オレの周りの女の子達がフルネームを教えてくれない 作:画面の向こうに行きたい
お久しぶりの方、お久しぶりです。
画面の向こうに行きたい。と申します。
懲りずに新作始めました。
遥か昔、人類は深海棲艦と呼ばれる正体不明の敵と戦っていた。深海棲艦には通常の兵器が効かずに、一時期は人類が滅びるかもと思われた。だが、艦娘と呼ばれるやっぱり正体不明の人型兵器が登場し、深海棲艦を駆逐した。
しかし、それも昔の話。徳川家康が幕府を開いたようなもの。オレには関係ない。
今では艦娘は軍を退役し、社会に溶け込んでいるそうだが、艦娘は人数が少ない。おそらく一生関わる事はないだろう。・・・多分
「・・・さん。・・ぃさん。兄さん」
暗闇の向こうに声がする。
目を開けると、
「おはよう兄さん」
小柄だが、美しい銀髪の美少女。愛しの妹、響ちゃんが目に映る。
「いい朝だね。兄さん」
「おはよう響ちゃん。ところで、いつも言っているが、響ちゃんも年頃なんだから、朝起こす時にオレの上に乗るのはやめなさい」
響ちゃんはオレの下半身に跨って身体を揺すっていたのだった。
「でも、乗っても起こせるよ?」
え?何その理屈?オレがおかしいのか?
「そもそも今日は日曜日じゃないか。大学も休みなんだからもう少し寝させてくれよ」
「兄さんは、私と一緒にニチアサを見る義務があるよ?」
「けど眠いんだ。オレは二度寝させてもら・・」
「二度寝したら兄さんの布団に潜り込むよ?」
「よし、起きるか」
オレは慌てて布団から抜け出した。しかし、肝心の響ちゃんは不満そうだ。
「むぅ。兄さんは、可愛い妹に添い寝されるのがそんなにイヤなのかな?」
イヤな訳がない。響ちゃんは兄の贔屓目を除いても美少女だ。妹とはいえ、可愛い女の子に添い寝してもらって嫌がる男がいるだろうか。
しかし、残念ながら響ちゃんは妹なのだ。
「響ちゃんはもう中学生なんだから、いい加減兄貴の布団に潜り込まないの」
「いいかい兄さん。妹はいくつになっても兄さんに甘えていいって憲法で決まっているんだよ?」
響ちゃんは少々ブラコン気味なのだ。
「はぁ、仕方ない」
こうして響ちゃんを膝に乗せたままニチアサを見る事になった。
ニチアサを全部見終わると、
「兄さん、次はアニメマラソンだね」
「まだ見るのか」
響ちゃんの手にはDVDの束があった。
「今日見るDVDは、『兄さんだけど愛さえあれば問題ないよね?』だよ」
何故か妙にメッセージを感じる気がする。
「さぁ兄さん。早く座ってよ。私が座れないじゃないか」
やはり、響ちゃんの指定席はオレの膝の上だった。
結局、貴重な日曜日は一日中、響ちゃんとアニメを見て過ごした。
言い出しっぺの響ちゃんは、
「すぅ。すぅ」
オレの膝の上で寝ていた。
響ちゃんの頭を撫でながらアニメを見る。
さらさらで透き通るような美しい銀髪。
「・・・兄さん」
寝言でオレを呼ぶ響ちゃん。
そんな平和な日曜日だった。
響
主人公の妹。
妹という立場を利用して、兄妹のスキンシップとして主人公にアプローチしているものの、成果なし。
幼い頃からアプローチし過ぎて異性と認識されていない。
拙作「孤島鎮守府の奮闘」も連載しています。
よろしくお願いします。