真・超サイヤ人 三次創作 IF・名付けてクローン大量発生異変   作:未奈兎

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ゼノバース主人公が結構喋ります。

因みにゼノバース2主人公、フューとの無限の歴史改変をすべて網羅しています。

更に言うなら今回の不死身の考察、紅朗さんのその後は筆者の自己設定であり、カンナム氏の設定と違うことを先に明記しておきます

前回数の暴力さんが登場してなかったので今回は思いっきり暴れます

そして放置気味な彼らも負けないくらい暴れます。

でも正直書いててザマスとブラックの名前がゲシュタルト崩壊しそう、ビルス様に破壊してもらいたい。

更に言うならゼノバース2主人公ぶっ壊れに見えると思いますが、僅かな太刀合わせで相手の技を吸収し自分のものとする魔人ブウのような才能は紛れもなくゼノバースの原作そのままだったりします。


混沌の裂け目・完結編

少女が訪れた時には裂け目の中の歴史はもはやメチャクチャであった。

 

未来で起きた悟空たちとザマスの戦いに乱入してきた別時空のフューによって喚ばれたゴクウブラックと孫悟空の偽物のような姿をした男、更にその男が喚び出した・・・いや分裂したのか?

 

とにかく大量の孫悟空のような分身による大乱闘。

 

此方のトランクスがみたら卒倒してしまうのではないかと思うほどの激戦の中、少女はふと思った。

 

あれ、そういえばこの戦いどっちに加勢すればいいんだ?と。

 

フューに乗せられ勢いで入ったはいいが、考えてみれば今の状況はかつてフューが起こした裂け目での戦いと酷似しており、だからこそ今の状況を整理すればどちらに加勢すべきかがわからない。

 

普通に考えると歴史改変の気を纏った増殖した合体ザマスと戦うべきなのだろうが、歴史修正の役目を果たすべきなら乱入してきたゴクウブラックと悟空の偽物たちと戦うべき状況ではある。

 

しかし考えてみれば、かつてのセル対人造人間の戦いでセルが此方の加勢を認めた時と違い今のザマスが此方の加勢を認めるのだろうか?

 

などと考えていたら増殖ザマスの一人に襲いかかられた。

 

「貴様ぁ!トランクスが連れてきた新手か!」

 

考える前に動くべきかと殴りかかってきたザマスの攻撃を避けて腹に重撃する。

 

「おごぉ!?」

 

あまりの重い一撃にザマスの体がくの字に曲がる、最初にザマスたちと戦ったあの時ならともかく今は超サイヤ人ブルーに倍率こそ低いが界王拳を上乗せした状態にデメリット無しのフューのエネルギーが更に上乗せされているのだ、確かにザマスは強敵だが今ならばかなり優勢に戦える。

 

「こ、この力に時の指輪の反応、まさか・・・貴様らを知っているぞ、時を欺く輩共がぁ!」

 

かなり強めに入ったはずだがまるで堪えていない、いや、傷ついた体がその瞬間再生しているようにも見えるほどの理不尽な現象だ。

 

「そうかそうか、さしずめ時の指輪を使いここに来た我らを不遜にも裁こうというのだな、身の程を知るがいい人間めが!」

 

ザマスの咆哮とともに増殖した他のザマスたちが立ちはだかる。

 

ここで少女は自分の目的を定める、合体ザマスを倒し、ゴクウブラック達に備える、どのみち今のザマスに加勢などできるはずもない、そうと決まればフューからもらったエネルギー任せに最大火力でザマスを消し去るまでだ。

 

裂け目でみていたがベジータの火力でも消しきれない程の存在だ、ならばそれ以上を叩き込む。

 

話は変わるがドラゴンボールで願った不死身は実は本当の意味での不死身ではない。

 

何故ならばとある歴史ではフリーザがどういうわけか不老不死の願いを叶えてしまい、その上で何故か第一形態から最終形態までの全形態が分裂するという奇妙な光景が広がった、その戦いにて悟空は、本来フリーザを倒すためのエネルギー以上の謂わばフルパワー元気玉とでも言うべき技でフリーザを打倒したことがある。

 

また別の歴史では永遠の若さの願いを叶えたザーボンがあらゆる策謀の果てに星の爆発とともに消えてしまった歴史もある、最も彼の場合は「若さ」のため肉体が維持できるのかという疑問も残るし、フリーザにも「若さなど貴様の存在ごと消してしまえば何の意味もない」とバッサリと切り捨てられている。

 

と言うかそもそもの話、超ドラゴンボールで不死身の身体を得たはずのザマスは本来悟空によって呼び出された全王によって宇宙ごと消滅している。

 

つまり理論的に言えばドラゴンボールで願った不死身の体といえども所謂限界があり、その限界を超えた一撃を持ってすれば不死身の肉体も倒せる証明だ。

 

が、仮にこの証明が正しいとしてザマスを地球を守りながら倒す場合、全王のように宇宙を消滅させるほどのエネルギーをザマス一体にぶつけなくてはならないという非常に燃費と効率の悪いどう足掻いても無理な戦い方をしなくてはならないという考えに行き着く。

 

だが少女はその理論を一度捨てた、何故なら先程のゴクウブラックの一撃が物語っており、あのゴクウブラックは一撃でザマスを不死身の体を無視して仕留めている、どういう技かは理解出来ないが、不死身すら殺せる技があるのだろう。

 

まずいろいろな技を試し、ザマスを凌ぎつつ、あの技をどう撃つかを考えていこうと乱戦に乗り込んだ。

 

 

 

 

一方、紅朗はと言えば多すぎるザマスの大軍に辟易としていた、悟空のクローンである体を使っている自分がこういうのは何だが似た顔が大量に並んで揃って襲いかかってくるさまはある種目眩のする光景だろう、その大軍に自分も悟空クローンの大軍で挑んでいるのでどっちもどっちなものであるが。

 

「しっかし、不死身の体ってのは本当みたいだな、ぶん殴っても傷が再生してやがる。」

 

「当然だ、我こそ絶対の神にして唯一の正義、ザマスなり!」

 

「カスが、こんな風景作り出しといて何が正義だくだらねえ。」

 

 

 

 

一応紅朗は聞いたことはある、あの戦いが終わったあと、何故かリンクシステムが紅朗だけ切れず元の肉体に戻れなかった。

 

ディーベ曰く、元の肉体よりも精神と相性がいいのか、あの戦いの果てに精神が完全に肉体につながった可能性がある、とか言われ顔面蒼白となったのは記憶に新しい。

 

そこで帰ってきた悟空が、超ドラゴンボールならなんとかなるかもしれない、と自ら宇宙に飛び出していった。

 

そう言えば戻ってきた時の悟空はどこか満足していたと言うか逆に戦いに飢えているとも言えるような眼をしていたが・・・我儘な破壊神曰く、「そこに触れるなよ、絶対に触れるなよ!?」とのこと。

 

結果、手持ち無沙汰になった紅朗、此処で生きていくにあたって働くのは抵抗はないが、いかんせんこの姿である、つい最近まで街で暴れまわっていた悟空のクローンそのまんまの姿だ。

