一夏陥落
ピピピ…ピピピ…
恐らく一夏の物であろう目覚まし時計の音が部屋に響く
「朝、ね…」
「そうだな…」
私達は目の下に隈をつけ死んだ目でコントーラーを握っていた。
「ちょうど決算月だしここらで中断しましょう」
「ああ」
一夏がちょろかった事を確認した私はそのまま寝ようとしていたのだが、一夏が一緒にゲームをしようと誘ってきたので付き合っていた。
最初は少し付き合うくらいにしようと思っていたのだが一夏が選んだゲームが問題だった。
それは私の前世にもあり、多くの友人達との友情を破壊し、多大な時間を奪ったあの桃太郎電○であった。
「徹夜でやって10年…あと89年…」
「俺達はやりとげるんだ99年プレイを」
現在の状況は10年目時点で1位が私、2位が一夏、そしてここで大幅な差があり3、4位にCPUである。私と一夏の友情を破壊しないためにも二人の間で妨害や競争をすることはなく協力してCPUを陥れていたのでこれは当然の結果である。
因みに私が一夏に勝っている理由は、私にボン○ーがついたときなどにわざわざ逆走してまで一夏が引き取るなどの健気なアピールの結果である。かわいい
「朝飯は昨日の残りでかまわないか?」
「それでいいわ、食堂にいくのもだるいわ」
昨日の野菜炒めと味噌汁を温めなおし朝食にする。
作りたてじゃなくてもかなりおいしいあたり一夏のスキルの高さが伺える。
「皆~おはよう~…」
二人してふらふらしながら教室に入り挨拶をする。
「噂をすれば…って二人ともなにその隈!?」
「一夏が寝かせてくれなくって…」
教室に入るなり寄って来たクラスメートの問いに徹夜明けの頭で内容を吟味する前に答えてしまう、まずいと気づいたときには手遅れだった。
「あの二人もうそんな関係に!?」
「やっぱり黒羽根さんと織斑君が同室になったって本当なの!?」
「織斑君のこと呼び捨てにしてる…」
「これが転校生の実力かっ!!」
「一夏君の鬼畜攻め…いけるわね!」
「織斑君争奪戦に新たな参加者登場ね」
「ホモじゃないのか(絶望)」
一瞬でざわめく教室、一番下の子、あとで話をしよういい友人になれると思うわ。それと下から二番目の子、その争奪戦もう勝負付いてるから
訂正するのもめんどくさいので放置しよう、一夏にアイコンタクトでそう伝えると一夏も頷きそのまま私たちは席に着こうとしたが
(なんだこのプレッシャーは!?)
「ほう…一日で随分親しくなったようだな一夏」
「昨日の夕食も今朝の朝食も部屋でとっていたようですしね…」
鬼神と化した箒先輩、セシリア先輩が一夏を捕縛した
「ちょっとゲームに夢中になって徹夜してただけだって!やましい事はなにも…」
一夏が弁明をするが途中で顔を赤く染め口ごもってしまう、恐らく私の下着姿を見たことや髪を触っていた事を思い出してしまったのだろう。
「遺言はそれくらいでいいか一夏?」
「これは教育ですわねぇ…」
顔を赤くして口ごもってしまったことで一夏がなにかやましい事を隠していると判断した二人はイイ笑顔で一夏に詰め寄る。
やましいことをしていたのは事実なので私は擁護できない。
「一夏、君との思い出は、数えるほどしかないけど…君を思い出させるものは、数え切れないぐらいある。そして…なにより君の笑顔が忘れられない。」
「綾さんっ!?俺まだ死んでないからね!!」
「安心しろ一夏、今から死ぬ」
箒がどこからとも無くとりだした木刀が無慈悲に振り下ろされようとした。
「イディカア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」
ズバババァン!!
しかし振り下ろされたのはお姉ちゃんの聖剣出席簿だった。犠牲者は箒、セシリア、一夏
「いつまで騒いでいる、さっさと席に着け」
「「す、すいません」」
頭を抑えながらしぶしぶ席に戻っていく箒とセシリア、うん?なんで私が叩かれなかったかって?席についていたからさ!
キングクリムゾン!!!授業という過程が飛ばされ放課後になったという結果だけが残る!!!
