バカとクズと召喚獣   作:スピリタス3世

81 / 98
この物語はフィクションです。
未成年の飲酒や喫煙は法律で固く禁じられています。
また18歳未満の風俗、雀荘、パチンコ屋などの
入店も法律で固く禁じられています。
更には賭博、アルコールの強要や暴飲、
作中での破廉恥な行為・発言などについても
それらを推奨する意図はありません。
あくまで物語としてお楽しみ下さい。


第八十問  恋活 前編

  side 昂哉

 

 今年の文月学園美男美女美秀吉コンテストは大波乱となった。美秀吉コンテストは強力なショタ、リンネ・クラインの出現により一時秀吉の優勝が危ぶまれるか、という事態に追い込まれた。また美男コンテスト、通称男コンは秀吉やリンネをはじめ、交換留学から復帰した大天才・高天原大門や、イケメンでお馴染み高城雅春などの強力なカードが争うこととなった。ただ秀吉が持ち前の安定感を発揮し、美秀吉コンテストと男コンを無事2連覇する事が出来た。

 

 そして最大の波乱は美女コンテスト、通称ミスコンで起こった。なんと昨年の優勝者であった秀吉が佐藤美穂(じむしょ)NGにより不参加に。それにより学園内の女子生徒たちがこぞって応募し、美女戦国時代が幕を開けてしまったのだ。

 

 もちろん俺の知り合いも例外ではない。まずは2年Aクラス男子の推薦により霧島翔子が出陣。次は自分のプロポーションに自信を持つ蕨千華、小暮葵、小山友香が参戦。更には高城雅春の謎の推薦により姫路が参戦する。また玉野の推薦でアキちゃんが、工藤の推薦で香美ちゃんが、清水の推薦で島田が、霧島の推薦で坂本雄二が参戦した。ちなみに優子については俺と秀吉が悪ふざけでこっそり出陣させておいたが、優子にバレて怒られた上奴が勝手に辞退しやがった。理由を聞いたら恥ずかしいんだとさ。可愛いんだから出れば良かったのに。

 

 そんな状態で始まったミスコンはまさに地獄だった。自由奔放に演説をし始める蕨千華、好感度を下げようとして逆に爆上げしてしまったアキちゃんと香美ちゃん、雄二のために審判を買収しようとした霧島などなど…………。そしてそんな中で圧倒的女子票と一部の男子票を集め、優勝した女がいた。その名は、島田美波である。

 

 こうして島田は秀吉の2度目の3冠王を阻止する事が出来た。のだが…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

島田「どうしよう………こんなに沢山の人から告白されるなんて………」

 

 当の彼女は女だけでなく大量の男からも告白されて困っていた。

 

姫路「流石です、美波ちゃん!」

優子「ひゅ〜、モテモテじゃない!」

島田「いや、誰を選ぶかすっごい困るんだけど。肝心のアキは告白してこないし。」

昂哉「贅沢な悩みですなぁ。」

優子「そうね!」

島田「そう言うなら優子もミスコン出れば良かったのに。」

優子「アタシは別にモテる必要ないも〜ん♪」

島田「瑞希、優子に可愛い服を着せて皆の前で晒してあげようよ!」

姫路「それはいいですね!ミスコン第二弾の幕開けです!」

優子「ちょっと、アタシは良くないわよ!」

昂哉「彼氏が特別に許可を出そう。」

島田・姫路「「よし!」」

優子「勝手に出すな!」

 

 最近Fクラスの雰囲気に染まったのか、島田や姫路もリア充をイジるようになった。流石に異端審問は明久以外にはしないけど。

 

 まあそんな事より、今は島田の悩みを解決しないと!丁度いい案も思いついたとこだし!

 

島田「とにかく、ウチはどうすればいいの?」

姫路「確かに、誰を選ぶか困りますよね。」

優子「アタシは恋愛経験もあまりないしな〜。」

昂哉「では中学時代にファンクラブのあったこの俺が、素晴らしい提案をしよう。」

優子・島田・姫路「「「それは………?」」」

昂哉「告ってきた人を就活みたく一人一人選考する!その名も恋活‼︎」

 

 兄貴曰く就活は恋愛に通じるところがあるからね*1。だからこの方法を用いるのさ!社会勉強の意味も兼ねて、ね!