 

そこで紅朗の面倒を買って出たのは意外にもザマスであった。

 

「穀潰しが嫌なのだろう?喜べ、私がいい職場を恵んでやろう、貴様にはお似合いだ。」

 

言うが早いかザマスは紅朗を掴むとザマスの方のコントン都に移動し、コントン都の達人たちに紅朗を放り投げた。

 

「貰い物の力だろうと力は力、この都の戦力を多少はマシにしてみせろ。」

 

因みにザマスが戻って来た際、紅朗を連れてきたのを時の界王神は猛抗議したのだがザマスは馬耳東風であったらしい、強く生きてほしい。

 

あの戦い以来、真サイヤの力を完璧ではないがそこそこ使いこなした紅朗は悟空と同様コントン都ではこの力は極力使わなかった、のだが一部の戦士たちからはやや怯えた目で見られた。

 

経緯的には似た姿の超サイヤ人にボコボコにされたとのことだが、悟空と似た顔が多すぎて誰のことか特定はできなかった。

 

そんないけ好かなく認めがたいが、今の師匠であるザマスの兄弟子に当たる未来悟飯から戦いのあらましは聞いている。

 

更に言うなら、戦いの際にはあの姿がゴクウブラックとザマスが合体したのが姿らしいが生憎様、初見ではザマスの髪が増毛されただけじゃね?悟空要素どこにあるんだよ悟空に謝れ、のような感想しか抱けなかった。

 

それ故最初こそ、このザマスに似た男が誰だかわからなかったが、この男がトランクスの未来を、世界を滅ぼしかけている一方通行な正義を振りかざす神だということを知った時、紅朗は目の前の神にはこれっぽっちの敬意もない態度になっていた。

 

そしてその戦いの結末も、ザマスではなく、未来悟飯から聞き及んだものだが、ザマス、いやゴクウブラックの所業はたしかに許しがたいものだろう、だがそれを言ってしまえば今サタンと仲良く暮らしている魔人ブウや今でこそ味方ではあるがベジータも元は極悪人である。

 

それにもう終わった戦いに別世界の自分が茶々を入れるのはなにか違うだろう、悟空と話をして、あのセルとの戦いでなにか思うところがあった紅朗はザマスのことを認めているのもあり自ら詮索や口出しは無用とした。

 

それになんだかんだ、そのザマスとの戦いがあったからこそ、ここに未来悟飯などが生きているのだから悪いことばかりではないのだろう。

 

さながらパンドラの箱を開け、溢れた悪意の中にたった一つの救いの光があった事のように。

 

だが今、このザマスは・・・ゴクウブラックは悟空の体を奪って人間を、神を殺し回って、計画の最後に地球へとその手を伸ばした。

 

本来ゴクウブラックは合体をせず、片割れであり同士でもあるもうひとりのザマスが惑星の意思だかなんだかの力で二人が合体したザマスの姿をしたと言っていたが、おそらくこれが知らなかったがタイムパトローラーたちが漏らしていた時の裂け目とやらのもしかしたらの世界なのだろう。

 

 

 

 

だが思考をそこまでにして目の前のザマスに殺気を飛ばす、そんなことよりも何よりも目の前のアイツをぶん殴りたくてたまらない、真・超サイヤ人特有の溢れる衝動のままに、ただ目の前の敵を、蹂躙したい。

 

悟空の体を奪いあまつさえ人殺しをしているという話を聞いて、怒らない紅朗ではない。

 

「てめえみたいなゴミが、悟空の体奪って威張り散らしてんじゃねえぞぉ!!!!」

 

再び爆発的に高まる紅朗の気、さらなる気の上昇に驚いたザマスの顔面めがけて紅朗は痛烈な拳を叩き込んだ、あまりの衝撃に吹き飛んだ後も地面を二回、三回バウンドし、ザマスは血を吐く、それで終わるどころか着地点がわかっていたかのように先回りした紅朗はザマスをサッカーボールのように空高く蹴り飛ばす。

 

「消えろゴミがぁ!」

 

掌に気を高めての圧倒的な威力のかめはめ波に飲み込まれるザマス、だが流石に不死身なためかすぐに立ち直っている、だがそんな事は知ったことかと紅朗は気炎を上げる。

 

「あいつに叩き込まなかった分の怒りをてめえにぶつけてやる、さんざん殺しまわりやがっただろ、なら自分が殺されることも覚悟してんだよなぁ!?」

 

猛攻だ、ゴクウブラックのように精錬された技ではなく、対極のような暴力的で力に振り回されているとも言うべき様相なのだが、時にその動きの中に悟空のような、確かな技があった。

 

その後も紅朗が増殖したザマスを殴り、蹴り飛ばし、稀に感覚でしか使えない真の一撃でザマスを倒したりもしながらわずかづつであるが増殖していたザマスの数をせき止めていた。

 

そうなるとザマス達は狙いを自分たちを殺し回っているゴクウブラックと一際気の上昇が激しい紅朗に狙いを絞ろうとするのだが、そうはさせじと紅朗が出した悟空クローン達に行く手を阻まれる。

 

「神の邪魔をするな人間!」

 

「紅朗様の邪魔はさせん、貴様らは俺達が相手をする。」

 

道着に「壱」のマークが入った悟空クローンは灰色の見た目から紅朗と同じく真・超サイヤ人へと姿を変えると底冷えするような殺気とともにザマスたちへと突撃を開始した。

 

他のクローンも超サイヤ人へと姿を変える、こう言っては何だが、悟空が並んでいるだけならばまだしもその全員が超サイヤ人へと転じる光景は対峙する側から見れば悪夢以外の何物でもないだろう。

 

これこそフリーザが恐れた「サイヤ人が徒党を組み、しかもその全員が超サイヤ人へと覚醒した時」なのかもしれない。

 

「言っておくが、俺達は紅朗様ほど優しくはないぞ。」

 

 

 

 

「ふん、この程度、あいつとは比べようがない、やはり貴様はくだらん存在だ。」

 

既に一人で大半のザマスを消し飛ばしたゴクウブラックは蹲る合体ザマスを冷ややかな目で見下ろしていた。

 

その姿はロゼから通常のゴクウブラックの姿に戻っていた、今のブラックにはこの歴史の合体ザマスは少々物足りない存在だったようだ。

 

別にスタミナ切れや殺しそこねたわけではない、通常のまま、真なる一撃を出さずに殴ればどうなるかと殴ってみれば蹲ったまま痙攣するザマスがそこにいただけだ、不死身の体が再生しないのは何のことはない、「そういう攻撃」を叩き込んでいるからに他ならない。

 

あらゆる戦いを経て、このゴクウブラックは本来の力に豊富な技を組み合わせて更に昇華させている、その力は既に最初にロゼになって有頂天になっていた自分を冷ややかに笑い飛ばす程度の純然たる力量差が生まれている、それも彼なりに力を極め、敵対しながらも高めあった「敵」が居たにほかならない。

 

「気に食わん、貴様の存在が、貴様の半身である「私」が入って尚この程度の強さしか無いのは何故だ。」

 

