バカとクズと召喚獣   作:スピリタス3世

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この物語はフィクションです。
未成年の飲酒や喫煙は法律で固く禁じられています。
また18歳未満の風俗、雀荘、パチンコ屋などの
入店も法律で固く禁じられています。
更には賭博、アルコールの強要や暴飲、
作中での破廉恥な行為・発言などについても
それらを推奨する意図はありません。
あくまで物語としてお楽しみ下さい。


第八十八問 束の間の休息

  side 昂哉

 

 午前中の試召戦争は終了し、今はお昼時になった。残念ながらムッツリーニ、工藤、久保は戦死してしまったが、代わりに学年3・4位ペアであるビッ千華と小暮先輩を討ち取る事が出来た。

 

 そして今俺たちは屋上で飯を食ってるのだが………

 

久保「千華姉、これ好きだっけ?」

千華「うん!ありがと、とっくん!」

 

 一部でなんか奇妙な光景が繰り広げられていた。ちなみに昼食と帰りは戦死者とも行動を共にしていい事になっている。

 

秀吉「なあ昂哉、なんじゃアレは?」

昂哉「酒で幻覚でも見えてんのかな〜?」

優子「安心して、アタシも見えてるから。」

美穂「私もです………」

 

 まず2人の光景は………どう見ても付き合ってるそれだ。確かにビッ千華は久保の事を好きだったが、久保はそうじゃなかったはず。確か明久のことが好きだったような……………

 

 そんな事を思ってると、

 

ムッツリーニ「………奴らは、過去を清算したんだ。」

工藤「これで元通り、晴れてイチャラブカップルに戻ったってわけさ!」

 

 隣で小暮先輩と戦ってた保体コンビが解説してくれた。

 

他全員「「「「「マジで⁉︎」」」」」

明久「元から面識あったの、あの2人⁉︎」

秀吉「そうは見えなかったのじゃ。」

昂哉「それじゃあ久保利光が好きって言ったのって………」

ムッツリーニ「………ただずっと一途だっただけ。」

昂哉・明久・優子「「「マジか⁉︎」」」

姫路・美穂「「素敵です!」」

玉野「同感!」

 

 やべえ、全然ビッチじゃなかったじゃん!なんだよそれ!というか同中なのに知らんかったわ‼︎

 

昂哉「おい、蕨!」

明久「蕨先輩‼︎」

千華「ん?急にどうしたの、雲雀丘に吉井?」

昂哉・明久「「ビッチって呼んですいませんでした!」」

千華「分かればいいのよ、分かれば。」

久保「そういえば君たちは千華姉のことをそう呼んでたね………」

 

 逆にお前らは千華姉だのとっくんだのそう呼んでたのかよ‼︎

 

昂哉「というか2人とも性格変わりすぎでしょ‼︎」

千華「好きな人には特別なの♪」

久保「同じく………///」

明久「なんかある意味清々しいね。」

昂哉「それな!」

 

 未だに目の前の光景があり得なすぎて頭が混乱してるわ!まあ幸せになって良かったけどね!

 

 

 

 ということで、こっちはいいのだが………

 

雄二「…………」

霧島「…次の作戦を考えなきゃ………次の………」

島田「美春、アンタ大丈夫?」

清水「………だ、大丈夫ですわ………」

じっちゃん彼女1「ねえ、これどういうこと?」

じっちゃん彼女2「説明して。」

じっちゃん彼女3「……………」

赤田爺「さ、3人とも大切なのじゃ!だから仕方なかったのじゃ!」

じっちゃん彼女1・2・3「「「死ね、クソジジイ‼︎」」」

 

 あっちはかなり大変な事になってた。

 

優子「代表、お昼はちゃんと取らないとダメ‼︎休んで‼︎」

霧島「…後でいい。」

昂哉「雄二はいつまでぐれてんのさ!ほら、隣に未来の奥さんがいるよ〜。」

雄二「誰が誰の奥さんだ⁉︎」

優子「ほら代表、座りなよ。せっかくの夫婦団欒のひとときでしょ?」

雄二「どこに夫婦が⁉︎」

霧島「…分かった。」

 

 まずは霧島夫妻。雄二は発言権を失いグレてる。霧島は推測だけど、小山というライバル出現により雄二にアピールしなきゃと焦ってる。

 

