惑星ラトニークとの準決勝に勝利し、次はいよいよ決勝戦、惑星ファラム・オービアスとの決戦だ。俺達アースイレブンを乗せたギャラクシーノーツ号は星の海を駆け、ファラムオービアスへと向かっていた。
九坂「さらばだバンダ………。俺は強くなる、お前の分も、生きて生きて生きまくって…もっと強い俺になる……」
九坂は宇宙船の窓からもう見えなくなったラトニークに向けて呟いていた。
天馬「九坂……」
竜太「天馬、決勝戦…何が何でも勝たないとな」
天馬「うん……」
龍也「あっ、いた…」
竜太「親じ…龍也さん、どうしました?」
龍也「水川とおばちゃんが石を解析するから先頭車両に集まってくれってさ」
天馬「分かりました」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
そして九坂にも声をかけて先頭車両に集まる。4つの石は解析機に入れられ、それぞれに輝きを放っていた。
鉄角「4つ揃うとなんか意味ありげだな」
エマ「うん! すごく綺麗……吸い込まれそう!」
竜太「調べるんだよな? 石を」
水川「ええ」
おばちゃん「それじゃあ行くよ。スキャン開始」
そしておばちゃんがスキャンボタンを押す。機械が石を解析し様々なデータが表示される。
そしてスキャンが終わり表示されたデータを見た水川さんが
水川「やはり!! 良く集めてくれたわね…」
天馬「カトラのおかげだよ」
神童「で、結局これは何なんだ?」
水川「惑星サンドリアスの太陽岩
惑星サザナーラの海水晶
惑星ガードンの紅蓮の炎石
惑星ラトニークの緑光石
これらは、伝説の金属"ミスリル"を生み出す原料となる石、故に"ミスリルストーン"と言われているわ」
天馬「ミスリルストーン……」
水川「私が惑星キエルの科学者だった頃、どんなに探しても手に入らなかったもの。こんな形で、揃える事ができるなんて……」
すると水川さんの身体が突如黄色い光に包まれ、身体が変化して長身の男性に変わる。
水川「これは、確かに……
ポトムリ 希望の欠片……」
アースイレブン『ええ?!』
天馬「ポトムリ!?」
鉄角「マジか!?」
九坂「おったまげたなぁ……」
ポトムリ「これは、この姿こそ本来の私……」
信介「ピエロじゃなかったんだ」
森村「あれはぬいぐるみ…」
信介「あっ、そっか」
信介………
伊吹「水川はどうなったんだ?」
ポトムリ「恐らく私の精神が、彼女に変化を与えたのでしょう。ミスリルストーンが集まったことによる精神的な昂揚が、彼女と私の結合度を高め結果、彼女の実態に先んじて私の姿が見えているようだ」
果林「………皆、言ってる意味分かる?」
瞬木D「簡単に要点だけ言うと本来のアンタの姿が見えてるってことだろ?」
ポトムリ「そういうことです」
果林「だったらわざわざ難しい言い方しないでそう言ってよ!!」
ポトムリ「ハハ……この石は、ミスリルを作り出すのに必要な元素を持っています」
天馬「じゃあ、この石からミスリルを?」
ポトムリ「ええ。以前お話した通り、ミスリルさえ作れれば、ブラックホールを消失させる"コズミックプラズマ光子砲"を完成させることができる」
皆帆「ついにその段階が来たって事だね」
ポトムリは石を一つ一つ丁寧にケースに入れていく。
ポトムリ「はい。それは、私達が夢見てきた宇宙を救う技術です我々は、それを完成寸前まで作り上げていました。しかし、ミスリルの精製材料を発見できなかったのです」
天馬「じゃあ、カトラがコレを集めるように言ったのは…」
竜太「それを使って、ファラム・オービアスに現れたブラックホールを消し去るためか!! そうすれば、この大会のそもそもの意味が無くなる。ファラムを救えれば、そもそも移住しなくて良いから他の星が犠牲になる必要が無くなる」
ポトムリ「ええ! 間違いなくそういうことでしょう」
おばちゃん「けどどうやって? ここの設備でできるような代物かね?」
その時、
ドガァアァアアァアアンッ!!
!? 突然天井の蛍光灯が破壊された。その衝撃でポトムリの身体は水川さんに戻る。
剣城?「動くな」
そこには銃を構えた剣城がいた。
竜太「剣城!? 何やってんだ!!」
九坂「そんな物騒なもん持って何やってんだ!」
九坂が剣城に近づこうとすると剣城は九坂の足元にも発泡した。
剣城?「動くな」
神童「剣城……? お前」
剣城?「ケースをこっちに渡せ、速く!」
水川「っ!!」
水川さんはケースを大事そうに抱えて渡そうとしない。
剣城?「渡せ! 渡さなければ容赦なく撃つぞ!!」
水川「くっ!!」
天馬「どうしちゃったんだよ剣城!! それをこっちに渡すんだ!」
剣城?「ちっ!!」
剣城は水川さんに掴みかかり無理やり奪い取ろうとする。
座名九郎「竜太さん、次にアイツが背を向けたらチャンスです。一斉に飛び掛かって拘束しましょう」
剣城?「!! 動くな、一歩も動くなよ!!」
伊吹「くっ!!」
瞬木D「ちっ!」
天馬「剣城何やってるんだ! 水川さんを離せ!!」
神童「お前! 剣城じゃないな!!」
アースイレブン『っ!?』
剣城?「ふん、ようやく気付いたか」
水川「あ、あなたは何者なの!?」
剣城?「剣城京介の顔を借りている、とだけ言っておこうか」
九坂「前に森村が感じていた違和感はこれだったのか!!」
竜太「剣城をどうした!! 今どこにいるんだ!!」
剣城?「さぁな?」
するとニセ剣城は銃のボタンを押すと、突如水川さんと発光しだした。ワープする気か!?
天馬「待て!! ピクゥッ ピクシー!?」
するとニセ剣城と水川さん、そして光に飛び込んだピクシーはどこかにワープして消えてしまった。
天馬「っ!! 剣城ーーっ!!」
真名部「テレポートした!?」
座名九郎「不覚です……偽物の演技を見抜けなかったとは!!」
天馬「っ!! どうして……」
竜太「まさか…サザナーラ戦の前からか? サザナーラ人は心が見える。そしてあの試合、剣城は自分から出場を辞退した。サザナーラ人に心が見られて本物じゃないとバレることを恐れたんじゃあ……」
皆帆「なるほど、確かにそう考えるのが1番妥当かもしれないね」
天馬「サザナーラ戦の前って…そんなに前から……」
ついに正体を現した偽物の剣城。アースイレブンには暗雲が漂っていた。
ー 続く ー
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