イクサルフリートとの戦いから数日間、俺達はファラム・オービアスに滞在していた。この数日間食事はとてつもなく豪華な食事を出され、居住スペースは高級ホテルのスイートルーム並、外に出るときは警備の人が一緒にいたりと、とんでもないVIP扱いだった。まぁ、自分たちの星を救ってくれた者達なんだからこの扱いはうなずけるのかな?と、勝手に納得していた。
そして今日は、ファラム王宮での終戦・平和記念式典だった。
俺達アースイレブンはファラム・オービアス女王、ララヤの前に片膝を付き、言葉を聞いている。なお、この様子は全宇宙に中継されている。
ララヤ「ファラム・オービアス、及び宇宙に生きる全ての民たちよ、ブラックホールは消滅し、宇宙は守られた!! これは、星を愛し…守り抜こうとした人々の想いの結晶じゃ!! そして、大きな力を注いでくれたのが、遥か青き星、地球からやって来たアースイレブンなのじゃ! さぁ、盛大な感謝を!!」
式典会場が拍手に包まれる。街の方からも拍手の音が微かに聞こえてくる気がする。
ララヤ「妾からの贈り物じゃ。受け取って欲しい」
そう言ってララヤ女王は、地球の物よりずっとサイズの大きい、シロツメクサの花に似た植物を編んで作った王冠を全員に被せていく。
ララヤ「この花は、この星の祝の場では決して欠かせぬ物なのじゃ……」
そして、全員に被せ終わると…
天馬「ありがとうございます! 女王陛下!!」
ララヤ「妾はここに知った。これから先、どんな苦難が起ころうとも、星々は1つになって打ち勝つ事ができるのじゃ!! 守り抜いて行こう! この平和を!!」
盛大な花火が上がる。ファラム・オービアスは、星中がお祝いムードだ。
ララヤ「さぁ、皆のもの…しばし歓談と食事とする。好きに過ごすといい」
うん、カゼルマたちの所行こうかな? 大会中は敵同士だったから話せなかったし、今なら腹を割って話せるだろう。
竜太「お〜い、カゼルマ、アルベ……「竜太!! ガシッ」ぐえっ!?」
後ろから襟首を掴まれた。何だよ……。
竜太「彼方何だよ?」
彼方「良いからこっち来て?」
彼方に連れて行かれると…サザナーラとファラム・オービアス、アースイレブンの女子が女子同士で話していた。
竜太「なんで連れてきたし……」
彼方「ゴメンね? 何か竜太と話したいって子が多くて……」
チュルカ「へぇ? 結構良い男じゃない!」
カピス「うん」
ポワイ「ちょっと〜、二人共?」
すると小柄な女の子のウルミがトコトコと歩いて来て俺のユニフォームの裾を引っ張る。
竜太「ん? どうした?」
ウルミ「///お兄ちゃん…」
……ブハッ!! 「お兄ちゃん」。その言葉のあまりの破壊力にその場で吐血する女の子たちと竜太。
ウルミ「どうしたの?」
竜太「いや、何でもない……「あの!」ん?」
メルヴィル「あっ、これ…私が作ったんですけど食べてみます?」
竜太「え? 良いの、頂こうかな?」
そして食べてみる。
竜太「おっ、美味い!!」
ロッツ「セレン良いよね? 料理得意だから……」
メルヴィル「だったらネオルも料理頑張れば良いじゃない?」
ポワイ・チュルカ・ウルミ「「「ぐぬぬぬぬぬぬ!!」」」
エマ「アハハハ……、全員スッカリメロメロだねぇ……」
竜太「ど言う事?」
サラマ「すんごい鈍感と……」
また失礼な事言われた気がする。
彼方「浮気は許さないよ?」
竜太「分かってるよ」
九坂「おい竜太! 皆が話したいってさ」
九坂が呼びに来た。ナイスタイミング!!
