Atelier lirica~アースランドの錬金術士~   作:ねり金術師

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錬金術士の漢字間違ってたので初投稿です。
不甲斐ねぇ…………不思議の錬金術士DXやって復習せねば…………(ステマ)


魔導士と錬金術士『アルケミスト』

「ごめん…………でも私にもやることがあるから」

 

 そういうと少女-リリカと呼ばれた-は予め手に持っていたアイテムを使用する。

 どこか神秘的な色合いをもつ布が彼女の回りを漂い始めた。

 

 臨戦態勢をとったリリカに、本気であると悟ったグレイ。

 状況は何一つ理解できないが、それでも今やらなければいけないことはわかっていた。

 胴体を凍らされて裏返った亀状態のナツを蹴り飛ばし安全なところに移動させる。

 

 そして深々と息を吐き、同じく臨戦態勢をとった。

 

 

「はぁ…………家出の次は不良娘ってか。いいぜ、その喧嘩、買ってやろうじゃねぇか!」

 

 造形魔導師と錬金術士の戦いが始まった。

 

 先行をとったのは氷の造形魔導師であるグレイ。

 透き通った氷から成る鎖状の造形物が現れる。

 先端が爪のようになっているそれは、真っ直ぐにリリカを目指し捕縛しようと襲いかかった。

 木っ端の魔導師ならば、この一撃だけで勝負はついていただろう。

 しかし、リリカはすんでのところでかわしてみせた。

 まるで()()()()()()()()布で反らされたようだった。

 手応えがなかったことを確認すると、グレイはさらに大がかりな魔法を作り上げる。

 やがてかたちになったそれはいわゆる牢獄の形となってリリカを閉じ込めようとした。

 

 彼女は即座に腰掛けポーチから新しいアイテムを放り投げる。

 短剣の形をなしたそれは風にのったかのように軽やかに空を舞い、分裂して氷の造形物を切り裂いていく。

 頭上で壊された造形物が制御を失う、これに焦ったグレイは急いで前方に回避ししてその場を凌いだ。

 

 まるで曲芸士を相手取っているみたいだ、とは相対するグレイの心情。

 彼女が『妖精の尻尾』から出ていって3年、妹分の実力が見るからに上がっていることに喜べばいいのか嘆けばいいのか。

 

 それよりも、真意の読めないリリカの態度にむしょうに腹が立つ。

 仮にも今は敵として立ちはだかっている少女。

 少なくとも再会したのがここではなかったら、家族(なかま)の一人として多少手荒であろうとも諭す方向に持っていけただろう。

 だがしかし、自らの師と敵(トラウマ)を前に、それもまるで護るかのように立ちふさがる少女相手に余計な力が入らないとはグレイには断言できない。

 

 対するリリカはそれでも己の願いのために立ち止まれず、杖の石突きで地面を叩きつつ自らを奮い立たせている。

 

 そんな彼女はまだツキに見放されていなかった。

 まず一つ目としてグレイの精神衛生があげられる。

 トラウマを前にしてなおかつ絶対にいないであろう人物が敵として現れたのだ。その心中ははかりしれない。

 そして二つ目に、この戦いは決闘ではないということである。

 

 仮に一対一の正々堂々としたバトルなら、いくらアイテムに余裕があろうとも現時点で後衛専門職のリリカに勝ち目はない。

 

 -基本的にアイテム便りになるリリカは滅法接近戦が苦手なのは、グレイも承知の上である。

 近づいてしまえば魔法を使わずとも制圧できる(される)というのは両者の見解の一致だ。

 だからこそ備えを隠し持つのは当たり前なのだが、今のグレイにはそのあたりを考える余裕はなかった。

 

 接近戦用の武器を氷で造りリリカへと突貫していく。

 それを見たリリカは一足飛びで後方へと下がっていった。

 それでも問題ないと、グレイは追撃を続行。

 目標まであと一歩のところで足元から異音がなる。

 ついで踏み込んだ足が沈み、パシャリと水しぶきをあげる。

 

 脆い地盤にでも踏み込んだのかと考えたところでさらなる異変がグレイに起こる。

 突如、いいしれないほどの虚脱感が襲う。

 先程はまった水溜まりの影響だと察したものの、足がうまく動かせない。

 グレイが抜け出そうともがいているところに、リリカは間髪入れずにポーチからアイテムを取りだし放り投げた。

 

