戦姫絶唱シンフォギア~光と影の選択~   作:のんびりマスター

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楽しんで行ってね〜


第6話 転移

「ありがとうございます。なんか家まで送ってもらって……」

 

「協力者ですからね。これぐらいは大丈夫ですわ」

 

シャルルはシャトーから自分の家に転送してもらい、今家の前まで転送してもらったのだ。錬金術、結構便利だね。

 

「私が狙われてるって、もしかして昔から?よくノイズとか遭遇するのってそいつらが原因とか?」

 

「可能性はありますわ。でも、完全にそうだとは言えませんわ。もしかしたら本当に運が悪くて遭遇してるだけの可能性も……」

 

「それだけは勘弁してよ。まあ、運の悪さは自覚してるけどさ」

 

ここ最近はあまりついてないからね。

 

「そうですね。では、今日は早く寝てくださいまし」

 

「うん、それじゃあおやすみ〜」

 

てかご飯食べてないからお腹減ったな。

シャルルはお腹をさすりながら家の中に入ろうと扉に手を掛けた瞬間、急にファラはシャルルの服の襟を掴み、自分のところへ引き寄せる。

 

「え⁉︎何々⁉︎」

 

「敵ですわ。まさかこんなに早く……‼︎」

 

シャルルを抱き寄せた瞬間、扉が破壊され、中から出て来たのは何と源蔵と未来だった。

 

「おじいちゃん⁉︎それにみーちゃん先輩⁉︎」

 

「あら?貴方の祖父?それに隣にいるのはガングニール装者の友人さんですわね。どういう組み合わせかしら?」

 

ファラの言う通りどういう組み合わせかは謎だが、そもそもなんでみーちゃん先輩がここに?それにおじいちゃんもいつの間に家に帰ってたの?

すると、未来はファラの姿を見るなりとても驚いた顔をする。

 

「シャルその人から離れて‼︎」

 

「え?」

 

あまりの事にシャルルは訳が分からずにいた。なんでこの人から離れなきゃいけないの?特別、悪い人じゃ……

 

「その人は響達の敵だよ‼︎だから今すぐ離れて‼︎」

 

「……まじ?そうなの?」

 

「そんなことは今はどうでもいいじゃないですか?とりあえず、今は一緒に踊りますわよ」

 

「いや、おじいちゃんがいるから逃げた方がいいかも」

 

そういうと、源蔵は一瞬でファラの場所に移動し殴りかかる。

 

「⁉︎」

 

「やっぱり‼︎」

 

「ふん‼︎」

 

間一髪で源蔵の攻撃を避けるが源蔵の拳が地面に当たった途端、地面が凹み、大きなクレーターが出来る。スピードも異常な程速い。

 

「人間ですか?あの人は」

 

「人間だよ。私のおじいちゃん……」

 

未だにあの異常な強さは理解出来ない。同じ生活してるのに。

あまりの異次元ぷりに思わずファラも驚く。力、スピード、全てに置いて常人を超えている。

 

「これは一度シャトーに戻らないといけませんわね」

 

「そんな暇があればね。一瞬なら隙を作れそうだからその間に逃げてね。出来なかったらごめん」

 

「そうですわね。ではお願いしようかしら」

 

取得したばっかりでおじいちゃんの攻撃を流せるかどうか不安だが、やらなければファラはきっと破壊されてしまうだろう。いや、逃げ切れるような気もするがただでは逃げきれない。

 

「3…2…1…今‼︎」

 

シャルルの掛け声と同時にファラはシャルルを離し、ファラはポケットの中から転移結晶を取り出し地面に叩きつけようとする。が、案の定源蔵がそれを邪魔しようとする。

 

「させん‼︎」

 

「それはどうかしら?」

 

ファラに向かって飛んで来る源蔵の正拳突きの目の前にシャルルは立ち塞がり、今日会得したばっかりの水流を見せ、源蔵の攻撃を受け流す。

 

「ごめん、おじいちゃん‼︎『水流』」

 

「シャル⁉︎それをもう会得したのか‼︎」

 

あまりの出来事に源蔵は動きを止めてしまう。その隙をファラは逃さず、転移結晶を地面に叩き付け、その場から逃げる。

 

「あ⁉︎」

 

「シャルよ。説明をして貰うぞ。何故、貴様はあの女と共にいた⁉︎」

 

「……え〜っと、話せば長くなると思うけどこれは私の問題だからおじいちゃんには関係ないし、巻き込みたくない」

 

「シャル、それじゃあ私納得が出来ないよ。だから少しぐらいは説明してほしい」

 

そう言うが、これはシャルル自身の問題である。そう簡単に話せば迷惑を掛けてしまう。ましてや何も関係ない未来を巻き込んでしまったら取り返しがつかない。

 

