バカとクズと召喚獣   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒や喫煙は法律で固く禁じられています。
また18歳未満の風俗、雀荘、パチンコ屋などの
入店も法律で固く禁じられています。
更には賭博、アルコールの強要や暴飲、
作中での破廉恥な行為・発言などについても
それらを推奨する意図はありません。
あくまで物語としてお楽しみ下さい。


第七十四問 風邪引きの酒豪

  side 昂哉

 

 函館旅行から帰ってきた翌日、俺は……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昂哉「ぐほっ………ごほっ………」

 

 風邪を引いた。どう考えても函館と東京の温度差のせいだ。これじゃあセロ弾きのゴーシュならぬ風邪引きの酒豪(しゅごう)じゃないか。

 

優子「大丈夫、昂哉?」

昂哉「ま、まあ………だから優子は………学校行きな………」

優子「大丈夫。今日は昂哉を看病するから♪」

昂哉「優等生………演じるんでしょ?学校では………」

優子「アタシがアンタの看病をしたいから休んだの。だから大丈夫♪」

昂哉「でも……兄貴たちだっているし………ごほっ……」

優子「あの2人なら朝からパチンコ行ったわよ。」

昂哉「マジかよ。」

 

 後でぶっ殺してやる。学校ある優子じゃなくてフリーターのお前らが看病すればいいだろうが。親父もお袋も仕事なんだからさ。

 

昂哉「悪いな………」

優子「アタシがやりたいから休んでるだけって言ったでしょ‼︎」

昂哉「わ、分かった………」

優子「とりあえず、病人は大人しく寝てなさい。」

昂哉「うん………」

 

 こんな俺にここまでかまってくれるなんて………正直めちゃくちゃありがたい…………

 

 

 

 

 そんな事を思ってると、

 

雄二(LINE)『よお昂哉、仮病の調子はどうだ?』

明久(LINE)『今日はどこで遊んでるの?』

 

 クズどもからLINEが来た。コイツらに病人を労わるという考えは無いらしい。

 

昂哉(LINE)『大人しく家で寝てるよ。ほら、俺の部屋の写真。』

明久(LINE)『いや、僕昂哉の家行った事ないし。』

雄二(LINE)『それがお前の部屋だという証明は?』

秀吉(LINE)『いや、昂哉の部屋で合ってるのぅ。なんなら姉上が学校休んで看病してるはずじゃ。』

明久・ムッツリーニ(LINE)『『はぁ?』』

昂哉(LINE)『優子にLINEすれば分かるよ〜。』

雄二(LINE)『そこまで言うとは………本当なんだな。』

昂哉(LINE)『最初から言ってるじゃん。』

 

 秀吉が言わなかったらマジで疑ってたのか。全く、困った奴らだぜ‼︎あと優子を証人にするな。

 

 

 

 そんな事を思ってると、

 

雄二(LINE)『そういや小山がお前を狙ってるぞ。』

 

 雄二に変な事を言われた。

 

昂哉(LINE)『なんで?』

雄二(LINE)『奴は卑怯って意味で頭がいい奴が好きなんだとさ。』

 

 なるほどね〜。

 

昂哉(LINE)『雄二は一度鏡を見た方がいいんじゃない?』

雄二(LINE)『鏡なら何度も見てるぞ。今朝だって見てきた。』

昂哉(LINE)『なら自己分析が足りてないね〜。もっと己を知った方がいいんじゃない?』

雄二(LINE)『それはお前にも言えてるんじゃないか?』

昂哉(LINE)『いやいや、俺はお前よりも3年長く生きてるから、その辺は充分さ!俺は誠実で真っ向勝負が大好きな人間だよ!』

雄二(LINE)『20年生きててそのザマとか、木下が可哀想だな。』

昂哉(LINE)『雄二こそ大事な婚約者に似合う男になりなよ!』

ムッツリーニ(LINE)『………どっちもどっち。』

明久(LINE)『ちなみに小山さんは2人とも気になってるんだって♪だから雄二は今殺すとして、昂哉は風邪が治ったら覚悟しといてね♪』

昂哉(LINE)『断る。』

 

 マジかよ…………

 

昂哉「なら一生学校行かなくていいか〜。」

優子「はぁ?

