御坂「ん?・・・」
チンピラA「ヘイヘイにィーちゃん、ちょっと金貸してくれよォー」
チンピラB「もちろんカンパしてくれるよな~?それとも痛い目にあいてえのォ~?」
男子学生「か・・・勘弁してください・・・」
御坂「またか・・・ったく、学園都市じゃおちおち散歩もできないわね。・・・仕方ない、一丁やるか」
チンピラA「早くしろよコラッ!」ナイフトリダシ
男子学生「っひ!」
チンピラB「血ぃ見りゃ素直になんだろ。声あげんじゃねぇぞ」
>THWIP!< >THWIP!<
チンピラA「!?」
チンピラB「な、何だァ!?ナイフに・・・クモの巣が!?」
御坂「!?・・・あれは・・・!?」
スパイダーマン「安っぽいセリフだね。そんなんじゃエキストラでも落選だよ」
御坂「なに・・・あれ・・・タイツの変人・・・?」
チンピラA「なっ、なんだァてめえは~!?」
スパイディ「その反応は正しいよ。いい大人がハデな全身タイツ着てるんだもん。おっかないよね」
チンピラB「わ、訳わかんねー野郎だ!先に始末してやる!俺のナイフが血を吸いてえって騒いでるぜ・・・!」シュバッ
スパイディ「君もよっぽど恥ずかしい奴だな」THWIP!
チンピラB「むぐぐ!?」モゴモゴ
チンピラA「口にクモの糸が・・・!?」
スパイディ「はい、暴れないでね~」THWIP! THWIP!
チンピラA「おわ!?・・・さ、逆さ吊りに・・・!?」ブラーンブラーン
チンピラB「むぐぐ!」ブランブラーン
スパイディ「大人しくしてれば警察の人が降ろしてくれるだろうさ。そのまま牢屋に直行だろうけどね」
御坂「チンピラをクモの糸みたいなのでぐるぐるにして捕まえちゃった・・・一体どんなの能力者なのかしら」
スパイディ「さあ、もう大丈夫だよ」
男子生徒「あ、ありがとうございます・・・!」アワアワ
スパイディ「いいよいいよ。しっかり勉強して、寝る前は歯を磨くんだよ。じゃあね」
THWIP!
御坂「糸を飛ばして飛んでっちゃった・・・何なの・・・アレ・・・」
・
・
・
御坂「――っていうことがあったのよ」
佐天「へえー、そりゃとんでもなく変な人ですね」
初春「新手の変質者でしょうか」
黒子「いやですわね。このごろ変態が多くて風紀が乱れておりますわ」
佐天「はい白井さん、鏡」スッ
御坂「何らかの能力者なのは確かだけど、あの背格好は学生じゃないかもしれないわ」
佐天「大人の能力者!?そんな人がいるなんて・・・学園都市の都市伝説に新たな1ページが・・・!」
初春「あ~、また佐天さんが興味もっちゃった」
佐天「だって気になるでしょ!?困ってる人を助けるスーパーヒーローかもしれないし!」
黒子「また漫画みたいなことを・・・」
佐天「よーし!皆でその人を探しに行きましょうよ!タイツの変質者!」
初春「どうしてわざわざ変質者を探すんですか・・・でも、もし危険人物なら放ってはおけませんね」
御坂「それじゃあふんづかまえて洗いざらい吐かせましょうか!」
黒子「あら物騒」
――・・・とあるビルの屋上
スパイディ(・・・・・・困ったぞ・・・)
スパイディ(まいった・・・なんだか知らないうちにまた別世界【1】に来ちゃったみたいだ・・・)
スパイディ(強盗犯を捕まえて帰るところだったのに・・・いつの間に飛ばされたんだ?)
スパイディ(大方、リード【2】が作った装置の誤作動かなんかなんだろうけどさ・・・巻き込まれる身にもなってよ)
スパイディ(どうして僕って、こう面倒なことになりがちなんだろうな)
>>
【1】別世界:スパイダーマンの世界、MARVELコミックの世界では平行世界や別次元世界などが無数に存在する
【2】リード:ヒーローチーム『ファンタスティック・フォー』のリーダーで、宇宙有数の天才であるゴム人間
スパイダーマンとも交流が多く、異世界に行く装置で旅することはしょっちゅう
<~!~!
スパイディ(!・・・スパイダーセンス【3】に反応!またなにか事件か!)
スパイディ(異世界とはいえ悪事は見過ごせない。いま助けにいくよ!)
THWIP!