玉野「美春ちゃん、大丈夫?」

清水「だ、大丈夫ですわ………」

島田「さっきからこんな感じなの。」

姫路「どうしましょう………」

昂哉「とりあえず隣に島田が居てあげて。それと俺たちも固まって動こう。」

優子「………それでお願い。」

島田「ホントに何があったのよ………」

 

 清水は正直事情が事情なだけに仕方ない。リンネの手紙が正しければ、かなり精神的にやられててもおかしくはない状況だ。ただ真実がまだ謎なため、とりあえずは警戒しておくだけにしている。

 

赤田爺「うぅ……………」

 

 元カノたちにボコられたじっちゃんは………まあどうでもいいか。

 

 

 

 とりあえずまずは霧島から何とかしよう。

 

昂哉「霧島、頑張ってるね!」

明久「凄いと思うよ!」

霧島「…私は代表だから、責任重大。」

明久「うんうん、霧島さんはカッコいいね!」

 

 確かに、それはそうだ。

 

明久「試召戦争を自分で引き受けたくせに、当日になって二日酔いで来たどこぞのクズとは大違いだよ!」

 

 違う、そうじゃない。

 

優子「そうね。」

 

 ごめんなさい、その通りでございます。

 

霧島「…本当?…それなら、もっと一生懸命に頑張る。」

 

 それはちょっとやめて欲しいわ。

 

明久「いや、霧島さん。カッコいいけど、無理はしない程度に。」

霧島「…大丈夫、頑張る。」

昂哉「頑張りすぎるとかえって………」

霧島「…カッコいいところ、見て欲しいから。」

 

 そう言って霧島は雄二の方を見る。予想通り、雄二にアピールがしたいんだ。ライバルの小山が現れて焦ってるのも分かる。

 

昂哉「だってさ、雄二。」

明久「霧島さんを見て素直な感想を言ってあげなよ!」

雄二「うん?ああ、そうだな………。髪が長いと、ラーメンとか食うときに一緒に食っちゃいそうだな。」

 

 いや、どんな感想だよ。

 

明久「そうじゃないよこの鈍感バカ‼︎」

 

 同感だが、お前が言うな。

 

雄二「鈍感もバカもお前にだけは言われたくねえぞ‼︎」

昂哉「どんぐりの背比べって、知ってる?」

雄二「あぁん⁉︎」

明久「…………?」

 

 明久は知らないんだな、このことわざ。

 

 そして俺たちのやりとりを見た霧島が、

 

霧島「…別に、褒めてくれなくてもいい。」

昂哉・明久「「えっ?」」

 

 まさかの返答をした。どういうことだ?

 

霧島「…でも、代わりに…………」

 

 代わりに…………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霧島「…好きって言って欲しい。」

他全員「「「「「ブホォッ⁉︎」」」」」

 

 何言ってんだよコイツは⁉︎おかげでお前以外全員吹いちまったじゃねえか⁉︎

 

優子「だだだ代表⁉︎いきなりこんなところで何を言い出してるの⁉︎」

美穂「代表さんは、疲れてるんではないでしょうか⁉︎」

秀吉「こうなってもおかしくないくらい、大変だったのじゃろ⁉︎」

昂哉「ああ、霧島は疲れているんだ‼︎」

明久「本当に何を言い出してるの、霧島さん!びっくりして雄二にコーラを噴きかけちゃったじゃないか⁉︎」

雄二「おい明久。テメェはまず俺に詫びるのが先だろうが。」

霧島「…おかしいこと、言った?」

他全員「「「「「言った!」」」」」

霧島「…そう。」

 

 少なくとも、飯食ってるときに言うことじゃねえだろ!

 

霧島「…じゃあ、愛してる、でもいい。」

他全員「「「「「ブホォッ⁉︎」」」」」

 

 だからそれも違うだろって‼︎マジで疲れてんな、コイツ‼︎

 

昂哉「霧島、疲れすぎ〜‼︎」

優子「それとも、何か変なものの影響でも受けたの⁉︎」

明久「高城先輩の影響かっ‼︎」

 

 なんでそこで高城先輩なんだよ⁉︎*1意味分かんねえし‼︎

 

高城「お待ち下さい、吉井明久君。その会話の流れで私の名前が挙がるのは甚だ不本意です。」

 

