キャンペーンシナリオ[トータス旅行記]リハビリ作 作:重言 白
頭に花をつけた恐竜の群れ。
突撃してくるそれら全て、ミニ=ショゴスに食われて糧になっていく。
飛んで火にいる夏の虫もとい、突っ込んで口にいる密林の恐竜。
あの花もセットの生き物なのか、それともオシャレなのか。
ミニ=ショゴスに頼んで、1匹生きたまま捕獲して貰った。
そして頭の上の花だけ毟ってみる。
恐竜はビクンと震えたあと、デロンと倒れた。
重要な器官だったのだろうか?
そういう風に思っていると、スッと起き上がった。
目をパチクリさせており、自分がどうしてここにいるかもわからないような状態らしい。
そして私を見ると、襲おうと暴れ始めた。
食ってよし。
ミニ=ショゴスのご飯になった恐竜のことは置いておき、この花の事を考える。
どうやらこの花は、生物を洗脳するような能力を持っているらしい。
冬虫夏草やアリタケのようなものなのだろう。
ポケモンで例えるなら、パラス。
なかなかに凶悪な能力だが、雑魚を大量に並べてもミニ=ショゴスのおやつにしかならない。
今のミニ=ショゴスを数でごり押すなら、せめて爪熊クラスは必要だろう。
「とりあえず、この花を植え付けた奴が気になる。あっちから来る奴が多いから、行ってみよう」
『……わかった』
突撃してくる恐竜は増えたが、全部食われていった。
1度恐竜を食べてみたかったので、1匹だけ自分でも仕留めておいた。
料理するのは後にしよう。
しばらく進んでいると、この階層の端の岩壁にたどり着いた。
壁には1ヶ所だけ亀裂が入っており、中に続いているようだ。
狭すぎてミニ=ショゴスが入れなさそう……全身は入れなさそうなので、私が入ることにした。
今も恐竜は突撃してきているので、ミニ=ショゴスは殿役だ。
そのまま亀裂中を進んでいくと、正面から緑色の玉が複数飛んできた。
回避 55 >= 76
突然飛んできたその玉を避ける事が出来ず、直撃してしまった。
しかし相当柔らかい素材でできていたようで、砕けて割れて中に入っていた緑色の粉末がまき散らされる。
毒耐性 自動成功
アイデア 65 >= 24
おそらくこの緑色の粉が、あの花の種子のようなものなのだろう。
“毒耐性”がある私には効かないようだ。
そのまま奥に進んでいくと、アルラウネのような魔物がいた。
再び緑色の玉を飛ばしてくるが、効かないので無視して突っ込み、“風爪”で首を斬り飛ばした。
製作(料理) 15 >= 45 72
どちらもステーキのように焼いてみたが、やはり魔物の肉なので不味かった。
恐竜の肉を食べるにはやはり、元の世界に戻ってからイス人に協力させるしかないか……?
アルラウネもサボテンステーキのような味を期待していたのに、噛みきれないほどの繊維が入った臭い肉のようなものだった。
その後もどんどん進んでいき、気づけば最初の階層から100層目。
100階層は50階層で見たような、人工的な様相の広い階層だった。
柱が何本も立っており、奥には豪奢な扉がある。
もしかしたらアレが反逆者の拠点なのかもしれない。
進む前に、私のステータスを確認しておこう。
古城貴洋 17歳 男 レベル:80
天職:考古学者・玉虫色の粘液生命体76%
筋力:2300
体力:3050
耐性:3000
敏捷:1560
魔力:2400
魔耐:1200
技能:鑑定[+アーティファクト鑑定]・魔力操作・胃酸強化・自動回復・耐炎耐雷・変形[+変質][+捕食]・纏雷・天歩[+空力][+縮地]・風爪[+射爪]・遠見・気配感知・魔力感知・熱源感知・気配遮断・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・金剛・威圧・念話・言語理解
色々技能が増えたほか、“玉虫色の粘液生命体”が成長してしまった。
最近気付いたのだが、“玉虫色の粘液生命体”が成長するたび、ミニ=ショゴスの目が熱を帯びているような気がする。
そして増えた“捕食”という派生技能は、文字通りなんでも食べられるというものだ。
試しに口の形に“変形”させた左腕にその辺の岩を食わせてみると、少しだけだが満腹感が得られた。
“変形”できる場所に限られるが、食性がショゴスと同等に広がったようだ。
ミニ=ショゴスは最近、分裂した。
私の側についていく小型(比較的)のミニ=ショゴスの他に、1つ上の階層に巨大なミニ=ショゴスが待機している。
ミニ=ショゴスは自分の分体を偵察に送ろうかと提案したが、そんな酷使をするのはちょっと……。
