~ 天馬 side ~
俺は急遽三国先輩の家で夕御飯をご馳走になる事になった。家に着くと三国先輩は買い物袋から食材を取り出して料理を始める。
天馬:「毎日三国先輩が作ってるんですか?」
三国:「ああ。ウチは母さん1人しか居ないからな。大体俺が作ってるよ」
天馬:「何か手伝いましょうか?」
三国:「良いよ。そこに座って待ってろ」
そして暫く待ち、出てきた料理は俺の大好物のカレーライスだった。
三国:「よし、喰って見ろ」
天馬:「美味しそう!! いただきます!!」
?:「ただいま~」
俺がカレーを喰おうとしたら、リビングに1人の女性が入って来た。この人が三国先輩のお母さん?
三国:「お帰り。母さん」
母:「あら、お友達?」
三国:「サッカー部の後輩だよ」
天馬:「俺、松風天馬です!! よろしくお願いします!!」
母:「よろしくね天馬くん」
そして荷物を置いた三国先輩のお母さんも一緒に夕飯を食べ始める。
母:「ねぇ? 天馬くんってどこのポジション?」
天馬:「
母:「実はね、私も学生時代にサッカーやっててね? 私が憧れてた女子選手がいて、その人もMFだったのよ? ほら、初代イナズマジャパンの、えっと確か名前は・・・あっ、そうそう「松浦果南」だったわね」
天馬:「えっ? 竜太のお母さん?」
母:「えっ?」
三国:「あ~実はさ、今年サッカー部に「大海竜太」って一年生が入部してきてさ。大海龍也さんと松浦果南さんの息子なんだ」
母:「えっすごい!! ねぇ? その子に頼んでサインとか貰えないかしら!!」
天馬:「アハハ.....聞いてみます」
母:「ハァ、懐かしいわね。あっ、天馬くん、太一サッカー部でちゃんとやってる?」
天馬:「え.........」
三国:「母さん!!」
母:「この子高校入ってからサッカーの話しなくなっちゃって。試合も、「絶対に観に来るな!!」って」
それは、フィフスセクターのせいで.......
天馬:「三国先輩........」
三国:「悪い母さん。俺と松風俺の部屋にいるから後片付け宜しく」
母:「う、うん。分かった」
― 三国の部屋 ―
天馬:「三国先輩........」
三国:「悪いな、松風」
天馬:「やっぱり、わざと敗ける所を見られたくないんですよね」
三国:「・・・そうだ」
三国先輩は悔しそうに拳を握り締める。
三国:「天馬、俺たちだって、勝ちたくない訳じゃ無いんだ。出来ることなら勝ちたいし、実力の勝負で勝ち続けて頂点を取る夢だって、諦められないさ」
天馬:「だったら.......」
三国:「でも、それをしてしまえば雷門は潰される。円堂さんたちから受け継いできたサッカー部のバトンが途絶えてしまうんだ」
天馬:「っ!!」
三国:「フィフスセクターだって、毎回勝敗指示を出す訳じゃない。たまに実力同士の真剣勝負をさせてくれる時だってあるんだ。分かってくれ天馬」
天馬:「・・・・・・・」
俺は、三国先輩に何も言えなかった。
それから数日後、いよいよインターハイ予選開幕の日、
― アキバスタジアム ―
実況:「お待たせしました!! いよいよサッカー・インターハイ東京都予選開会式が、行われます!! ここ、東京ブロックは、前回の全国準優勝校雷門高校や、伝説の初代イナズマジャパンメンバーを輩出した
?:「円堂くん! 大海くん! 海未ちゃん!!」
円堂:「ん? 高坂!? 高坂か!!」
穂乃果:「うん! 久しぶり皆!!」
龍也:「そう言えば穂乃果は音ノ木坂の監督だったな」
穂乃果:「当たったら敗けないからね!!」
円堂:「俺たちだって敗けないさ」
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
信介:「すごい! 監督たちと話してるの高坂穂乃果さんだ!!」
しずく:「後でサインを貰えないですかね?」
霧野:「監督、本当に勝つつもり何ですかね」
果林:「だとしたらどうかしてるわよ」
南沢:「監督がなんと言おうと、俺たちはフィフスセクターの指示通りやるだけだ」
かすみ:「やっぱり.....先輩たち敗けるつもりなんですね」
天馬:「うん.....」
俺たち一年が複雑な想いを抱える中、開会式が終了しいよいよ一回戦。vs天河原戦が始まる。
― 続く ―
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