ピッ、ピッ、ピィイイイーーーーーッ!!!!
試合終了のホイッスルがスタジアムに鳴り響き、俺たちは得点板を見る。
〔雷門 5 - 4 ドラゴンリンク〕
竜太:「··············勝った·····~~っ!!! 勝ったぞぉおおおおおおおおおおっ!!!!!!!!」
俺の雄叫びと共に、スタジアムが大歓声に包まれ、ベンチから皆が飛び出して来る。
しずく:「竜太くん!! 天馬くん!!! 私たちが勝ったんですよ!!!!!」
せつ菜:「アナタたち最高です!!!!!」
果林:「勝ったのよ!! 私たちが·····サッカーを取り戻したのよ!!!!」
俺たちが喜びに沸く中······
― ドラゴンリンクベンチ ―
千宮路:「敗けたか········」
大和:「すまねぇ·····親父·····っ!!!」
千宮路:「·······いや、謝るのは私の方だ。私は今まで勝てるならどんな物でも嬉しいだろうと思っていた。だが私は、今の彼らの様な、純粋な····心からの笑顔を···奪ってしまっていたんだな········」
ドラゴンリンクのベンチを見ると、選手と千宮路さんが俺たちの方を見ている事に気付き、俺と天馬は千宮路さんに駆け寄る。
天馬:「千宮路さん······」
千宮路:フッ「敗けたよ。おめでとう。私は····君たちから·····「あっ、そういうのは良いんで」え?」
竜太:「千宮路さんだって、自分なりにサッカーが好きだからフィフスセクターを作ろうと思ったんでしょ? "サッカーが好き"って気持ちがあるんだから、これからどうサッカーと向き合うか考えて下さい。」
千宮路:「フッ、ははははははははは!!!! サッカーは、本当に幸せ者だな。これ程多くの人々や、君たちの様な子供たちに、愛されて来たのだからな········」
天馬:「千宮路さんだって、サッカー好きなんでしょ? その気持ちは、ずっと大切にしてくださいね!!!」
大和:「お前ら·······」
竜太:「な~にもう終わった見たいな顔してんだ? またやろうぜ、いつでも相手してやっから。千宮路さん、前に俺たち言いましたよね。一緒にサッカーするんだったら、"サッカー好きな人は大歓迎"って」
千宮路:「·····君たちには敵わないな。ありがとう。なら、今度やるときは、ウチが勝たせてもらうぞ?」
天馬・竜太:「「挑むところです!!!」」
かすみ:「天馬く~ん!! 竜太く~ん!! 何してるんですかぁ?」
せつ菜:「閉会式始まりますよ~?」
千宮路:「ほら、仲間が呼んでるよ? 行ってきなさい」
竜太・天馬:「「はい!!!!」」
神山:「何か、完璧に敗けた感じだな」
大和:「ああ」
そして俺たちは、共に闘った仲間たちと言葉を交わす。
――――3年生
天城:「俺たちが、サッカーを取り戻したんダド!! 諦めないで頑張ってきて、本当に良かったド!!!」
エマ:「私、このチームでサッカーが出来たこと、絶対に忘れない!!! 日本に来て本当に良かった!!!」
果林:「泣いてないわよバカ!!! けど、これで思い切りサッカーできるのね·······」
三国:「天馬!! 竜太!! ありがとう!!! お前たちは本当に最高だ!!!!!」
――――2年生
霧野:「これでもう、管理されるサッカーは終まいだ!! 天馬、竜太!! ありがとう!!」
浜野:「ちゅーか、これで皆で笑ってサッカーできるんだよな!? それって最高じゃん!!!」
歩夢:「私、諦めずに頑張ってきて、本当に良かった!!!」
侑:「歩夢、やったね!!」
愛:「皆~!!! ざいごうだよ~~!! ズビッ(号泣)」
せつ菜:「愛さん·····でも····私も本当に嬉しいですぅうううううっ!!!!(号泣)」
そして――――1年生
剣城:「フッ、どうやらお前たちは俺が思っていた以上にとんでもない奴らだった様だ」
栞子:「私の役目も終わりましたし、これでお役ゴメンですかね······「何言ってんだ!! 寧ろこれから俺たちのサッカーの始まりだろうが!! これからも宜しくな!! 栞子!!」っ······どうやら、まだ終わらないみたいですね フフッ (竜太さん、ありがとうございます)」
輝:「天国には居ないかもしれないけど·····叔父さん、見ててくれたかな······」
しずく:「私の努力、無駄にならなくて済みました····これからももっと努力して、絶対にもう一度日本一になります!!!」
かすみ:「ムゥ·····決勝戦出られませんでしたぁ·····でも、これはここに至るまでの試合に出場した皆で勝ち取った物ですからね。かすみんも日本一のチームのメンバーであることは変わりません!!」
璃奈:「私、雷門に入って良かった!! 皆と出会えたこと、私の一生の宝物!!!」
信介:「僕も!! 天馬!! 竜太!! やったね!!!」
そしていよいよ、閉会式が始まる。
王将:「それではこれより、インターハイ閉会式を始めます!! 聖帝選挙の結果により、新たな聖帝となられました、「響木正剛」氏より、挨拶をいただきます。どうぞ」
会場中が見守る中、響木さんが壇上に上がる。
響木:「えーーコホン。サッカーは、平等な物などではありません」
観客:『『『『『『え!?!?!?』』』』』』
会場中がざわつくが、これまでの試合を全力で戦って勝ち抜いてきた俺たちには意味が分かっていた。
響木:「必死に練習を積み重ね、本番で力を発揮できた者が勝利を手にし、力を出しきれなかった者は敗北に涙する。そこにあるのは、平等などではない。非常にシビアで、辛い現実である。しかし、だからこそ皆、勝利を目指し必死に練習し、その過程で心と身体が強くなり、共に戦う仲間の大切さに気付くことができる。本来サッカーとはそういうものです」
会場の人たちは静かに話を聴いている。かつてのサッカーを思い出す様に。
響木:「ここに、フィフスセクターの解散を宣言します!! 少年少女たちよ、サッカーを自由にプレーしてください!!!!」
そして、割れんばかりの拍手に包まれ閉会式は終了し、俺は帰りのバスに乗る前、彼方とエマを、スタジアム裏に呼び出した。
― 次回、第1章最終話 ―
― 続く ―
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