冷ややかな目には純然たる怒りがあった。

 

無理も無いことだ、この歴史には居ないのだ、「真の格闘家」が、その真の格闘家の影響を大いに受け、高めあった「友」との戦いを見て、価値観が変わった一人の界王が、自らの考えを改め、壊すためでなく守るために体と魂を捧げて復活した、「ゼノ」がいないのだ。

 

ゼノが生まれる切欠となった真の格闘家が居たからこそゼノは誕生し、ゼノがいたからこそブラックは戦いの中で本来の歴史よりも遥か高みに至たった。

 

たった一つの邂逅が運命の歯車を大いに狂わせた。

 

真なる世界は本来よりも正義であれ悪であれ戦士たちを純粋な高みへと至らせ、その壁を超えんと常に切磋琢磨を繰り返している。

 

決してこの歴史の合体ザマスが弱いわけではない、その証拠に今この歴史の悟空とベジータの命はほぼ風前の灯一歩手前の状況だったのだから。

 

だがそんなことは男には、ゴクウブラックには関係のないことだ。

 

「人間を此処まで滅ぼしてみせた貴様は有頂天だったのだろうな、かつて私も同じ計画を掲げていた故気持ちはわからんでもない、寧ろほぼ王手まで持っていった貴様を称賛すらしたくなる。」

 

が、その言葉と裏腹にザマスの髪を乱雑に持ち上げ浮いた体をまた殴り飛ばす。

 

未来に住む人間ほぼ全てを滅ぼした、かつて自分が掲げた同じ計画にかかわらず、何故此処まで怒りが湧くのか。

 

自分が負けを認めたあの二人すら死んでいる世界だからか?

 

それとも、自分は人間0計画を失敗したにもかかわらず、自分より遥かに劣る目の前の自分と同じ存在が此処まで孫悟空たちを追い詰めていたのが気に食わないのか。

 

その心中はブラックにしかわからないことだ。

 

「超ドラゴンボールで願った不死身の体の嬉しい誤算にさぞ喜んだだろうな。」

 

咳き込むザマスにゆっくりと歩み寄るゴクウブラック、後ろから剣を伸ばし斬りかかろうとした別のザマスを姿を確認もせず極最低限の回避で躱し裏拳で殴り飛ばした。

 

「だが計画の完了、抵抗する孫悟空とベジータを殺す一歩手前で我々が現れた。」

 

今度は四方から襲い来るザマス達、だがゴクウブラックは一瞬だけロゼになりまた先ほどと同じように最低限の動きで四方からの攻撃全てを躱し、今度は容赦のない真なる一撃でほぼ四人同時にザマスたちを消し飛ばす。

 

「別の意味で誤算だったか、不死身の体もこうやって死ぬのだ、ダメージとて回復できねば悶え苦しむ、そうだな、この時の私・・・いや、我々は無知だった、ポタラの効果があの程度のものだったとは聞いたときは衝撃だったぞ?」

 

ゴクウブラックはザマスの体を強く蹴り上げ浮いた体にギロチンのような鋭い手刀を叩き込む。

 

「ああ、この状況はあの時によく似ている、突然現れたゼノや、孫悟飯とピッコロに計画の邪魔をされたときは何事かと思ったぞ。」

 

「ガハッ・・・!な、何を、何を言っている、ゼノとやらは知らんが、孫悟飯にピッコロだと?もはやドラゴンボールもなく死んだ人間に計画を邪魔されたなどと世迷言をほざきおって!」

 

ここでザマスのダメージが致死量を超えたのだろう、みるみるうちに傷が再生していく、どうやら語りが長すぎて加減を間違えたらしい、かつて同じことをしてのけた孫悟飯のようにはいかんかとわずかに思った。

 

「・・・そうか、そういうことか、ここには奴らが居ないのか、道理で貴様が弱いわけだ。」

 

「な、なんだと?」

 

「認めがたいが、力を高める存在が居なくば我々は所詮この程度の存在だったというわけか。」

 

もはや言うべきことも聞くべき事も終えた、そういう意思表示のように先程まで痛めつけていたザマスを消し飛ばした。

 

「となれば、こやつらにもう用はないな、始末は紅朗に任せ、私は本命に当たるとしよう。」

 

増殖したザマス達に興味をなくしたゴクウブラックは近い場所でザマス相手に戦っている第三者へと足を向ける、その者が宿すエネルギーを確かめるために。

 

 

 

 

6人のザマスに囲まれている中、少女は思う、不死身にも程があると。

 

先程からあらゆる技を試してみた、10倍かめはめ波、元気玉、界王拳での猛攻、ブレイジングストームや果てには隙だらけのリクームウルトラファイティングボンバーなども色々試してみたが、手応えがあったのは龍拳や時飛ばしでの人体のあらゆる急所乱れ打ちくらいで、他は倒した端から再生するし下手に部位欠損しようものなら増えてしまうのだ。

 

ザマスたちの個人個人の戦闘力もそこそこに高いが今の自分ならば複数人相手取っても普通に戦える世界にいる。

 

そう思うとやはりフューとの実験で重ねた歴史改変の戦いと、悟空とのあの戦いは自分という存在はさらに高みに至らせたのだろうと思う。

 

だがその自分でもあのゴクウブラックのようにザマスを事もなげに瞬殺できない、このザマスたちを瞬殺と言う事をしてのけたあのブラックは一体何者だと考えを巡らせる。

 

襲いかかってくるザマス数人を避けに徹しながら倒す方法を模索するもやはりわからない。

 

こういう時は基本に帰り、相手をよく見ることから始めてみようと意識を更に集中してザマス達一体一体の動きを一挙一動見逃さず防御と回避に専念しながら見極めていく、拳を躱し、蹴りをいなし、肘打ちを受け止め、剣をスピリッツソードで受け流す・・・まれにカッチン鋼の弾幕が飛んでくるのは何故だろうと思いながら躊躇なく飛ばしてきたザマスに蹴り返した。

 

するとどうしたことか見極めていたザマスから極彩色のような小さな点が見えてくる、それはザマスの体内中に不確定の位置を移動し、芯を捉えるのが困難な速度で動いている。

 

もしやこれかと少女は回避に努めながらも一点集中の狙いを定め、ブルー界王拳に更に倍率を10倍に上乗せする、すると先程よりも点の動きがよく見える、やはりこの極彩色の点か、この点が超ドラゴンボールで得た不死身のエネルギーか。

 

先程の集中した龍拳や時飛ばしの急所突きでザマスを倒せたのはたまたまこの点のような光を捉えたからに他ならないのだろう。

 

ベジータや悟空たちがザマスを殺しきれなかったのはこの点を捉えきれず消し飛ばしてもこの点から溢れる不死身のエネルギーがザマスを再生させていたのだと当たりをつける。

 

「・・・破壊神の怒り。」

 

それは呟くような小さい声だった、指先に極大のエネルギーを集中し、更にそのエネルギーを極小の線のような細さに集約すると光線を放射し、攻撃を絶えず仕掛けるザマスの一体に貫通させた。

 

「がっ!?」

 