聞き耳 55 >= 39
『……主はもうすこしたよってくれてもいいのに』
ミニ=ショゴスはそう呟いていたが、古のものの末路を知っていると……ね。
それはそうと、扉に向かって進んでいると、最後の柱を超えた辺りで扉の前に巨大な魔法陣が展開され始めた。
いわゆるラスボスのようなものなのだろう。
そう考えたので、魔物が出る前にフラム鉱石を撒いて着火する準備をしていると、ビキリと何かが割れる音がした。
続けて鳴り響く空間に響くノイズ音、それはまるで何かが混線したラジオのようだった。
ノイズ音は止まる事なく、しかし何か方向性を持ってなり続ける。
『あー、あー。聞こえてるかな? 聞こえてるよね?』
突如、ノイズ音がそう聞こえた。
複数のノイズ音を合わせる事で目的の音を出力しているのだろうか?
『これが起動しているということは、君はきっと魔術師なんだろうね。このオルクス大迷宮はどうだったかな? 異界の術を使う君には簡単だったかな? それとも苦戦を重ねた? まあ、そこはどっちでもいい』
魔術師? 異界の術?
つまりこの声を仕込んだ奴は、私がいた世界を知っているらしい。
……なんとなく、何者かがわかってしまった気がする。
面白半分でやりかねないし、そういえば《生贄用のダガーに魔力を付与する》魔術が使える以上、その可能性は考えておくべきだったか。
『あくまでこの大迷宮はこの世界の技術で攻略することを前提としている。そういう試練なんだ。だから君のような魔術師は、本来評価対象外なんだよね。けどそれじゃあ、ここまで来た努力が無駄になる。それは可哀想だろう? 心優しいと評判の身としては、それは心苦しいと思ったわけだ』
嘘つけ、腐れ外道の間違いだろ。
『だから魔術師が来たらこの術が発動する様にしておいたんだ。この術は、この大迷宮の最終試練を魔術師仕様に変更することができる。この試練を越えれば、君にもちゃんと報酬が払われるから安心してね?』
おま……おま……。
なんてことしやがる!?
いや、何もしなかったら攻略したことにならなくて中に入れない可能性があった以上、文句を言うのはどうかと思うかもしれない。
しかし、言わせて欲しい。
こんな礼を言うべきか、殺意を向けるべきか悩む事をするのは奴に決まっている。
「この……この……! ゲス外道!」
正気度喪失 0/1D5 45 >= 32
アイエエエ! ニャルラトホテプ!? ニャルラトホテプナンデ!?
これは まぎれもなく
ファッキン異世界! この世に神は……救いはないのか!
異世界に来て、邪神関係から束の間でも解放されたと思った私の感動を返せ!
そんなことを考えている間に、魔法陣の仕様は終了したようだ。
最初から展開されていた巨大な魔法陣に、無数の小さな魔法陣が重なって展開されていた。
魔法陣は互いに干渉し、より複雑な効果を持ち始める。
まず召喚されたのは6つの頭を持つ首長竜のような魔物。
頭はそれぞれ色が違い、何らかの紋章が描かれている。
その魔物に重なるように、小さな魔法陣から無数の虫と蛆が沸き始めた。
それらは魔物にへばりつき、取り込んでいく。
さらに、目には見えない何かが、その虫と蛆と魔物の複合体に入っていく。
魔物はビクンと1度大きくのたうったかと思うと、こちらをみる。
この魔物……いや、怪物と化したのはまともに戦って勝てないという事がひと目でわかる。
正気度判定 1D6/2D6 45 >= 85
正気度喪失 2D6 >= 6
正気度 45-6 = 39
狂気表 1D10 >= 2 身体症状症
継続時間 1D10 >= 10 10ラウンド
異常が起こる部位 1D20 >= 3 右足
その怪物の威圧に竦んでしまったのか、右足に力が入らない。
この状態で“縮地”を使う事は難しいだろう。
そもそもまともに動くのも難しそうだ。
DEX半減 65/2 = 32
「上の総体を連れてきてくれ。このままじゃヤバイ」
『……わかった。みぎあし、つけかえる?』
今は動かないが、しばらくすれば戻るだろう。
なので切断はしたくない。
なるべく、人間の体を捨てたくはないのだ。
ラウンド1
DEX 32 >= 77
柱の陰に身を隠そうと思ったが、想像以上に動きづらい。
足を擦りながら動いていると、頭の1つがこちらを凝視した。
それと同時に、身体が引っ張られるような大きな力が何処からかかけられる。
これはおそらく、念動力だろう。
??? ?? >= ??
