オレの周りの女の子達がフルネームを教えてくれない 作:画面の向こうに行きたい
さて、おかげさまで『俺の周りの女の子がフルネームを教えてくれない』が一周年となりました。
これもひとえに皆様の応援のおかげです。
これからもよろしくお願いします。
無事に目的地の海水浴場に到着したオレ達。
運転に疲れ果てたオレは、広げてもらったシートに寝転ぶ。
女性陣は更衣室に着替えに行ってしまった。
その前に対馬ちゃんが、
「対馬、1人でお着替えできないのでお兄さん手伝ってください」
と言われたが、
「お手伝いなら榛名にお任せください」
と言って対馬ちゃんを榛名が引きずって行った。
女性陣の着替えはまだかかりそうかな?
「お兄ちゃん、お待たせしました」
最初に出てきたのは綾波だった。あどけなさの残る中、女性らしさも徐々に見え出す青い果実。その肢体を包むネイビーのワンピース水着だが、オレンジのラインがお洒落だ。
「先輩なら、舐めるように見ても榛名は大丈夫です」
次に出てきたのは榛名だった。彼女の美しい黒髪と対比する白いビキニ。彼女の雰囲気と相まって露出度の割に清楚なイメージだ。
「何ジロジロ見てるのよ!このクズ!!」
霞ちゃんはエメラルドグリーンのビキニ。スレンダー美人を強調する。日頃は妹みたいだと思っていても、その姿は間違いなく女の子なのだと認識させられた。
「とか何とか言って、霞センパイもセンパイに見てほしいっしょ?」
霞ちゃんを揶揄う鈴谷はなんと黒のビキニ。出る所が出て、引っ込む所が引っ込んだ理想的なボディーなのもあり、思わず目が離せなくなってしまう。
「お兄さん、見ますか?そうですか。はい」
対馬ちゃんはピンク色のフリルの付いたワンピース。幼女特有の起伏のない体型だが、将来は必ず美人に育つ小さな蕾。特殊な性癖の人にはたまらない。
「対兄さん用決戦兵器だよ」
響ちゃんは何故か真っ白なスクール水着に浮き輪を持っていた。胸元のゼッケンにはご丁寧に「ひびき」と書かれている。しかし、響ちゃんの美しい銀髪と白い肌にマッチして、真夏なのに雪の妖精みたいだ。
「まったく、これだけ水着美人がいるのに感想もないなんて。ダメだよ兄さん」
響ちゃんに怒られるものの、水着姿をセクハラにならないように褒める技術はオレにはない。
「あー、みんなよく似合っているぞ?」
山田ならばセクハラしつつも上手く褒めるのだろうか?
「もう、お兄さん。女の子の水着姿はちゃんと褒めないとダメですよ?」
「雑な褒め方でも榛名は大丈夫です」
「えっと、ありがとうございます。お兄ちゃん」
「だから兄さんはモテないんだよ」
「別にアンタに褒められても嬉しくなんかないんだから!」
「とか言いつつ顔真っ赤。霞センパイチョロすぎ」
女性陣にはやはり不評のようだ。
散々に言われた後、そのままシートの上で荷物番という休憩をとっている。
響ちゃんと綾波、対馬ちゃんら年下組は砂山作りに勤しんでいる。
「クレムリン宮殿を作るよ」
響ちゃん。何故クレムリン宮殿?
霞ちゃんと榛名はビーチバレーをしているようだ。あれ?鈴谷は?
鈴谷を探すと向こうでナンパされているようだ。
「ねぇいいじゃん。地元の穴場に連れて行ってあげるってば。」
「いや、友達が待ってるから」
「友達って女の子?なら、一緒に行こうよ?奢ってあげるからさー」
鈴谷が困っているようだ。
オレはシートから飛び起きると、鈴谷の所まで走った。
「だからさ~」
相変わらず鈴谷をナンパしているチャラ男。
「鈴谷!」
「え?センパイ?」
「行くぞ!」
オレは鈴谷の腕を掴み、呆気に取られるチャラ男を尻目に急いでその場を離れた。
ふぅ。このくらいまで来ればあの男も追って来ないだろう。しかし、チャラ男が一番悪いが、鈴谷も問題だ。
オレは鈴谷を岩陰に連れて来ると岩壁に鈴谷を押し付けて、他の人に声が聞こえないように顔を近づける。バランスが悪いので岩壁に手をついた。
「鈴谷!」
「ハ、ハイ!」
「お前は美人なんだからもう少し気をつけろ!お前みたいな美人があんな派手なビキニを着たらナンパが寄って来るだろう!」
「あ、うん。ゴメンなさい。」
珍しく鈴谷が萎らしい。
その後、鈴谷とみんなの所に戻ったが、ずっと鈴谷の様子がおかしかった。
帰りの車の中でも赤い顔をして俯いていた。調子に乗って言い過ぎたか?鈴谷怒っているよな?『お説教とかセンパイマジウザい』
とか思われたかな?今度、スナバでも奢って機嫌を取らないと。
〜鈴谷side〜
センパイから海に誘われた時、すっごく嬉しかった。張り切って派手な水着を買ってしまった。
車の中で、センパイの隣りに座れたのもラッキーだった。センパイは運転に集中して構ってくれなかったけど、真面目な横顔を見てるだけで飽きなかった。
水着に着替えてもセンパイはみんなに一言、『あー、みんなよく似合っているぞ?』とだけ。霞センパイは嬉しそうだけど、折角ならちゃんと褒めて欲しかったなぁ。
そんな残念な気分をさらにサイアクにしたのが、
「ねーねー。君、1人?オレと遊ばない?」
ナンパだった。鈴谷、センパイにしかキョーミないのに、断ってもしつこかった。
どうしようか困っていたら、
「鈴谷!」
「え?センパイ?」
「行くぞ!」
鈴谷の腕を掴んでゴウインに鈴谷を引っ張るセンパイ。やがて、人気のない岩陰まで連れてくるとセンパイは、
「鈴谷!」
「ハ、ハイ!」
鈴谷を岩に押し付けて、顔のそばに手をついた。
これっていわゆる壁ドン!?
ってゆーか、センパイ顔が近い!!
どどどどうしよう?
このままセンパイにちゅうとかされちゃうのかな?
もしかしてそれ以上?
ナニするの?ナニされちゃうの?
うう。ハジメテはセンパイのお部屋とかが良かったのに!お外なんてえっちな娘だって思われないかな?
しかしセンパイは、
「お前は美人なんだからもう少し気をつけろ!お前みたいな美人があんな派手なビキニを着たらナンパが寄って来るだろう!」
「あ、うん。ゴメンなさい。」
そうだよね。いきなりちゅうとかしないよね。
うぅ。何考えてるんだろう。
でも、鈴谷を助けてくれて鈴谷のために怒ってくれるセンパイもいいなぁ。
そんなことを考えていたら、最初の集合場所の駅前だった。
え?あれ?1日って早いなぁ。
ちなみに、その後、センパイに会った時何故かスナバを奢ってくれた。なんで?
というわけで海回の完結です。
タイトルは響ですがメインは鈴谷です。
ちなみにタイトルの元ネタはエヴァではなくて、ごちうさのアニメのサブタイトル「対お姉ちゃん用決戦部隊、通称チマメ隊」です。
このタイトルが大好きなんです。
急いでUPしたので誤字等あったらごめんなさい。