後はゴクウブラックのやったことの再現だ、一撃を受けたザマスは倒れたまま動かなくなり、そのまま塵のように消えた、どうやら不死身の体だがエネルギーが破壊されるとその時点で生命も尽きるらしい。

 

「な、何だと、貴様まで、不死身の我を・・・!?」

 

不死身なはずのザマスだが此処まで一方的に蹂躙されてると本当に不死身なのかと思うが先程まで殺しきれなかった存在である。

 

だが仕組みがわかればこっちのものだ、先程まで攻めあぐねていた少女は一転攻勢を仕掛ける。

 

その戦いぶりは圧倒的であった、身勝手の極意を完成させた悟空に対抗できる少女が、本気でザマスたちを掃討した。

 

すると後方から鋭い気配が少女を貫く、敵意でもなく、殺気でもない、しかし何よりも凄まじいこの闘気。

 

「見事なものだな小娘、まさか真なる一撃をそのような手段で出してみせるとはな、よもやそこまでやるとは思わなかったぞ。」

 

振り向いてみれば後ろに立っていたのはゴクウブラック、通常形態ではあるが先程までザマスたちを片っ端から蹴散らした本人だ。

 

「貴様の気配には現れた最初から気がついていた、だが何が目的だ、その装置は紛れもなくあの魔界の小僧のものだ。」

 

「!?」

 

どうやらこのゴクウブラック、フューと面識があるらしい、しかも、言動から察するにどうみても友好的ではない。

 

「その反応、どうやら奴と面識があるようだな、奴を追うのに一つでも手がかりがほしいと思っていたところではあるが・・・。」

 

ゴクウブラックが拳を握りその姿をロゼに、瞳を銀色に転じるとそ明らかな戦闘の気配へと変わった。

 

「どうやら貴様はタイムパトローラーのようだが俺は貴様を知らん、この時の裂け目に乱入した別のコントン都のタイムパトローラーだな、いや、そもそも乱入したのは我々なのか?」

 

「・・・?」

 

理解不能だ、自らをタイムパトローラーと看破されたのはさして驚くことではない、現に一度ゴクウブラックと戦った時、時の指輪を介してブラック達に自らの存在を察知されたのだ、更に言うなら今しがたザマスと僅かに太刀合わせしただけで看破されてしまったし。

 

だが、別のコントン都?このブラックは何を知っているのだと迎撃の構えを取る。

 

殴りかかってきたブラックの攻撃を躱し反撃しようとすれば、すり抜けたように避けられ、その瞬間界王拳の倍率をフルパワーの20倍に引き上げた、避けられたその瞬間、このブラックはただならぬ相手だと今までの経験が次のブラックの攻撃を回避へと繋げることができた。

 

「ほう、やるな、その力の一部に小僧の力を感じる、だがそれでいてその眼に曇りはまったくない、むしろ俺が伸した奴らよりも純粋で骨がある、しかも貴様、この力を知っているな?」

 

「・・・!!」

 

やはり思った通りだ、このゴクウブラックどういうわけか超サイヤ人ロゼに身勝手の極意を同時に使いこなしている、本来なら相反するはずの二つの世界を完全に使いこなしているのだ。

 

「気になることは後回しだ、貴様を少しばかり見極めさせてもらうぞ、神からの試練、見事受けきってみせよ小娘。」

 

「!!」

 

普通に考えれば、少女がゴクウブラックと戦う理由など何一つとしてない、だが彼女も純粋な「サイヤ人」であった、そう、サイヤ人であれば、強敵を前に竦みはしない、寧ろ望むところだと体が本能で戦闘の構えをとってしまうほどだ、なんだかんだで彼女も悟空と同じく戦闘狂である。

 

コントン都を救った英雄と、別のコントン都で自分なりの正義を貫くゴクウブラック、本来交わらない二人がもはや進む道が完全に違うが紛れもなく同一の存在であるフューを切欠に激突した。

 

ブラックも只者でなければ少女も同様、身勝手の極意をよく知る少女はブラックにも善戦してみせた。

 

考える前に体が勝手に動く身勝手の極意、そこに動きの予兆はなく全てが変幻自在、そこにロゼのパワーが上乗せと来ているのだ、これが理不尽でなく何になる。

 

幾度となく交わる拳と脚技、一見少女が攻め立てているように見えてブラックは冷静だ。

 

「素晴らしいな、よく鍛えている、それに戦闘経験も豊富か。」

 

その上でブラックには余裕がある、少女は一つ思いついたことがあった、まさかこのブラックはまだフルパワーではないのかと。

 

「!!」

 

このままだと、確実に劣勢に追いやられる、フューからもらった装置は便利だが体力までは回復しないのだ。

 

「はあああああ!!!」

 

「む!」

 

気炎を上げると界王拳を20倍の上でブルーのフルパワーを開放する、全力での突撃にようやくブラックに一撃を通す、だがそれで少女の攻撃は終わらない。

 

「か、め、は、め!」

 

殴り飛ばした先にいるブラックに高速で追撃し更に後ろに回り込み蹴り上げる。

 

一瞬でエネルギーを膨大に高めると間髪入れず一気に開放した。

 

「波ぁああああああああああああああああああああああああああああ!!」

 

限界を超えたフルパワーの一撃がブラックに直撃すると少女の変身は解除された。

 

「は、はぁ・・・!はぁ・・・・!」

 

無理も無いことだ、その攻撃はかつて孫悟空にはなったそれよりもさらに上回るかめはめ波だった・・・が。

 

「なるほど、いい一撃を貰った。」

 

そこにはわずかに服を損傷させたブラックが悠然と構えているだけだった、ダメージは通っているが、あくまで通っただけだ。

 

「驕ることなく己を高め続けた戦士にだけが出せる最高の一撃、だが、勝負を焦ったな?」

 

「・・・!!」

 

「くだらんとは思わん、奴らと違いと、小僧のエネルギーを差し引いても貴様は、本物だ。」

 

少女は思う、桁こそ違うが、これこそ孫悟空がフリーザに味合わされた絶望かと。

 

己の限界を超えた一撃が通用しない、それが痛く心に響いた。

 

「いい一撃を馳走になった礼だ、いいものを見せてやろう、貴様にも知らぬサイヤ人の「真の世界」を!」

 

ロゼから通常の超サイヤ人に変わるブラック、だが違う、あれはただの超サイヤ人ではない。

 

無意識に体が震える、恐ろしい殺気、翡翠の目に黒の瞳孔、そして何よりも際限なく高まり続ける黄金の気。

 

「サイヤ人の・・・真の世界・・・!」

 

「そうだ、これこそがサイヤ人の極み、殺戮と血に飢えたサイヤ人の本能だ。」

 

ゆらりとブラックの体が動く、来ると思った時にはブラックはその眼前に居た。

 

「貴様を本物と認めてやろう、だからこそ、耐えてみせよ、人間!」

 

それはかつて悟空がフリーザに見舞った一撃と同じ、腹部に軽くあたった一撃だった、だがその瞬間、未だ受けたことのないほどの衝撃が少女を襲う。

 

「あ、がっ・・・っ!」

 

