボコるとかは出来なくて、攻撃を与えるには時間をもう一度動かす必要があるわ。」
ペコリーヌ「コンボとしてはブレイド最強の一撃の一つ、ロイヤルストレートフラッシュの一翼を担います。ヤバいですね!」
キャル「次回もお楽しみに!」