ブリュンヒルデ陥落
IS学園入学
「綾、よかったら一緒に飯食わないか?」
昼休みが始まった途端にオーバーヒートしていた一夏が再起動しそんな事を言っていた
「いいけどさっきの授業のノートまとめてからにしなさい」
IS学園の授業はレベルが高い、IS関連の授業は言わずもがなだが一般教科の授業も下手な進学校より難しい事をやっている上ISの授業や実技の時間に押され授業数も少ない
ISの勉強も一から始めている一夏がその詰め込みの量にオーバーヒートするのは無理も無い
因みに私はというと前世では一応それなりのレベルの進学校で二年ちょっと学んでいたので一般教科については問題ないし、IS関連もヴェーダのバックアップというチートがついているので問題はない
「あとでじゃだめか?」
「だめよ、頭の中に残っているうちにまとめておかなきゃ意味ないのよ」
「うー、わかったよ」
そういいながら一夏はうな垂れながら先程の授業の板書と先生の注釈を移したノートの内容を別のノートにまとめる作業を始める
「それにしても綾が隣に来てくれて助かったよ、基本的なところならまだしも本格的な所に入ってくると一人じゃ理解できん」
「ここ来るまでISの事なんにも知らなかったんでしょ? ここの授業は入学前にある程度学んでいる事が前提だから分からなくて当然よ、今までついてこれてたのが凄いわよ」
入学式から一月程がたち、授業も今までの復習のようなものから本格的なものへと移り難度が上がっていた、私はなんの問題もなかったのだが今までの授業すら必死だった一夏はそうではなかったらしい。
一時限目の授業から早くも始まった一夏からの熱いチラ見攻撃に折れた私は席をくっつけ、一夏の理解できていないところを分かりやすく噛み砕きながら一夏に教えるという作業を開始し、休み時間も全てそれに費やしていた。
クラスメート(特に箒とセシリア)からの視線が凄い事になっていたが一夏の捨てられた子犬のようなチラ見を無視できるほど私は鬼ではない
「よし、終わったああああ!!飯だ!!」
「ちょっとノート見せてもらうわよ」
一夏がまとめたノートをチェックしちゃんと内容を理解している事を確認する
「問題ないわね。そういえば私まだ設備の場所わからないからあとで案内お願いしてもいいかしら」
「ああ、綾には大分迷惑かけたからな、それくらいなら全然かまわないぜ」
「「一夏(さん)食事にいくぞ(いきましょう)」」
(忘れてた…)
今まで一夏に勉強を教える事に夢中だったのとちょっかいを出してこなかった事で半ば存在を忘れていた箒とセシリアが食堂に向かうため立ち上がろうとしていた二人の間に割り込んできた、私への睨みを忘れずに、
(おーこわいこわい)
「ああ、いいぜ。綾も一緒だけどかまわないよな、世話になったからお礼がしたいんだ」
「む、お前がそういうならしかたないな」
「え、ええ、わたくしもかまいませんわ」
(嫌だ、って顔に書いてあるぞ)
「とりあえず食堂に向かっちゃいましょ、これ以上遅くなると席なくなっちゃうんじゃない?」
「そうだな、箒もセシリアもいくぞ」
食堂に着いた私達は、なんとか空いている席を見つけ食事を始めていた。
先日の件と一夏と共に居る事、それと食事を決める際に一夏の「綾は和食セットか、じゃあ俺も同じのにしよう」という不用意な言葉でひと悶着あった事でかなりの視線を受けているが一夏達は慣れているし私も気にしていない
それにしてもここの食事はやたらとうまい、私は基本的に味はまったく気にしないのだがそれでもいい食材を使っていると分かる。私と一夏が食べているのは焼き魚が主食の和食セットだが、魚は油が乗っていてうまいし漬物も市販の物ではなく手作りの物だ。セシリアが食べている洋食セットも私が料理に疎いので名前が分からないが、高級レストランで出てきそうなおしゃんてぃーな料理だ。箒はそばで、これも恐らく手打ちなのだろう
「国立万歳ね、おいしいわ」
「だろ、食材もいいの使ってるし手間もかかってる。こんだけの物がただなんだ、俺も弁当作るのやめちまったよ」