――・・・
チンピラC「へいへいお嬢ちゃ~んかわゆいね~。どぉ?俺っちと遊ばな~い?」
佐天「わ~!やめて~!手ぇはなして~!」ジタバタ
スパイディ(・・・この街の治安はどうなってんだ?ヘルズキッチン【4】よりひどいかも)
>>
【3】スパイダーセンス:スパイダーマンの能力の一つ。危機が迫ると後頭部がチクチクして危機を察知する
敵の攻撃や不意打ちにも素早く早く対応できる。周囲で危険なことが発生すると感知できるのでで人助けにも重宝する
【4】ヘルズキッチン:犯罪がはびこる危険な街。ヒーロー、デアデビルの拠点でもあり、強敵キングピンの根城でもある
シルベスター・スタローンやアル・パチーノの出身地らしい
チンピラC「へへへ…おとなしく――」
THWIP!
チンピラC「!?――なんだ!?脚にクモ糸が・・・うわ!」グイン
スパイディ「レディーに対するマナーがなってないな、君は」
チンピラC「くそっ!能力者かよ・・・!」ブラーンブラーン
スパイディ「モテないからって腕ずくはダメ。女性には紳士に振る舞わなきゃ」
チンピラC「うっ・・・わ、わかりました・・・」ブラーンブラーン
スパイディ「大丈夫かい?」
佐天「あ、ありがとうございます!あのっ、もしかしてあなたがウワサの・・・!?」
<~!~!
スパイディ(!・・・スパイダーセンスがまた!なんだ!?)
<バリリィッ!
スパイディ「うわっ!」バッ!
スパイディ(危なかった。今のは・・・電撃!?)
御坂「佐天さん、大丈夫?そいつに何かされてない?」ビリリッ・・・
佐天「御坂さんっ!」
初春「もー、佐天さん、単独行動は危険ですよ」
黒子「とはいえ、例のマスクマンが釣れましたわね。お手柄ですわ」
スパイディ「え?・・・なに?話が見えないんだけど・・・」
黒子「風紀委員(ジャッジメント)ですの。少しばかりお話を訊かせてもらいますわ」
御坂「あんた能力者でしょ?スキルアウトをこらしめてたけど、一体何者よ」
初春「そ、それにその格好は一体どういうつもりなんですか・・・?」
佐天「わー、近くで見るとけっこう筋肉すごいや」
黒子「返答次第では公然わいせつ罪でしょっぴきますのよ」
スパイディ「あー・・・なんだかよくわからないんだけど」
御坂「単刀直入に訊くわ。あなた、何者?」
スパイディ「えぇ~っと・・・そうだね・・・信じてもらえるとは思わないけど、僕はこの世界のことは何も知らないんだ」
御坂「は」
初春「え」
スパイディ「信じられないかもしれないけどさ、僕は別の世界の人間なんだ。こんなキテレツなカッコじゃ信憑性ない?」
黒子「十分ありますわ」
佐天「むしろ納得」
スパイディ「え、そお?・・・このマスクとタイツが役に立つとは皮肉だね」
御坂「つまり、あなたは異世界の能力者ってことなのね」
スパイディ「うーん、能力者っていうかなんていうか・・・そもそも君達の言う能力者ってどういう定義?」
黒子「この学園都市にはいわゆる特殊な超能力を持つ、能力者と呼ばれる者が多数いるのですわ」
スパイディ「それってミュータント【5】なの?」
初春「ミュータント?」
佐天「また都市伝説っぽい単語キタ!」
黒子「・・・よくわかりませんが、なんとなく違うと思いますの。突然変異とは異なりますもの」
スパイディ「大体察しはついたよ。ここは平和なジェノーシャ【6】ってとこなのかな」
>>
【5】ミュータント:突然変異で特殊能力を持って生まれた新しい人類。ホモサピエンス(人間)に対してホモスペリオールと呼ばれる
MARVEL世界ではミュータントは迫害されており、普通の人間からは白い目で見られるどころか迫害されている
【6】ジェノーシャ:ミュータントを奴隷としていた国家。後にマグニートーが統治したが滅んでしまった。ミュータント史に残る悲劇の一つ
御坂「この街の子供は教育課程で能力開発を受けて、それぞれが能力を持ってるのよ」
佐天「皆がみんな能力者ってわけじゃないんですけどね。私は無能力者ですし」
スパイディ「能力者とそうでない人は・・・その・・・差別とかされたりしてない?」
佐天「へ?・・・まあそうですね・・・たまに自分の力の無さにあきれるくらいですかね」ハハハ
黒子「そのようなことを気に病む必要はありませんわよ」
御坂「能力者だろうとそうでなかろうと、皆変わりないわよ」
スパイディ(すごいな・・・普通の人からヤジ飛ばされたり、物を投げられたりしないんだ・・・世界が違うとこうも違うんだ・・・)
黒子「あなたはどういった能力をおもちで?」
初春「異世界の能力者はさぞかしすごい能力なんですね!」ワクワク
スパイディ「遺伝子操作されたクモにかまれてクモ人間になった」
初春「ええ~!?」
佐天「どういうことなんですか!?」
スパイディ「そのまんまだよ。壁に貼り付けて力持ち、クモの糸だけはお手製なんだ【7】」スッ
御坂「わ、手首に機械がついてる」
スパイディ「こっから糸を出すんだよ。こーんなふうに」THWIP! THWIP!
