キャンペーンシナリオ[トータス旅行記]リハビリ作   作:重言 白

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 トータスでのステータスの初期値は旧版というか1/5。
 ただし、トータス版でのステータスが高いから邪神より高いからといって、邪神よりステータスが高いというわけではない。
 番外編で出てくる神やエヒトが多分ノーデンスくらい。
 なのでこの作品中でエヒトが地球に攻め込んだ場合、ほぼ確実に邪神に逆侵攻されて滅びます。
 仮にオリ主君がクトゥグアとかヤマンソとか招来して退散しなかった場合、トータスは焼け野原になります。


導入の終わり

 翌日、私たちは騎士団団長から座学と訓練を受ける事になった。

 それに先立ち、小さな銀色のプレートと小さな針を渡された。

 コレは血に反応するこの世界のアーティファクトで、血を付けた相手のステータスを数値化して可視化するものなのだとか。

 指示に従い、針を突き刺して出てきた血を塗りつける。

 すると刻まれた魔法陣が輝き、文字が表示された。

 ……複製が可能な物だそうだし、いくつか融通してもらえないだろうか。

 

 古城貴洋 17歳 男 レベル:1

 天職:考古学者

 筋力:13

 体力:13

 耐性:13

 敏捷:13

 魔力:16

 魔耐:14

 技能:鑑定・言語理解

 

 平均は10程度らしいので、平均よりも少し上程度しかないという事らしい。

 阿呆2-3は全ステータスが100なので、私のステータスは勇者一行としては相当低いようだ。

 まあ正体不明の存在に与えられた力なんて、大抵ろくな物じゃないだろう。

 せめてそれがどういう存在かくらいは知っておきたい。

 私がエヒトとかいう神であれば、与えた能力にバックドアを仕込む。

 そして反乱などの意思に反する行動を取ろうとした場合、与えた能力を剥奪して殺す。

 ……あれ? 負け惜しみにしか聞こえないな。

 よし、これ以上の言及はやめる事にしよう。

 さっさと騎士団団長にステータスプレートを見せて終わる。

 周りが騒いでたようだが、知ったことではない。

 この世界の魔術……魔法の適性もそれなりだそうだ。

 使えなくは無いけれど、しっかりと魔法陣を描かなければ発動できない程度。

 つまり一般人並。

 そんな説明を魔法使いの人から聞いていると、騎士団団長の方がまた騒がしくなっていた。

 なるほど、南雲ハジメの天職は錬成師だったのか。

 

「錬成師とはどういう天職ですか?」

「錬成師は……鍛治をするとき便利な生産職ですかね。“錬成”という金属などを、魔力を使って整形できる技能を持っていたはずです」

 

 ほうほう。

 ……純鉄の刀でも作ってもらうか? 

 物理無効の幽霊みたいな敵がいる可能性もあるし。

 あと儀式用のナイフとかも……って、あ。

 素材と知識さえあれば、銃や大砲も作れるのだろうか? 

 大砲を扱った事はないが、銃なら経験がある。

 一応基本的な仕組みもわかっているので、設計図におこすことはできる。

 それを南雲ハジメに渡して、錬成できそうか聞いてみる事にしよう。

 この後宝物庫という名の武器庫で装備を見繕い、今日のところは解散となった。

 

 


 

 

 あれから2週間が経った。

 3日目までは訓練に参加していたが、レベルが上がったところで辞め、王立図書館に籠もっている。

 ちなみにレベルが上がったステータスがこれだ。

 

 古城貴洋 17歳 男 レベル:2

 天職:考古学者

 筋力:16

 体力:16

 耐性:16

 敏捷:16

 魔力:20

 魔耐:19

 技能:鑑定[+アーティファクト鑑定]・言語理解

 

 ステータスは当てにならないと察する程度には変化がない。

 アーティファクト鑑定は、宝物庫のアーティファクトを片っ端から鑑定していると発現した。

 どのアーティファクトも神に対する賛美と異教徒の血に塗れた物ばかりだった。

 そういう効果はなくとも、使っていると信仰心を植え付けられたりしそうで、使う気にはなれなかった。

 

 図書館:40 >= 72 56 99 75 36 80 95 04 27 29 08

 