「あら、料理するのね」
「千冬ねぇと二人だったから自然とな、今度食わせてやろうか?」
「そのうちお願いするわ」
「んん!」
二人だけの空間を形成し始めている私達であったがセシリアが咳払いで強引に中断させる、箒は無言で私を睨んでいる。だから怖いって
「黒羽根さん先日は助けてくださりましてありがとうございました、セシリアオルコットと申します」
「オルコットさんね、私も邪魔だなんて言っちゃって悪かったわ、謝るわ」
「いいえ事実でしたから、あの戦いを見た後であの言葉に異議を唱えるほど思い上がってはいません。それとわたくしの事はセシリアでかまいませんわ」
「私も綾でいいわ、よろしくね」
「篠ノ之箒だ、あなたには命を助けられた感謝する。私も箒でかまわない」
「黒羽根綾よ、あの事については散々怒られただろうから私からは何も言わないわ、でも以後気をつけること。よろしくね」
「ああ、私の未熟さで迷惑を掛けた、申し訳ない」
「別に気にしてないわ」
2人と自己紹介と握手を交わす、意外にも先日の件でのわだかまりは無く箒も例のスタイリッシュ自殺未遂について反省しているらしい、一夏が絡まなければ普通のいい子達なのだろうと私は評価する
「それにしても綾の制服?はいくらなんでも改造しすぎなんじゃないのか?」
一夏は私の姿を見ながらそんな事をいう
IS学園は結構規則が緩いところがあり制服も常識的な範囲なら改造自由である
そして私の制服はというと一言でいうなら真っ黒であった。
Yシャツ、ズボン、ロングコートその全てが黒色でありIS学園の制服といわれても分からないような代物であった。
原型をとどめている所を強いてあげるならコートに入っている赤のラインと学年を示す青のネクタイくらいであろう
「女は黒に染まれっていう名言知らないの一夏?」
「それって男は、だろ」
「いくらなんでも染まりすぎだと思うのですが…」
「純粋に黒が好きなのよ」
「よくその制服が許されたものだな」
私の制服はどうやら3人には不評らしい
「肩出しだったり背中出したり、見せパン前提のミニスカよりは常識的だっていったら通ったわ」
「それは確かに一理あるな、一部の学生の制服は破廉恥極まりない」
「確かにたまに目のやり場に困るような制服着てる人いるな」
「あら、よかったじゃない一夏、オカズに困らないじゃない」
「なっ!なにいってるんだよ綾!!」
「あら?本当にオカズにしてたの」
「ち、ちげーし、そ、そんな訳ねーし」
「私達の年頃の男なんて皆そんな物よ恥ずべきことじゃないわ」
唐突な下ネタに慌てる一夏、この慌てようからすると割りと図星を突いてしまったのかもしれない。いくら唐変木といえど高校一年生なのだ、よもや自家発電をまったくしないという事はあるまいむしろ発電所がフル稼働する年頃だろう、そんな時期にこんな所に入れられてしまったうえ寮暮らしなので安易にR-18な物は持ち込めない、そうなると必然的に発電するさいのオカズは身近な物になってしまうだろう
「オカズってどういう意味なのだ(でしょう)…?」
「あなた達は知らなくていいわ、一夏の名誉のために」
「もうやめて!俺のライフは0よ!!」
こうして私達は一夏の自尊心という尊い犠牲を出しながら食事を済ませた。
「やっと、授業がおわったぁ~」
「簡単でもいいから予習復習やっときなさいよ」
「あぁ、ありがとうな。これからもよろしく頼む」
「当然のように次も要求してくるのね、まぁ私のためにもなるし一夏は覚えがいいからいいけど」
「教え方がいいんだよ」
「おだててもなにもでないわよ」
実際一夏の覚えは良いほうである、流石に1を知って10を理解するとまではいかないが最初に基礎をしっかり叩き込めば応用もすいすい吸収していくのだ。ISの戦闘もこのくらいの早さで上達してくれれば護衛の負担も減るのだが
「箒達まってるわよ?早く行ったら?」
「綾、ISの実技も教えてくれないか?」
「私は色々忙しいのよ、急な転入になっちゃったし」