佐天「すげぇ!」
初春「きもちわるい!」
スパイディ「こうやって壁に垂直に立つことも出来ます」スック
佐天「すげぇ!」
初春「きもちわるい!」
黒子「なんともまあ・・・」
>>
【7】クモの糸だけはお手製~:サム・ライミが監督した旧実写映画版では、設定の簡略化のためか糸は腕から直接発生していた
コミックや、映画『アメイジングスパイダーマン』シリーズ、『マーベルシネマティックユニバースに属するスパイダーマン』作品では手作りの科学ツールである
一応、コミックでも一時期直接腕から糸を発することが出来たが、基本的にはピーター手製のウェブシューターである
御坂「面白いじゃない。どうかしら、ちょっと私と腕試ししない?」
黒子「お姉さま!」
御坂「ちょっとだけだって」ダイジョウブダイジョウブ
スパイディ「いや、それはやめておくよ。子供を殴る気になんかならないし、君にケガさせたくないよ」
御坂「子供・・・?」カチンッ
初春「あ、シャクに触る音」
御坂「・・・誰がガキっぽいですって・・・?」ビリッ・・・
スパイディ「えっ」
佐天「み、御坂さん・・・」アワワ
黒子「お、お姉様が怒髪天っ・・・!」
スパイディ「ガキっぽいなんて言ってないよ。子供に暴力を振るうつもりは無いって言ってるんだよ」
御坂「子供扱いするんじゃないわよー!」バリバリ!
スパイディ「うわぁっ!」バッ!
御坂「!?・・・かわした!?」
スパイディ「電気を操るなんてエレクトロ【8】の女の子版かよ!こりゃ逃げるっきゃないね」THIWP!
御坂「こらあー!待ちなさーい!」ダッ!
>>
【8】エレクトロ:スパイダーマンの宿敵の一人、エレクトロ(本名マックス・デュロン)のこと
御坂と同じく、電撃を発する能力を持つ。映画『アメイジング・スパイダーマン2』にも登場した
黒子「あ~あ・・・また面倒なことになりましたわね」
初春「それよりあのマスクの人、体格的には大人のようでしたけど、子供じゃないのに能力者なのでしょうか?」
黒子「異世界の方ですもの、大人にも能力者がいるのやもしれませんわね」
佐天「大丈夫かなぁ御坂さん。別世界の超人と戦うなんて・・・」
黒子「心配ありませんわ。お姉様を誰だと思っていますの?お姉様はお姉様ですのよ」フッ
――路地裏
御坂「建物の間に逃げ込むなんてまさしくクモね」
スパイディ「わかった、わかったって。子供扱いしたのは謝る。君の能力はすごいよ。まあ、似た奴を何度もぶっ飛ばしてるけど」
御坂<カチンッ
御坂「このーっ!」バリバリ
スパイディ「おっと!僕のスパイダーセンスでいち早く電撃を感知できるからあたらないよ!」ペタ
御坂「!・・・―壁に張り付いた!」
スパイディ「エレクトロより何百倍もかわいい相手だけど、危なっかしさはこっちのがずっと上だよまったく」
御坂「・・・そっちがそうするなら」ビリビリッ
スパイディ「!」
御坂「私もそういうことできるんだけど?」ビリッ・・・ビリ・・・ッ
スパイディ「電気の応用・・・磁場を操って壁にくっついてるのか。こりゃ厄介だ」
御坂「ちょっとは見直したかしら?」
スパイディ「あのねえ・・・ウォールクローラーってあだ名【9】は僕のものだよ?譲る気はないからね」
御坂「軽口もそこまでよ!」ビリビリ!