身体のダメージだけでない、確実に精神に、心に来るまで来る一撃だった、会得したブラックの言う真なる一撃、少女は身を持ってその威力を思い知る、刹那思考がよぎる。

 

勝てないのか?と。

 

否。

 

倒れそうになり、痛む体を支える、膝に力が入らない?だからどうした、これほどの逆境は何度も超えてきた。

 

「・・・!!!」

 

「そうだ、立ってみせよ人間、俺を失望させてくれるなよ。」

 

目の前のブラックはなにか自分に期待しているものがある、なぜかはわからない、何かはわからない。

 

フューから貰った装置、先程の無理とブラックの一撃で出力がイカれもはや使い物にならない。

 

だがこれに頼って勝ったところで意味はない、基本に帰る、自らを育ててくれた多くの恩師たちの感謝、引き継いだ教えと力と技。

 

そのすべてをここで出し切るときだ、完全燃焼、望むところ。

 

「はああああああぁああぁあああ!!!」

 

「く、はは、そうかそうか、やはりそうか、やはり人間は生意気な奴らだ。」

 

少女がまとった気は黄金、そしてその世界は本来なら少女がたどり着ける世界ではなかった。

 

どんなに力を高めても、どんなに研鑽を積んでも、そんな世界があると知らなければたどり着きようがない。

 

「素質はあると思った、何故引き出そうと思ったのか、さて・・、。」

 

それはコントン都で弟子を取り、多くのタイムパトローラーに薫陶を与えた師としての心境か。

 

神として余興に興じるのも悪くはないと思ったのか。

 

それとも強い存在と戦い自分を高めんとする戦士の本能か。

 

何れにせよ、まだ、楽しめそうだ。

 

 

 

 

さて、此処でずっと放置されている悟空とベジータ達に視線を移すとふたりともとても複雑な顔をしていた。

 

無理もない、先程何度も苦渋を味合わされたザマスを相手に善戦どころか一方的に蹴散らすという所業をしてのける正体不明の戦士たち。

 

死ぬ覚悟を決めていたにも関わらず妙な横槍で此方が完全に無視をされている。

 

「なあ、ベジータ、何なんだろうなあいつら。」

 

「俺に聞くな、わかるはずもなかろう。」

 

疲労していた体がやや動けるようになった、全快とは程遠いが今ならば超サイヤ人になる程度の体力は戻ってきている。

 

「でもよベジータなんか悔しくねえか?」

 

「当たり前だ、貴様にそっくりなふざけた野郎どもに遅れを取っているなど我慢ならん。」

 

確かに二人はこの戦いでは足手まといだろう、今の体力で二人で共闘したところでザマス一体にすら劣る。

 

だが、このままよくわからない連中に任せ決着をつけられるのは、何か納得がいかないものがある。

 

意を決したベジータ、もはやなにふりなどかまうものか、一度飲み込んだ屈辱、どうとでもなれとの自棄もあった。

 

「カカロット、心底気に食わんがあれをやるぞ!」

 

「べ、ベジータ?あれってなんだよ?」

 

「ええい!フュージョンしてやると言っているんだ!!さっさと準備しやがれくそったれ!」

 

声を荒げるベジータに一瞬悟空は呆気にとられるもすぐにその顔を喜色円満に変える。

 

「・・・は、はははは!」

 

「な、何がおかしい!」

 

「く、はは、わりいわりい、おかしいんじゃねえ、嬉しいんだよ。」

 

実はベジットの合体が切れた後、二人で戦った時悟空とて思いつかなかったわけではない。

 

魔人ブウとの戦いの際もポタラが切れた後フュージョンの提案をしたことがあるがベジータに断固として拒否された。

 

ベジータ曰くあんな恥ずかしいポーズをした挙げ句悟空と合体などできるかと。

 

だからこそベジータが嫌だと言うなら仕方がないし、ベジットの時でさえああだったのだからフュージョンなど論外だろうと思えばまさかのベジータからのフュージョンの提案だ。

 

「おめえの方からフュージョンしてえって言ってくれたのが、オラどうしようもなく嬉しいんだ。」

 

「・・・ッチ、くだらん。」

 

「けどよ一発で決められんのか?少しでも間違えると30分は元に戻れねえぞ?」

 

「見くびるな、あの世でみていたといっただろう、屈辱だが記憶済みだ。」

 

そう言って悟空から距離を離しフュージョンのポーズを取るベジータ。

 

「へへっ最高だぜ、ベジータ。」

 

悟空も鏡写しのようにポーズをとる。

 

「「フュー・・・ジョン!」」

 

本来なら何度か失敗したフュージョンのポーズを完全に決めてみせ、流れるような動きで二人の指が重なる。

 

「「はっ!!」」

 

二人の指が重なった時、正確に決まったポーズから二人の姿が光りに包まれ・・・。

 

 

 

 

「だああああああ!!増えすぎだろこいつら一体何人いるんだよ!!??」

 

嫌気がさすと言わんばかりにザマスを殴り飛ばす紅朗、昔CMでみた1対大多数のゲームを現実でやっている気分にかられてしまうほどの多さにうんざりしている。

 

「つか、あの神様どこ行きやがった!さっきまで暴れていたのに別の場所で戦ってる気配がすんだけど!」

 

暴れていると言っても真・超サイヤ人はとっくに時間切れで今は息切れ寸前の体を無理やり気合で超サイヤ人を発動し動かしている紅朗であった、良いことも悪いことも葛藤したこともあったあの戦いだったが得るものが多かったのは確かだ、因みに既に倒したザマスは30を数えたあたりからやめていた。

 

「紅朗様、それですが、ザマスは先程から乱入してきた存在と戦っています。」

 

「んだとぉ、あいつと戦いが成立するやつなんて悟空たち以外にいんのか!」

 

真・超サイヤ人が時間切れしたあたりから彼が最も信を寄せる悟空クローン、「壱悟」がサポートするようにそばにいる、壱悟はすでに真・超サイヤ人を完全に使いこなしており、本当にどっちが主人だとたまにヘコみたくなる紅朗、もっと精進しないと他のクローンにも先を越されてしまうと奮起するのであった。

 

さて、その紅朗サイドであるが、完全に押せ押せモードであった。

 

実力は残念ながら増殖ザマス達に劣ってしまうがそこをカバーできる技量を悟空クローン達は持ち合わせていた。

 

 

 

「吹っ飛べぇ!」

 

道着に「星」と書かれたマークの悟空クローンがザマスをドロップキックで蹴り飛ばすと既に回り込んでいたもうひとり「月」のマークのクローンが舞空術ならではの勢いあるサマーソルトキックで上に蹴り上げる。

 

「もう一発喰らえ!」

 

更に3人目の「光」のマークの悟空クローンがスレッジハンマーを叩き込みザマスを地面に叩きつけ・・・る前にザマスが体勢を立て直した。

 

「不届き者めぇ!人間が神を何度も足蹴にっ!?」

 

怒りの声を上げたと同時に気がついてしまった、自分に先程攻撃を加えていた3人がすでに次の攻撃に移っていることに。

 

「消えてなくなれ!」「くたばれ!」「はぁああああ!」

 