「それもそうか、俺は放課後セシリアと鈴と箒、箒は訓練機の予約が取れたらだけど、その4人で訓練してるから時間が空いたら綾もこいよ。お前からも教わりたいんだ」
一夏よ誘ってくれるのは嬉しいがそんなこといったらあの2人に殺されるぞってもう遅かったか。
一夏の後ろには黒いオーラをまとった鬼2人が居た。
「一夏、実技は私達が教えるといったはずだが?」
「そうですわ、一夏さんは綾さんに勉強を教えてもらっているのでしょう?これ以上は綾さんの負担になってしまいますわ」
「それはそうだけど…、綾も専用機持ちだし少なくとも俺達より強いだろ?教わらない手はないだろ」
「し、しかしだな!!」
「織斑、篠ノ之、黒羽根、残っていたか。ちょうど良い、ついて来い」
箒が反論しようとしていたが職員室に行ったはずのお姉ちゃん(千冬)が戻ってきて私達を呼び止める
とりあえずついていき、ついたのは学生寮の1025番の部屋、一夏と箒の部屋である
「いきなりどうしたんだ、千冬ね(ズバァン!)グボァ!」
「まだ勤務中だ、敬語を使え、織斑先生だ。黒羽根の寮の部屋についてだ」
お姉ちゃんはどこからともなく取り出した出席簿で一夏の頭をぶん殴りながら話を始める、私も気をつけよう
それにしても部屋割りの話か、話の内容はなんとなく予想できるが面倒な事になる気しかしない
「それならなぜ私と一夏がよばれたのでしょうか?」
「引越しが必要だからだ、篠ノ之が一人部屋に移り黒羽根がここに入る」
「なっ!なぜですか!!一夏が一人部屋に入るのなら分かりますがなぜ私が移り黒羽根さんが一夏と一緒になるんですか!!」
予想通り私と一夏が同室になるという話でこれまた予想通り箒が食い下がる。
「黒羽根には織斑の護衛としての仕事を頼んでいる、これはその一環だ」
「護衛…?どういうことだよ千冬ねぇ」
「織斑先生だと…まぁいい、黒羽根は特殊な事情で専用機を持ちながら国家や企業に所属していない。世界中の国や企業、テロリストから狙われているお前の護衛として適任だから私が依頼した。わかったらとっとと作業を始めろ」
お姉ちゃんは一夏に事情を説明した後いまだに納得していない箒に対してこれは決定事項だという態度を見せる。
「分かり…ました」
この世の終わりのような表情で部屋の荷物をまとめていく箒、にしても荷物少ないなこの子、転生時に来ていた服と制服と購買でかった部屋着しか持ってない私がいえたことではないが。
荷物が少なかったからか引越し作業はすぐに終わった。箒が部屋から出て行く際に物凄い睨まれたが
「という事で、これからよろしくね一夏」
「ああ、よろしくな綾」
改めて挨拶を交わし、どちらのベットを使うか、風呂の順番などの取り決めを決めていく、因みに放課後の特訓は中止になったらしい
「それにしても綾が俺の護衛か…」
「不満かしら?」
「不満じゃないけど、女に守れるっていうの男としてどうかと思ってな」
女尊男卑の世界にしては珍しい殊勝な考えである。
「なら強くなりなさい、そうすれば私も楽ができるから」
「ああ、いつまでも守られてばかりじゃいられないからな、俺が皆を守れるくらい強くなってやるさ」
「良いこというじゃない、流石男の子。そういうの嫌いじゃないから協力してあげるわ、泣いて感謝しなさい」
「あったばかりなのになんでそんな良くしてくれるんだ?」
「言ったでしょ、一夏のその真っ直ぐで純粋な考え方は嫌いじゃないって、私はあなたの事気に入ってるのよ」
そう言うと一夏は顔を真っ赤にさせていた、この程度で照れるとはかわいいやつめ
「私は寝る前にお風呂入るタイプだから先入っちゃっていいわよ」
「分かった…って おい!!!」
一夏に先に風呂に入るように伝えるとそれに答えるためこちらを向いた一夏がいきなり大声を上げる。
「なにようるさいわね」
「なにじゃないだろ!なんで服脱いでるんだよ!!」
「なんでってそりゃ部屋着に着替えるためでしょ」