スパイディ「壁を伝って電撃が・・・!」THWIP!
御坂「逃すか!」
スパイディ「!――着地する壁にも電気が!」
≫ビリビリビリ!≪
スパイディ「ARGHHH!」
御坂「当たった!」
スパイディ「うう・・・効いたあ~・・・」プスプス
御坂「気絶するまでシビれさせてあげるわ!」バリッ!
スパイディ「ちょ、勘弁してよ」THWAP! THWAP!
御坂「!?・・・何?・・・クモ糸で自分が張り付いてる壁一帯を覆った」
\ビリッ・・・ビリッ・・・!/
御坂「なっ・・・電撃が通らない!?」
スパイディ「ウェブは電気を通さないってね【10】」
>>
【9】ウォールクローラー:スパイダーマンのあだ名の一つ。壁を這う者の意。他にもウェブヘッド(クモの素頭)等複数ある
【10】ウェブは電気を通さない~:常にではないが、エピソードによってスパイダーマンの糸は絶縁体である
電気人間エレクトロと戦う際に腕をウェブで覆うことで殴りつける戦法をとったことがある
スパイディ「そろそろ幕引きにしよう。観客が飽きて帰っちゃうよ」THWAP! THWAP!
御坂「あっ!りょ、両腕を壁に貼り付けにっ・・・!」グイグイ
スパイディ「両足もね」THWAP!
御坂「っく!・・・動けない!」ググ・・・
スパイディ「うーん、なんだか犯罪っぽくて気が引けるよ。誰かに見られたら誤解されそうだ」
黒子「お・・・お姉さまに・・・何をするおつもりなのかしら・・・?」プルプルワナワナ
スパイディ「Uh-oh」
黒子「この変態コスプレ野郎っ!わたくしの麗しきお姉さまに――」グオッ!
スパイディ「ちょちょちょっとまって!誤解だ!僕にロリコン趣味はない!」アタフタ
御坂「黒子、これはあんたが勘違いしてるようなヘンな事案じゃないわ。文字通り・・・手も足も出ない状態にされたってわけ」
黒子「・・・お姉さまが言うなら・・・」フシュ~・・・
スパイディ(今のこの子の顔・・・グリーンゴブリン【11】がかわいく思えるほどだった・・・)
御坂「なんだか気が抜けたわ・・・ねえ、もうケンカふっかけたりしないからこの糸とってくれない?」
スパイディ「ホントに?もう電気ショックはごめんだよ?」
御坂「ホントだってば。あなたの実力が知れたから十分よ」
スパイディ「そっか。じゃあ怒らないで聞いて」
御坂「は?」
スパイディ「その糸、1時間くらい待たないと消えないんだ【12】」
御坂「はあああああ!?」
スパイディ「ごめんね。でも自業自得だろ」
>>
【11】グリーンゴブリン:スパイダーマンの宿敵の一人。かなり大きな因縁がある相手でもある
サム・ライミ版映画第一作にも登場し、アメイジング・スパイダーマン2にも登場している
【12】1時間くらい待たないと消えない~:クモ糸は天然素材でできており、1時間~2時間ほどで自然消滅する
自然に優しい素材で、街をウェブスイングで飛び回っても心配いらない
逆に時間経過しない限り自力で解除できないので、それが裏目にでてしまうこともしばしば
・
・
・
――約1時間後
――風紀委員支部
御坂「やっととれた・・・」クタ~
黒子「お疲れ様ですのお姉様。さあ、この黒子の胸の中で疲れを癒やして――」
\ビリビリ!/
黒子「アアアアアア!」ビリビリ
御坂「大丈夫、この通り元気よ」
スパイディ(これが日本で流行ってる『YURI』ってやつ?)
