バカとクズと召喚獣   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒や喫煙は法律で固く禁じられています。
また18歳未満の風俗、雀荘、パチンコ屋などの
入店も法律で固く禁じられています。
更には賭博、アルコールの強要や暴飲、
作中での破廉恥な行為・発言などについても
それらを推奨する意図はありません。
あくまで物語としてお楽しみ下さい。


第五十七問 昂哉の力・小暮の力

  side 昂哉

 

 俺は優子と一緒にチェックポイントまでやってくると、

 

昂哉「んじゃ優子はビッ千華をよろしく〜。」

優子「分かったわ。」

 

 優子にビッ千華の相手を任せて、俺はエロ先輩こと小暮先輩の相手をした。

 

 

 

  side 小暮

 

 雲雀丘…………さん?どうして今、ここに?彼は最終チェックポイントで常村君と夏川君の相手をするはずでは?

 

 そんな事を思ってると、

 

昂哉「Hey、ビッ千華!あそこにイケメンがいるよ!」

千華「えっ⁉︎マジ⁉︎」

優子「隙あり‼︎」

千華「なっ⁉︎アンタ、騙したわね‼︎」

昂哉「騙される方が悪いんです〜wそれより、ここから遠ざからないと、俺の酒が当たるかもよ〜。」

千華「分かったわよ‼︎」

優子「待ってください‼︎」

 

 雲雀丘さんが千華さんの妨害をしたみたいです。卑怯な方ですね。そして、常に胡散臭いうすら笑いを浮かべているのが不気味です。

 

 そして、その彼がついに私に話しかけてきました。

 

昂哉*1「いい身体ですね。」

小暮「何故千華さんの妨害をしたのです?理解出来ません。」

昂哉「話の邪魔になるかと思いまして。俺と貴方の。」

小暮「私と貴方が何の話をするのです?初めて会話をしましたが、私は既に貴方の事があまり好きではありません。」

昂哉「そうですか。俺もビッチが嫌いです。ビッチを見ると虫唾が走ります。」

小暮「私と貴方では物事の価値基準が異なるようですね。」

昂哉「そうですか。では素晴らしい提案をしましょう。」

 

 この人、この妙に会話が続かない感じ、意図してやってるのでしょうか?新手の挑発ですかね?そして提案?一体どんな提案をなさるのでしょうか…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昂哉「貴方も風俗嬢になりませんか?」

 

 はい⁉︎初めて喋った人にいきなり風俗嬢を勧めるのですか、この人は⁉︎とても正気とは思えません‼︎

 

小暮「なりません。」

昂哉「見れば分かります、貴方のエロさ。経験者ですね?その身体練り上げられています。()()()()()()()()ですね。」

 

 身体を褒めて下さるとは………いささか直接的過ぎる気はしますが、悪くはありませんね。

 

小暮「ありがとうございます。」

昂哉「でも貴方は()()()()()に踏み入れられません。その理由を教えてあげましょう。」

 

 ところで、さっきからこの人は何の話をしてるのでしょうか?至高の領域とは?何故私はそこに行けないのでしょうか?

 

昂哉「素人だからです。経験不足だからです。」

 

 なるほど、風俗嬢になって得られる経験が大切だというわけですね。

 

昂哉「風俗嬢になりましょう、小暮先輩。そうすれば、10年でも20年でも鍛錬し続けられます。エロくなれます。」

 

 でもこれには私なりの反論があります。

 

小暮「愛のある行為だけが出来ることが、素人という儚い生き物の美しさだと、私は思うのです。商売でやる以上は、愛無き行為も多々存在します。しかし私は行為に愛を求めたい。」

 

 私は愛の無い行為は嫌いなのです。

 

小暮「何度でも言いましょう。貴方と私では価値基準が違います。私は如何なる理由があろうとも、風俗嬢にはなりません。」

昂哉「そうですか。」

 

 これで納得してくれたでしょうか?

