そんな女子会から数日後。今日は第四駆でお昼を食べることができました。勿論、この萩風が作った健康に良い根菜カレーを振る舞っています。
「うーん、素朴な味だね」
「萩風の作る料理は相変わらず健康志向だね」
「まぁいいじゃん」
ふふ、食べてくださってるのを見るのはやはり嬉しいです。皆さんが少しでも健康になっていただけるなら、萩風は満足ですから。
「おーい、四人とも、ちょっとええか?」
カレーを食べている萩風達に黒潮さんが声をかけてきました。珍しいですね。
「あ、黒潮、どうしたのー? ダンス踊ってくれるの?」
「踊らんて。筋肉痛が辛いんやから。野分も、こないだ裏切ったこと忘れとらんからな」
「アハハ……うん、あれはごめん」
「で、一体どうしたんだ黒潮ねえ? 何の用なんだよ?」
「おお、そやそや。実はたこ焼き作ったんやけど、良かったら食べてくれへんか。ちょいと多く作ってもてなぁ」
あ、黒潮さんのたこ焼きですか。美味しそうですね。
「良いよー。食べるから持ってきてよ」
「持ってくるのお手伝いしましょうか?」
「大丈夫や、一人で運べるからちょっと待っとき」
そう言って黒潮さんはいったん戻ると、お皿にたこ焼きを積んで持ってきました。ああ、美味しそう。そう言えば久しく食べてなかったわね。
「ほい、お待たせや。ウチのお手製ソースかけとるから、市販のより味の保証はするで」
「お、流石大阪生まれ。ソースに拘りあるんだな」
「ふ、当たり前や。大阪生まれをなめたらアカンで。さ、冷める前に食べてや」
勧められるまま萩風達はたこ焼きを口にし…… ええ!?
「かっ、から! 辛いです!」
思わずたこ焼きを吐き出し、水を飲みます、なに、この辛さ。黒潮さん、どんなソース作ったんですか!?
「ええ!? 辛いって……そんな吐き出すほど辛くした覚えないで! ……うーん、普通の辛さやと思うけどなぁ」
「ん~……そうだねぇ。これ、別にそんな辛くはないよ?」
「うん。多少辛みはあると思うけど……食べれるよね」
「だよなー。まさか黒潮ねえ、ロシアンルーレット的に辛いの混ぜたんじゃないよな?」
「そないな事するなら事前に一言言っとる。なんならそれ食べて辛ないって事証明したろか」
「いや、そこまでしなくていいけど……萩風、大丈夫?」
野分の言葉に頷きますが……なんで皆平気なんですか?
「うーん……なぁ萩風。ちょっとこれだけ食べてみてくれんか?」
黒潮さんがそう言って差し出したのはソースがかかってないたこ焼きで。試しに食べてみますが辛くはないです。
「特に辛いとかは……ないですね」
「せやったらやっぱこのソースなんか。でも……そんな辛いんか?」
「いや、特に辛くはないよ? 萩風の味覚が独特なのかな?」
「あ、それあるかも。萩風っていっつも健康食? みたいなのばっかり食べてるじゃん。素朴な味だし嫌いじゃないんだけどさぁ。味は薄いよね」
「あ、確かにな。薄味ばっか食べてるから余計に辛いって思ったんじゃないか? こないだケーキ食べたときにも甘すぎるって言ってたし」
う……確かに萩風の作る料理は基本薄味ですけど……。
「そうかぁ、じゃぁこれどないしょうかなぁ。萩風が食べれへんのに置いとくわけにもいかんし」
「そうだね……ごめん黒潮。下げてもらってもいいかな?」
野分の言葉に黒潮は残念そうにお皿を下げて、萩風達は少し微妙な空気のまま食事会は終わりました。