水曜日、決勝戦まであと3日となり今日は親父が来る日だ。俺たちが授業を終えてサッカー棟に行くと親父は既に来ており後もう一人。
天馬:「鬼道さん!!」
鬼道:「来たなお前たち」
歩夢:「何で鬼道さんがここに?」
円堂:「順をおって話す。皆が揃うまで待っててくれ」
そして5分後全員が揃い話を聞くと、帝国の表の顔はフィフスセクターの管理下に置かれた学校。しかし裏の顔はフィフスセクターへの「
鬼道:「この間の雷門vs帝国の試合、あの試合は帝国にとって、潜り込んだシードを炙り出す為のものでもあったんだ」
果林:「そうだったんですね。でも何故雷門に?」
龍也:「それは今日から鬼道も雷門のコーチに加わるからだ」
それをきいて俺たちは全員驚いた。帝国は佐久間さんに任せてきたので問題無いという。凄い信頼だな。
竜太:「それは分かりました。で、今日集まったのは決勝戦の話じゃないんですか?」
円堂:「その通りだ。決勝戦の相手は……「音ノ木坂学院」だ」
剣城:「なっ!音ノ木坂!?」
しずく:「どうしたんですか剣城くん?」
剣城:「円堂さん、海皇はどうなったんですか?」
円堂:「準決勝で音ノ木坂に……3ー0で敗れた」
剣城:「さ、3ー0!?」
あまりにも驚きすぎている剣城に対して、疑問に思うみんな。
かすみ:「ねぇ、どういうことなんです?かすみんにも分かるように説明してくださいよ~」
代表して質問するかすみ。そして開かれる剣城の口……そこから聞かされたのは、とんでもない事実だったんだ。
剣城:「そもそも、海皇は
彼方:「うん。素直に凄いと思うよ~」フワァ~ ネムイ.....
剣城:「だがそれだけじゃない。海皇は、控えを含めた全員がシードだ」
せつ菜:「えぇ!?控えを含めた全員!!」
エマ:「やっぱりそんなチームがあったんだ」
剣城:「そして音ノ木坂にはシードは.......
全員:『!?』
皆の顔が驚愕に染まる。普通ならそんなチームを相手に女の子集団が3ー0で勝つなどあり得ないからだ。
三国:「う、ウソだろ!?それで音ノ木坂は、海皇を3ー0で下したって言うのか!?」
歩夢:「ひょっとして勝敗指示?」
あり得ない事態に、歩夢先輩は勝敗指示を疑う。――だが、
円堂:「それは違う。どうやらフィフスセクターも、全員シードの海皇が負けるとは微塵も思っていなかったらしく、出さなくても海皇が勝つとたかをくくって指示は出して無かったらしい。その結果が――これだ」
璃奈:「凄い…………」
龍也:「その件でこの映像を見てほしい」
リモコンを操作する親父。そして映し出されのは、準決勝の海皇vs音ノ木坂の試合映像だった。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
実況『さあ!残り時間は後僅か!音ノ木坂の勝利は決まったかぁ!?』
浪川:「ふざけるな!俺達が負けるなど許されないんだ![フライングフィッシュ]!!」
海皇のキャプテンがジャンピングニーキックから必殺シュートを放つと、無数のトビウオとともにボールが矢の様に向かって行く。―――しかし、
?:「希理歌先輩! 止めてください!!」
希理歌:「任せてな~」
東條が構えると、右手にオーラが集まり、ソレを思い切り右手を上に向けて解放する。
希理歌「[マジン・ザ・ハンド]!!」ゴォォォッ!!
東條は威圧感と迫力のある金色のマジンを呼び出し、マジンと共に右手を前に突き出し、片手であっさりとシュートを止めて見せた。
浪川:「っ!! 化身!?」
希理歌:「化身やないよ。マジンや!! すずめちゃん!!」
海皇の必殺技を止めた東條のゴールキックから、MFの南すずめにパスが渡る。
浪川「つ!止めろーー!!」
すずめ:「ナイスパスです!! 蘭ちゃん!!」パスッ!
南のパス。ボールは海皇ディフェンスの隙間を抜けて星空に渡る。
蘭:「いっくにゃーーーー!!」ギュンッ!ギュンッ!
星空は陸上のスプリンターも真っ青の超スピードで、相手のディフェンスを次々と掻い潜りドリブルで攻め上がる。
湾田:「コイツら本当に女なのか!?」
蘭:「失礼だにゃ!!桐穂ちゃん!!」パスッ!
