夢現の世界から彼は彼女は   作:chee

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あまりにも見切り発車で始まったこの小説、とりあえず2話にたどり着いて感動してます。

それにしても「楽羽になりきった楽郎の心の声や地の文」、あまりにも難しすぎる。


女の子同士のスキンシップはハードルが高い

家の扉を開けた先で、玲ちゃん(玲さん)は待っていた。

 

 

「おはようございます、楽羽さん」

 

「お…おぅっ!!はぁ…よぅ…」

 

「……???」

 

身支度を1分で済ませ、勢いよく家を飛び出した()。その勢いのまま玲ちゃんとの会話の空気を作れないかと思ったが失敗。玲ちゃんにすごい不思議な目で見られてる。

 

「ど…どうしたの?」

 

「その…楽羽さん今日調子悪いのかなって…」

 

だってそれもしょうがないでしょ。調子悪いも何も本調子がどこなのかわかってないんだから!

 

………なんて言えるはずもない。とにかく今はできるだけ()()()()()()『私』を目指してコミュニケーションを取る必要がある。それとなく玲ちゃんの中の『私』の像を聞き出せればいいんだけど。

 

「どうして?」

 

「いつもだったら楽羽さん、出てくるなり抱きついてくれ……いや何でもないです!抱きついてほしいとかないですから!!」

 

「……??」

 

 

………なんて??

 

 

……私の耳がおかしくなければ()()()()って聞こえたんだが。

 

……マジで?

 

顔を赤くしながら必死に何かをごまかす玲ちゃん。瑠美の発言から『私』が仲のいい相手にはスキンシップを激しく取るタイプの女の子だってことは予想していたけど、まさか玲ちゃんにも……

 

いや、流石に『俺』としてはそれはマズイ気がする……けど、()がやってるならやらなきゃいけない……!!

 

 

「えっと……じゃあ、いい?」

 

「えっ…いや…その…」

 

 

待って、いい?って何?何てこと口走ってんの私!?

 

いやダメでしょ。普通にダメでしょ。いくら『私』が楽羽だったとしても『俺』は楽郎なんだから。こんなにも真摯に『私』の友達をやってくれている玲ちゃんに対して『俺』がそんなことをするのは不誠実だし、()()()()の玲さんにも失礼だよ。

 

更に顔を赤くして逡巡する玲ちゃん。ちょっと申し訳なくなってくる。

 

 

「ど…どうぞ…」

 

 

えっいいの…?

 

…じゃなくてダメでしょそこは断ってよ!

 

恐る恐る玲ちゃんの前に立つ。何故かこれからハグをする流れになってしまって、玲ちゃんの顔を見てるだけで恥ずかしさがこみ上げてきて、思わず目を反らしてしまった。

 

『俺』が本気で警鐘を鳴らし始める。これはロールプレイの範疇を超えてないか?玲ちゃんが怖がってないか?

 

でも朝から非常事態の連続ですでに冷静さを欠き始めた私の頭は何故か「冗談だよ」の一言を言わせてくれない。

 

 

ダメなんだけどなぁ……ダメなんだよなぁ……

 

 

そんな理性の静止を聞かず、何故か一歩私の足は玲ちゃんへと歩み寄る。

 

 

「………ッ」

 

 

頭の中の壁の向こうから警告を発し続ける『俺』の努力もむなしく、ついに私は玲ちゃんの目の前にまでたどり着いてしまった。

 

玲ちゃんと目が合う。

 

照れているのか、その俯きがちな目が何処か愛おしくて。必死に言い訳を考える『俺』と私を放っておいて、私の手は自然と伸びた。

 

 

 

「ッ〜〜!!」

 

「……ぅぅ」

 

 

 

落ち着く。

 

 

それが最初の感想。妙に頭の中がすっきりとして、さっきまでの『俺』のてんやわんやもすっかりおさまってしまった。

 

全身から力が抜ける感覚がする。

 

心地いい。

 

「……ふぅ~」

 

「ッッ~~!!!」

 

にへっ……と頬が緩む。

 

まるで私の体が、体の芯が求めていたかのような温もりが全身を包み込み、そのまま蕩けていくような……

 

………

 

……

 

 

 

 

 

 

「…ジャ、学校イコウカ」

 

「…ひぁぃ」

 

「……」

 

「……」

 

 

その通学路で、私達の間に会話はなかった。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

…………あれはまずかった。

 

 

 

いや、ロールプレイ的判断で言えば抱きつくのは正解。ただしその後の空気が不正解。

 

でもしょうがないだろあれは……!!数多のVRギャルゲーを乗り越えた『俺』も玲ちゃんとのハグは流石に……

 

 

「……陽務ー」

 

 

それに、あんなにトリップしてしまうなんて……

 

玲ちゃんの胸の中(『俺』の知らざるべき領域)、あんなにも心地良いのか………

 

 

「陽務さーん?」

 

 

あれはだめだな。あまりにも危険すぎる。

 

………でも、もう一回くらい…………じゃなくて!その思考がもう危ないぞ私!?

 

 

「おーい、陽務さーん??」

 

「何?さっきからうるさいんだけど。こっちは大事な考え事を……」

 

 

大事な考え事(玲ちゃんとのハグの感覚の処理)の最中だったから努めて無視していたが雑ピ、おまえはこっちの世界でもやかましいのか。

 

「斎賀さんのこと?」

 

「んなっ!?」

 

「そんな驚かなくても……てかわかりやすっ」

 

「はぁっ!?何が!?」

 

「だって登校してくる時明らかに雰囲気おかしかったし」

 

………まぁ、雰囲気のおかしい自覚はあった。それは仕方がない。

 

「それにしても私と玲ちゃんの登校風景分析されてるの?キッモ」

 

「うっぐ…」

 

「普通にないから」

 

「ぐぉぉ…」

 

「とりあえず、拡張」

 

「「「ラジャ!」」」

 

「んなっ!?」

 

 

……雑ピをとりあえず追い払ったものの、奴の指摘は地味に私の今の問題を捉えている。これから玲ちゃんと登校を続けるのであれば、一刻も早く『自然な『私』と玲ちゃんの空気感』を取り戻さねばならない。

 

さらに言えば、例のハグに限らず、女の子としてのノリ・スキンシップの度に『俺』と『私』の脳内戦争繰り広げるわけにも行かない。少しでも、この生活に慣れねば。

 

 

………私、ちゃんと『楽羽』できるかなぁ。

 

 

そんな不安を、雑ピの悲鳴とともに噛み締めた。




うぐぅ……難易度……(血反吐)

次を書けるのはいつになることやら……余裕ができ次第書きたいと思います!!

感想お待ちしています!!!!


最後に、私最推しであるルストの誕生日まで一ヶ月切りました!他の二次作家さんたちも、今まで二次を書かなかった人たちも、皆さんのすばらしい二次期待してますね!!!みんなでルスト誕盛り上げましょうね!!!(ギリギリになって「今からじゃ間に合わない」って言い始めるのなしな?)
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