STR 65 >= 35
グググっと引っ張られたが、近くの床に穴を開けて掴み、なんとか耐えることができた。
そのまま視界から外れるように、柱の陰に隠れた。
ミニ=ショゴスは身体を転がしながら、上の階層に無事登ったようだ。
ラウンド2
いつの間にか、首が増えていることに気付いた。
銀色の頭と、金色の頭。
6+2本で8本、もはや八岐大蛇だ。
そういえば先程私を見ていたのは、金色の頭だったか。
??? 1D6 >= ?
そのうち黒色の頭が、こちらを凝視していた。
突如蘇る、かつて経験した記憶。
どこかの建物に閉じ込められ、少しずつ部屋には水が満ちていく。
その時は足枷がつけられており、このままでは溺れて死んでしまう。
鍵を探すも部屋には何もなく、探ることすらできやしない。
少しずつ水が満ちていき、少しずつ呼吸もままならなくなっていく。
苦しい、苦しい、苦しい。
『主! 主!』
ハッと気がつくと、私は別の柱の陰でミニ=ショゴスの上で横たわっていた。
あの黒色の頭はどうやら、トラウマを再起させる効果があるらしい。
元々隠れていた柱は、粉々に崩れている。
「すまん、助かった。あの後どうなった?」
『……わたしたちがきたときに、主がたおれた。主を乗せた後、ぎんいろのブレスではしらがこわれた。アレは、わたしたちでも死ぬかもしれないこうげきだった。 たぶんたいせいむしのすごいどく。』
銀色の頭の攻撃は危険なのか。
黒色も知っていれば対処ができるだろう。
とりあえず今わかっていることをミニ=ショゴスに伝え、戦略を練る。
1度気絶したのもあってか、右脚は普通に動くようになっていた。
現状分かっているのは、黒色と銀色、金色の頭の能力だけ。
頭はそれぞれ能力が違うらしい。
そうなると赤色、青色、緑色、黄色の頭は火、水、風、雷だろうか?
白色は黒色の反対で、おそらくバフを付与できるのだろう。
さて、どう攻略するか。
だいたいニャルラトホテプのせい。
そもそもヒュドラの時点で強いのにこんな事して勝ち目あるのだろうか。
ダイス目次第では、ここでロストになります。
銀色の頭のレーザーはショゴスだろうが関係なく、消し飛ばすダメージ+毒を与えます。
別作品ですが、ガンマレイ・ケラウノス的なイメージ。
当たれば激痛と共に相手を侵食して殺すヤベー能力。
クトゥルフ風に言い換えれば、耐性貫通して即時に作用、極めて特殊な薬品を使うか時間経過でしか完治せず、ラウンド毎に4D10ダメージ。
CON対抗では軽減せず、1クリでも完治しません。
効果は2D6+3ラウンド持続します。
神水でも回復しない程度にやばい毒だから、このくらいだとしました。
ミニ=ショゴスは侵された部分を切り捨てて、何とか助かっています。
行動順序は
オリ主→ヒュドラ1→ミニ=ショゴス→ヒュドラ2
という順番になります。
ヒュドラ1とヒュドラ2で同じ首は使えず、ヒュドラ2ではダメージを受けた首を回復することを最優先に白色の頭が動きます。