現在ライダーが使えるカードは?
ブレイド ♠︎A~10、Q、K ⊕A
ハジメ ♥A〜Q
レンゲル ♣︎A〜7、9〜Q
ギャレン ♦︎A〜9、J、Q
覇瞳皇帝 ♥K ♠︎J ♦︎K ♣︎K ⊕A
1
一同は仲間たちと合流すべく『動物苑』に戻った。
「あ、皆戻って来た!」
「おーいペコさん!ハジメ君!ノウェムちゃん!」
「主様ー!」
ヒヨリ、コッコロ、マコトといった面々が迎えてくれた。
他にも周りを見ると避難していた人たちも粗方戻ってきており、一先ず一件落着と言って良いだろう。
「そちらの方々は?」
「私たちはひm」
「必殺技みたいな名前の愉快なクレープ屋の愉快な店員さんだ。」
勢いで『秘密結社ラビリンス』と名乗りかけたリノの口を塞いでハジメがフォローする。
怪訝そうな顔をされたが一応流してくれた。
「なあマコト嬢。どこでもいいんだが美食殿とこいつらだけで集まれる場所ないか?
ちょっと第三者には聞いて欲しくない話がある。」
ハジメの真剣な表情にマコトは少し考えて
「今度本気で私と戦ってくれ。」
「まいどあり。」
一同はマコトに案内されて彼女の両親が経営する居酒屋に通された。
人払いをしてもらい、各々席に着く。
ハジメとノウェムが一番奥に陣取り、口を開く。
「皆は、バトルファイトについてどの辺まで知ってる?」
一応説明されていた範囲で答える一同。
「確かはるか古に行われた地上を支配する種族を決める聖戦、でしたか?」
「その時に戦ったのがハジメ君やブレイド君が封印したアンデッドたちでしょ?」
「ああ、そこまでは間違いない。
けどそれがどこで行われた場所は知ってるか?」
ハジメの問いに首を横に振る一同。
「ランドソルだ。
正確にはランドソルという事にされた。」
「という事にされた?」
「本来アンデッドとはこの世界にいる筈が無い。
テレビの中の絵空事。
本の上のただのインクで記された嘘。その筈だった。
この世界にジョーカーが迷い込んでしまうまでは。」
2
ハジメが言うには『世界』というものは並行して流れる川のような物らしい。
誰かが作為的に意思を投げ込まない限り他の世界の要素が混ざることはない。
平たく言えば神様の奇跡や魔法でもない限り、アニメが現実にならないのと同じだ。
「けどこの世界はそうじゃなかった。
容易く他の世界の物が入り込んで来てしまうようにできていた。
テレビとか、自販機とか。」
そのうちの一つが、500年間死に場所、死ぬ方法を求めてさすらい続けていたアンデッド、『ジョーカー』だった。
「ジョーカーというアンデッドはかなり特殊だ。
他のアンデッドは始祖を持つのにこいつだけはそうじゃない。
だからこいつがバトルファイトに勝ち残ると、
比喩でもなんでもなく何も残らない。
生態系はリセットされ新たなバトルファイトだけが用意される。」
ジョーカーが迷い込んだ瞬間その条件が揃ってしまったのだ。
そうならないためにはどうするか?
「かつて存在した覇瞳皇帝と同等の力を持った者たちは総力を挙げジョーカーを封印。
バトルファイトを管理する存在と残るアンデッドをジョーカーの記憶から封印された状態で復元し
『この世界ではかつてこのランドソルで行われた聖戦でヒューマンアンデッドが勝者になった。』という歴史を無理やり本物にした。」
かくして二度目のバトルファイトまでの猶予が定められた。
その間に起ったことについては
「私が、話すよ。」
ノウェムが説明を引き継いだ。
かつてランドソルではバトルファイトの様な戦いがあったらしい。
「最強の
それで私は覇瞳皇帝やさっき言った同じぐらいに強い奴ら、七冠って言うんだけどそいつらに命令されてそれに一番近かったナオやヒヨリ達と戦ったんだ。」
「ああ、懐かしいよな。
初めて会った時なんかお前ら分かりやすく悪役だったもん。」
「え?……何言ってんのブレイド君。
私たち、あの蛾のアンデッドの時に初めて会ったんだよね?」
「いやいやヒヨリこそ何言ってんだよ。
僕らが初めて……初めて会ったのは……ウ!」
こめかみを抑えて顔をしかめるブレイド。
どうやら頭痛を感じてるようだ。
「主様!?大丈夫ですか?」
「大丈夫、だけど……」
「無理すんな。それは本来呼び覚ませるもんじゃない。」
ハジメが言う。立ち上がりサングラスを外すとブレイドの頭に手を置き、緑色の目を光らせる。
「……あれ?頭痛が…」
「万物を滅ぼし、封印するジョーカーの力だ。
お間の緩んでた封印を少しだけ元に戻した。」
自身の身体の状態を確かめる様にグーパーと拳を動かすブレイド。
「なあハジメ。前から思ってたんだけど、
なんでお前はアンデッドじゃないのにジョーカーに変身出来るんだ?」
「これから話す。
だからまずはノウェムの話を聞いてくれ。」
ハジメに促されてノウェムは続きを話した。
「で、色々あって大半の奴らは私含めてナオに結局味方して、覇瞳皇帝と戦ったんだ。
その時にナオと一緒だったのがヒヨリにレイ。
それからユイに晶。
最終的に覇瞳皇帝は倒されてアイツの自己中な願いは阻止されたはずだったんだ!
