翌日の朝、食堂で朝食を取っていた。
天馬:「っ!! この魚美味しい!! なんだろう・・・」
鉄角・竜太:「「アイナメだよ・・え?」」
天馬:「2人共分かるの?」
鉄角:「ウチは漁師だぜ?」
竜太:「天馬知ってるだろ? ウチは漁師じゃないけど、実家があるのは沼津の港町、内浦だぞ? オマケに家がダイビングショップで、小さい頃から海に潜って遊んでたし、魚たくさん食って育ったんだから知ってるよ」
鉄角:「え? 大海の実家って東京じゃないのか?」
ああ・・・言ってなかったっけ。
竜太:「実家は静岡県沼津市の内浦って言う所の淡島って言う離島なんだよまぁ離島って言っても連絡船で5分かからないけど」
鉄角:「へえ・・・・」
俺と鉄角が海談義をしていると・・・・
皆帆:「あっ、真名部くんおはよう」
真名部:「フン!」
皆帆:「ん? まさかまだ怒ってるの? 真名部くんも子供だなぁ・・・親がうっとおしいみたいに言ってたけど、甘えたいだけじゃないの?」
真名部:「っ!!」
そして皆帆が置いてあるデザートを取ろうとしたら脇から皆帆が取ろうとした皿をスッと持っていった。
皆帆:「!! なにするんだ!!」
真名部:「皆帆くんに何が分かるんですか!! 分かったような口を聞かないで下さい!!」
真名部・皆帆:「「ふん!!」」
コイツら・・・・ケンカ始めやがった。
天馬:「アハハハ・・・ハァ・・」
竜太:「やれやれ・・・」
そして全員食事を済まし、
ー ミーティングルーム ー
船木:「一時はどうなることかと思うときもあったが、皆よくここまで勝ち上がった。期待以上の活躍だ!!」
皆の顔から笑顔が溢れる。確かに最初からは考えられないな・・・・。
黒岩:「だが、今のままではこの先を勝ち上がる事はできない」
鉄角:「なんだよ・・・持ち上げといて・・「着いて来い」?」
そして黒岩監督は部屋を出る。俺たちはあとに続き、さっきまでいた食堂に来る。
天馬:「こんなところで何を・・・・!?」
監督が端っこにあったパネルに手をかざすと、床が開き、そこから隠し階段が顔を出した。
黒岩:「着いて来い」
そして俺たちは監督と共に階段を降り、降りきった先の廊下を歩き、大きな扉の前に立つ。
黒岩:「入れ・・・」
そして俺たちが部屋に入ると、映像の投影装置のような大型機械が天井に付いた部屋に出た。
鉄角:「なんだコレ・・・?」
コンコン・・
真名部:「強化ガラスですかね・・・?」
床をノックした真名部が強化ガラスでは無いかと言う。何なんだこの部屋・・・・?
すると水川さんがコンパネを操作すると、辺りが草原に変わる。
九坂:「なんだコレ!?」
瞬木:「草原・・・?」
皆帆:「まさか瞬間移動じゃないよね・・・・?」
黒岩:「大海! ここまで走ってこい」
竜太:「? はい!!」
俺が監督のもとに走る。が、
タッタッタッ
竜太:「・・・・・?」
ダッダッダッ
竜太:「!?」
ダダダダダダダッ
竜太:「監督どういうことですか!? 全く距離が縮まらないんですけど!!」
そして俺が足を止めると、監督が説明を始める。
黒岩:「ホログラムだ」
真名部:「ホログラム・・・・?」
黒岩:「お前たちの脳に信号を送り、本物と同じ感覚を再現している」
九坂:「同じ感覚って・・・」
するとホログラムの人形が現れ、出現したサッカーボールを伊吹目掛けて蹴る。
伊吹:「っ!!」ガシィッ!!
伊吹がキャッチすると、人形とボールが消えた。
真名部:「凄い!! ホログラムでこんなことができるなんて!!」
黒岩:「お前たちにはこれから、私が考案したこの"ブラックルーム"で特訓してもらう」
すると、今度は辺りが町中に変わる。
黒岩:「降ってくる鉄骨を避けながらボールを運ぶ練習だ」
鉄角:「鉄骨って・・・」
すると、真上に3本の鉄骨が出現し、真っ逆さまに降ってくる。
ドッ、ドゴォ、ドゴォオォオオオンッ!!