 図書館に篭り始めて3日目辺りで積み上げた本が崩れ、窒息死しかけるというトラブルがあったものの、いくつか良い情報も手に入った。

 魔法は魔法陣を描き、詠唱を行うことで発動するもののようだ。

 魔法陣は属性・威力・射程・範囲・魔力吸収を基本とした、いくつかの式を描き込こんだものであり、魔法の適性が高ければこの式を想像力で省略出来る。

 つまり適性が高ければ高いほど、小さな魔法陣で魔法を発動できるということのようだ。

 ただ、適性の高低に関係なく使用する魔力は一律であり、同じ魔法陣を使えば同じ結果が出力される。

 魔法陣は元の世界でのプログラムのような物で、魔力は結果を出力するためのエネルギー源。

 元の世界の座標とこの世界での座標を正確に記載すれば、想定外の場所に着くこともなさそうだ。

 

 それとは別に、気になる本があった。

 タイトルは『反逆者達の特異性』。

 かつてこの世界の神に反逆した者達……そのままだが、反逆者と呼ばれた彼らは普通の魔法とは異なる魔法を行使していたらしい。

 見たこともないような魔物を従える魔人族、異常な効果の回復魔法を使う海人族……他は詳細がわからないようだが、反逆者のリーダー格の7人はそれぞれ異なる能力を使えたようだ。

 その中に1つ、気になる記述を見つけた。

 

『反逆者達は我々にはわからない移動手段を持っているらしい。

 エリセンで姿が確認されていた異常な回復魔法を使う海人族の女が、次の日に神山の近くで目撃されるというような事が良くあるのだ。

 アーティファクトなのか、前述した魔物の能力なのか。

 それとも、リーダー格の誰かの能力なのか』

 

 おそらくこの世界にも、《門の創造》に似た魔法があるのだろう。

 反逆者達は世界の様々な場所に、ダンジョンのような拠点を残している。

 この魔法に関する知識を手に入れるには、この拠点を暴いて研究資料を見るのが1番手っ取り早いだろう。

 現状判明している能力は目的のものではないが、拠点の位置も判明していない以上、捜索は別のところから始めるべきだろう。

 最も近くにある反逆者の拠点は“オルクス大迷宮”。

 行く機会があれば、最奥へ向かうとしよう。

 

 ?? >= ?? 

 

 その日の夜、明日からオルクス大迷宮に向かうとの通達があった。

 良し、召喚されたときの持ち物は全部持っていこう。

 事故を装って、勇者一行から離脱するのだ。

 

 


 

 

 2日後、私はオルクス大迷宮近くの宿場町であるホルアドにいた。

 昨日はここで一泊し、今からオルクス大迷宮に突入する。

 昨日のうちに背嚢に全ての持ち物を入れ、地球産のアーティファクトを確認しておいた。

 次元通信機、█████、███████、███████。

 ███████には夕飯の一部を与えておいた。

 それと南雲ハジメに作って貰った、炎の形をしたダガーと純鉄の刀も忘れないように背嚢に括り付けてある。

 まだ魔術はかけていないが、オルクス大迷宮の中でかける機会があるだろう。

 ダンジョンの攻略は想像以上に順調に進んだ。

 こいつら、生き物を殺す事に抵抗感とかないのだろうか? 

 平然と支給された剣で斬り殺したり、魔法で吹き飛ばしているのを見ると、初めて巻き込まれた事件のことを思い出す。

 あの時は胃の中のものを全部吐いたっけ……。

 南雲ハジメが魔物を殺すのに少し躊躇があるようなので、付与されたステータスによるものなのかもしれないな。

 そして20階層。

 ロックマウントという岩に擬態するゴリラの魔物は退けたのだが、露出したグランツ鉱石に触れた阿呆のせいで転位トラップが発動した。

 召喚されたときのような光が収まるとそこには、1本の橋の奥に階段があるフロアだった。

 私たちは橋の中心部におり、後ろには上へ登るための階段がある。

 ここが何階層かはわからないが、即死トラップではないようだ。

 そう考えていると、正面と背後に魔法陣が展開され始めた。

 正面には巨大な1つの魔法陣が、背後には階段に行かせないように小型の魔法陣が大量に展開されている。

 正面の魔法陣から召喚されたそれは、10mを超える巨大な1体の四足獣だった。

 兜のようになっている頭部には2本の大きな鋭い角を持ち、爛々と輝く赤い双眸は純粋な殺意一色に塗り潰されている。

 背後の魔法陣から召喚されたのは、剣を持った黒いガイコツの群れだった。

 正面の怪物と比べるとかなり貧弱に見えるが、問題はその数だ。

 際限なく、今も魔法陣から召喚され続け、数を増やし続けている。

 