そしてパスはキャプテン、高坂桐穂に渡った。
桐穂:「ナイスパスだよ蘭ちゃん!!行くよ!!」
高坂が必殺シュートの体勢に入る。紅蓮に燃える太陽をバックにバク宙し、ボールに対してオーバーヘッドキックを叩き込む……瞬間に身体を捻ることで、ボールに対して回転をプラスする。
桐穂:「[プロミネンスドライブ・Gx]!!」ドゴォオォオォオオォォオオンッ!!
猛然と上空から迫る高坂のシュート。海皇のキーパーも必殺技で応戦する。
深見:「くそがぁっ!![ハイドロアンカー]ァアァアアッ!!」
海皇のキーパーが地面から船の錨を引き上げシュートを跳ね上げ様とする――が、
ギャリィィイイイッ!! バゴオォォオオオオン!!
深見:「つ――!ぐあああああっ!!」
シュートはそんなものは知らんと言わんばかりに突き進みゴールネットに吸い込まれた。
実況:「ゴォオォオオォオオルッ!! 音ノ木坂3点目!!」
――そしてここで、
ピッ、ピッ、ピィイイイーーーッ!!!
―
実況:「ここで試合終了のホイッスル!! 3ー0で音ノ木坂の勝利!! 決勝進出決定です!!」
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
浜野:「な、なんだよ……これ………」
音ノ木坂は、選手一人一人の状況判断能力、身体能力、チーム連携レベルが桁外れに高かった。
龍也:「特筆すべきは3点目を決めたキャプテンで2年生の「
果林・彼方・エマ:「「「そうなの!?」」」
竜太:「あ、ああ。親繋がりで俺が東京に来たときはよく一緒に遊んでたし。っていうか音ノ木坂の選手に知り合いが結構いる。……なんか三人とも怖いんだけど?」
鬼道:「それではこれより練習に入る。だが三国は円堂と大海と一緒に特訓してもらう」
三国:「分かりました」
そして、各自分かれて練習に入る
― 三国 side ―
円堂:「三国、今のお前では、音ノ木坂のシュートは止められない。新技を身につけて貰うぞ」
三国:「新技ですか?」
龍也:「俺がプロ時代、チームの先輩が使っていた技がある。それを習得してもらう」
三国:「どんな技なんですか?」
龍也:「それは、[
三国:「[炎の鉄槌]……! 木野夏人さんの技ですね」
龍也:「知ってるのか。そうだ。[バーニングキャッチ]という炎系の技を使えるお前なら、使えるんじゃないかと思ってな」
三国:「分かりました。指導宜しくお願いします!!」
― 三国 side out ―
― 竜太 side ―
そしてその日の練習が終わり俺が帰り支度をしていると―――、
〜♪
携帯が鳴った。――高坂桐穂?
ピッ!
俺は電話に出た。
竜太:「どうした桐穂?」
桐穂:「竜太! 準決勝の試合映像観てくれた?」
竜太:「観たよ。すずめたちも凄く上手くなっててビックリしたよ」
桐穂:「……竜太は私たちの目標だからね。今度の試合、全力で挑ませてもらうよ!!」
竜太:「まぁ此方は俺以外がまだな」
桐穂:「本当になんでそんな学校行ったのさ?理事長のすずめちゃんのお母さんに言えば多分竜太なら特例でウチに入れて貰えたのに。私やすずめちゃん達だって竜太と一緒にサッカー出来たら良いよねって中学生の時から話してたんだよ?」
すずめのお母さんとは元音ノ木坂の理事長だった母親の後を継ぎ今の音ノ木坂の理事長兼、ファッションデザイナーとして活躍している元イナズマジャパンの南ことりさんのことだ。
ことりさんとはウチの両親がイナズマジャパンのチームメイトと言うことで小さい頃に何度か会った事がある。
――その際に、桐穂やすずめ、蘭たちとも一緒に遊んだりしていた。
竜太:「いや、それ職権乱用。それに周りが全員女子の中に男子一人とか形見が狭い所じゃねぇよ。まぁこっちも試合楽しみにしてるからさ。試合で全力でぶつかろう」
桐穂:「もう、わかった。それじゃあ試合でね」
ピッ!
そして通話を切る竜太。
竜太「一筋縄ではいかないな……」
桐穂は――、
桐穂:(雷門に……竜太に勝てたら、竜太に私が小さいときから抱いてた恋心を告白するんだ!!)
そして三日間練習を積み土曜日、いよいよ音ノ木坂戦を迎えた。
― 続く ―
どうやら穂乃果の娘も恋する乙女のようです。
竜太・・・お前の節操の無さはどうなってんだ。
始めに言っておきますが桐穂ちゃんはヒロイン候補の中には入っていません。あくまでも虹ヶ咲メンバーの中から選びます。
因みに桐穂ちゃんは瞳の色や髪型なんかに違いはありますが、お母さんである穂乃果似の美少女です。
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