俺はダッシュで女子から離れた。
ポワイ「あっ! ちょっとぉ!!」
・・・・・・・
竜太「はぁ……、「大変そうだな」おう……アルベガ……」
カゼルマ「さっきJrやアルベガ、ヴァルハたちと伊吹、九坂とそれぞれの星のサッカーについて話してたんだ。面白い話が聞けたよ」
竜太「うわ〜、それ俺も話に入りたかったぁ……」
ヴァルハ「おい、その前に良いか?」
ヴァルハが耳を貸せと小声で話してくる。
ヴァルハ「お前ポワイ様に何したんだ? あの人が完全に恋する女の顔になってるじゃないか……」
竜太「は!? そうなのか?」
ヴァルハ(あれで気づいてないのか……アズルも嘘はついてないし……)
天馬はというと、
天馬「はい、葵!!」
天馬が葵の頭に花の冠を被せる。
天馬「アースイレブンのマネージャー助かったよ!!」
葵「えへへ……私、宇宙でも天馬の助けになりたかったから!!」
天馬「葵……うん。ありがとう!! 俺たちがやって来たサッカーが、この宇宙を救ったんだ!!」
剣城「ああ!」
神童「そうなるな」
グランドセレスタギャラクシーに参戦していた選手たちの殆どが天馬の方を見ている。
天馬「スゴイよサッカーは!! 皆に勇気をくれて、力をくれて、未来をくれた!! 俺が思っていたよりも、サッカーはずっとずっと凄かった!! "サッカー!!俺、お前の事大好きだぁああーーーーっ!!"」
そして式典の終了から2日目、俺達は地球へと帰るためにファラム・オービアスステーションに来た。
ステーションでは、多くの星の人たちが見送りに来てくれた。そして、アースイレブンを乗せたギャラクシーノーツ号は、地球へと向けて飛び立った。
〜 宇宙船内 〜
水川「なんじゃこりゃあ!!」
竜太と天馬が展望デッキに入ると、水川さんが伊吹の胸ぐらを掴んで暴れていた。
水川「なんの冗談だ!? つーかお前ら誰だ? どこなんだここ?!」
天馬「水川さんあの……」
葵「ちゃんと説明するから落ち着いて?」
竜太「そうそう。これから地球に向かってワープするから……」
水川「ワープぅ? 何寝ぼけた事言ってんだ!!」
皆帆「コレは……」
真名部「岩城高のミノタウロスの復活です……」
そして何とか水川さんを落ち着かせて取り敢えず座ってもらい、ギャラクシーノーツ号はワープに入る。数十秒のワープを終えると、目の前には宇宙に浮かぶ青い星、俺たちの故郷地球が広がっていた。
天馬「ただいま!! 地球!!」
水川「ウソだろ……おい?」
そして、ギャラクシーノーツ号はお台場サッカーガーデンの代表宿舎エリアに着陸。すると、そこには各国の報道陣や首脳、日本の財前総理、豪炎寺さん、そしてアースイレブンメンバーの家族が勢ぞろいしていた。
竜太「!!」
龍也(大人)「お帰り!」
果南「地球にもファラム・オービアスからの電波が飛んできてね? 皆にバレちゃって大騒ぎだよ」
豪炎寺「皆……良くやってくれた!!」
真名部「パパ、ママ……」
真名部母「陣ちゃん、無事で良かった……出発前に言ってたことが本当だったと知ったときは生きた心地がしなかったわよ……」
真名部父「まさか、宇宙を救ってしまうとはな。お帰り陣一郎。私達も何日か休みを貰ったから、久々に3人でゆっくり過ごさないか?」
真名部「っ!! パパ、ママ!!」ガシッ!!
真名部を筆頭に、他のメンバーも次々と仲間や家族の元に走っていく。
龍也(大人)「お帰り、二人共」
果北「パパ…ママぁっ!!」
果北が二人に抱きつく。すると天馬が……
天馬「ドンッ!!」
竜太「うわっ!?」
天馬に押されて俺は父さんと母さんの元にダイブ。覚えとけよ?
見ると果林先輩の家族も、エマ先輩の家族もいた。八丈島とスイスからわざわざ来てくれたのだろう。
彼方「ただいま!!」
遥「お姉ちゃんお帰り!!」
近江母「彼方ちゃんお疲れさま。しばらくゆっくり休みなさい?」
彼方「うん。流石に疲れたから3・4日は休ませて貰うよ〜」
愛「リュウ、お帰り!!」
かすみ「かすみん感動しましだぁっ!!」ズズッ
しずく「お疲れさま、皆!!」
璃奈「竜太くんの[Over・the・Rainbow]、感動した!!」
!?
竜太「イクサルフリート戦まさか中継されてたの!?」
しずく「はい。学校でテレビにかじりついて皆応援してましたよ?」
せつ菜「あのシュートを見て、私たちも一緒に戦ってる気がしました!!」
歩夢「ホントだよ!!」
竜太「……皆とのサッカーが無かったら、あのシュートは生まれなかったよ」
そして、報道陣が取材をしたいと言ってきたが、豪炎寺さんが「皆疲れてるんだから日を改めろ!!」と、追っ払った。ありがとうございます……
今日は各自、懐かしの我が家へと直行。地球を、宇宙を守り、平和を掴んだんだと改めて思いながら就寝した。
しばらくの間、色々事後処理で忙しくなりそうだな……。
ー 続く ー
感想・評価点募集中です!!