作者の手抜きだってはっきりわかんだね(呆れ)
一応簡単に放課後までの事をまとめると
1、一夏が耐久○鉄の影響で集中できずお姉ちゃんにぼこぼこにされる、私も少し眠ってしまったが叩かれず優しく起こされた。これが格差かと一夏が嘆いていた。かわいかった(小並感)
2、勉強を教える時に気分でつけた伊達メガネ姿に一夏が見惚れて照れる。かわいかった(小並感)
3、布仏さんを筆頭にクラスメートに一夏との関係や、クラスリーグマッチ乱入事件の事を聞かれまくる、おかげでクラスメートの皆と大分仲良くなれた。この時布仏さんからくろくろというあだ名を頂く、お返しにのほほんさんとあだ名をつけてあげたが一夏がつけた物と被っていたらしい、それを聞いた一夏は嬉しそうにしていた。かわいかった(小並感)
4、そんな事をしていたら箒とセシリアからのヘイトが上がった、普通にしてるときはちゃんと話せていい子なんだけど一夏が絡んだ瞬間睨まれる、一夏は訳も分からずおろおろしていた。かわいかった(小並感)
(あれ?私ちょろくない?)
今更確認するまでも無いが一夏は文句の付けようも無いほどイケメンである、外見だけでなく内面もイケメンだし家事などもできる間違いなく良物件である。
私とて女だ、そんなイケメンに好意を向けられればそりゃ嬉しいに決まっている。
(私もチョロコットさんと一夏の事言えないわね…)
冷静に自分の感情を判断し、早ければ明日のデートで勝負を決めてしまおうと計画を練りながら目的地に向かう。
一夏から聞いた情報を頼りに歩き、目的の場所に到着する。
(なんでここだけ自動ドアじゃないんだろ?)
基本的にIS学園のドアは自動ドアなのだが、その扉は無駄に大きな両開きのドアだった。
そう、私が今いるのは生徒会室の前である。
「ふぅ…」
私は扉の前で一旦呼吸を整え、心を落ち着かせる。
今から話をする相手、更識楯無は暗部『更識』の当主である。お姉ちゃんから話は聞いているのだろうが相手は交渉事のプロだ、警戒してしかるべきだろう。
私には心の仮面を外し本心で『対話』するための力は持っているがこれはあまり使いたくない、対話(物理)や対話(脅迫)は得意なのだが
コンコン ガチャ
「失礼します、1年1組 黒羽根綾です。生徒会長、更識楯無様は居ますか?」
自己紹介と用件を告げながら生徒会室に入っていく、部屋の中には机に向かい書類を処理している真面目そうな先輩と書類が山のように積まれている机の前で扇子を口に添えながら仁王立ちしている先輩がいた。
「私が生徒会長の更識楯無よ、待っていたわ黒羽根綾さん」
仁王立ちしていた方の先輩がそう答える、開かれた扇子には歓迎と書かれていた。わざわざ書いて待っていたのだろうか?そんなことしている暇があるなら後ろに詰まれた書類の山をどうにかすればいいのに
「なにか失礼な事を考えているようだけど…」
「気のせいですよ会長さん、本題に入りましょう」
「まぁいいわ、話っていうのは織斑君のことかしら」
「そうです、護衛に協力して貰いたいんですよ」
「生徒を守るのが生徒会の仕事よ、言われなくても協力するわ。織斑先生からも頼まれてるしね」
「ええ、それは分かっています。私が協力を頼みたいのは生徒会じゃなく『更識』にです」
私は交渉事は苦手なのでさくっと話を進める。
「随分詳しいのね」
「色々調べましたから」
「生徒会としては協力してあげるけど『更識』としては動かないわ、メリットが無いもの」
「当主であるあなたが近くに居るのに唯一の男性IS操縦者になにかあったら『更識』が非難されるのでは?」
「私個人はもちろん協力してあげるわよ、ただ『更識』には織斑君の護衛依頼なんて来てないのよ織斑君になにかあっても『更識』には関係ないわ」
「護衛依頼が来てないって…これマジ?」
「驚くことにマジなのよ」
再び開かれた扇子には摩訶不思議と書かれていた。いつ書いたのだろうか
(なに考えてるんだ日本政府は…)
様々な国家の代表で形成されているIS委員会が一夏の拉致の邪魔になるであろう『更識』に依頼を出さない事はまだ分かるが、自国の倉持技研が一夏の専用機を出しており一夏が所属している日本政府が『更識』に依頼を出していないのは理解できない、もしかしたら当主である楯無が生徒を守る事が仕事の生徒会長を務めている事で自動的に『更識』が動くと安易に考えているのかもしれない。