 

昂哉「試獣召喚(サモン)

 

 そうして雲雀丘さんは足元に禍々(まがまが)しい化け猫模様の魔法陣を展開し、召喚獣を喚び出しました。そして喚び出された召喚獣は、一見するとその魔法陣に似合わない金髪の天使でした。しかしその目は死んでおり、手には酒瓶が持たれています。更には頭の上の輪が欠けていますね。堕天使と言ったところでしょうか。

 

昂哉「風俗嬢にならないなら、その召喚獣を殺します。」

 

 これは全面戦争ですね。

 

小暮「試獣召喚(サモン)

 

 

 

総合科目

 

2年生 雲雀丘昂哉 5417点

     VS

3年生  小暮葵  3371点

 

 

 

 点数はあちらの方が圧倒的に上ですが………私だって負けるわけにはいきません!

 

昂哉「スピリタス・瓶式‼︎」

 

 雲雀丘さんが距離を詰めてきました。彼の武器はあの酒。恐らくアレを私の召喚獣に飲ませる気でしょう。対して私の武器は新体操のリボン。ここはリボンで迎え撃ちましょう‼︎

 

昂哉「オラよ‼︎」

小暮「くっ!」

 

 少しダメージを受けましたが、相手も少し食らったようです。

 

昂哉「今まで勧誘してきた女性の中に、俺の誘いに頷く者は居ませんでした‼︎何故でしょうね⁉︎同じ性の道を極める者として理解しかねます‼︎選ばれた者しか風俗嬢にはなれないというのに‼︎素晴らしき才能を持った者が幾多の経験をすることなく、醜く衰えてゆくんですよ。そんなの、俺は辛いです、耐えられません‼︎」

 

 そして彼は私に更に近づくと、

 

昂哉「死んで下さい、小暮先輩。若く、美しいまま。」

 

 そう言って更に攻撃してきました。彼、動き自体はそこまで激しくないのですが、酒による酔いがかなりキツいですね。召喚獣が思うように操作できません‼︎

  

 

 

総合科目

 

2年生 雲雀丘昂哉 4218点

     VS

3年生  小暮葵  2176点

 

 

 そんな事を思ってると、彼の召喚獣が天高く飛び上がりました。一体何をするつもりなんでしょうか?

 

昂哉「スピリタス・銃式‼︎」

 

 なるほど。水鉄砲のように放たれた酒が、あの高い場所からこちらまで来ます。一瞬にも満たない速度。このまま距離を取って戦われると、私のリボンが届く事は困難になりますね。

 

ならば近づくまで‼︎

 

昂哉「おお!素晴らしい反応速度、そして身体です‼︎この素晴らしい身体も、持て余しているうちに失われてゆくのですよ、小暮先輩‼︎悲しくは無いんですか⁉︎」

小暮「誰もがそうです‼︎素人ならば当然の事です‼︎」

 

 そう言い合ってるうちに、

 

千華「葵‼︎交代しようか⁉︎」

 

 千華さんが心配して下さりました。自分の相手もいると言うのに………。ここは安心させてあげなければいけませんね。

 

小暮「大丈夫です、千華さん‼︎」

千華「りょ〜かい‼︎」

昂哉「ビッチに構わないで下さい、小暮先輩‼︎全力を出して下さい‼︎俺に集中して下さい‼︎」

小暮「ならばお望み通り、集中してあげますよ‼︎」

昂哉「それでいいんです‼︎スピリタス・乱式‼︎」

 

 あちこちにばら撒かれる酒。これを全部リボンで(さば)かなければ‼︎しかし相手は液体。捌き切るのは難しく、武器であるリボンも濡れて動かしにくくなってる状況………かなりマズいですわ………

 

 

 

総合科目

 

2年生 雲雀丘昂哉 3015点

     VS

3年生  小暮葵  1318点

 

 

 

小暮「はぁっ………はぁっ………」

昂哉「小暮先輩、やはり貴方は風俗嬢になるべきです。今はまだ肉体の全盛期では無いかもしれない。だが風俗嬢になって経験を積むうちに、1年後、2年後とかには更に素晴らしい身体になってる事でしょう。そして何と言っても技術が身につく。相手を更なる快楽に導くことの出来る、素晴らしい技を極める事が出来るのですよ‼︎」

小暮「でも、やはり愛は必要です‼︎愛のないものは、私は求めておりません‼︎」

昂哉「愛のないものを知ることによって、更に愛のあるものの素晴らしさを知ることが出来る。そう思いません?それに、素人では圧倒的に経験が足りない。貴女が好きな相手に味わわせたいと思ってる快楽も、技が無ければ不可能です。」

小暮「くっ………」

昂哉「結論を言いましょう。素人ではプロに勝てません。」

 

 話に呑まれているうちに、召喚獣の点数もかなりマズい事になってしまいました………でも………!