「ごめんねみーちゃん先輩。いくらお願いされても無理だよ」

 

「シャル……」

 

「そうか、お前が会得した水流。そろそろお前に話す頃合いだったか」

 

「頃合い?」

 

「道場に入りなさい。話はそこからだ」

 

源蔵はそう言って道場の中に入る。それに連れて未来とシャルルも一緒に道場に入る。

 

「話す前に、未来ちゃんよ。これを聞いたら普通の生活には戻れない可能性がある。それでもいいかな?」

 

「大丈夫です‼︎それに普通の生活はもうとっくの昔に送ってないので」

 

「カッカッカッ‼︎そうだろうな」

 

え?どゆこと。みーちゃん先輩は普通の生活を送ってない?それにそれをなんでおじいちゃんが知ってるの⁉︎

未来と源蔵の話に置いてけぼりにされ、謎が一つ増えてしまう。

 

「それでは話すとするか。シャルよ、お前はあと3年で死ぬ」

 

「うん、知ってる」

 

源蔵のどっ直球な発言な発言をするが、それにシャルは即答で回答する。まあ、キャロルに聞いたからこれは知ってる。

 

「やはりな。自体はそれほど深刻か……では、さっきまで一緒にいたあの女の人は協力者か?」

 

「……一応そうかな」

 

「そうかでは少しは話は聞いておるな。簡潔に説明するが、お前の母アマニ・マーニュの祖先がある呪いを受けた。それは短命という呪いじゃ。それによりお前は短命で死ぬ」

 

「凄い簡潔だね。やっぱりお母さんの血だったか。なんとなくそんな気はしてた」

 

まあ、写真見ても母似であるから血を濃く受け継いだと思っていたけど人から言われるとなんかピンとこないな。

 

「じゃあシャルはこれ以上長く生きられないんですか?」

 

「そうじゃな。今の所はどうしようも出来ない」

 

「そんな‼︎シャル、今すぐS.O.N.G.に行こう‼︎あそこならきっと…‼︎」

 

「無理だ。どんな技術を使っても治らん。アマニの時がそうだったんだ。無理なんじゃよ……」

 

「そんな…‼︎」

 

どんな先端技術を使っても治ることのない短命。どうしようもないただ祖先が呪いを受け、関係のないシャルルがとばっちりを受けてしまう。その事に未来はどうしようもない怒りが胸から溢れていた。

 

「……おじいちゃんが言ったあと3年って前後することある?」

 

「ある。長く生きるかもしれないし、早くなるかもしれん。だが短命である事には変わりない」

 

なるほど、なら出来るだけ早く動いた方がいいかもしれないね。

シャルルは決心しその場から立ち上がると、源蔵も一緒に立ち上がる。

 

「シャルよ。いくのか?」

 

「うん。行かないと行けない所があるからさ。止めないでよ?」

 

「そうか。なら愛明神流の極意、お主に全て託す」

 

そう言って源蔵は背を向ける。全く、不器用は相変わらずだね。大丈夫ちゃんと生きて帰ってくるからさ。

 

「じゃあ、行ってきます」

 

道場の外に出て一礼すると、中から未来が飛び出しシャルルの手を掴む。

 

「響達と一緒に治す方法を見つけよう。みんなとならきっと見つけられると思うの……だから‼︎」

 

「ごめん、みーちゃん先輩。これは私の問題だからさほかの人を巻き込みたくないんだ。だからごめんなさい」

 

「シャル……」

 

悲しそうにシャルルを見つめる未来に対して、シャルルは何も言えなくなった。今は何を言っても未来は納得しないだろう。いや、自分が何を言っていいかわからないから何も言えないのだ。

 

「泣かないで。どこかに行くときは笑顔で送り出してほしいな。お願いできるかな?」

 

「うん……じゃあシャルもちゃんと帰ってきてね」

 

「わかった約束する。それじゃあ行ってきます」

 

「いってらっしゃい」

 

泣きそうになる目を押し殺して、未来は笑顔でシャルルを送り届ける。ありがとう、みーちゃん先輩。

すると、奥のほうからガリィがゆっくりと歩いて出てくる。

 

「お別れはすんだかしら?」

 

「ガリィ……なんであんたが」

 

「んなもんマスターに言ってくださいよ。私は迎えを頼まれただけなんですから。ところでそこ見覚えのある人は誰かしら?もしかしてあの子も……」

 

「響たちはいないよ。あと少しでここに着くみたい」

 

「そりゃいい情報をどうも。はやくここから移動するわよ」

 

そう言ってガリィは転移結晶を取り出すと、急に未来はガリィに向かって大声で叫ぶ。

 

「このことは絶対響達には言わない‼その代わり、シャルのこと絶対助けてあげて!!」

 

「そうね。この世の中には絶対ってことはないのよ。だけど努力はするわ~それじゃあね~」

 

