仮面ライダー剣 サンドリオンウォーリアーズ   作:伊勢村誠三

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カウント・ザ・ラウズカード
現在ライダーが使えるカードは?

ブレイド ♠︎A~10、Q、K ⊕A(♦︎A〜9、J、Q)
ハジメ  ♥A〜Q
レンゲル ♣︎A〜7、9〜Q ⊕A
覇瞳皇帝 ♥K ♠︎J ♦︎K ♣︎K ⊕A


♥7

1

街に入るとそこは戦場だった。

戦っているのは立った二人。

片方は手負いの獣、ブレイド暴走態。

最早そのアーマーにヒビの無い場所は見当たらず、歪に左半身だけ隆起した筋肉はそのシルエットをアンバランスにしている。

対するは山のような存在感を放つ騎士、レンゲルジャックフォーム。

その鎧に傷らしい傷は一つもなく、金色の輝きは全くくすんでいない。

 

「これは……」

 

「レディ、ここは見守りましょう。」

 

「███▅▅▅▅▅▃▃▄▅▅!!」

 

雄たけびを上げブレイドは飛び掛かった。

レンゲルは振りかぶって頭めがけて剛腕をふるった。

 

そこでブレイドは今までになかった動きを見せた。

頭に拳が当たる瞬間腕に絡みつき、ラウザーからカードを引き抜く。

 

「ケルベロスのカード!?」

 

「ヤバイです!」

 

2人が止めようとしたが遅かった。

まずアブゾーバーにセットされていたJ、Qのカードが

続いてバックルとカードケースから残りのプライムベスタが吸収、封印されレンゲルの変身が解除されてしまう。

 

「ううぅ…ごっほごほ!ぐはぁああ!」

 

変身解除後のバックファイアで盛大に吐血して蹲るキャル。

 

「キャルちゃんが、レンゲルちゃん?」

 

「ぼさっとしないで!行きますよ!変…」

 

「███!」

 

変身して駆けつけようとしたハジメだったがそれより早く手にしたチェンジマンティスのカードにケルベロスを投げつけられ封印されてしまう。

 

「だったらこっちだ!」

 

<FUJION ♥J>

 

仕方なくブレイドの手元にカードが戻るより早くジャックのカードをラウズし、ウルフアンデッドに変身する。

 

 

「はぁあああ!」

 

キャルの首を掴み上げたブレイドに向かって行くが

 

「ぐあ!この火矢は……迷宮女王の使いッ走りか!」

 

「違う!秘密結社ラビリンス!」

 

屋根を見るとシズル、リノ、ノウェムといった面々がこちらを見下ろしている。

 

「私がナオを止める。二人はアイツらを!」

 

「はーい。」

 

「行くよ!」

 

放たれる弓矢とシズルの独特な動きに足止めされるハジメとぺコリーヌを足止めする。

その間にノウェムはブレイドに向かった。

 

「見損なったぞナオ!

お前が、絆の力で私とオクトーを負かしたお前がそんなになるなんて!」

 

ブレイドはそれを見て興味なさげに自分の影から召喚したゴキブリ型怪人、ダークローチをけしかける。

 

「なめんなよ!そんなんじゃ私は止まらないぞ!」

 

しかしブレイドは僅かでも時間を稼げれば十分だったらしくキャルに止めを刺そうとブレイラウザーを振り上げる。

 

「ブレイドォ……お願い…

元に、戻って………アンタ達が、初めてなの…

あのお方に…抱いた尊敬とも、

他の奴らに抱いた劣等感とも、違う…

ぺコリーヌのいい意味で、飾らない、、とことか、

コロ助の一途なとことか……アンタの、

誰にでも手を差し伸べれるとことか…

私にないアンタ達だけの強さに、生まれて初めて嫉妬したの!

だから私がコロ助を踏んずけた時に、

あんな負け惜しみ言ったのも、そうだからなの!

皆私の大好きなままでいて!私の事なんか嫌いでいい!

敵として倒してくれていいからヒーローでいてよ!

それがアンタでしょ!?

仮面ライダーじゃない美食殿のブレイドでしょ!」

 

ブレイドがキャルを下ろし動きが一瞬止まる。

たまたまフリーだったハジメはその隙を見逃さなかった。

 

「キャル!このカードをブレイラウザーに!」

 

ハジメが1枚のカードを投げる。

キャルは酸欠で薄れる意識を必死につなぎ止めカードをキャッチしラウザーにラウズした。

 

<SPIRIT ♥2>

 

スピリットヒューマン。

ヒューマンアンデッドの封印されたそのカードはブレイドに残る人間の部分を刺激し、変身を強制解除させた。

ケルベロスに封印されたラウズカードが解放され、地面に散らばる。

 

「ブレイド!」

 

「ぁ……きゃ、る?」

 

ブレイドは自分の身体を見下ろす。

左腕の肘から下は怪人の腕のままだ、隆起した筋肉は元に戻り、左足は完全に人間の姿に戻っている。

 

「僕、元に……ッッ!」

 

ブレイドはボロボロと涙を流してキャルに抱き着いた。

 

「……たく、しっかりしなさいよ。

アンタ私より年上でしょ?