「それでしたら私から『更識』に織斑一夏の護衛を依頼させていただきます」
「報酬は?これでも国を代表する暗部の組織なのよ?」
「私とのパイプ自体が報酬ということで、私の話は聞いているでしょう?」
土下座していたりお姉ちゃんや一夏をからかっていたりで忘れているかも知れないが私はIS委員会や国家、企業に対して暴利ともいえる条件を飲ませるだけの力があるのだ。そんな存在との繋がりは誰だって欲しいだろう
「あなたとの繋がりは確かに魅力的ね、でも一つだけ条件があるわ」
「何でしょう」
「私と戦ってあなたが勝ったらその依頼受けるわ」
要するに「私に負けるような奴なら繋がりを持つ必要は無い」と言いたいのだろう
「それはかまいませんが勝っても生徒会長はやりませんよ」
「大した自信ね」
私の物言いにカチンと来たのか会長は私を睨みつけてくる、実際負ける要素がないのが事実なのでしょうがないじゃない
「それでいつやります?」
「今からよ」
そういうと会長は机に備え付けられているマイクの電源を入れ放送を始める
『皆のおねいさん更識楯無よ!いまから30分後に私対1年1組黒羽根綾のエキシビションマッチを始めるわ!!場所は第3アリーナ、観戦は自由よ!』
「早く行くわよ」
マイクのスイッチを切り放送を終えた会長はそのままドアを開き歩き始めたので私もすぐについていく
第3アリーナには放課後訓練をしていた生徒達もいたのだが放送後すぐに撤収し生徒達の有志によって模擬戦の準備が整っていた。
そして今そのアリーナの中央に黒い翼もつIS黒翼と学園最強のIS
「これまた凄い人ね」
「皆それだけあなたが気になっているのよ」
放送から20分ほどしかたっていないのに第3アリーナは大盛況だった
センサーで見渡してみると観客の中に一夏達1年1組の面々も居た。
「綾ー!!頑張れよー!!!」
「私は前回の綾の戦いは気絶していて見れなかったからな、楽しみにさせてもらおう」
「わたくしとはスタイルこそ違いますが、綾さんの動き参考にさせて頂きますわ」
「くろくろ~がんばれ~」
クラスメート達の声援が耳に入ってくる、特に大きな声を上げ手を振っている一夏がかわいい(迫真)
(これは下手な戦いできないわね)
「あら、人気者じゃない」
「いいクラスメートを持ちましたよ」
「クラスに馴染めてるみたいね、おねえさん安心したわ」
「私のお姉ちゃん枠は千冬さんで埋まってます」
「あら残念」
軽口を叩きながらその時が来るのを待つ
「時間ね」
予定の時間になった瞬間合図もなしに二機のISが同時に動き出す
戦いが始まった。
「チートよ…反則よ…強すぎるわよ…」
「これくらい強くなくちゃ国や企業相手に生意気いえませんよ」
試合はなんの問題も無く私の勝利に終わった、アヤヤ知ってるよまともに戦闘描写が無いのは作者がミステリアス・レイディの武装をまともに知らないからだって。
「けれども流石会長ですね、見せる予定の無い武器まで使っちゃいましたよ」
「嫌味にしか聞こえないわね」
学園最強だけあって会長は強かった、最初は、ビームソード,ビームライフルを主軸に戦いGNソードVの銃から剣へのモードチェンジ機能による不意打ちで一気に決めようと思っていたのだがこれに対応されてしまい、反撃の
そして例によって暴言を吐きまくりながらドラグーンで会長をいたぶっていたので事前にその豹変を知らなかった1年1組以外の観客がドン引きしていた。
「私、あんな酷い事言われながら弄ばれて…もうお嫁にいけないわ…」
「ハイハイわろすわろす」
「いや、冗談じゃなく怖かったんだけどトラウマになりそうなんだけど」
「まぁ、流石にやりすぎました。謝りますよ反省はしませんけど」
「誠意が一欠けらも見当たらないんだけど…まぁ許すわ、依頼も受ける。あなたみたいな化け物を敵に回したくないもの」
「ありがとうございます」
その後一旦生徒会室に戻り一夏の護衛について細かい打ち合わせを行っていた、これが意外と時間がかかってしまい食事も生徒会室で取ることになってしまった。
食事は生徒会会計の3年生、布仏虚さんの手料理らしくおいしいのだが一夏の手料理が恋しくなってしまう私は既に重症なのだろう、おのれ一夏!純情な私のハート一日で奪うとは!ゆ゙る゙ざん゙!!