「またね、みーちゃん先輩!!今度会ったらたくさん遊んでね‼」

 

「ちゃんと帰ってきてね‼」

 

「うん!!それじゃあ行ってきます」

 

その言葉と同時にガリィは転移結晶を地面に投げ、シャトーに移動する。そして、その場には悲しい顔を浮かべていた。そこに源蔵が近寄ってくる。

 

「シャルは行ったか」

 

「行っちゃいました」

 

「そうか……やはり、母親に似て頑固だからな。そこもちゃんと受け継いでいるのかもしれんな。響君たちが来るまでここで待っているといい。外は冷える中で待っていなさい」

 

「いえ、今は星が綺麗なのでもう少しだけ外で待っています」

 

「そうか。ではあったかい飲み物を持てこよう」

 

何かを察したのか源蔵は道場の中に入る。それと同時に響達が走って未来の元までくる。そこにはいま話題の人気スター風鳴翼(かざなりつばさ)とマリア・カデンツァヴナ・イヴも共にいた。

 

「小日向!!無事か⁉」

 

「翼さん、平気ですよ。源蔵さんが助けてくれたので」

 

「助けてくれた?」

 

「師範が助けてくれたんですよ!!こうシュパって」

 

「そうデス!!指令みたいに私達6人を担いでデス‼」

 

「嘘でしょ⁉」

 

切歌の発言にマリアはひどく驚く。それもそうだ。6人も担げる人間などそうそうない。いや、いてたまるか。

 

「指令と同じか、それ以上なのか……ぜひ、今一度手合わせを願いたいものだ」

 

「翼本気⁉」

 

翼の発言にまたマリアは驚く。

 

「確かに手合わせしてみたいですけど……あ、そういえばシャルちゃんは⁉ここには来てないの⁉」

 

「シャルは……」

 

「まだここには帰ってきておらぬ」

未来が最後まで言おうとした瞬間、源蔵が道場から暖かい飲み物を片手に出てくる。

 

「あ、師範‼ここには帰ってきてないってどういうことですか?」

 

「シャルは自分のやるべきことを思い出した。だからここに帰ってくることはない」

 

「それって……」

 

「それってどういうことだよおっさん‼あいつの居場所はここなんだろ⁉」

 

源蔵の発言にクリスは激怒し、源蔵の胸倉を掴む。それを見て周りは慌てて止めに入るが、その必要はなく一瞬で振り払われる。

 

「カァァァァァァツ‼」

 

「⁉」

 

「あやつは他の誰でもないあやつ自身のために、ここを出たのじゃ。そしてまた、あやつの帰ってくる場所もここ。だからわし達にはただ待つことだけしかできん」

 

「んなの、納得できるか‼あたしたちに納得できる説明をしろよ‼なんであいつがここをでていったのか、本当に帰ってくるのか、ちゃんと説明しろよ‼」

 

「……本当に知りたいのなら、今一度ここを訪ねなさい。そうしたら説明をしよう」

 

その発言にクリスは更に激怒する。それもそのはず。説明もなしに納得しろといわれ、さらには知りたければもう一度来いなど、誰も納得しないはずだ。

 

「ざけんな‼今説明しろよ‼」

 

「クリス落ち着いて‼いま説明されても整理できないと思うの。だから源蔵さんももう一度来いって言ったんだと思うのだから今日の所は帰ろう。ね?」

 

「……クソ‼」

 

舌打ちをし、クリスは一人来た道を戻る。それを見た調と切歌はクリスの後を付いていく。翼とマリア、それに響もあまり納得していないようだ。

 

「ちょっと、あの説明で納得なんてできないわよ」

 

「ちゃんと説明してもらいたい」

 

「そうですよ師範。いくら何でも……」

 

「すまんが、いくら言われようが無理じゃ」

 

頑なに拒む源蔵。そして、何故かそれに納得している未来。あまりの不自然さに翼は気づく。

 

「(何故、小日向はあまり追及をしないのだ?一人だけ納得している……)」

 

そして、その違和感にマリアも気づく。

 

「(小日向未来はなんであんなにも納得しているのかしら?翼もこの違和感に気付いているはず。もしかして何か知っているのかしら?)」

 

「(これ以上ここに居ても得られる情報は何もない。ここは一旦引くとしよう)……立花、ここは一度出直すとしよう。もう遅いしな」

 

「……分かりました。師範、また来ますのでその時は絶対教えてください‼」

 

「……本当に知りたいのなら来なさい」

 

とても意味深な言葉を残し、源蔵は道場の中に入る。それを見届けると、響達もS.O.N.G.本部に戻る為、道場から離れる。

 

 

 

 

 

 




短命ってシャルさん大丈夫なのか⁉︎すれ違う響達。これからどうなるのか
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