 

 ただ3人の反応は、

 

島田「就活みたく、ってもウチら就活知らないわよ。」

姫路「一体どうすればいいのでしょうか?」

優子「アタシにもさっぱりだわ。」

 

 思いの外微妙だった。まあ知らないんだししょうがないか。

 

昂哉「まあそこら辺は俺が色々教えるよ!」

優子「それはありがたいんだけど、なんでアンタが知ってるのよ?」

島田「こういうとアレだけど意外よね。」

姫路「雲雀丘君も働く気になったのでしょうか?」

 

 それは違うね。それを今から説明してやる!

 

昂哉「世の中の制度をきちんと知らないと、その抜け穴を抜けられないでしょ?」

優子「抜けたら殺すわよ。

昂哉「あっ、はい。」

 

 怖っ…………やはりコイツはいくら優しくても悪魔なのだった………

 

昂哉「ま、まあともかく、俺が色々と教えるからさ、皆はそれに従えばいいよ!」

優子・島田「「は〜い!」」

姫路「わ、分かりました!」

 

 ということで、俺たちは島田美波の恋人選考に関する準備を始めた。

 

 

 

  

 

  side 須川

 

 今日は島田に関する説明会があるらしい。別に行っても行かなくてもいいらしいのだが、一応俺は参加する事にした。あと入り口で名前を書かされたが、アレは何だったのだろう?

 

 見慣れたFクラスの教室に着くと、そこには沢山のイカした格好をした男女が沢山いた。コイツらは俺にとってのライバル。是非とも今日の説明会を有意義なものにして、圧倒的成長を遂げるんだ‼︎

 

 

 

 そんな事を思ってると、主催者の1人である姫路が口を開いた。

 

姫路「本日は島田美波の説明会にご来場いただき、誠にありがとうございます。それでは只今より、説明会を開催したいと思います。」

 

 いよいよ始まるのか〜。さあ、まずは何を話すのか?

 

姫路「まずは代表より挨拶があります。」

 

 代表?島田のことか?それとも誰か別の人か?そんな事を思っていると、1人の人物が入ってきた……………

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昂哉「皆さん、本日はご来場いただき、誠にありがとうございます。」

 

 それはスーツをばっちりキメた雲雀丘だった。なんでお前なんだよ⁉︎

 

昂哉「私は島田美波の友人代表兼取締役の雲雀丘昂哉と申します。」

 

 嘘つけ‼︎お前は取り締まられる側だろ‼︎

 

 

 

 

 雲雀丘はしばらく適当に喋った後、ある事を口にした。

 

昂哉「本日の説明会は特に選考に関係ないので、皆さん気楽に聞いてくださいね〜。」

 

 なんだ、関係ないのか。なら来る意味なかったかもな。

 

昂哉「それじゃあ私の話はこれまでにして、次にうつりましょうか。」

姫路「それでは次に、友人の木下より島田美波について説明させていただきます。」

 

 ということで、次は木下が話す番になった。

 

優子「それでは、友人である私木下優子が説明させていただきます‼︎」

 

 いや、木下ってそっちかよ!てっきり木下秀吉の方だと思ったが、どうやら違かったようだ。

 

優子「まず、島田美波の魅力はなんといっても性格の明るさ、気前の良さだと思います!彼女の誰とでも仲良くなれるその話しかけやすさに、多くの人が心を奪われたのではないでしょうか⁉︎」

清水「その通りですわ‼︎」

 

 まあそうだな。うちのクラスは姫路と木下秀吉のせいであまり目立ってなかったが、島田も隠れファンが沢山いた。やはり他2人に比べてコミュ力が高いからだろう。あと清水、大声で返事するな。

 

優子「そして次は面倒見がとてもいい事です!家では小学5年生の妹の面倒を見ています。そのお姉ちゃんっぷりから、妹からはかなり慕われております!」

清水「お姉様、妹がおりましたの………どうして美春に言ってくれなかったのですか……?」

 

 そういえば妹は清涼祭に来てたな。可愛かったなぁ。島田と付き合えばあの妹とも仲良くなれるとか、最高か?あと清水、お前は妹のこと知らなかったんだな。

 

優子「そして更にはスタイルの良さです‼︎ビーチバレーの選手のようにすらっとした身体には、多くの人が目を奪われたことでしょう!」

清水「その通りですわ!なんせお姉様のペッタンコは最高ですもの!」

 

 確かに、島田はスタイルがいい。胸はないが、清水にとっては逆にそれがいいらしい。ただ木下の顔がめちゃくちゃ歪んでるんだが、気のせいか?心なしか身体も震えているように見えるぞ?