そう、一夏は部屋着着替えるため制服を脱いでいた私の下着姿(下着ももちろん黒)をばっちり正面から見たのである、しかもこうして話している最中も目をそらす振りをしながら胸をチラ見をしている、そんなにたいした胸はしていないのだが、箒のほうが凄いだろ、何なんだあれはなにが詰まっているんだろうか
「あの、綾さん…少しは隠して欲しいんですけど」
「別に下着くらい見られてもいいわよ、水着と変わんないじゃない。それに一夏が見なけりゃいいだけじゃないチラチラ見てるのばれてるわよ」
「ギクゥ!!」
流石に一夏がかわいそうになってきたのでちゃっちゃとTシャツとジャージのズボンを履くこれももちろん黒
「早く風呂入らないと飯の時間遅くなっちゃうわよ?」
「あ、あぁ」
一夏はいまだに顔を真っ赤にさせながら脱衣所へ向かっていった。
「ぬわんつかれたもおん」
私は自分のベットに飛び込み仮眠を始める、昨日もなんだかんだでまともに眠れて居なかったのだ
(それにしてもなにか忘れている気がする…)
(まぁいいか)
「ふぁ~あ」
仮眠から目が覚めると部屋に食欲をそそる匂いがしていた
「起きたか、もう少しで出来るから待っててくれ」
どうやら一夏が料理を作っていてくれてたらしい、後ろから見てみると野菜炒めと味噌汁というシンプルなメニューだった
「あら、わざわざ悪いわね」
「昼、俺の料理食べさせてやるって言っただろ、材料が余りなかったから簡単な物だけど」
「人様が作ってくれた料理にけちは付けないわよ」
一夏の料理してる姿を後ろから見ていたが、その姿は余りにも板についていた。恐らく長年台所に立っていたのだろう
「ねぇ、お姉ちゃんってもしかして料理とかそういう家事まったく出来ないの?」
「お姉ちゃんって千冬ねぇの事か?」
「そうよ」
私が答えると一夏は手を止め私の方に向き直る
「それってもしかして…」
「隠し子とかそういう話じゃないわよ」
「そうか、そうだよな。ならなんで千冬ねぇがお姉ちゃんなんだ?」
「IS学園に来るとき世話になったのよ、お姉ちゃんが居なかったら私はここに来れてなかったわ」
「そうなのか」
「それで、どうなの?」
「千冬ねぇに料理をさせると暗黒物質ができる、掃除をさせると倍汚くなる、洗濯をさせると洗濯機が壊れる」
「おお、もう…」
私の中のお姉ちゃん像が壊れてしまった瞬間である、元から変態という要素があるので壊れるも糞も無いのだが
「よしっ、完成 配膳手伝ってくれ」
「あいさー」
「「頂きます」」
手を合わせた後私は早速野菜炒めを一口食べ、味噌汁を啜る。一夏はそれじっと見つめ、私の感想を待っている
「おいしいわね、これから夕食は一夏が作りなさい」
昼に食べた学食に負けず劣らずのおいしさであった、味とメニューが固定されている学食よりも一夏に私好みの味を仕込んだほうがおいしい物が食べられるだろうし、メニューも話を聞く限り一夏のレパートリーは豊富で飽きる事は無いだろう。
「よっしゃ!!」
一夏は私の評価を聞いた途端渾身のガッツポーズをしていた。そんなに嬉しいのだろうか
その後は、一夏の中学時代の話やIS学園生活の愚痴など聞きながら食事を済ませた
コンコン
料理のお礼に皿洗いをしていた時に部屋のドアがノックされた
「はいはい、どちら様ですかーっと」
「へっ!なんであんたがこの部屋にいるのよ!!」
ドアの向こうにはセカンド幼馴染鳳鈴音がいた
(あーなにか忘れてると思ったらこの子の事だわ)
クラスが違う上、昼食の際にも見なかったので存在を忘れていた
「ちょっとした事情で引越しがあったのよ、えーと鳳さんだったっけ?一夏に用事?」
「ええそうよ、黒羽根さんよね、昨日は助かったわ鳳鈴音よ、よろしくね」
「黒羽根綾よ、よろしく。一夏なら中にいるから入っていいわよ」
玄関での立ち話もなんなので鈴を招く
「おお、鈴じゃないかどうしたんだ?」
「一夏、ちょっと話があるんだけど今大丈夫かしら?」
「ああ、かまわないぞ」
「私は席外したほうがいいかしら?」
鈴の話は恐らく約束の件についてだろう、それにしては一夏も鈴も平然と喋っているのだが、昨日の内に不和はなくなったのだろうか?