結局寮に戻れたのは9時頃になってしまった。耐久桃○が響いて半分グロッキー状態である、肉体的には綾は睡眠が必要ない体なのだが精神的にはやはり睡眠は必要である
部屋に戻ると一夏の他にセシリアがいた。少し前までは箒も居たらしいのだが、遅くなってしまったので自室に帰ってしまったらしい、セシリアが残っている理由は恐らく会長との戦いで見せたドラグーンについてだろう。
実際には制御方法が違い、まったく別の技術なのだが見てるだけだとイギリスが開発を進めておりセシリアの専用機ブルーティアーズに試験搭載されているBT兵器と区別が付かないのである。しかもドラグーンによるGNフィールドの展開やブルーティアーズに搭載されているBT兵器の倍の数である8機をセシリア以上の機動で動かし、かつ本体の戦闘機動との両立まで見せてしまったのであるイギリスの代表候補生でありBT兵器と本体の動きの両立が未だ出来ていないセシリアにとっては到底無視できないであろう。
「綾さん、あのBT兵器の話なのですが…」
「あれはドラグーンって言って確かにぱっと見はBT兵器だけど、使ってる技術は全然違う別物の兵器だからイギリスの技術が盗まれているとかじゃないわ。なんなら簡単なデータをイギリスに提出してもいいわよ」
「いえ、疑っているわけじゃありませんわ。ただビットの扱いを教えていただきたいのです、恥ずかしながらわたくしは4機のビットと本体の動きの両立が出来ていませんから…」
意外とセシリアからの信頼値は高く、BT技術を盗んだのではと疑われているのかと思っていたがそうではなかったらしい、私が悪者みたいじゃないか…
「それくらいなら全然かまわないわ、ただ物が違うからどこまで参考になるかわからないけど」
「それでかまいませんわ、では夜も遅いですしわたくしは失礼しますわ」
「応援しにきてくれてありがとね」
「クラスメートとして当然の事ですわ」
セシリアは優雅に一礼し部屋から出て行った。ええこやん
今すぐ眠りたいのだが会長との戦いで汗をかいていたのでシャワーを浴びる。べ、別に一夏に髪の手入れをして欲しいからじゃないんだからね!!…うん、これは流石の私も恥ずかしい言わないでおこう。
シャワーから上がり一夏に髪の手入れをさせる。
「にしてもやっぱり凄いな綾は、生徒会長に勝っちまうなんて」
「一夏が応援しててくれたからね、少し張り切っちゃったわ」
「き、気づいてたのか!」
「そりゃあれだけ大声だして腕振ってたら気づくわよ、ありがとね」
「あ、あぁ」
一夏の顔は真っ赤である、やはりかわいい
「ほら、明日は鈴ちゃんのサポートと私とのデートがあるんだから速めに寝なさい」
「そうか、デート…夢じゃないんだな」
「昨日は眠ってないんだから夢も糞もないでしょ」
「いや、だけど嬉しすぎて現実味がないんだよ」
真顔でこんな事を言える一夏はハーレム系ラノベ主人公の鏡である
「馬鹿いってないで早く寝なさい、ただでさえ昨日寝てないんだから明日寝坊しても知らないわよ」
「起こしてくれないのかよ!」
「馬鹿ね、私が一夏より早く起きるわけ無いじゃない」
「おい!」
「なによ、私を起こすという名誉ある大役を任せてるのよ。そうね、キスまでだったら許してあげるわ」
「キ、キス…」
もう顔が赤くなりすぎて茹蛸のようになっている。なんでいちいちこんなにかわいいんだ、私を殺すつもりなのだろうか。
「キスから先は明日のデート次第よ、頑張りなさい」
「頑張ります」
これだけいっておけば流石の一夏も私の好意に気づくであろう
(こんなに明日が待ち遠しいのは前世も含めて始めてね)
私は柄でも無く胸を弾ませながら眠りに付いた
主人公もちょろかった
そして手抜き手抜きアンド手抜きの文章
楯無戦の描写がああなってしまったのは私の責任だ。だが私は謝らない
嘘です、すいません許してください!なんでもしますから!
楯無さんが学園最強()になってしまい落ち込んでいらっしゃる、慰めて差し上げろ