けどそれよりも最悪な事をユイの奴は願った!」
ユイの願いとは、
『みんなとアストルムでずっと一緒に居たい』
つまりこの世界を外から入ってきたものを決して外に出さない無限の牢獄にすることと同義だった。
「その時に世界が一回バラバラになって作り直されることになったんだ。
それで私たちは一回外の世界に出て、
また入ってくるときに記憶を弄られた。」
それが彼女の言う『こじつけ』。
世界の中身その物が似て非なる別物になってしまったのだ。
「その時にこの世界の外に逃げ遅れ、
世界諸共組み直されちまったものが2人いた。」
ハジメが再び説明を引き継ぐ。
一泊おいてブレイドを見据える。
「その2人ってのは覇瞳皇帝と、坂井直人。
ユイ、レイ、ヒヨリの無二の仲間で、仮面ライダーになる前のお前だよ。」
3
「仮面ライダーになる前から、仲間だった?」
ヒヨリの顔をじっと見るブレイド。
寝不足の時に感じるような頭痛と共にぼんやりした思い出が浮かんでは消えていく。
「ああ。けどお前は完全には復元できなかった。
ほんの一欠けら。命を動かす部分が足りない。
そこでそれを埋めるためにお前に付け足されたのは、ジョーカーの力。」
「「「「「「!!?」」」」」」
一同本日何度目かの驚愕を味わう。
だがブレイドだけはすぐに冷静になり
「ま、そうでもなきゃこんな腕になる理由が分かんないな。」
「なぁ!ぶ、ブレイド君その腕って……」
「主様、、ああ、なんとおいたわしや。」
静かに泣きながらブレイドの手を取るコッコロ。
ごつごつ左腕はコッコロのぬくもりを感じるが、
触られてるという感じはあまり感じない。
目を瞑っていたら触られてるか触られてないかぐらいしかわからないかもしれない。
「本当に1番大事な部分だけが欠けちまったお前にミネルヴァは最高の生命力を与えた訳だが…それが記憶の破損をはじめにかなり裏目に出たな。
左足は部分的にジョーカー化してただけだからしばらく感覚鈍い程度だろうが、
変身し続ければ間違いなくまた暴走して身体がアンデッドになる。」
「もとに、元には戻せないのですか!?」
珍しくコッコロが声を荒げてハジメに詰め寄る。
ハジメはサングラスをかけなおすと
「どんなに多く見積もっても、
アブゾーバーを使った変身含めて7回。
それがブレイドが人間でいられる限界だ。」
まあアンデッドポイズン撃ち込まれていなくても後13回ぐらいでこうなっただろうけど。
と付け足す。
「そんな……」
「ジョーカーに限らずアンデッドの細胞は人間の細胞より強い。
仮面ライダーのシステムはざっくり言えばカテゴリーAとの融合により一時的に半アンデッドの改造人間になる事だしな。」
遅かれ早かれブレイドの様に才能のある者はそうなる。
残酷な事実をハジメは淡々と述べた。
「ん?待っておかしくない?
覇瞳皇帝は弟君と一緒にバラバラにされたのよね?