「別にかまわないわ、大した話…ではあるけど隠すような事じゃないしね」
「わかったわ」
ますます違和感を感じる、どんな話だろうが一夏と二人っきりになるチャンスを見逃すだろうか
「それで鈴、話ってなんだ?」
「ちょっと協力してほしい事があるのよ」
話を聞いてる内に違和感の正体がわかった、その正体は鈴が好きなのは一夏ではなく弾だったという単純明快な原作との違いである。
因みに一夏が間違って覚えていたという約束は、鈴が中国から帰ってきた際にサプライズで弾と感動の再開を果たし告白をするという壮大な計画のサポートを一夏に依頼していたのだが、一夏はなにをとち狂ったのか弾ではなく弾の妹、蘭と引き合わせたのである、もちろんこれによって鈴の帰国は弾の知るところとなり鈴の計画は頓挫した。一夏よ…流石にそれは殺されても文句は言えないわよ
話の内容は、弾への告白を次の休日に決行するので途中まで付いてきてくれというものである。この世界の鈴は押せ押せである、少しは原作の鈴に分けてやるべきである
「恋する乙女ね、彼女」
「ああ、弾と鈴ならお似合いだよ」
「それにしても一夏、ちゃんとその約束間違えてた事彼女に謝ったの?」
「当たり前だろ、昨日はあの後ずっと鈴に謝ってたんだよ。今度はしっかりサポートしてやんないとな」
「まぁ頑張りなさい、シャワー浴びてくるわ」
「ふぅ…」
シャワーを浴びながら先程の鈴の事を思い返す、原作ではたしか鈴は中学だかのときから一夏の事が好きだったはずである、しかしこの世界では弾を好きになっている。
私というイレギュラーが発生しているため、これから来るであろうシャルやラウラが一夏に惚れない可能性があるというのは分かるが鈴が一夏に惚れるはずだった中学時代には私はまだ存在していないのである、つまりこの世界はもともと原作とは違う世界という事である。
(もとから薄い原作知識がつかえなくなっただけだから別にいいか)
そう考え特に問題ないと結論付けた私はシャワーから上がりタオルで水気をとり服を着る。
そして部屋に戻ると一夏がなにやら呆れたような目でこちらを見てきた
「なによ?」
「せっかくいい髪してるんだから髪の手入れくらいしっかりやれよ」
「めんどくさいじゃない」
「ほら、やってやるから座れって」
そういいながら櫛をとりだし手招きする一夏
ためらいも無く女性の髪の手入れをやってやると言える一夏は凄いと思う(小並感)
「じゃあお願いするわ」
「おう任せろ」
優しく私の髪を櫛ですいていく一夏、なんで手馴れてるんですかねぇ…
「せっかく綺麗な髪質なんだら大事にしろよ」
「そろそろばっさり切るつもりだったから別にいいわよ」
「な、なんで切るんだよ、もったいないじゃないか、綾は短髪よりこっちの方が絶対似合ってるって!!」
なぜか私が髪をきるのを必死で止める一夏、今も必要以上に髪を触ってきてるしこれは…
「一夏ってもしかして…髪フェチ?」
「ギクゥ!!」
「図星みたいね」
「綾さん…これはそのですね」
「別に誰にも言わないし、気にしないわよ」
「ありがとうございます」
一夏はすぐさま綺麗な土下座をみせるなかなかの土下座だが土下座道を志す私からみればまだまだ甘い精進したまえ
「じゃあこうしましょう、一夏が毎日髪の手入れをやってくれるなら髪は切らないであげるわ。私は面倒が減るし、一夏は私の髪を毎日触れる、WINWINね」
「俺が変態みたいじゃないか」
「あら、人の下着姿をチラチラ見たり、人の髪を現在進行形で触り続けている変態さんがなにかいってるわね」
「すいません」
変態と化した一夏による髪の手入れを終えベットに倒れる
(明日は、会長さんに会いに行こうかな…)
確かこの学園の生徒会長である更識楯無は、日本の暗部の家系である『更識』の当主であるはずである、具体的になにしてるのかまったく知らないけど、一夏の護衛の件で話をしておきたいし、お姉ちゃんからも会っておけと言われているので早めに会っておきたい人物である。
(それと…)
もう一つ私は気になっていた事があるのだ、今日さんざん一夏の事をからかっていたのだがその反応が少し気になるのだ。
(もしかして一夏って…ちょろい?)
自意識過剰かもしれないがそう思ってしまう
(ちょっと確かめてみよ)
「一夏ー」
TVゲームを始めていた一夏に声を掛ける
「なんだ?」
「次の休みの時その弾君の家まで鈴ちゃんと一緒に行った後は暇なんでしょ?」
「まぁ告白を見てるつもりはないからな、家までついてったらしばらくどっかいくつもりだけど」
「じゃあその時ちょっと付き合ってくれない?」
「!!」
「服とか買いに行きたいのよ、それと見たい映画もあるのよね」
「綾さん…それはで、デートのお誘いでしょうか…」
信じられない物を聞いた…あの一夏の口からデートという言葉が出たのである、原作ヒロインズと二人きりで出かけても「ただ買い物いっただけ」だの「映画みただけ」だのほざいているあの一夏の口からである。
「そうよ」
「しゃあああああああああ!!!!おらあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!我が世の春が来たあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
半ば発狂しながら右手を上げ渾身のガッツポーズをする一夏、UNICORN流さなきゃ(使命感)
結論:一夏はちょろい(確信)
会話が冗長で無駄に長くなってる気がする
一夏をちょろくしてみたけど強引過ぎるかもしれない
シャルやラウラが来る前にくっつけたい、そのためには一旦サザエさん時空にすることも辞さない覚悟である