 正気度判定:0/1D6 47 >= 28

 

 少し驚いたが、パニックに陥るほどではない。

 私はそうだったが、残念ながら他はそうでなかったらしい。

 後ろのガイコツ兵を一掃し、退路を開くことができそうな戦闘力が高い連中が怪物にやられに行き、それ以外はパニックのままガイコツ兵と戦って死にそうになっている。

 別に死んで欲しいと思っているわけではないので、クラスメイトにトドメを刺そうとしている個体を率先して攻撃しよう。

 

 近接戦闘(刀剣):1D10+1D4 >= 5 8 10 2 9

 ガイコツ兵耐久判定 >= 56 48 77 84 38

 

 隙だらけのガイコツ兵を、後ろから鞘に入れたままの刀で殴打することにした。

 そして5発目でようやく、頭蓋骨を砕く事が出来た。

 もう少し打点が高い武器が欲しいが、無い物ねだりは時間の無駄だ。

 そのまま次のガイコツ兵へと刀を振るって砕いていると、いつのまにか怪物にやられに行っていた勇者一行がこちらの対処にあたっていた。

 騎士団が足止めをしているのかとそちらに振り向くと、そこでは南雲ハジメが1人で足止めをしていた。

 怪物は体の半分以上が地面に埋まっており、今も少しずつ沈んでいた。

 私はそれに気づいた時点で、そちらの方に向かっていた。

 南雲ハジメのステータスは低い。

 それは当然、魔力量にも適用される。

 つまり、あれだけ錬成を使えば当然、魔力が切れる。

 私も1度、鑑定を連続で使って魔力を切らしたが、かなりの虚脱感に襲われた。

 その状態であそこから撤退するのは、かなり難しいだろう。

 魔法の適性が低い私は魔法で攻撃できないので、南雲ハジメを担いで走り出した。

 クラスメイトと騎士団は私たちを除いて全員既に階段付近に集まっており、魔法陣を展開していた。

 少し怪物との距離が離れたあたりで、後ろからビキビキと嫌な音が響いた。

 怪物が埋められた地面を壊し、這い出てくる音だ。

 さらに大部分が破壊されたことで、橋が崩壊し始めているらしい。

 それに合わせて、魔法が放たれた。

 火や風、水や土まで、様々な属性の魔法弾が頭上を通って背後の怪物に向かっていき、足止めをする。

 そんな魔法弾の雨の中、火の魔法弾の1発がこちらに進路が変えた。

 なんとかギリギリで止まって直撃は避けたが、その衝撃が橋に致命傷を与えた。

 目の前の魔法弾が着弾したところから崩れ、足場がなくなる。

 なんとか崩れた部分を掴んで落下を堪えたものの、自分1人の体重でもキツいのに、背嚢や南雲ハジメまで背負っていては直ぐに力尽きるだろう。

 そう考えてなるべく長くぶら下がっていようとしている中、更にもう1発の魔法弾が橋を直撃した。

 その衝撃で私たちは吹き飛ばされる。

 南雲ハジメは今の衝撃で意識を失ったようで、空中に投げ出された。

 それは私も同じで、そこの見えない闇の中に落ちてゆく。

《肉体の保護》を使って少しでもダメージを軽減できないだろうかなどと考えているうちに、横から吹き飛ばすように噴出した水に流され、意識を失った。




 所有アイテム(アーティファクトなど魔力を付与された物を除く)
・純鉄の刀:1D10+DB
・炎を象った大振りなダガー:1D4+2+DB
・支給された剣:1D6+1+DB
・支給された服:装甲3、耐久10
・背嚢
・学生カバン
・制服
・教科書とノート
・筆記用具
・本

 成長判定
 成長判定は話の終わり毎に判定しますが、成功回数と同じ数だけダイスを振った後、失敗した数の半分(切り上げ)回数、成長します。
・図書館 40 >= 60 74 59 32 83
 成長度 2D10 >= 14
 図書館 40+14 = 54
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