みっともなく、泣くんじゃないわよ。」

 

そう言うキャルも静かに涙を流してブレイドを抱き返している。

 

「チビ助が見たら嫉妬するな。」

 

ハジメはちょっと冗談を言いながら二枚のカードをラウズする。

 

<ABSORB ♥Q TORNADE ♥6>

 

蘭の香りと共に吹きぬいた息吹が散らばったカードを集めてハジメの手元に運んだ。

 

「レディ、カード戻って来ましたぜ。」

 

♦のカードを受け取るぺコリーヌ。

ハジメもチェンジとスピリットのカード戻し、人間態に戻る。

 

「さて♣のカードだが……。」

 

ハジメとぺコリーヌはキャルとブレイドの元に行き

 

「…………。」

 

「キャル、これ、お前のカード。」

 

「よく返せるわね。

それでまたアンタ達を狙うかもしれないわよ?」

 

「その心配は半分は無い。見てみろ。」

 

そう言ってハジメはチェンジスパイダーのカードを渡す。

キャルが受け取った瞬間、毒々しい紫だった絵柄の背景が明るい金色に変色する。

 

「これって!」

 

「これでもうカテゴリーAがお前の心に干渉する事は無いはずだ。」

 

キャルは暫くそれを見ていたがカードをしまうとグリーンクローバーに跨る。

 

「キャル!待ってくれ!」

 

「今更、居られないわよ…。」

 

「僕を助けてくれた。

仮面ライダーじゃないブレイドと言ってくれた!

それだけで僕の心は救われた!」

 

「でも、アンタをどこかでずっと苦しめてたのは、

私の心の無い言葉じゃない!」

 

グリーンクローバーのエンジンがかかる。

そのまま王宮目指してキャルは走り去った。

 

「キャルちゃーん!私たち!いつでも待ってます!

美食殿の皆でまた美味しいもの食べに行きましょう!

約束ですよ!」

 

 

 

2

「ごめん!私の勘違いだった!」

 

ノウェムが地面に頭を付けるほど深々と頭を下げる。

 

「いや別に構わないよ。

勘違いなんて誰でもあるだろ?」

 

「でもそのせいでナオの腕が元に戻んなくなっちまった!

死人だって出たかもしれないし、謝っても謝り切れない!」

 

場所はラビリンスのクレープ屋前。

一同は一先ず休憩、状況を整理しようという事で集まったのだ。

 

「兎に角はっきりしたな。

多分ブレイドを暴走させたアンデッドはカメレオンアンデッドとスコーピオンアンデッドを人工的に融合させたアンデッドだ。

アンデッドポイズンで暴走って先入観を植え付けてカメレオンの擬態能力で偽者に化けて疑心暗鬼を煽る。」

 

よくできた策だ。

とクレープを食べながら肩をすくめるハジメ。

 

「どうやって正体を探りましょう?

ノウェムちゃんが完全に騙されてた当たり変身の再現度相当高いですよ?」

 

「そうだね、ぺコリーヌなら目の前にご馳走を用意して食いつく方って方法で見破れるけどそれ以外は…」

 

その方法だったら色々ありそうだけど?

と思ったノウェムだったが、ブレイドとぺコリーヌならマジで採用しかねないと思ったから黙った。

 

「うーん……何かいい方法はないでしょうか?」

 

「んーー……そうだ!皆耳貸して!」

 

ごつごつしたアンデッドの指を器用にパチン!

とならし一同を呼び寄せる。

 

「かくかくしかじか。」

 

「はいはい。」

 

「これこれしかじか。」

 

「ええ?それ私らがやるの?」

 

「でもってかくかく。」

 

「うんうん。」

 

「そんでこれこれしかじか。」

 

「ヤバいですね……」

 

「お兄ちゃん本気?」

 

「お姉ちゃんもちょっと引いちゃうわ。」

 

まあ内容が内容だけど歓迎されるとは思っていなかったが、

これ以外に上手い手が思いつかないのも確かだ。

 

「ブレイド、やるからには覚悟いるぞ。」

 

「分かってる下手すりゃ全員敵に回すからね。」




ペコリーヌ「ペコリーヌと!」

キャル「キャルの!」

2人「ラウズカードアーカイブ!」

ペコリーヌ「今回紹介するのはこちら!」

<CHANGE ⊕A>

キャル「スート無しのカテゴリーA、
チェンジケルベロスのカードよ!」

ペコリーヌ「仮面ライダーブレイド42〜47話、劇場版に登場した人造アンデッドのラウズカードです。」

キャル「仮面ライダーグレイブ、ラルク、ランスのカードで、バックルにセットして使う事で使用者に仮面ライダーの力を与えるわ。」

ペコリーヌ「それ以外にはアンデッドを封印、吸収する力が有ります。下手に近づくとライダーも丸腰にされちゃいますよ〜。ヤバいですね!」

キャル「次回もお楽しみに!」
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