三方向から容赦なく叩き込まれるギャリック砲、魔貫光殺砲、かめはめ波の挟み撃ち。

 

「ぐあああああああ!?」

 

不死身の体であってもこの攻撃は相当に堪える、なにせただならぬ威力の攻撃が三方向からの挟み撃ちだ、防御もできず、攻撃が終わった頃には相当に消耗してしまった。

 

「お、おのれ人間!」

 

だが体勢を立て直す間もなく更に攻撃が続いてくる、再生したばかりの目で見えたのは此方に圧倒的気の高まりで技を撃とうとする悟空クローン達。

 

「「「新気功砲!!」」」

 

再び三人からの攻撃、しかも今度は威力も圧力も段違いの気功砲の波状攻撃だ、受けた側からしたら溜まったものではない。

 

「うが、があああああ!!」

 

抵抗することすら叶わず、上空からの攻撃に為す術がないザマス、この攻撃で死ぬことはないが、気功砲の弾幕という普通に考えたらおかしい攻撃に上を見ることすらできない。

 

「神が、神が見下された上に、無様にもこのような攻撃を受けるなど、あってはならぬ!」

 

だがそこはザマスである、不死身の体を余すことなく利用し、防御を捨て猛スピードで悟空クローンたちを追い抜いた、さらにその両隣に数人のザマスたちが合流する。

 

「不敬なる人間に我ら神の裁きを!」

 

聖なる逆鱗を発動し、悟空クローンたちを焼き払わんと気炎を上げるザマス達であるがまたしてもその顔は驚愕に彩られる。

 

「「「「「「「「「「かぁーめぇーはぁーめぇええええ!!!」」」」」」」」」」

 

そこには「弐」から始まり「拾」と書かれ、最後の一人は「士」と書かれたマークが入った悟空クローンたちが既に迎撃準備万端と言うべき体勢で構えていた。

 

ザマスからすれば先程3人だったのが唐突に10人である、此方が数に物言わせていたらあちらも数に物を言わせてきたといった具合である。

 

「お、おのれぇぇぇ!!」

 

「「「「「「「「「「波ぁあああああああああああああ!!」」」」」」」」」」

 

もはや引っ込みもつかぬと聖なる逆鱗を叩き込む増殖ザマスとかめはめ波で対抗する悟空クローン。

 

が、拮抗したのは僅かな間、何故ならば反対側からまたしても攻撃が飛んできた。

 

「繰気弾!」

 

「どどん波!」

 

「だだだだだだだだだぁ!!!」

 

技の撃ち合いの間に先程のクローンによるあらゆる気弾の乱射攻撃である、これは単純に効くし何よりも気が散る、正々堂々も慈悲もない、情け無用とはこのことか。

 

「こ、このような卑劣な攻撃で我が死ぬというのか、不死身であり絶対なる正義である我がぁ・・・!?」

 

他のザマスも感じたであろう不死身の体であるはずなのに猛烈に体に刺さる死の気配、やがて圧倒的光の奔流に飲み込まれザマス達は消滅した、無理もない、一人の威力でも強いのが10倍である。

 

今のでほとんどの増殖ザマスが消滅し、もはや戦いは消化試合の様相となってきた。

 

「言ったはずだ、我々は紅朗様ほど優しくはないと。」

 

「いや、そうは言うが、相変わらず凄いなお前ら・・・。」

 

自分は孫悟空ではない、壱悟に散々言われたことである、そして有言実行するように、それぞれが悟空の面影を残しつつも戦いのときはそんな素振りは欠片も見せない。

 

あの時の戦いで100体ものクローンを装置に吸収した紅朗であったがそれぞれのクローンが中々に凄まじい。

 

他のクローンの技である魔貫光殺砲やギャリック砲、気功砲やらどどん波と技のバリエーションも豊富。

 

中にはフリーザやセルの技を好んで使うクローンもいる。

 

だがこれらも悟空本人に似ているところがある、悟空は必要とあらば他流の技である太陽拳や舞空術を戦いに取り入れブウとの戦いのときは気円斬を使ったりもした。

 

だが悟空があまりやらないこと、それは他者との共闘だ、悟空とて必要とあらば仲間とともに戦うが、このような数の暴力など相手が圧倒的格上でない限り行いはしないだろう。

 

「何故だ・・・何故こうなる!?」

 

もはや残っているザマスは10にも満たない、正確に言えば歴史改変の気を纏う前、ベジータの一撃で分裂した程度の数だ、如何に増えようともそれを上回る速度で倒されれば増えようがない、そもそも不死身の肉体にもかかわらず追い詰められているのだ、ザマスとて愚かではない、もはや目の前の敵に不死身の肉体など何の意味もないと理解はしている。

 

だが、認められぬ、認めるわけには行かぬ、あと一歩、あと一歩で罪深き人間どもを一掃し、浄化された世界が目の前にある、それを諦める訳にはいかない。

 

「不浄なる人間を全て滅するあと一歩まで来たのだ!それを貴様らのような異分子に邪魔をされただけで!このような醜態を晒すなど!計画が躓くなど!認められるかああああああああああああああああ!!!!!」

 

怒りと怨嗟が入り混じった声で咆哮するとともに溢れ出るザマスの神気、愚かな神も罪を犯す人間も不要だ、世界に唯一の神である自分がいれば他は何も必要ない。

 

仮に此処でザマスが勝利すれば、過去も未来も。全ての人類を抹殺できる手段をザマスは持っていた、だが、それは此処で勝利できればの話である。

 

「好き勝手なこと言いやがって、てめえがやっているのは正義じゃねえ、ただの人殺しだ。」

 

紅朗とて人間全てが善人だとは欠片も思っていない、だからといってザマスの所業を許せるほど腐っては居ない。

 

はっきり言って体力はあまり残っていない、だがそれがどうした、だからといって目の前の気に食わないやつを相手に膝を折るなどできるわけもない。

 

「「おや、どうやら俺の出番が残っていたかな?」」

 

「・・・え!?」

 

突如聞こえた聞き慣れた声、それに重なるもうひとりの声、まさかと思い紅朗が振り返れば、ある意味予想道理の「戦士」が居た。

 

「ふん、人間が、また懲りずに合体か、しかも今度はメタモル星人のフュージョンまで持ち出してくるとはな、浅ましいことだ。」

 

「「よく言うぜ、ポタラが解けかかっていた、神様もどきがずいぶんと言うじゃねえか。」」

 

「え!?ゴジータ!?」

 

紅朗はその戦士を知っていた、かつて映画で見た最強のフュージョン、強敵を相手にベジータが苦渋の選択の末生まれた最強の融合戦士・・・だが。

 

「「ん?ゴジータだと?」」

 

「へ・・・って、あ!」

 

口に出してやってしまったと思った紅朗、そもそもゴジータとは公式が発表した名前であって、この二人が自ら名乗ったことはない、しかし言ってしまったのはもう遅い。

 

「「俺は悟空でもベジータでもない、俺はあいつを倒すものだ、だがそうだな、しっくり来るぜその名前。」」

 