 

小暮「私は………それでも愛の無い行為はしたくありません‼︎」

昂哉「なるほどなるほど。貴方は俺の話に乗らないわけですね。ではとっとと負けを認めて下さい。他の人を勧誘したいので。」

小暮「私は、私の責務を全うします‼︎ここに居る者は、誰も通しません‼︎」

 

 一瞬で相手を魅了し、かつ多くの攻撃を与える技。女子新体操、床の最高難易度Iの技。後方伸身2回宙返りと2回ひねりを合わせた技………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小暮「《モールズ》‼︎」

 

 倒すのです、この技で‼︎

 

昂哉「おお……素晴らしい身体です……‼︎それ程乱れて息が荒くなっておりながら、その気迫、美しさ、そして一部の醜さも無いその身体‼︎やはり貴方は風俗嬢になるべきです‼︎そして彼女と別れた後の俺と永遠に戦い続けましょう‼︎」

 

 雲雀丘さんも腕輪の力を使いそうな気迫です。

 

昂哉「《スピリタス・記憶滅式》‼︎」

 

 2人の腕輪の力がぶつかり合う。相手は巨大化した瓶に入っている大量の酒を一気に浴びせる攻撃。だが私だって負けてられない‼︎さあ、これで倒れて下さい‼︎

 

 

 

  side 千華

 

 アタシは優子に負けてしまった………。さて、葵はどうなったかな?

 

小暮「《モールズ》‼︎」

昂哉「《スピリタス・記憶滅式》‼︎」

 

 腕輪の力同士のぶつかり合い‼︎行けるぞ、葵‼︎行け、葵‼︎押せ‼︎押せぇぇぇぇぇ‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

総合科目

 

2年生 雲雀丘昂哉 2418点

     VS

3年生  小暮葵  17点

 

 

 

 そ、そんな…………。葵の攻撃はほとんど命中せず、雲雀丘の酒瓶が葵の召喚獣の口に命中しているだなんて………

 

千華「あぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎」

昂哉「死んでしまう‼︎死んでしまいますよ、小暮先輩‼︎風俗嬢になれ‼︎風俗嬢になると、言って下さい‼︎」

 

 

 

 

  side 小暮

 

 隣で千華さんが私のために叫んで下さってます。

 

 そういえば、私が初めて千華さんと会ったのは、1年の入学式の日だったでしょうか。たまたま隣の席に座ってらっしゃりましたよね。最初の貴女は見た目がとても怖く、かなり近寄り難い雰囲気でした。正直言ってあまり関わりたく無いと思ってました。

 

 でも入学式のHRのとき、千華さんが保険証を落としました。流石に拾わないのはマズイと思い、

 

小暮「すいません、落とし………」

 

 恐る恐る拾おうとしたタイミングでチラりと見えてしまったのです。千華さんの生まれた年が私よりも2年早い事を………

 

千華「あぁん?どうしたのよ?」

小暮「い、いえ、何でもありません。」

 

 私は怖くて誤魔化そうとしたのですが、

 

千華「まさかアタシが2個上である事、気にしてんの?」

 

 すぐにバレてしまいました。ただでさえ目つきが悪いのに、歳が2つ上の人。普段あまり怖がらない私でも、恐怖で身が震えていたのを覚えております。

 

小暮「え、えっと、その………」

千華「別に気にしなくていいわよ、年齢なんて。普通の同級生だと思って接しない。それに、保険証拾ってくれてありがとね。」

小暮「えっ?」

 

 そんな怖がる私に、千華さんはぶっきらぼうながらも優しく言葉を返してくれました。それを聞いた時、この人はきっと怖い人では無く、根は優しい人なのだな、と思いました。

 

小暮「あっ、はい!よろしくお願いしますわ‼︎」

千華「いや、普通の同級生だと思ってって言ったじゃん!何で敬語なの?」

小暮「あの、私は誰にでも敬語ですので……」

千華「あっ、そうなんだ。それならいいわ。んで、アンタ名前は何て言うの?」

小暮「小暮葵と申します。」

千華「ほ〜。アタシはその保険証にある通り、蕨千華。これからもよろしくね、葵!」

小暮「よろしくお願いします、千華さん!」

 