 

優子「じょじょじょ、女性において胸が小さい事は悪いことではありません‼︎むむむむ、むしろこのように、た、沢山の需要があるのです‼︎」

清水「その通りですわ‼︎」

 

 なんか目から血の涙を流すみたいに木下が震えながら喋ってるんだが。大丈夫か、コイツ?

 

 

 

 

  side 優子

 

 ペッタンコ言うな‼︎美波以外にも傷つく人がいるのよ‼︎

 

 

 

 

  side 須川

 

 震えながら木下が退場した後、

 

姫路「それでは応募条件及び福利厚生について、雲雀丘から説明させていただきます。」

 

 また雲雀丘が話す事になった。

 

昂哉「それではまず福利厚生について説明させていただきます。まず食事についてですが、こちら昼が食事付きとなっております。」

 

 つまり島田の手作り弁当ということか。これはいいぞ‼︎

 

昂哉「次に賞与についてです。誕生日や付き合ってからの記念日に希望した品物が賞与として与えられます。」

 

 つまりプレゼントを買ってくれるということか‼︎更にいいぞ‼︎

 

昂哉「ちなみにデートなどにおける交通費の支給はございません。」

 

 まあ流石にそれは出ないよな。

 

昂哉「ちなみに同棲につきましては、島田本人や物件管理会社との相談の上行ってください。また、その際の家賃補助はございません。」

 

 同棲…………は流石に高校生には無理だろう。

 

昂哉「以上で福利厚生について………」

赤田爺「すまん、ちょいと質問いいかのぅ?」

 

 福利厚生について話し終えようとしたタイミングでじっちゃんが質問をした。奴は一体何を聞く気なのか…………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤田爺「副業は可能かのぅ?」

昂哉「不可能です。」

 

 ダメに決まってるだろ。堂々と浮気を宣言するな。

 

昂哉「それでは具体的な選考方法について説明させていただきます。」

 

 さあ、ここからが重要だ。果たしてどんな選考になるのかな?

 

昂哉「まず募集条件です。募集するのは15歳以上の男性とします。」

 

 なるほど…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

清水「それはおかしいですわ‼︎」

 

 ってびっくりした⁉︎どうした清水、そんなに大きい声を出して⁉︎

 

昂哉「どうかされましたか?」

清水「何故女性はダメなのですか⁉︎」

 

 そういうことか。確かに清水は対象外だからな。怒るのも無理はない。

 

清水「この現代においては男女共同参画社会が当たり前、それは恋愛についても同じ事が言えると思います‼︎その人の恋人に雇用される機会は男女平等に存在すべき、とかの有名な久保利光もおっしゃっておりますの‼︎」

昂哉「確かにそうですね。同性愛も異性愛と同様に認めるべきだという主張、それは大いに分かりますし、私も賛成です。」

清水「でしたら………っ‼︎」

昂哉「ですがこれは島田美波()()()希望です。彼女は恋愛対象に男性を望んでいるのです。ですから女性の皆さんは残念ですが、今回はご縁に恵まれなかったという事で。」

清水「そんな………っ‼︎」

他女子「「「「「ああ……………」」」」」

 

 なにはともあれ、雲雀丘の説得により女子全員が退出し、ライバルが半分以下になった。これはいい事だ‼︎

 

 

 

 

 さてと、他の条件を聞くとするか。

 

昂哉「では次に雇用期間についてです。契約期間は無期限契約となります。ただし解雇がございますので、そこはお気をつけ下さい。」

 

 別れる事もあるのか………それはキツイな。

 

昂哉「また、デート時間に特に縛りはございません。それは恋人に内定した後で、島田美波本人と決めて下さい。また給料はございません。」

 

 まあそれはその通りだろう。

 

