謎のガードン人に抱えられ、神童先輩と伊吹は東の集落、〈フルスの里〉に到着していた。
ー 長老の屋敷 ー
俺たちはこの里の屋敷で長老に謁見していた。驚いたことに先程のガードン人がこの里の長老だったらしい。因みに長老の名前はログロス・ゴードンというそうだ。
神童「危ない所を救って頂き、ありがとうございました」
伊吹「助かりました」
ログロス「ここは我らのナワバリ、何故地球人が踏み入った?」
神童「俺たちは、あなた方東の部族に訪ねたいことがあり、あなた方を探していたのです。「ほう?」この星にあるという、赤い石を知りませんか?」
脇に控えていた人たちがざわめく。何か知ってるみたいだな。
ログロス「何故その赤い石とやらを求めるのだ?」
神童「それは、宇宙を救うためです「なに?」本来、星の存続をサッカーの勝敗で決めるなど間違っています。赤い石があれば、この宇宙の危機を救えるかもしれないんです」
ログロス「ほう? 何を根拠に?」
神童「俺たちに、どこからか交信してきている少女がいます。彼女の話では、4つの石を集めて彼女の元にたどり着ければ、全ての星々を救えると言うのです。俺たちは1回戦と2回戦の対戦相手の星で、それぞれオレンジの石と青い石を手に入れました。そしてその少女は、この星で赤い石を手に入れるようにと」
ログロス「それでか…ふっ、安易な」
神童「教えて下さい! その赤い石のことを!!」
ログロス「我らは何も知らん…」
沈黙が訪れる。すると雰囲気に耐えかねた伊吹が声を荒げる。
伊吹「おい! しらばっくれずに教えてくれよ!!「伊吹!!」っ!」
ログロス「では聞くが、その話にはどれだけの信憑性があるのだ?」
神童「その少女が交信してきているのは、俺の仲間です。そいつの言うことを疑っている者もいます。ですが、俺は信じてみたいと思っています」
ログロス「ふむ…謎の少女か…不思議な話だ。神童と言ったな「はい」お前たちは既に見たであろう。翼を捨て、機械化に溺れた者たちの姿を。街の様子を。あの者たちは発展のみを追い求め、大切なことを見失っておる。ありのままの自分や、この星を信じられなくなっておるのだ。自然の象徴であるソウルさえも…そして、その者たちを率いているのが我が息子、アルベガなのだ」
神童「っ!! アルベガと長老が……親子!?」
すると伊吹は思い出したのか怒りの表情を浮かべ、
伊吹「あの野郎、挨拶代わりに一発打ち込んでくれたぜ!!」
ログロス「ん? そうか…既に出会っていたか。あやつは、機械化を否定する我らに知らしめたいのだ」
…3ヶ月前
アルベガ「大会には俺たちが出る!! この進化した身体でソウルを使う者たちを倒し、俺たちの正当性を証明する!!」
ログロス「好きにするがいい。我らは誰も止めはせん」
アルベガ「ふん、腰抜け共め! この星を守ろうとする気概もないのか!!」
ログロス「我らは自然を重んずる。だが執着はしていない。愛でていた花もやがては枯れる。喪失もまた、自然の営みだ」
アルベガ「ついて行けんな! アンタと縁を切って本当に良かったぜ!!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ログロス「愚かな息子だ。ガードンとの試合、全力で戦って欲しい」
その言葉に、神童先輩も伊吹も驚く。
神童「もちろん、俺たちは全力で戦います!」
伊吹「当然だ!!」
ログロス「ふっ、だが息子たちは強いぞ? 心してかからねば今のお前たちで果たして…勝てるかどうか。フム…」
すると長老は神童先輩と伊吹をじっと見つめる。何か別のものを見ているかのような
ログロス「七色の翼に、巨大な牙か…」
神童・伊吹「「!?」」
ログロス「お前たち、しばらくここにいるがいい」
その頃…
皆帆「はぐれたのはこの辺りだったんだけど…」
鉄角「いねぇぜ?」
森村「ホントにこの辺りだったのに…」
竜太「まさか…溶岩に落ちたとか言わないよな?」
鉄角「っ! おい! 縁起でもないこと言うな!!「わ、悪い…」」
天馬「どこにいるんだ?」
真名部「後40分28秒で日が暮れます。暗くなってからの捜索は僕たちにとっても危険ですよ?」
瞬木D「だな。俺たちにまで何かあったら…」
九坂「どうするんスか? キャプテン…」
天馬「くっ…、「探しましたよ? アースイレブンの皆さん」っ!? ガードン人の、東の部族?!」
使い「はい。我は東の部族の者。長老様の使いで参りました」
鉄角「長老の使いってなんだよ…」
使い「ご安心ください。神童殿と伊吹殿は、我らが保護しております」
竜太「っ!! 本当ですか!!」
栞子「良かった……」
皆の顔に安堵の表情が漏れる。
天馬「じゃあ、神童さんたちは無事なんですね!」
使い「はい。ですが訳あって、今は帰れません」
竜太「訳ってどんな…「ただし、明日の試合には必ず戻すとのことです。長老様からの伝言は以上です」あっ!!」
そして東の部族のガードン人は飛び去っていった。
鉄角「おい!! まだ話は終わってないぞ!!」
訳って一体何なんだ…?
でも、取り敢えず2人が無事で良かった………
ー 続く ー
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