だったら彼女を復活させたのは?」
シズルの疑問にハジメは憎々しげに答えた。
「破壊者だ。」
「破壊者?」
2つ存在するバトルファイトを管理する者の片割れ。
その中でも混沌を司る者。
「奴は自身の望む混沌としたバトルファイトを演出する為に最も我欲に従い行動するはずの覇瞳皇帝をある一体のアンデッドと融合させて復活させた。」
その一体とはアルビノジョーカー。
本来なら停滞したバトルファイトを再開させる修正者をババ札にしたて上げたのだ。
「更にブレイバックルを始めとしたライダーシステムの理論を奴に教えた。
その時に全てのライダー、全ての改造実験体の原型として12体の上級アンデッドと4体のカテゴリーA、更にヒューマンアンデッドと七冠の遺伝子を素材に、ユイの願いを叶えて消滅したミネルヴァの残滓をベースに造られたのが、俺だ。」
ハジメは一同の真ん中に出てジョーカーラウザーを出現させると緑と黒のカミキリムシの様な怪人に変身した。
「改造実験体ジョーカー。
この世界で外から来たジョーカーに代わってバトルファイトの切り札になる筈だった者だ。」
<SPIRIT ♥2>
ヒューマンアンデッドの力を使い、人間の姿に戻る。
「だから、ジョーカーの力を使えたのか。」
「覇瞳皇帝は天才だった。
アンデッドと認められない存在で有りながら俺は一瞬だけならジョーカーの権能を行使出来るし、2、3日寝込んじまうが七冠の力も使える。
そして奴が望んだ様に感情の様な物を持ち、お前らの元に入り込んだ。
奴が一番望んでない形で。」
「どうゆう、こと?」
「俺は覇瞳皇帝の命令を無視して脱走したんだ。
変身解除にどうしても必要なヒューマン以外のアンデッド全てを解放してね。」
自分の意思でやった全ては自分の願いを叶えるために。
と、誇らしげに語るハジメ。
「そのおかげでバトルファイトは再び起こった。
だがそれは本来と全く異なる形で、だ。」
「異なる形?」
「破壊者率いる覇瞳皇帝とその配下と♥、♣︎のアンデッド。
対するは秩序の元にバトルファイトの遂行を望む統制者率いる最後の七冠とその配下と♠︎、♦︎のアンデッドによる次のバトルファイトの方針を賭けた戦いになった。」
4
結果は見ての通り。
覇瞳皇帝達破壊者陣営が勝利を収め、彼女は思うままに世界を作り替えた。
「まずは研究やライダーの開発に必要な設備と権力の確保。
そこで奴が欲したのが、王という立場。」
そこで、と一拍置くと
「そこにおわすユースティアナ・フォン・アストライア王女殿下の立場を奪い取ったって訳だ。」
「ええ!!?ぺ、ペコさんって、王女様だったの!?」
「ん?もしかしてハジメ様がペコリーヌ様の事を終始レディ呼びだったのは…」
「いやだって、一緒に戦ったり飯食いに行ったりして友情を感じてない訳じゃ無いけど、王女殿下に『ペコリーヌ!』とか…恐れ多くて俺にはとても……」
「ハジメって変な所で真面目だよな。」
「普段はキャラ作って若干悪ぶってる癖に根が良い子でございますね。」
「よくペコさんに抱き付かれて真っ赤になってるしね。」
「ほっとけ!」
顔を赤くしてそっぽを向いたハジメは放っておいてブレイド達はペコリーヌの方を向く。
「前に僕らが死ぬ幻覚を見た時言った言葉はそうゆう意味だったんだな。」
『やっと…居場所があるって思えたのに。
美食殿が、帰ってくる場所になッダド思っだのに!』
王宮という居場所をなくしたペコリーヌはその代わりの、誰かと笑い合える場所を求めたのだろう。
だからそれをまた失う事が何より怖くて仕方ないのだろう。
「皆、ごめんなさい黙ってて。」
「構いません。
ペコリーヌ様が私達の仲間であることに変わりは有りません。」
「そうだよ。
それに今更距離置かれたら私らの方が寂しかったりしてね。」
「ペコリーヌ。絶対キャルを連れ戻して、タチハラさんのカードを奪い返して、また美食殿で飯食いに行こうよ。」
「皆…はい!」
ちょっと涙を浮かべながらペコリーヌは大輪の様に笑った。
コッコロ「コッコロと!」
ユイ「ユイの!」
2人「アンデッドサーチャー!」
コッコロ「今回紹介するのはこちら!」
<JOKER>
ユイ「バトルファイトの切り札、ジョーカーアンデッドです!」
コッコロ「仮面ライダーブレイド1〜49話、劇場版、仮面ライダーディケイド9、31話に登場した何者の始祖でもないアンデッドです。」
ユイ「胸から放つ緑色の怪光線とナイフのマンティスが武器で、原作では仮面ライダーブレイドに封印されました。」
コッコロ「今作ではハジメ様の怪人態、つまりディケイド版と同じような人造アンデッドとして登場。
今までも訳あってカリスや他のアンデッドに変身出来ない時に一瞬だけ変身していましたね。」
ユイ「次回もお楽しみに!」