吸血姫と天使と鋼鉄の城   作:奈多ナキル

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元ベータテスターとボス

 

 

 朝、ナキに説教されつつも、具体的に今後の方針を決定しきると、『牝牛の逆襲』クエストを受領して処理をした。クエストのリワードがクリームで人気があったので、私達は乗り気だった。

 

 

 約束の時間である13時にトールバーナーにある、とあるレストランに私達は居た。

 

 

「よォ、お二人さん久し振りだナ」と頬に三本ずつ髭のペイントがあるプレイヤーが、私達の向かい側の椅子に座った。

 

 

「久し振り、アルゴさん」と私が挨拶を返すと

 

 

「オレっちを呼んだ理由は何ダ?」と訊かれると

 

 

「FRの事ときな臭い事柄」とナキが簡潔に答えると

 

 

「FRはイイんだけどナ、もう一個の方はナ……こっちも情報料積まれてるからナ」

 

 

「今手元に5kコルある……これで良いか?」

 

 

「二人には借りがあるからナ……4kでいいゾ」

 

 

「分かった。なら前金で払う」そう言ってナキがコルが入った袋を渡すと

 

 

「しっかり4kだナ……まずFRの事からナ」

 

 

「分かった」

 

 

「明後日ここの広場で会議が開かれる……主催者はディアベルだヨ」

 

 

「ベータで似たような名前の奴を見たことがある気がするな……」

 

 

「気のせいだロ……もう1つの方だガ……」

 

 

「あぁ……依頼者では無く、相手とその内容を大まかに頼む」とナキが言うとアルゴは観念したように口を開いた

 

 

「相手はキリトってプレイヤーだナ、内容としてはアニールブレードの強化済みダ」

 

 

「あぁ……成る程ね、大まかだが見通しがもてた……礼を言うよ」

 

 

「ついでにオマケとしてお二人には言っておくナ……キバオウってプレイヤーに気を付けるんだナ」

 

 

「マジか……こっちからも情報を1つ伝えとく」

 

 

「何ダ?」

 

 

「この金の出所」とナキはわざと人の悪い笑みをして言った

 

 

「クエか?」

 

 

「半分正解ってとこかな?」

 

 

「どういうことダ?」

 

 

「新月の夜に、アニールブレードが手に入るクエストの近くの森にランダムに沸くmobとクエストのリワード」

 

 

「詳細を教えてクレ」

 

 

「はじまりの街で吸血鬼関連の書籍を見つけて、その建物に居るNPCの誰かに話し掛けると、クエストが開始されて……吸血コウモリを狩るんだが……条件が新月の夜にその森で、投躑系のアイテムを使わないって条件でな、幾分難易度が高いだが倒すと、3kコルとクエストアイテムを落とす、それをNPCに持って行くと2kコルが手に入る」

 

 

「破格じゃなイカ?」

 

 

「いや、妥当だよ。事実2回死にかけて、茨のトゲを持っていなければアウトだったよ、無論、膝に矢を受けていてもね」とナキが冗談混じりに答えた。

 

 

「本当に危険なクエだナ」

 

 

「クリアするには、長物か跳躍系のソードスキル持ちと吸血鬼の弱点となるアイテムが必須だ」

 

 

「こっちが話した事ト、ナキっちがくれたその情報……どっちも同等ダナ」

 

 

「なら貸しって事で」

 

 

「分かっタ……こっちとしてもその方が有難いカラナ」

 

 

「そう言えばアルゴさん……私を探すのを手伝ってくれていたのよね?」

 

 

「そうだナ」

 

 

「ありがとね、アルゴさん」と笑みを浮かべて言うと

 

 

「知り合いが……自殺未遂仕掛けてたんだゾ? ……結果的にはだけどナ」

 

 

「はい……反省してま……す?」最後が疑問系になってしまったのは、本来反応していた筈のナキが反応せずに浮かない顔をしていたからだ。

 

 

「こっちが出したクエの情報だが、タイミングを見て公開してくれ」

 

 

「そうダナ……犠牲者を出す可能性が高いカラナ」

 

 

「ナキ……小腹が空いたから何か頼んでいい?」と私が空気を読まない発言をすると

 

 

「勝手にどうぞってか太っても知らないからな」

 

 

