インターハイ3回戦[木戸川清修]戦を明日に控えた俺たちは、全員で去年のインターハイ決勝戦、[ 雷門 vs 木戸川清修 ]のビデオを観ていた。
天馬:「この試合、凄くいい試合だと思ったんだけどなぁ·····」
しずく:「どちらも全力で闘ってる様に見えたんですけどね···」
海未:「それはそうですよ。だって本気で闘ってますし」
海未先生が口を開いた。本気でって、もしかしてこの試合····
竜太:「ひょっとしてこの試合指示が出てなかったんですか?」
三国:「ああそうだ。その試合は、聖帝選挙の結果が既に決まっていて、勝敗指示は出ていなかったんだ。」
せつ菜:「つまり私たちは。本気の実力勝負で負けたんです」
1年生は皆驚いた。先輩達よりも実力で勝っていたチームが相手。しかし今年の雷門は実力で勝利し続け地力も去年とは雲泥の差だろう。
しかし木戸川も練習を怠る事はしていない筈なので今の実力は恐らく互角くらいなのではないだろうか。
円堂:「よし、じゃあ今日の練習は終了だ。明日に備えて皆ゆっくり休んでくれ」
全員:『『『はい!!!』』』
竜太:「じゃあお先に。」
天馬:「お疲れ様でした。」
1年生たちが帰った後、先輩たちは····
歩夢:「絶対に負けられないね·····」
果林:「ええ。去年の二の舞はゴメンよ」
神童:「あれから俺たちもレベルアップしました。全力でぶつかればきっと」
彼方:「なんか神童くん、天馬くんや竜太みたいになってきたね」
神童:「えっ? そうですか?」
せつ菜:「今の私たちは、去年からしたら想像出来ませんもんね」
エマ:「あの2人が私達を変えてくれたんだよね······」
三国:「ああ。今年は絶対に優勝するぞ!!」
2・3年:『『オオーー!!!』』
俺と天馬は河川敷に来ていた。そして俺は朝の練習の続きを始める。
竜太:「[ラストリゾート]!! ぜぇあああああっ!!!」
ドガァアアアアン
ボールがエネルギーの塊に包まれ、龍の形を執った岩に囲まれて飛んで行く。しかし途中でシュートは力を失い、力の無いボールがコロコロ転がりゴールに入った。
竜太:「駄目か·····」
天馬:「途中まではいい感じだったんだけどね」
竜太:「何が足りないんだ····」
天馬:「最初のエネルギーが大きすぎるとかじゃないの?」
竜太:「いや、親父の高校生の時の映像見たけど、もっとでかいオーラで成功させてた。」
何が足りないんだ·····
竜太:「天馬、動画撮っててくれたか?」
天馬:「うん。スマホで撮ってたよ?」
竜太:「帰って見比べてみるか····」
そして俺の部屋に行きテレビを2台起動して1つをスマホ、もう1つを親父の映像に接続して見比べる。
龍也・竜太:『『[ラストリゾート(・G5)]!!!』』
ドガァアアアアン!!!
ザシュッ!·····ズバァアアアン!!
ん?
竜太:「天馬、今の映像、技の開始は同時だったよな?」
天馬:「え? うん。そうだけど····」
竜太:「なら何で失敗の俺の方がゴールまでの到達が早いんだ?」
もう一度見返してみると、
天馬:「あれ?「どうした?」いや、足払いでボールのエネルギーを練り上げる時間が龍也さんの方が長い気がして····」
え? 俺はもう一度観てみる。すると···
竜太:「マジだ···」
天馬:「ちょっと時間計ってみようか」
天馬と俺はそれぞれのスマホのストップウォッチアプリを起動して時間を計る。すると俺のオーラ練り上げの時間は約1.8秒。親父はおよそ3.5秒。親父の方が倍近く長かった。
竜太:「天馬、もう一度河川敷行って良いか? ちょっと試してみたい。」
天馬:「良いよ。付き合うよ。」
そして河川敷、
竜太:「ハァアアアアアッ!!! [ラストリゾート]!!!」
ドガァァアアァアアン!!!
最初は良い。しかし違うのはここから。足払いで回転を強化し、オーラの練り上げと風の膜のコーティングを時間をかけてじっくりと行う。
その結果、
ドガアアアアン!! ドガアアアアン!! ドガアアアアン!!
シュートは地面を破壊しながら突き進む。しかしここで、
ガァァアアアアン!!!
シュートは逸れてクロスバーに直撃した。
天馬:「今の、凄くいい感じだった····」
竜太:「ああ。だけど、オーラが大きくなりすぎて、コントロール出来なくなった。オーラの練り上げのちょうどいい時間を探さないとだな。」
天馬:「でも、大きな前進だよね!!」
竜太:「ああ。まさかオーラを練り上げる時間が足りなかったとはなぁ·····でも、完成しそうな気がする。」
天馬:「うん!! 取り敢えず今は明日に備えて休もう?」
竜太:「そうだな。」
明日、いよいよ3回戦。vs木戸川清修
― 続く ―
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