黒子「――オホン・・・気を取り直しましてェー」プスプス
佐天(まっくろこげのくろこ・・・)
黒子「私達、自己紹介がまだでしたわね。お姉さまがつっかかるから・・・」
御坂「うるへっ」
佐天「えーっと、それじゃまずは私から。佐天涙子でーす。楽しいことが大好きでーす」ピスピース
初春「初春飾利です。この支部に配属されてる風紀委員です」
黒子「風紀委員の白井黒子ですの!」
御坂「御坂美琴よ」
スパイディ「サテンルイコ、ウイハルカザリ、シライクロコ、それにミサカミコトだね」
御坂「で、アンタは?」
スパイディ「本名は秘密だけど・・・僕は――」
スパイディ「あなたの親愛なる隣人、スパイダーマン」
御坂「・・・スパイダーマン?・・・ちょっとストレートすぎじゃない?」
スパイディ「反論のしようがないよ」
佐天「親愛なる隣人ってどういう意味ですか?」
スパイディ「改まって聞かれると困るけど・・・親近感もってもらうための宣伝文句さ」
初春「ああ、となりのトトロみたいなもんですね」
スパイディ「まっ、とある新聞【13】のおかげで僕の印象はボロボロだけどね」
佐天「ありゃ、人助けをする謎のマスクマンってカッコイイから、地元じゃ人気者だと思ってました」
スパイディ「そう言ってもらえるとありがたいけどね、僕が街に出歩けば応援と罵声のステレオさ【14】」
佐天「そうなんですか・・・」
黒子「そのようなヘンテコな格好をしているからなのではありませんか?」
御坂「そうよ。見た目が怪しかったら元も子もないじゃない」
スパイディ「かもね。でも、マスクはどうしても必要なんだ」
>>
【13】とある新聞~:デイリービューグル社が発刊している新聞はスパイディのネガティブキャンペーンをしている
編集長のJJジェイムソンが個人的にスパイディを気にくわないのが理由
【14】応援と罵声~:スパイディはNYの人々に応援されることもあるが、罵声を浴びせられることも多い。賛否両論といった所
それでも、時にはNY市民の協力のおかげで事件を解決できたりする。スパイディ曰く「いい街」
スパイディ「マスクは・・・大切な人を守るために絶対に外せないものなんだ」
スパイディ「僕の世界では悪人が山ほどいてね。何度ノシてやってもまた悪さをする。その度に僕は戦う・・・その繰り返しだ」
スパイディ「皆、僕に仕返ししたくてウズウズしてる。だから僕が・・・スパイダーマンの素顔がバレたら・・・僕の周囲の人に危険が及ぶ【15】」
スパイディ「僕のせいで大切な人達が傷つく。それだけは絶対に・・・絶対にだめだ!」
御坂「・・・」
>>
【15】周囲の人に~:ヒーロー同士の内戦『シビルウォー』にてスパイダーマンが正体を公表したことがあった
その結果、母親代わりのメイ伯母さんが悪人に狙撃され、命の危機にさらされるという事件がおこった
家族の命を救うためにスパイディは悪魔メフィストと契約し、見返りに当時の妻MJとの愛(結婚した歴史)を奪われた
スパイディ「・・・ごめん、声を荒げちゃって」
佐天「い、いえ・・・ちょっとビックリしましたけど」ハハ・・・
黒子「立派な方ですわね。それにとてもお優しい」
御坂「・・・わからないわね。どうしてわざわざ正義の味方をするの?」
スパイディ「え?」
御坂「あなたの特別なパワーはわかったわ。でもだからって悪人と戦わなきゃならない理由はないんじゃない?」
スパイディ「・・・」
御坂「超人だろうと平凡に暮らす権利はあるわ。わざわざ厄介事に首を突っ込む必要ないでしょ」
黒子「お姉さまにそれは言えることではありませんわ。絶対に」
御坂「う、うっさいわね。とにかく!パワーがあるからってそれを正義のために振るう義務なんてないじゃない」
スパイディ「あるよ。僕にはこの力を人々のために使わなきゃならない義務がある」
御坂「・・・え?」
スパイディ「僕がこの力を得て間も無いころ・・・この力を見世物にしてたことがあったんだ」
スパイディ「テレビの人気者になって、調子に乗ってたよ。・・・そんな時に、テレビ局で強盗事件があったんだ」
スパイディ「強盗が僕の前を走りぬけようとしてたけど、収録で疲れてた僕は見て見ぬふりをしてしまった」
スパイディ「その時に、足をひっかけるなりしていれば・・・その強盗は捕まっていただろう・・・」
スパイディ「だけど・・・僕は何もしなかった・・・めんどくさいというだけで・・・」
スパイディ「――家に帰ると・・・伯父が撃たれたと・・・警察に聞かされた」
スパイディ「両親のいない僕にとって伯父と叔母だけが家族だったんだ。何よりも大切な・・・」
スパイディ「僕は家を飛び出して、叔父を撃った犯人を捜しまわった。そして見つけ出し、追い詰めた」