昂哉「じょ、冗談だよ優子!」

優子「そう。なら良かったわ。危うく風邪以外の理由で病院に連れてくところだったから♪」

昂哉「お前に人の心は………って悪魔にそれを求めても無駄か………」

優子「Yes♪」

 

 それにしても、なんで急に小山の話が出てきたんだろう?もの凄く嫌な予感がする。一応念を押しとくか。

 

昂哉(LINE)『雄二………は死んでるから見てないと思うけど、とりあえず小山が怪しい事だけは覚えといて。最悪Cクラスとの試召戦争になりかねない。』

秀吉(LINE)『分かったぞい。』

 

 一応点数が無いわけじゃないけど、割と準備は不完全だからね〜。俺としても、一応手を打っとくか。まあ平和に終わったなら終わったでネタにすればいいし。そんな事を思いながら、俺は風邪の治療に専念した。

 

 

 

 翌日、俺はばっちり風邪が治ったので、登校する事にした………

 

昂哉「優子、車乗ってく?」

優子「えっ、いいの⁉︎」

昂哉「うん!それと、秀吉っているかな〜?」

優子「秀吉なら朝練でもう登校してるわよ。」

昂哉「りょ〜かい!」

 

 車で。

 

優子「それにしても、車で良かったの?学校でお酒飲めなくなるよ?」

昂哉「大丈夫!それに、流石に病み上がりに酒はアレかな〜って思って。」

優子「運転も大変だと思うけど……」

昂哉「大丈夫大丈夫!」

 

 もちろん車で登校するのには訳がある。万が一の備えだ。

 

優子「それと気になってたんだけどさ………」

昂哉「どうしたの、優子?」

優子「アンタなんで防弾チョッキ着てるのよ……」

昂哉「ああ、これね!最近流行ってるんだ〜。カーディガンみたいでいいでしょ?」

優子「最近流行ってたっけ………?」

昂哉「ちなみに最近だとヘルメットを帽子の代わりに被るのがアツいらしいよ〜。」

優子「それ流行ってるの工事現場の人だけでしょ。」

 

 優子とたわいのない会話をしていると、丁度明久&ビッ千華が住むマンションの前を通った。そういやビッ千華は最近元気にしてるかな〜?二学期になってからはあっちの受験とかで俺たちとはほぼ会ってないんだよね。

 

 

 

 そんな事を思ってると、

 

明久・姫路「「いってきま〜す!」」

玲「行ってらっしゃい。」

 

 明久の家から出てくる明久と姫路を見た。

 

昂哉「っていやいやいや‼︎なんで姫路が明久の家から出てきたの⁉︎」

優子「アタシも知らないわ‼︎まさか瑞希が吉井と同棲してたなんて……」

昂哉「島田は承知の上なのか?」

優子「分かんない………なんせ美波とも旅行行ってからは会ってないし……」

 

 少なくとも先週はそんな話を聞いてない。となると闇鍋の後に何かあったのか?とにかくこれは異常事態だ。早く知らせないと…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昂哉「おはようございま〜す、Fクラスの皆さん‼︎ところでちょっとお時間いいかな?明久と姫路が同じ屋根の下から出てきた事について議論したいんだけど!」

 

 Fクラスの連中に‼︎俺はクラスに着くなりすぐに大声で皆の前で話した。

 

須川「いや、知ってるが。」

横溝「俺も。」

ムッツリーニ「………承知の上。」

島田「ウチも。」

 

 流石Fクラスの連中。他人の幸せには人一倍の注意を払っていやがる。というか一番バレちゃいけない奴にバレてるじゃん。島田のあの静かに怒りを込み上げてる感じ、間違いなく他のみんなと同じタイミングで知ったヤツだ。

 

雄二「俺が教えた。」

 

 どうやら悪魔はここにいたようだ。そして何故か顔も悪魔みたいに歪んでいる。

 

昂哉「わ〜お、怖!というかなんで雄二はそんな顔してんの?」

雄二「これはちょっと、寝不足で階段から落ちちまってな。」

昂哉「寝不足って、遅くまでゲームでもやってたの?」

雄二「ああ。………凄いリアルなホラーゲームを、な。捕まると鍵付きの檻のような部屋に監禁されるんだ。」

昂哉「へ〜、知らないゲームだな〜。」

 

 負けると100万円が財布から無くなる恐怖の高レートマンション麻雀より怖いホラーゲームがあるとか、この世には色々あるんだね。

 

昂哉「でも雄二が寝不足になるくらいハマるなんて、よっぽど面白いゲームだったんだね。」

雄二「いや、面白いとかいう次元じゃない。なんていうか、やめるにやめられないサバイバルゲームだったんだ。」

昂哉「何それ?セーブポイントが少ないとか?」

雄二「セーブポイントなんて甘いものはない。」

 