竜太:「なっ!!」
黒岩:「安心しろ。安全はきちんと確保されている」
なら安心・・・なのか?
天馬:「おれ行きます!!」
神童:「天馬!!」
そして天馬がドリブルで突っ込むと、上に鉄骨が出現。降ってくる。
天馬:「っ!!」
ドゴォオォオオオンッ!!
天馬:「あ、危なかった・・・・・」
竜太:「俺も行くぞ・・・」
そして、瞬木や九坂たちも始める。
真名部:「どうします皆帆くん・・・?」
皆帆:「いや、いくら安全だって言われても・・・」
黒岩:「お前たち2人には、足腰を鍛えてもらう」
すると、2人の周りが吊り橋に変わり・・・
真名部:「吊り橋・・・・?」
ガコンっ!!
皆帆:「ッ!?」
真名部・皆帆:「「お、落ちるーーーーっ!!!」」
・・・・・ハァハァ
皆帆:「どうにか逃げ切った・・・」
ガコンッ!!
真名部:「ん? 橋が戻った?」
ガコンッ!!
皆帆:「今度はこっちから!?」
伊吹:「キーパー用は無いんですか?」
黒岩:「もちろんある」
伊吹の周りは砂漠に変わる。
伊吹:「砂漠・・・砂が動きづらいな・・・」
すると人形か出現。シュートを放つ。
伊吹:「そういうことか!!」
そして数時間後・・・・
葵:「練習終了です!!」
鉄角:「はぁ、終わった〜」
皆帆:「それにしても・・・なにかおかしくない?」
真名部:「ええ。あのブラックルームを作るのにかかっている費用は少なく見積もっても数十億。普通じゃ考えられない額です」
瞬木:「・・・確かに、サッカーに何でここまでって気はするけど、お陰で力も付いてきたし、この練習続けてれば、優勝できるんじゃない?」
鉄角:「だな・・・」
皆帆:「え?」
真名部:「ちょっとまってください? 皆さん・・優勝するまでやるつもりですか? 僕たちの参加条件には、"優勝すること"っていう記載は無いんですよ?」
鉄角:「!! 言われてみれば・・・」
瞬木:「じゃあ・・今辞めても?」
皆帆:「なんなら確認してこようか?」
鉄角:「いや、その必要は無ぇよ・・・・」
皆が鉄角を見る。
鉄角:「自分の中の熱い物に、少しばかり向き合おうと思ってな・・・今はそれがサッカーって事だ」
瞬木:「俺も続けるよ。弟が喜んでくれるしね」
九坂:「俺もやるぜ・・・? 伊吹、お前は?」
伊吹:「俺もやるぜ? このままじゃ納得いかないからな」
真名部:「ボクには分かりません・・・・。大事なのは、あくまで約束を守ってもらうことであって、優勝する事じゃないですから」
鉄角:「森村はどうすんだ?」
森村:「え、えっと・・・その・・・」
九坂:(森村・・・・・・・)
葵:「皆ーー!! 準決勝の相手が決まったわよ!! 相手はタイ代表の"マッハタイガー"。カタール代表のデザートライオンに5ー0で圧勝だって!!」
鉄角:「5ー0!? デザートライオンだって弱いチームじゃないだろ!!」
葵:「ええ。弱いどころか、前評判ではデザートライオンが圧倒的に優勢だったわ!」
皆帆:「そういえば、この大会は番狂わせが多いな・・・。実力が高くないハズのチームが幾つも勝ち進んでる」
真名部:「そんなことに今頃気づいたんですか?」
皆帆:「なっ!?」
瞬木:「まだケンカしてるんだ。 ケンカなんてバカらしい。他人なんてどうせ分かり合えないんだから、表面上取り繕っておけばいいのに・・・・」ボソッ
皆帆:「っ!?」
瞬木:「でもここまで来たんだから、優勝目指して頑張りましょう!!」
葵:「うん!!」
皆帆:(瞬木くん・・・・?)
ー 続く ー
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