 その時以来、私にとって千華さんは一番の友達になりました。自分で思った事ややりたい事、やりたく無い事は全部素直に言って下さる貴女は、私にとって何も気を遣わなくて済む大切な友人なのです。そんな貴女の友人になれて、私は幸せです‼︎

 

小暮「私の攻撃、食らって下さいまし‼︎」ガシン‼︎

 

 

 

  side 昂哉

 

 なっ⁉︎小暮先輩が俺の召喚獣の首にリボンを当ててきただと⁉︎この人、この点数でまだ俺に攻撃するつもりなのか⁉︎だったらここは、もう片方の手にある酒鉄砲で攻撃してやる‼︎

 

昂哉「オラァ‼︎」

小暮「させません‼︎」ガッ‼︎

 

 止めた⁉︎信じられない力だ‼︎口の中に俺の酒瓶がぶち込まれているのだぞ⁉︎

 

千華「ところで優子、雲雀丘が葵に風俗嬢の勧誘をしてたけど、どう思う?」

優子「それはいけませんね。アタシがキツく言っておきましょう。

 

 なっ⁉︎優子が来るだと⁉︎逃げなければ‼︎逃げなければ‼︎

 

昂哉「おぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」

小暮「絶対に離しません‼︎貴方を倒すまでは‼︎」

 

 クソ‼︎更に力が強くなっている‼︎もう点数は無いはずなのに⁉︎早く倒して逃げなければ‼︎

 

昂哉「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」

小暮「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

昂哉「退()けぇぇぇぇぇぇぇぇ‼︎」

小暮「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 マズイ、優子がこっちに来る‼︎早く酒瓶と酒鉄砲から手を離して逃げなければ‼︎逃げなければ‼︎

  

 

 

総合科目

 

2年生 雲雀丘昂哉 1875点

     VS

3年生  小暮葵  0点

 

 

 

 ふぅ、なんとか手を離せた。そしてチェックポイントも突破完了‼︎だから早く逃げないと‼︎

 

千華「逃げるんじゃないわよ、卑怯者‼︎逃げるなぁぁぁ‼︎」

 

 は?何を言ってるんだ、あのビッチは?脳味噌が頭に詰まってないのか?俺はお前らから逃げてるんじゃないぞ、優子から逃げてるんだ。それに勝負はもうついてるだろうが‼︎小暮先輩(あの人)の点数はもう0点だろうが⁉︎

 

 とにかく早く優子から…………

 

優子「逃げられると思った?

 

 逃げられなかった…………

 

 

 

ブー 昂哉&優子、アウト

 

 

 

 えっ?どう言う事?

 

優子「アンタ、小暮先輩と盛り上がってくれたのはいいけれど、最後の大声で失格になったのよ。」

昂哉「マジかよ。すまん………って待てよ?もしや、これはあの2人の演技………」

 

 そう思って2人の方を見ると、

 

小暮「千華さん、ごめんなさい………。流石にあの点数差はひっくり返せませんでしたわ………」

千華「いいのよ。アンタは死ぬ気で戦ったんだから、それを誇りに思いなさい。」

小暮「ありがとうございます……」

 

 どうやら演技じゃなさそうだと言う事が分かった。あの2人にも固い友情があったんだね。

 

昂哉「じゃないね。あっちも本気だったね。」

優子「そうね。」

昂哉「さて、それじゃあ帰りますか!」

優子「その前にお仕置きしてからね♪」

 

 それ忘れて無いのかよ………

 

昂哉「あっ、あの、アレは挑発で……」

優子「にしてもやり過ぎよ。流石にセクハラだからね、アレ。それに、前に愛子にやった時から反省してないような気がするんだけど?」

昂哉「なんていうか、すいませんでした……」

 

 こうして俺は皆のところに戻る前に、たっぷりとお仕置きされたのでした。

*1
CV.石田彰




 ということで、昂哉vs小暮でした。2人の激闘や小暮とビッ千華の友情は如何だったでしょうか?

 ちなみに元ネタとなったのは、現在大ヒット公開中の映画、『鬼滅の刃・無限列車編』のワンシーンです。このシーンで出てくる敵キャラのCV.が丁度昂哉と同じ石田彰だったのでつい書いてしまいました。

 さて、次回は最後のAクラスに入ります。お楽しみに!

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