 なんだよそれ。

 

昂哉「とんだクソゲーじゃんか。俺は遠慮しとくわ〜。雄二だけで楽しんでね〜。」

雄二「いや、昂哉はギャンブル好きだし、意外とハマると思うぞ?試しに今日の放課後にでもやらせてやるよ。」

昂哉「ギャンブルとホラゲーは別だと思うけど………まあ雄二がそこまで言うのなら。」

雄二「よし、それでいい。」

 

 それにしても、ここまで雄二がプッシュしてくるとはな〜。俺がやると言った時の喜びったらありゃしないし。どんだけ面白いゲームなんだろうか。でもセーブポイント無しは控えめに言ってクソゲーだと思うけど。

 

 そんな事を思ってると、一番ブチギレてるであろう島田が口を開いた。

 

島田「ところで、アンタのその恰好は何?」

昂哉「これは最近流行りの防弾チョッキとヘルメットだよ。」

島田「なんで………」

昂哉「流行に理由なんてないでしょ?」

 

 ちなみに俺は今ヘルメットを被って防弾チョッキを着ている。もちろん自衛のためだ。

 

 

 

 

 そんな事を思ってると、

 

明久「おはよ〜、多分昂哉!木下さんとの旅行は楽しかった?」

 

 渦中の人がやってきた。可哀想に………今から君は死ぬんだよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クラス全員「「「「…………」」」」シーン

 

 あれ?何も起こらない?おかしいな〜?そういえば俺も優子とイチャイチャ旅行してたのに何もなかったし。あとヘルメット被ってて分からないはずなのに、なんで俺を一番に見抜いたんだ?

 

 

 

 

  side 明久

 

 あのヘルメットと防弾チョッキ………あんな頭のおかしい格好をするのは、昂哉しかいないでしょ!そう思ったら、当たった‼︎

 

 

 

 

  side 昂哉

 

 とにかくクラスの連中が大人し過ぎたので、俺は煽る事にした。

 

昂哉「あれ、皆どうしたの?姫路と同棲している明久がやって来たんだよ?殺さないの?」

明久「は、はぁ⁉︎た、昂哉は何を言ってるのさ⁉︎そそそ、そんな事なんてあるわけないじゃないか‼︎」

 

 ちなみに明久はめちゃくちゃ動揺している。皆に知られているとは思ってなかったらしい。となると死刑執行の前だったのか?なら何故執行しない?もしやタイミングを図りかねてるのか?

 

 

 

 そんな事を思ってると、

 

秀吉「なんじゃ?今朝は昨日と打って変わってえらく静かじゃな。あとその変な恰好は………昂哉じゃな?」

 

 秀吉がやってきた。昨日は知らないけど、今日がやけに静かなのは事実だ。

 

明久「あ。秀吉、おはよ〜。」

雄二「おす、秀吉。」

昂哉「Good morning‼︎」

秀吉「おはようなのじゃ、3人とも。」

明久「いつもあんな事ばっかりだったら疲れちゃうよ。ね、雄二?」

雄二「ああ、全くだな。」

昂哉「昨日何があったかは知らないけど、確かにいつもよりは静かだね。」

秀吉「むぅ………」

 

 何か妙な予感でもしているのか、秀吉がどこか怪訝そうな顔をする。

 

秀吉「嵐の前の静けさ、というものじゃろうか………」

 

 なるほど、そう言うことか〜。さてはコイツら、俺を殺すタイミングを見計らってるな?となると、一応手は打っとくか〜。

 

昂哉「そういえば皆さん、函館旅行のお土産があります‼︎」

秀吉「おお!一体何を買ってきたのかのぅ?」

島田「確かに気になるわね。」

昂哉「じゃじゃ〜ん‼︎北海道名物、白い恋人です!」

秀吉「おお!」

雄二「名産品じゃないか。」

島田「美味しそう!」

明久「僕にも頂戴!」

昂哉「先生にバレないようにね!それと、恋人がいない皆はこれを恋人だと思って大切にして欲しい‼︎」

Fクラス非リア「「「「「……………」」」」」

 

 あれ、反応が薄いなぁ?ちょっとしたジョークのつもりだったのに。

 

秀吉「それじゃあワシと雄二は浮気になってしまうではないか。」

昂哉「まあいる2人はただのクッキーってことで。後雄二は浮気じゃなくて不倫だね。」

雄二「勝手に人を結婚させるな。」

昂哉「てへっ♪」

ムッツリーニ「………おじさんがやっても可愛くない。」

昂哉「うるせえ!」

 

 まあとにかく、これで下降気味だったクラスでの好感度もちょっとは戻ったかな?