スパイディ「・・・その犯人は・・・そいつは僕がテレビ局で見逃した強盗だったんだ」
佐天「!」 初春「!?」
黒子「!」 御坂「!?」
スパイディ「あの時・・・僕が強盗を見逃したから・・・ベン伯父さんは・・・・・・っ・・・」
スパイディ「『大いなる力には、大いなる責任が伴う』」
スパイディ「それ以降、僕はこの力を人のために使うことを決めたんだ」
スパイディ「僕が何もしないが故に誰かが傷つくなんてもう耐えられない。力を得た僕には人を助ける責任がある」
スパイディ「だから僕は悪人と戦うのさ」
佐天「・・・そんな理由が・・・」
初春「いくらなんでも悲しすぎます・・・」グスン
黒子「なんと残酷な運命・・・!・・・さぞお辛かったでしょうに・・・」
御坂「・・・」ウルッ
スパイディ「なんかごめんね。湿っぽくなっちゃった」
初春「いえ・・・スパイダーマンさんのことを知れてよかったです」
黒子「あなたはすばらしいお方ですわ。変態コスプレ野郎だなんて言って申し訳ありませんの」
佐天「・・・御坂さん、もしかして泣いてます?」
御坂「なっ!泣いてないっ!」グスッ
初春「これからどうするんですか?元の世界に戻る方法とかあるんですか?」
佐天「っていうかそもそもどうやってこっちの世界に来たんですか?」
スパイディ「それが僕にもさっぱり。いつの間にかこの世界に来てたんだよ。まあよくあることさ」
佐天「いやいやねーっすよ」
スパイディ「目下の問題は寝床かな。そのうち帰れるとして、それまでどうしようかなあ・・・」
黒子「それならこの白井黒子にお任せを!上の方々に話をしてなんとかしてみせますの」
佐天「白井さんそんなことできるんですか!?」
黒子「善良なスパイダーマンさんを放っておけるほどこの白井黒子は冷徹ではありませんの」
初春「私も一緒に直談判します!」フンス
スパイディ「いいのかい?君達に何の得もないだろ」
黒子「風紀委員として・・・いや一人の人間として、困っている方のお力になりたいだけですわ」
スパイディ「ふふっ、ありがとう。恩に着るよ」
スパイディ「それにしてもミサカの能力には驚かされたよ。本当にミュータントだったんだね」
御坂「ミュータントじゃなくて能力者」
佐天「そもそもミュータントって能力者とどう違うんですかね?」
スパイディ「ミュータントってのは先天的に能力を持った人のことさ。生まれながらの超人ってとこかな」
黒子「学園都市の能力者はそれとは逆に後天的に能力を得ていますから、全く違いますわね」
佐天「どうして生まれた時から能力を持ってるんですかね?」
スパイディ「えーっと確か遺伝子が特殊な・・・なんだか難しいやつだったような・・・」ウーン
佐天「遺伝子が特殊?なんでそんなことに?」キョウミシンシン
スパイディ「うーん・・・僕だって厳密に言うとミュータントじゃないから・・・」ムムム
佐天「スパイダーマンさんは何なんですか?」メガキラキラ
スパイディ「後天的に能力を得てるから・・・ミューテイト【16】なんだ」
佐天「ミューテイトってなんですか?」シツモンラッシュ
スパイディ「もうっ!ググれカス!【17】」
佐天「!?」
>>
【16】ミューテイト:ミュータントとは逆に、後天的に能力を得たもののこと。でもミュータントと捉えられることも多々
【17】もうっ!ググれカス!:『ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト』の翻訳本にてスパイディが発したセリフ
ミューテイトって何?と聞かれた際に思わず言った
御坂「なによその言い草」
スパイディ「はっ!つい・・・ごめんねサテン」
佐天「い、いえ!私も質問攻めしすぎましたね」
初春「つまりミューテイトは後々に能力者になった人ってことですね」
御坂「その話からすると私達もミューテイトね。学園都市の能力者はほとんどミューテイトってことか」
スパイディ「厳密には違うんだろうけどね。僕も普段ミューテイトだミュータントだどうこう言われることはほとんどないよ」
初春「スパイダーマンさん、元の世界に帰るまではこの街にいるんですよね?」
スパイディ「そうなるね。いつ戻れるかわからないけど、それまではお世話になるよ」
佐天「その間はどうします?」
スパイディ「街を守ることに手を貸すさ。ここは治安が悪そうだから仕事が多そうだ」
黒子「心外ですの・・・否定はできませんが」
初春「あはは・・・」ニガワライ
御坂「それじゃあそれまでの間だけど・・・」スッ
スパイディ「?」
御坂「よろしくね、『スパイディ』」
スパイディ「・・・うん」アクシュ