ベジータとカカロットがポタラで合体した姿がベジットならば、悟空とベジータがフュージョンした己は・・・。

 

「「そうだな、たしかに俺はゴジータだ。」」

 

腕を組み愉快そうに笑う合体戦士、刹那の時間、奇跡の時にしか存在しない自らの名がある、それが何故か嬉しく感じた。

 

「ふむ、孫悟空とベジータがメタモル星人の秘術とも言えるフュージョンをすればあのような姿になるのか。」

 

「ああ、ゴジータっていうんだけどぉおっ!?」

 

紅朗が驚いて横を向けば何事もなかったかのように隣に立つゴクウブラック更にとなりにはしらない少女、しかしその体は互いに目に見えて消耗しており、傷も増えていた。

 

「て、おい!?だれだその女の子!?」

 

「無様な声を上げおって、気になるものが居たので少しばかり見極めてきたが、中々どうして、久しぶりに熱くなれた。」

 

珍しく愉快に笑うブラックに同調するように少女も無言でうなずく。

 

「マジかよ、あんたが熱くなれたって相当なやつだと思うんだが・・・。」

 

いい趣味ではないが少女を観察する紅朗、その見てくれでブラックが楽しめる戦いをしたとは思えなかったのだ。

 

「何のことはない、世界は広い、それだけのことだ、最も最強の存在は譲らんがな。」

 

「・・・さいでっか。」

 

「くくく、よもやあそこまで楽しめると思わなかったのでな、今は気分がいい、多少の無礼は寛大にみてやろう。」

 

もはや何も言うまい、そう思った紅朗はゴジータに視線を向ける。

 

「「そっちのブラックといい、お前らといい、よくわからねえがずいぶん助けてもらったな。」」

 

「礼はいらん、気に食わん存在に神が直々に裁きをくれてやっただけだ。」

 

「俺も、あんたの助けになれたんなら嬉しいよ。」

 

「「・・・ありがとうな、だが、勝手で悪いが最後の決着は、俺につけさせてくれ。」」

 

「意に沿わぬとは言え、神が手助けをしたのだ、無様な負けは許さんぞ?」

 

「俺から言えるのは、頑張ってくれってくらいかな。」

 

「「ああ、さてザマス、待たせたな、そしてこれが・・・!!」」

 

愉快そうな顔はやがて獰猛な戦士の顔に、そして腰だめに腕を構えて気を集中させる、合体し、ベジットから間髪入れずの合体故か気の流れがとてもわかりやすい、これならば悟空のときだけでは保たなかったあの変身ができそうだと思わず口角が上がる。

 

「「ブルーゴジータだっ!」」

 

そのブルー形態はベジットの時とはまた違う、つい先程悟空が会得したブルーの完成体とも言えるべき形態。

 

放出されるブルーのエネルギーを己の体に集約する先ほど悟空が行ったが慣れぬ変身だったがゆえに不死身だったザマスに有効打を与えられたが決め手にはならなかった。

 

だが今は違う、悟空だけならば無茶な変身だったが今の、ゴジータならば・・・!

 

「何をしても無駄だ!消え失せろ人間!!」

 

数人がかりでカッチン鋼の雨を降り飛ばすザマス、その規模はもはや無差別の隕石に近い。

 

「「何度もそれか・・・芸のない野郎だぜ。」」

 

その瞬間、ゴジータの存在がブレるように消えた、否、視認できないほどの速度で移動したのだ。

 

「な・・・がぁ!?」

 

驚愕したザマスの一人の後頭部に衝撃が走る、その声に反応した他のザマスがみたものは刹那で後ろをとったゴジータが膝蹴りを直撃させていた。

 

「「まだだ。」」

 

またしても消えるゴジータ、そして今度は残り数人しか居ないザマス全員にまるでラッシュを受けたかのような乱撃が襲った。

 

「な、なにぃ!?」

 

まだゴジータからの攻撃は止まらない、混乱したザマスからやや離れた場所に降り立ったゴジータは既に両手に気弾を構えていた。

 

「「はあああああああああああ!!!!」」

 

突き出した両手から青い無数の気弾が乱射される、しかもその一発一発が一撃必殺に近い威力が込められているのだから凄まじい。

 

「ぐあああああああああ!?」

 

その威力に一人、また一人とやられていくザマス、爆発が止んだ頃にはもはや眼の前に残るザマス一体のみだった、此処までやってわかったが、どうやら不死身の肉体は元の本体から離れれば離れるほど弱まるらしい、一人だけ再生速度が段違いのザマス、おそらくこのザマスが最後の一人だろう。

 

「おのれ、人間・・・おのれゴジータぁぁぁぁ!!!」

 

「「今度は、途中で合体は切れねえぜ?」」

 

フュージョンの合体はポタラと違い更に短い30分、ポタラよりも短いが、先程のエネルギーを大幅に放出してしまった通常ブルーベジットと違い今は完全にブルーの力をコントロールしている、無駄に放出するエネルギーが少なければその分合体も長く持つ。

 

「やっぱ、すげえなぁ・・・。」

 

紅朗が漏らした言葉がよく響く静寂とした地球、この地球に残っている人間はもはやここにいる僅かだ。

 

だがザマスとてただではやられない、高まる神気をそのままにゴジータと殴り合う、もはやカッチン鋼を放つ戦法はゴジータには通用しない、ならば、自らの全力を持ってゴジータを仕留める。

 

「神に幾度となく逆らう愚か者が!!」

 

「「ほざきやがれ!」」

 

殴り合うごとに周囲に衝撃波が走る、だが徐々に形勢はゴジータへと傾いていく。

 

ザマスを蹴り飛ばしたゴジータは両腕に膨大な黄金のエネルギーを集中させる。

 

「「ガンマ・・・!」」

 

極大に高まったエネルギーを一度前に突き出し両手に収めると更に腰だめに構えそのエネルギーが高まっていく。

 

「その技は既に意味をなさんぞ!」

 

撃たせるものかとカッチン鋼を無数に飛ばすも高まったエネルギーを高めたまま幾度となく瞬間移動でザマスの攻撃を回避する。

 

「な!?」

 

「何を言っているのだ、ガンマがどうとか知らんがあれはそんなぬるい技ではない。」

 

冷静に戦局を見るブラック、だがもやや大勢は見えていると言わんばかりにその声は冷静だ。

 

「「バースト・・・!」」

 

黄金のエネルギーに青いエネルギーが絡まり、エネルギーから稲妻が迸る。

 

「死に絶えろ!低俗な人間が!!」

 

ならば直接防ぐと言わんばかりに猛スピードでゴジータに肉薄するも既に手遅れだ。

 

「かめはめ・・・!」

 

瞬間移動でザマスの眼前に現れたゴジータはその極大のエネルギーを解き放つ。

 

「「波ぁぁぁあああああああああああああああ!!」」

 

黄金と青が絡み合い極大の閃光となったそれはザマスを容易に飲み込みその不死身の体を焼き尽くしていく。

 

「馬鹿な、私は・・・絶対の神に、不死身の正義となったはずだ・・・それが何故だ・・・。」

 