 しかも本人が来ちゃったよ⁉︎いつの間に現れたんだ、コイツ⁉︎

 

昂哉「びっくりした〜‼︎なんでいるんすか、先輩⁉︎」

高城「姫路瑞希嬢と話しに来ました。」

 

 まあ理由はそれだけだろうけど‼︎

 

姫路「えっと………」

姫路(CV.明久)「すいません。高城先輩のことは大嫌いなので、話をするなんて論外です…………。帰って下さいゲロ野郎………」

高城「何故貴方が答えるのですか、吉井明久君?」

昂哉「彼は自分を姫路瑞希だと勘違いしている一般男性なので、大目に見てあげて下さい。」

高城「なるほど、分かりました。」

明久「おい昂哉‼︎僕はそこまでバカじゃないぞ⁉︎」

昂哉・雄二・秀吉・島田・ムッツリーニ・高城「「「「「「…………えっ?」」」」」」

明久「おいこらそこ‼︎なんで首をかしげる⁉︎」

 

 だってバカがバカじゃないって言ってるんだもの。そりゃ頭の中に疑問符が思い浮かんでもおかしくはないよなぁ⁉︎

 

 そんな事を思ってると、

 

明久「それよりいいんですか、高城先輩。僕らのところに来たりなんかしていたら、他の三年生たちに色々と疑われますよ?」

 

 明久が当然のことを聞いた。それに対し、

 

高城「ご心配には及びませんよ、吉井明久君。そのような疑念を抱く方が出てきたら、その方を最前線に送り込むだけですから。」

 

 思ったよりクズな答えが返ってきた。

 

明久「職権濫用………」

昂哉「独裁者やんけ!」

雄二「見下げた野郎だな、全く。私情のために代表の立場を高天原から乗っ取って使うなんて、恥ずかしくはないのか?」

高城「その評価は心外ですね、吉井明久君、雲雀丘昂哉君、坂本雄二君。私は今持ち得る力の全てを使ってアピールしているのです。そのことをどうして恥じる必要があるのですか?」

 

 なるほど、そういう持論で動いてたのね。それなら納得!

 

昂哉「別に俺は否定してないっすけどね〜♪」

高城「おや、私と雲雀丘昂哉君とでは気が合いそうです!」

昂哉「気が合うっていうか、要するに、クラスの人たちから批判を浴びて失脚するデメリットを考慮した上で、姫路を優先するって事ですよね?」

 

 どう考えても他の人からヘイトを買うのは目に見えてるだろう。それを考慮した上でもやるのだとしたら、それだけ先輩にとって姫路が大切な存在なのだろう。当の姫路は全然興味無さそうだが。

 

高城「その通りです!貴方はなんと聡明な方なのでしょうか!」

昂哉「褒めて下さりありがとうございます!出来れば褒美として、駅前のパチ屋のメダルが5,000枚くらい欲しいかな〜って………」

高城「それは無理ですね。普通の高校生はまずパチンコ屋には入れません。」

昂哉「ガーン‼︎」

 

 くそっ、高城先輩があと一つ歳が上だったら良かったのに‼︎

 

 

 

 

 そんな事を思ってると、

 

雄二「俺とアンタは気が合いそうにねぇな。」

 

 雄二が高城先輩に意見をぶつけた。

 

高城「おや、どの辺りがでしょうか?」

雄二「愛情だのアピールだのと軽々しく口にする、そういった軽薄なところがだよ。ちなみに昂哉もこの点は合わないと思ってる。」

 

 その理由は分かったのだが、まさかの俺にまで飛び火した。

 

昂哉「ああ〜、確かに俺と雄二はそこが違うかもね〜。分かってたけど。」

 

 まあ俺は好きなら好き、嫌いなら嫌いってハッキリ言っちゃうからな〜。恋愛においても。俺が秒でフった小山に対しても雄二は思いつめてるっぽいし。確かに合わないといえば合わないだろう。

 

高城「というか坂本雄二君はそういった言葉を口にすることはないのですか?」

雄二「………悪いかよ。」

高城「いえ。悪いというよりは変わってると思いまして。普通は少しでも好きだという気持ちがあるのなら、それは言葉にしますよね?」

 

 まあ俺もぶっちゃけ高城先輩の意見に賛成だ。ただ、雄二は雄二なりの考えがあるし、フォローはしておこう。

 

