オレの周りの女の子達がフルネームを教えてくれない 作:画面の向こうに行きたい
早い人だと今日からお盆期間に入るそうですね。
仕事を休んで執筆に集中したい。
8月某日早朝
とあるレンタカー屋の前でオレは絶望感に苛まれていた。
「はぁ?北海道?」
「ああ。母親が懸賞で北海道旅行を当ててさ、オレは断ったのに拉致同然に北海道まで連行して今函館だよ」
今日は皆を誘って海水浴に行く予定だった。オレと山田でレンタカーを2台借りて分乗して出かけるつもりだったのだ。
しかし、肝心の山田がいなくては運転手はオレ1人になってしまう。
道案内に着いて来てくれた榛名に、
「榛名って免許持ってる?」
「あ、榛名は・・・榛名、車の運転は大丈夫じゃありません!」
両手で大きくバツを作る榛名。
霞ちゃんは駅で待ち合わせだし、そもそも免許を持っていない。
絶体絶命のピンチかと思ったが、
「あの、よろしければ普通免許でも運転できる7人乗りの車もありますよ」
オレ達は店員さんに案内され、1台の車の前にいる
「こちらでしたら7人まで乗れます。大きく見えますけど、運転席が高いので、運転しやすいですよ。曲がる時に少し前に出てから曲がるといいですよ」
結局、この車を借りることにした。
オレが諸々の手続きをしている間に榛名が荷物を載せてくれる。シートを全部使っているので、後ろは少し狭いかもしれない。
榛名を助手席に乗せて集合場所の駅まで車を走らせる。最初は難しいと思ったが、慣れればそんなに難しくなかった。
やがて、駅まで到着した。
「もう、遅いよ兄さん」
「あれ?アンタと榛名だけ?山田は?」
「あの、今日はよろしくお願いしますね。お兄ちゃん」
「センパイ、チィース!」
「対馬は、ここに」
響ちゃん、霞ちゃん、綾波、鈴谷、対馬ちゃんそれに榛名で今日は海水浴旅行に行くのだ。
本当は山田も同行するはずだったのだが・・・アレ?男はオレ1人?
さて、荷物を積み込み、みんなが乗り込もうとした時、
「榛名さん、ちょい待ち!」
「はい?」
「何をさりげなくセンパイの隣りに座ろうとしてるのさ」
「何か問題でも?」
「鈴谷だってセンパイの隣りに座りたいし」
「兄さんの隣りに座るのは妹の権利だよ?」
「あの、なら私も・・・」
「対馬はお兄さんのお膝の上がいいです」
「まったく、ケンカするなら間を取って私が座るわ。言っておくけど仕方なくだからね!」
結局、ジャンケンの結果、霞ちゃんが助手席に座ることになった。
「最初からこうしていたらよかったのよ。まったくクズなんだから」
何が楽しいのか相変わらず元気に悪態をついている。
「ほら、そこは左折でしょう。さっさと左車線に寄りなさいよクズ」
「お、おう」
「まったく、カーナビもちゃんと見れないの?」
「すまん。こんなに大きな車を運転するのは初めてだから、カーナビを見る余裕がないんだ」
「仕方ないわね。私がナビしてあげるから、ちゃんと聞いてなさいよ」
その後、霞ちゃんのナビゲートで無事に高速道路まで入れた。運転に慣れていないので合流が怖かったが、霞ちゃんがタイミングを指示してくれたので無事に合流できた。後は目的地のインターまで走るだけだ。だが、
「お兄さん、次のサービスエリアに寄って下さい」
対馬ちゃんの希望でSAに寄った。
お手洗いや買い物などを済ませていざ車に乗り込むタイミングで、
「ここはジャンケンのやり直しを要求するよ」
「霞さんばかり先輩の隣りに座ってズルいです」
また助手席を巡ってケンカになってしまう。しかし、席を代わりたいからと毎回サービスエリアに寄っていたらいつまでたっても目的地に到着しない。
ジャンケンは今回だけという約束でもう一回ジャンケンをした。
「セ〜ンパイ。鈴谷が隣りで嬉しい?」
「あ、うん」
鈴谷にそっけなく返す。我ながら冷たいと思うが余裕がないのだ。
「むー!センパイ冷たい。もっと鈴谷を構ってよ〜」
案の定、鈴谷が拗ねるが、高速道路の合流点はビギナードライバーには難所なのだ。
「もう。センパイは仕方ないなぁ。ほら、あのトラックが通り過ぎたらいくよ。はい!今!」
鈴谷のおかげで無事に本線と合流できた。
そして、なんとか目的地の海水浴場に到着できたのであった。
続きはお盆期間のどこかで投稿できればと思います。
ちなみにタイトルの「あ、榛名は・・・榛名、車の運転は大丈夫じゃありません!」は「あ、榛名は・・・榛名、車の運転は(免許は持っているけど、先輩と別々の車に乗るのは)大丈夫じゃありません!」という意味です。
榛名、黒い子!