「ごめんね」

 

 何に対する謝罪なのかわからないままグレイの意識はそこで途切れるのだった。

 

 

 ここで唐突だが錬金術士としての戦闘の役割を説明しよう。

 錬金術師としての戦いかたは、基本的に魔法使いと一緒だ。

 ここでいう魔法使いとは役割(ロール)という意味である。

 

 つまり盾役の前衛職に守られ後ろから回復等の補助や戦局を動かすであろうド派手な一撃を喰らわすのが最も効率的な戦いかただ。

 

 かといってたった一人では何もできないというわけではない。

 研究職ではあるものの素材集めのためにフィールドワークが主であるため非力であるわけもなく。

 また、道具さえ事前に用意していれば(巻き込みがないのを前提に)状況に左右されない効果を発揮できるだろう。

 

 

 よって勝敗を左右するのは各々の技量に委ねられる。

 

 さて、ここで話を戻そう。

 

 今退治している二人は【妖精の尻尾】に縁あるものたちだ。

 

 魔導士としての性か前述のギルドにはそういう輩が集まりやすいのか、メンバー間での腕試し(ケンカ)が頻発していた。

 

 もれなくこの二人の間にも数えるほどではあるものの、腕試しと称した決闘が起こったことがある。

 

 片や専ら前衛としてでる造型魔導士、片や後衛でサポートを得意とする錬金術士。

 

 勝敗の行方は言わずもがなだろう。

 

 何が言いたいかというと-。

 

(グレイと戦うとか想定してないんだけど、どうしてこうなった!?)

 

 リリカの方もだいぶいっぱいいっぱいなのであった。

 

 とはいえ、結果はリリカの辛勝というかたちで終わる。

 

 先程の崩れた足場は自然に出来たものではなく、簡易的な落とし穴だったというのは想像に難くないだろう。

 なかには『魔女の秘薬』呼ばれる劇薬が仕込まれ、触れたものの動きを封じる仕組みになっている。

 これは元々別の用途で使うはずだったもので、石突きで叩いていたのもこれを崩れやすくするためだった。

 

 身動きを封じた間に速効性の睡眠効果がある爆弾を投げつけ勝利をつかみとったのだ。

 

 なんだかんだの初勝利に心のなかでガッツポーズするリリカ。

 そこに横で見ていたリオンがようやく口を出した。

 

「止めはささないのか?」

「しないから、友…………知り合いだし。それとも、仮にも師匠の前で弟弟子の寝首を掻きたい?」

「-いや、しないさ。ならそいつのことはお前に任せる。」

 

 皮肉を込めた物言いにプライドが刺激されたのか、それとも情がわいたのか、リオンはなにもすることなくその場をあとにする。

 

 後には気絶したグレイと気疲れで脱力したリリカだけが残されていた。

 

 




末期の設定説明
今回の使用アイテム
【神秘の羽衣】
バフ用の消費アイテム
ゲーム上の使用効果は回避率アップと属性攻撃の耐性強化
グレイ氷の鎖を避けるために使用
避けかたがわからなかったので捏造というか妄想込み

【魔女の秘薬】
デバフ用の消費アイテム
効果は動きを止めることと絶望を与えること※
ブービートラップに使用

【クラフト】
錬金術師初心者がお世話になるであろう攻撃用の爆弾。
無属性の物理攻撃を与え、さらに敵を眠りに誘う。※
グレイに使ったものは威力あえて下げて誘眠作用を濃くした、所謂無力化、制圧用に重きをおいたもの。


※アイテムによる効果はアトリエシリーズ各種重複したり微妙に異なるため一部の設定を抜き出したり合体させたりしてます。(今さら)



錬金術士の戦闘スタイル。
基本的に杖を使い物理的に殴るか魔法(っぽい力)やアイテムで支援と攻撃両方を要領よくこなすことが求められる。
本文にもあるように研究職のようでありながら、フィールドワークによる素材収集が必須であり余人の想定よりも力持ちである。(マチョリディー…………ウッアタマガ)

中には使用武器に指輪だったり仕込み籠手だったり剣、ハンドベル、箒、双銃などなど、杖以外にも使う錬金術士も存在する。
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