 

 

 

 

 

 朝のHRの後、俺は鉄人に呼び出された。

 

鉄人「雲雀丘、風邪は大丈夫か………の前に、ヘルメットと防弾チョッキを取れ。」

昂哉「風邪については他の人に移すのがちょっと心配だったので、マスクの代わりにこれをつけてきました。防弾チョッキはカーディガンの一種です。」

鉄人「その気遣いは嬉しいが、だったらマスクを付けてこいって話だ。」

昂哉「家になかったんです。」

鉄人「それならヘルメットを取れ。*1もし移すのが心配なら早退していいぞ。」

昂哉「なるほど、分かりました!」

 

 まあ鉄人にここまで言われると外すしかないか。ただ大きな言質を取れた。これはデカイぞ!

 

 

 

 そんな事を思っていると、鉄人は話題を変えた。

 

鉄人「それとお前には伝えておきたい事がある。」

昂哉「なんです?」

鉄人「召喚獣の仕様について変更があったんだ。」

昂哉「なるほど〜。」

 

 あのばあさん、マジで何度も色々変えてくるね〜。学校の経営者よりエンジニアの方が向いてるんじゃないかな?

 

 それにしても、小山の怪しい動きといい、もうすぐ試召戦争が起こる可能性がなくはない。だから一応確認しておくか。

 

昂哉「ならちょっと召喚していいですか?明日から始まるかもしれない試召戦争前に色々と知っておきたいので。」

鉄人「まあ、それならいいだろう。」

昂哉「ありがとうございます。試獣召喚(サモン)。」

 

 さてと、俺の新しい召喚獣は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スーツをバッチリ着こなして、右手に酒瓶を持った胡散臭い営業マンが出てきた。

 

昂哉「なんか水素水とか銀イオンとか売ってそうなヤツが出てきたんですが⁉︎」

鉄人「まあそういう仕様なんだろう。」

昂哉「なんで俺こんな怪しいヤツなんです⁉︎」

鉄人「教師の俺が言うのもなんだが………お前は顔が大人び過ぎてる上に胡散臭いからな………それに声*2も怪し過ぎる。更には頭もいいからこうなったのだろう。」

昂哉「俺は爽やか高校生です‼︎おっさんじゃありません‼︎」

鉄人「爽やか………を名乗りたいなら禁酒する事だな。」

昂哉「先生は俺を殺す気ですか?」

鉄人「そこまで言ってないだろ。」

昂哉「俺から酒を手放す事と赤ちゃんから乳を手放す事は等しいのです。」

鉄人「俺はお前の肝臓が心配だよ………」

昂哉「まあ、なんとかなりますよ!」

 

 正直肝臓については考えないようにしている。ぶっちゃけいつ肝硬変や糖尿病になってもおかしくはない。まあその時はその時ってことで、ギャンブルで稼いだ金で治療するけど。

 

鉄人「お前がそれでいいならいいが………まあそれより、召喚獣の試運転はこれでいいか?」

昂哉「えっと、少しだけ動作を確かめさせて下さい。」

鉄人「分かった。」

 

 そして俺は召喚獣を試しに動かした。どうやら通常攻撃は今までと変わらず、他人の口に酒をぶち込んで潰すもののようだ。じゃあ腕輪の力は……………っとこれは凄いな。使うと自分の点数が減るという代償付きだが、これは中々のものだ。

 

 

 

 

 その後は召喚獣の試運転をし、

 

昂哉「では以上です。」

鉄人「分かった。」

昂哉「それじゃあまた授業で会いましょう!」

鉄人「ああ。」

 

 鉄人と別れた。

 

 

 

 

 その後は普通に授業に参加した。だが俺はある違和感を抱えていた。あんなにマジマジと函館旅行デートの写真を見せつけられたクラスの連中が、白い恋人程度でめちゃくちゃ大人しくなっているのだ。更には明久と姫路の同棲バレ。島田ですら平静を保ってる。更には突然謎のゲームにハマり出す雄二。嫌がってでも俺にやらせようというのは、正直意味が分からない。確か放課後だったか……………

 