「何故だあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

 

最期まで己の敗北が認められなかったその肉体は、完全に消滅し、自らが滅ぼした世界へと消えていった。

 

 

 

 

「さて、そろそろ帰るぞ。」

 

「え、帰るって・・・。」

 

ブラックの方を見れば鎌を構えており振ったそこには裂け目ができていた。

 

「おい、まさか最初から・・・!」

 

「ああ、帰ろうと思えば帰れたぞ、だが些細なことだ。」

 

「いや些細じゃねえだろ!?」

 

「ふん、こやつは放って置くとして、貴様はどうする。」

 

「・・・。」

 

ブラックが視線を移せば問題ないと言わんばかりに笑う少女。

 

「そうか、ならば一つ信託をくれてやろう、その「真の力」無用に振りまけば・・・わかっているな?」

 

ブラックの忠告に無言でうなずく少女、これでも身の程はわきまえている、ブラックとの戦いで得たものはあまりにも大きすぎたのだ。

 

「おい、真の力ってまさか。」

 

「質問が多いぞ、この小娘にも素質があった、それ以外の何者でもない。」

 

言うべきことは終えたと紅朗を雑に掴むと裂け目に放り込んだ。

 

「では、もう会うかもわからんが、せいぜい励むことだ、神の手ほどきを無駄にしてくれるなよ。」

 

ブラックも裂け目に消え、その裂け目も閉じた。

 

歴史改変の気が収まった以上、自分も此処に留まる理由もないと少女も帰るべき場所に帰還した。

 

残ったのは戦いの勝利に浮き立つトランクスや悟空達、一応先程の乱入者たちを探すもそこには誰も居なくなっていた。

 

だがそこにもうひとり・・・。

 

「やれやれ、真サイヤの力をよく研究するためだけだったのに凄いことになっちゃったな。」

 

「まさか不死身のザマスを完全に倒しちゃうなんてね、多分お人好しの孫悟空のことだし、超ドラゴンボールで未来をなんとかしようって考えるだろうけど、此処から先は多分わからない。」

 

そこに居たのはメガネをかけ直す少年フュー彼も最初から居たが、完全な隠遁でブラックからすらも逃れてみせたのだ。

 

「さてと・・・。」

 

フューは小刀を抜き放・・・つ前にその手は降りる。

 

「やーめた、せっかくこんなにいい展開になってるんだもの、なら留めていたほうがいいよね、それにもらえるエネルギーも少ないし。」

 

どのみち修正された裂け目として残っているならば先ほど見かけたタイムパトローラーが時の界王神に報告し、裂け目の被害は最小限に留まるだろう。

 

「それにしても・・・あの女の子がつけていたあの装置。」

 

フューはブラックと戦ったタイムパトローラーが気にかかった、あの装置は紛れもなく自分が考えついていた装置だ。

 

「歴史改変のエネルギーをキリに変換して個人の力を高める、考えついてたけど着手することはなかったなぁ。」

 

何故ならば此方のフューはその前に真の世界を知りその世界に魅入られた。

 

「また面白いことが考えついた!早速まとめなくちゃね!」

 

フューは面白そうに笑うとブラックと同様裂け目に消える、そこには最初から誰も居なかったかのように。。

 

 

 

 

少女が帰還するとそこにはコントン都のフューが出迎えた。

 

「お疲れ様、凄かったねー・・・とにかくそれしか言えないよ!」

 

興奮気味のフュー、無理もない少女が思い起こしただけでも今回の戦いは色々と此方の常識を遥かに超えていた。

 

「不死身のザマスが分裂したのもそうだけど、その不死身の肉体を倒すなんて君ってば本当に凄いよ!」

 

訂正する、興奮気味なんてものではない、かつて裂け目でエネルギー装置のプロトタイプにつきあわされたとき並みのハイテンションだ。

 

「・・・。」

 

「ああ、あのゴクウブラックだね、残念だけど僕も全くわからないんだ、なんであのブラック・・・というよりザマスなのかな、あの人どっちが本体なんだろ?」

 

たしかにあのブラックは最初に裂け目から出てきたときはザマスの姿だった、だが戦うときは寧ろブラックが本体なのではないかと言うほどの強さを持っていた。

 

「そうそう、そのブラックって言ったら、君また凄いことになったじゃないか!」

 

コクリと頷き目を閉じる、そしてつい先程会得した真の世界、真・超サイヤ人へと姿を変える。

 

「うわぁ・・・純粋な殺気が怖いね、その殺気無意識に出てるの?」

 

再び頷く少女、だが直ぐに変身を解く、ブラックから教えられた忠告を守らないほど愚かではないからだ。

 

「まあ、それがいいと思うよ、その変身にはものすごく興味が沸くけど、いろいろとまずいと思うし。」

 

残念そうに言うフューに少女はフォローを入れる。

 

「えぇ!その変身を組み合わせた修行に僕がついていっていいの!?」

 

寧ろ此方から頼みたいほどである、この変身は色々と次元が違う、、他人からの観察も欲しいと思っていたところだ、完全に使いこなせるまでは任務では絶対に使わないと少女は決めた。

 

「うわぁ!楽しみだなぁ、約束だからね、絶対だよ!」

 

楽しそうなフューに此方も笑顔で返す、自分はまだまだ強くなれる、そのことが、少女を無性に嬉しくさせた。

 

尚、以前も語ったことだが、その変身を聞きつけたとあるサイヤ人二人が少女のもとに押しかけたのは言うまでもない。

 

 

 




本編は以上、以下補足という名のあとがき

元ネタ&技解説

不老不死フリーザ:

バトルオブZの究極技チュートリアルで登場、なぜかフリーザ全形態登場したくせに最後に残るのは第一形態。

若さを求めたザーボン:

SparkingNEOのIF編「美しき野望」で永遠の若さ欲しさに反逆したザーボンだったが策士クリリンに戦略的勝利を全て持っていかれた。

不死身の体が死ぬ問題:

実際ドラゴンボールで叶えた不死身が死ななかったのって今もデッドゾーンにいるガーリックJrくらいしか居ないという不思議。

悟空クローンの名前:

カンナム氏活動報告の悟空クローン命名より拝借、既に感情が芽生えているのはご愛嬌。

悟空クローン三人の連携攻撃:

舞空列戦での悟空、ベジータ、ピッコロでの連携攻撃、正直角度上地球が危ない、因みにトリプル気功砲はオリジナル、10人かめはめ波は強いて言うならゼノバースでのレイドボスの大型気弾に対して対抗する気弾攻撃。

ブルー界王拳20倍かめはめ波:

ゼノバース2でも発動可能の究極技、だが対人だろうがCPU戦だろうが相当に撃てる場面が限られるロマン技

今となってはSSGSS(進化)に界王拳20倍かめはめ波を併用する怪物となってしまった・・・。

ゴジータブルーについて:

漫画版ではブルーが先にくるためブルーゴジータと表記、ガンマバーストかめはめ波はおそらくザマス戦における集大成とも言えるオリジナル究極技。

三次創作は以上です、本人からとはいいませんが何かしら連絡が来ることを祈ります
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