「実際に食べてる訳じゃ無いから太らないもん」

 

 

「二人共何か仲が良いナ……」とアルゴがなんとも言えない笑みで言ってきたが、私は気にせずに

 

 

「アルゴさんもどう?」と勧めると

 

 

「オレっちは、依頼の件もアルからここで、失礼するゾ」

 

 

「今後とも宜しくなアルゴさん」

 

 

「ナキっち、サナちゃんも今後とも宜しくナ……それじゃ失礼するゾ」そう言ってアルゴは外へと出ていった。

 

 

 

 

 

 少しして私が頼んだスイーツが来たので、私が食べているとナキが

 

 

「明後日迄にレベル上げを終わらせて、レイドに参加するって方針でいくからな」

 

 

「目標は?」

 

 

「理想13だが、現実10だな」

 

 

「結構ハードね……」

 

 

「スキルロットの件があるからな」

 

 

「死なない程度にしなきゃね?」

 

 

「あぁ、分かってる」

 

 

 そんな事を話しつつ、余っていた資金で装備を整えて、レベル上げ等を会議のある日の未明までしたのだった。

 

 

 

 

 

 そしてトールバーナーの集会場にて会議が行われた

 

 

 ナキは、アルゴからの情報等を踏まえた上で、一部の参加者に対して危機感を抱きつつも、それを表に出していなかった。かくいう私は、対人コミュニケーションスキルの皆無さと極度の人見知りが発動して、普段のように話すことが出来なかった為、ただ静かに過ごしていた。

 

 

 そして、青髪の男性プレイヤーがステージに上がり、大声でこう言った。

 

 

「俺の名は、ディアベル。気分的にナイトやってます」

 

 

 この場にいたプレイヤー全員をその一言で和ませ、流れを掴んだ。インパクトの強さで言えば、キバオウと言うプレイヤーの発言と、エマと名乗った女性プレイヤーの絶対守る宣言と、どっこいどっこいだ。

 

 

 周囲を見回すと、赤いフーデットケープを被った女性プレイヤーとその隣にいるキリト、その他には斧使いのエギル達も居た。エギルさんとは会議開始前に軽く話していた(ナキがだが)。

 

 

 各々が、士気が高い状態で攻略へと進み、一層ボスとの戦闘では、私達はエギルさん、キリト達と共に取り巻きの処理へと回った。

 

 

 そして事件が起きた。ディアベルがボスのHPゲージが減ったからか肉薄していた。

 

 

 あっ……これディアベル死んだなと、心で思ったその時にエマと名乗った女性プレイヤーが、ディアベルを穏便に突き飛ばしてボスの攻撃を受け止めた。すると、ナキが

 

 

「サナ……すまん、一度こっちにボスのヘイトをこっちに回すから遊撃頼む」

 

 

「了解ッ」

 

 

 ナキが助走をつけて、バーチカルを繰り出してボスのスキを作り出し、その反動でエマを突き飛ばすと、キリトが叫んだ。

 

 

「オレが言った通りにボスの攻撃を防いでくれ」

 

 

「分かった.がこっちもちとジリ貧に近いから急いでくれ」とナキが答えて、少しの間ボスとの一騎討ちで耐えきり戦線を立て直しきると、キリトとスイッチして交代した。ディアベルはと言うと、すくんで動けていなかった。

 

 

 結果的に死者が出たものの大打撃を被る事も無く、LAボーナスはキリトが手にした。

 

 

 そして、静寂に包まれたボス部屋でキバオウが吠えた。

 

 

 糾弾だったがキリトのファインプレーによって、()()()()()()()()の私達が非の目を浴びることは無かった。

 

 

 

 

 

 ボス攻略の次の日、2層の主街区に居た。

 

 

 装備を整え、エクストラスキル<体術>を取得したりして、アルゴと共にボスクエ等をこなしたりしてハイペースで行ったのだった。

 

 

 エクストラスキルが見つかって行くのは時間の問題だった。

 




エマちゃん登場するも突き飛ばすと言う仕打ちとあっさりとしたボス戦…そしてちゃっかりナキのダクソネタ…
まぁ是非もないよねって事で…
次回結構ゲーム内時間がとびやっとタイトル回収です。
次の更新時期はハイペースでないのは確か     
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