 待てよ、放課後?放課後は先生の監視の目が無くなる。そしてその隙に俺や明久を襲うことも容易いだろう。念のために車で登校し、いざという時に逃げられるようにはしたが、車までたどり着けては元も子もない。となると俺がすべき行動は……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昂哉「先生、保健室に行っていいですか?」

高橋「構いません。なんなら今は自習なので私がついていきましょう。」

 

 病み上がりを利用した保健室からの早退ムーブだ。鉄人からちゃんと言質を取っておいて良かった〜‼︎

 

昂哉「ありがとうございます。」

秀吉「昂哉、まだ万全では無かったのかのぅ。」

島田「まあ病み上がりだし、しょうがないんじゃない?」

姫路「あまり無理しないで下さいね。」

Fクラス他「「「「「……………」」」」」ギロッ

昂哉「皆、ありがとう!なに、ちょっと休むだけさ!」

 

 嘘である。この男、仮病でそのまま帰るつもりである。あと女子3人以外が何も言わずに睨みつけてきた。こいつら、やはり俺を殺したかったんじゃねえか‼︎ざまあみやがれ‼︎

 

 

 

 

 ということで、俺は無事保健室に逃げる事が出来た。

 

昂哉「今日はいけると思ったんですけどね〜。ちょっと早退します。」

高橋「無理は禁物ですよ。」

 

 ホントは無理してないんだけどね。ホント、仮病はこの世で一番最強な病気だと思う。そんな事を思ってると、

 

高橋「なんせ、また木下さんが心配してしまいますからね。」

 

 高橋主任にとんでもない事を言われた。そうだ、優子だったら間違いなく俺を心配して飛び出してくる。また昨日みたいに手を煩わせちゃう。しかも昨日と違って俺は仮病なのに。これ以上アイツにだけは迷惑をかけたくない。

 

昂哉「先生、一つだけお願いなんですが………」

高橋「なんです?」

 

 だから俺は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昂哉「優子にだけは黙っておいて下さい。」

 

 こう言った。

 

高橋「何故です?」

昂哉「これ以上アイツに迷惑をかけたくなくて………」

高橋「恋人である木下さんは、きっとそんな事を気にしないと思いますよ?」

昂哉「でも、アイツの前だけはなんかカッコつけたくて………」

高橋「それはカッコつけてるとは言わないのでは?」

昂哉「それでも…………どうかお願いします。」

 

 正直全然理論的じゃない。普段の俺らしくもない、感情だけに任せた説得だ。

 

高橋「はぁっ………そこまで貴方が言うのなら、そうしてあげますよ。」

 

 でもなんとか通じた。正直今は主任に感謝している。自分の単なるわがままを聞いてくれて。それと、本当に優子に迷惑をかけたくないのなら、仮病なんか使わず、大人しくクラスの連中に殺された方が良かったはずだ。それでも自分の身を優先させるあたり、俺は根っからのクズなのだろう。

 

昂哉「ありがとうございます。」

高橋「それじゃあ、迎えをお呼びしますね。」

昂哉「一応車で来たので、なんとかそれで帰れると思います。」

高橋「大丈夫ですか?なんなら私が運転しますよ?」

 

 俺は知っている。高橋主任が先生方の中で一番運転が下手だと言う事を。前に先生方でバーベキューに行った際、主任が運転する車に乗った人たちは本人を除いて全員吐いたらしい。だから俺は、

 

昂哉「いえ、結構です。本当に大丈夫です。」

 

 断った。

 

高橋「でも………」

 

 困る主任の元に、

 

鉄人「話は聞きました。代わりに俺が運転しますよ。」

 

 鉄人が現れた。救世主(メシア)の登場だ。

 

高橋「いいのです?」

昂哉「はい、よろしくお願いします。」

鉄人「それじゃあ行くぞ、雲雀丘。」

昂哉「はい。」

 

 ということで、俺は鉄人に自宅の車を運転させて、そのまま帰宅した。後秀吉たちには決して優子にチクらないよう、念を押した。

*1
ちなみにこの世界ではコロナは流行ってません。感染症対策についてはちょっとザルかも。

*2
CV.石田彰




 ということで、昂哉が仮病を利用してクラスの皆から逃げる話でした。ちなみに高橋女史はなんか抜けてるイメージから、運転が下手という設定を勝手に加えてみました。

 さて、次回からは原作通り、いよいよCクラス戦(とFクラス戦)が始まります。お楽しみに!

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