昂哉「では次に募集形態についてお話しします。募集形態は2つに分かれており、童貞を既に卒業された方は既卒採用、これから卒業見込みの方は新卒採用となります。」

 

 となると俺は新卒採用か…………

 

昂哉「次に選考プロセスについてです。まず皆さんにはエントリーシート、通称ESを書いてもらいます。内容は自分の履歴、自分の顔写真、島田美波の志望理由、自己PR、特技・資格等です。ちなみにフォーマット及び提出先はこちらのサイトにあります。」

 

 ラブレターみたいなものか…………。これは文才が試されているな………

 

昂哉「次にESを書き終わった方から順にSMD試験を受けてもらいます。これは島田美波に関する簡単なテストです。なお皆さんにはESとSMDを両方とも10/31の23:59までにやってもらいたいと思っております。」

 

 テストか………そうなると勉強する必要があるな。そして締め切りは10月中か…………

 

昂哉「そしてESとSMDを用いて第一選考を行います。それに合格した方は面接(お見合い)に参加する事になります。日時は後ほど合格者にのみ連絡させていただきます。」

 

 お見合いか…………。これはかなり気合を入れないといけないな。

 

昂哉「そして面接を合格した方が、晴れて島田美波の恋人に内定となります。皆さん、内定を目指して、是非とも頑張って下さい‼︎」

 

 なるほど、ES・SMD・お見合いをクリアすれば島田の彼氏になれるんだな‼︎よし、やってやろうじゃないか‼︎

 

 こうして俺の気持ちが固まり、島田美波に関する説明会は終了した。

 

 

 

 

  side 昂哉

 

 11月1日、俺は優子、島田、姫路と一緒にESとSMDの結果を照らし合わせて第一選考を行なっていた。

 

島田「まず最低限説明会に来た人から選びたいわ。」

昂哉「だろうね。」

姫路「だから名前を書かせたんですね。」

昂哉「そのと〜り‼︎」

 

 意味のない説明会をするほど俺たちも暇じゃないんでね!選考に関係ない、というのは真っ赤な嘘さ‼︎

 

優子「えっと、次は学歴フィルターだけど………どうする、美波?」

島田「必要ないわ。」

姫路「まあそれやると明久君が落ちちゃいますからね。」

昂哉「そもそも応募してないけどな。」

島田「ホント何やってんのよ、あのバカは‼︎」

 

 まあ明久は恋愛に関しては奥手だし鈍感だからね。正直僕が応募すると島田が嫌がる、としか思ってないだろう。

 

昂哉「まあまあ!んで、他はどんな感じで選考する?」

姫路「結構募集した人が多くて大変ですけど………」

島田「そうね。まずSMD試験の点数で足切りしようかしら。それが一番楽だし。」

昂哉「でしょうね。」

島田「次は…………文章がぱっと見明らかに短い人も除外ね。」

優子「美波的には誠意が足りない、って感じ?」

島田「まあそうね。」

姫路「他はどうしましょうか?」

島田「う〜ん、今言ったのでとりあえず絞ってみて、数が多かったらまた考えるわ。」

昂哉・優子・姫路「「「りょ〜かい!」」」

 

 ということで、一次選考は島田を中心にして行われた。ちなみにさっき島田が言った足切り方法で半分以上が削れたので、後はESの中身を元に色々と決めていった。

 

 それにしても、明久は残念な奴だな。これに応募すれば、あっという間に念願のリア充になれたのに。採用担当はあくまで島田の裁量なのだから、ESすら見ずに形だけの面接をしてすぐ内定、とかも出来たのに。まあこの間のムッツリーニみたく自分に自信が無いと言うなら別だが。

 

 

 

 かくして島田美波の恋人について一次選考が行われ、新卒6名、既卒4名の計10名の恋活生が面接へと駒を進めた。

*1
諸説あります




 ということで、恋愛と就活をかけた「恋活」の話が始まりました。就活をやった人にはSMD(しまだ)試験の元ネタがSPIだったり、選考に関係ないといいながら思いっきり関係あったりなど、分かる話が多かったのではないでしょうか?ちなみにまだの人はこれを参考にすると良いでしょう(良くない)。

 あと思ったより長くなったので前後編に分けています。後編は面接(お見合い)についてです。お楽しみに!

 最後に、評価・感想をお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。