昂哉「まあまあ、コイツはコイツなりのポリシーだったり考えだったりがあるんですよ。それが人と違うことくらい、よくあることじゃないですか!」

高城「そういうことなのですね。」

雄二「何が言いたいんだ、昂哉⁉︎」

昂哉「雄二、怒らないで!別に俺は雄二を否定するつもりはないよ!ただ意見が違うだけ!」

雄二「そうかい。」

 

 基本的に俺は他人の意見にあまり干渉しない。困ってる時に助言はするけど、結局やるのは本人次第だからね。まあ無責任っちゃ無責任かもしれないけど。

 

高城「あっ、姫路瑞希嬢、会話が脱線して失礼しました。さあ、私とお話を………」

 

 そんな俺たちの会話をすっ飛ばし、高城先輩は姫路が座る場所を向いて声をかけたが、

 

島田「あ、高城先輩。瑞希ならもうどこかに行っちゃいましたよ?」

 

 どうやら姫路は気づかぬ間にどこかに行ってしまったようだ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高城「それはいけない‼︎今すぐここに呼び戻して下さい‼︎」

 

 って先輩がなんか叫んだんだけど⁉︎

 

昂哉「急にどうかしましたか⁉︎」

明久「あれ?もしかして話せなくて寂しいんですか?」

雄二「焦りすぎだろ。」

高城「笑ってる場合じゃない‼︎早く彼女を………っ‼︎」

 

 明らかに焦る先輩。上っ面の丁寧語も取れ、慌てて周りを探し回る。その豹変っぷりは、正直驚かされた。

 

姫路「あの、すいません………私実は後ろに居ました………」

島田・明久「「瑞希(姫路さん)⁉︎」」

 

 それに驚いたのか、姫路がひょっこりと出てきてしまった。そしてそれを見た高城先輩が、

 

高城「ああ、良かったです………無事で………」

 

 安堵の表情になった。わずか数秒の間でこれだけの幅広い感情変化。これを、

 

雄二「くそっ、大した芝居だ。」

明久「まさかそこまでするだなんて………」

 

 演技と捉える人も居れば、

 

秀吉「どうやら芝居…………じゃないようじゃな。」

千華「ねえ高城、もしかして瑞希()ヤバいの?」

優子「アタシも気になります!」

 

 そう捉えない人も居た。ただ後者の方が演技に詳しい人と高城先輩に詳しい人が居たので、

 

昂哉「何かあったんです、先輩?」

 

 俺はそっちを信用した。

 

高城「あ…………い、いえ………し、失礼しました………」

 

 本人は否定こそすれども、明らかに先程までの余裕は無くなっている。本当に人が変わったかのように。

 

雄二「なあ、本当に何かあるようじゃねえか?姫路に何が起こるんだ?」

高城「えっと………その………」

明久「教えて下さいよ‼︎お願いします‼︎」

 

 流石に雄二と明久も只事じゃないと踏んだのだろう。高城先輩に姫路の情報をすがる。

 

高城「あっ………えっと………」

千華「………言えないことなのね。」

島田「瑞希、何か心当たりは?」

姫路「いや、特に何も…………」

清水「…………もしかして……」

高城「あっ、そうだ!吉井明久君には私の連絡先をあげましょう!そして姫路瑞希嬢について、今後とも語り明かしましょう!」

明久「へっ⁉︎あっ、はい!」

 

 そう言って高城先輩は明久に近づいて紙を渡した後、去ってしまった。

 

姫路「一体何だったのでしょう………?」

島田「さあ、ウチには分からないわ。」

雄二「明久、何か心当たりは?」

明久「僕にもさっぱりだよ………」

昂哉「とりあえず紙に書いてあるLINEを登録しますか!」

 

 そして俺たちは高城先輩から貰った紙を見ると……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・次に高天原大門に狙われるのは、姫路瑞希嬢です。

 

 そこにはとんでもないことが書いてあった。

*1
昂哉はリンネの手紙を読むのに夢中で、高城と明久の一途に想いを伝えるやりとりを聞いてない。




 ということで、お昼休みの弁当タイムでした。霧島の爆弾発言からの高城との価値観の違いと原作通りに進んできた中で、最後に衝撃の事実が明かされましたね。高城が焦るレベルの事態とは?高天原大門とはどういう人間なのか?それは次回のお楽しみに!

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