オレの周りの女の子達がフルネームを教えてくれない 作:画面の向こうに行きたい
30度が涼しいかもって日本ヤバすぎ。
その日は朝は晴れていたのだが、夕方急に雨か降ってきた。雨が降ると思わなかったオレは傘を持たないまま出かけて、ずぶ濡れになって帰ってきたのだった。
「うー。寒い寒い」
急いでシャワー浴びないと風邪引きそう。
ガチャ!
風呂場のドアを開けるとなぜか裸の鈴谷がバスタオルで身体を拭いていた。
「「え?」」
お互いにワケが分からず固まってしまい、
「キャー!!」
鈴谷の悲鳴で我に返った。
「ご、ゴメン」
慌てて脱衣所を出たのだった。
「鈴谷なら土砂降りの中『雨宿りさせて』って来たからお風呂に入れたよ」
こともなげに話す響ちゃん。
「それを先に言ってくれよ」
「言って兄さんが覗きに行ったら困るでしょ?」
「知らないから風呂場で鉢合わせしちゃったじゃないか」
「本当に知らなかったの?わざとじゃなくて?」
「当たり前だ!」
ジト目で見る響ちゃん。
「そうだよね。私が一緒にお風呂入ろうって言っても頑なに入らなかったもんね」
「兄と妹は一緒に風呂に入らないんだよ?」
響ちゃんにはいい加減兄離れしてほしい。
「・・・センパイ」
鈴谷が風呂から上がったみたいだ。
「ゴメン。わざとじゃないんだ」
「もういいよ。鈴谷怒ってないから」
鈴谷は許してくれたみたいだ。
「それよりも、雨、この後もっと酷くなるって。今夜は泊まって行ったら?」
天気予報では未明まで酷い雨が降り続けるみたいだ。
「なら、お言葉に甘えちゃおうかな?」
(鈴谷side)
友達のお家に遊びに行った帰り。急に雨が降り出して、ずぶ濡れになっちゃった。
このまま帰るよりもセンパイのお家の方が近いことを思い出した。
センパイはお家にいなかったけど、響っちがいたのでシャワーを貸してもらった。
脱衣所のドアが開いてセンパイが入って来たのにはちょーびっくりしたけど。
雨が止まないのでセンパイのお家にお泊りすることになった。
「それで、リビングと私の部屋どっちに布団を敷くの?」
「へ?」
そんなことを考えていたら、お布団を抱えた響っちに声をかけられた。
「何?もしかして兄さんの部屋で一緒に寝たいの?まったくこれだからビッチは!」
「鈴谷、ビッチじゃないもん!!」
鈴谷、キスすらしたことないし!
「リビングで寝て兄さんに夜這いをかけられたら困るから私の部屋ね」
「響っちはまだ中学生なんだからそんなふうに言っちゃダメだよ?」
一応お姉さんぶって響っちに注意してみる。
「私の初めての相手は兄さんだよ」
「ふぁ!え??」
ウソ!鈴谷、中学生に先を越された?え?しかも妹?センパイって響っちがタイプなの?
「ウソだよ。響、まだ子どもだからよくわからない」
響っちの冗談だよね?
相変わらずの少し乏しい表情。でも髪はキレーだし、整った顔立ちをしている。
その表情からはウソか本当かわからなかった。
その後、夜ごはんを食べて、響っちと少しおしゃべりをして眠りについた。
ゴソゴソという物音で目が覚めた。
最初は寝ぼけてわからなかったけど、ここがセンパイのお家。響っちのお部屋だと思い出した。
どうやら響っちがベッドを抜け出した音みたいだ。
お手洗いかな?と思ったけど、そのまま隣の部屋のドアが開く音がした。隣の部屋はセンパイのお部屋じゃん!
え?ウソ!響っちって本当にセンパイとそういう関係なの?
鈴谷は布団を抜け出して隣の部屋の様子を見に行った。
センパイのお部屋から物音はしなくて、よく見ると響っちがセンパイのお布団に潜り込んでいるだけだった。
なんだ。びっくりした。
気持ちよさそうに眠るセンパイと響っち。
・・・ちょっとだけ鈴谷もお邪魔しちゃおうかな。
センパイを挟んで響っちと反対側に失礼しまーす
うわ!センパイがこんな近くに。でも、なんか落ち着くかも?
そのままゆっくりと意識が遠のいていった。
(主人公side)
パコン!
頭を何かで叩かれる衝撃で目が覚めた。
「何やってるのよ!このクズ!」
顔を向けると霞ちゃんがお玉を構えて睨んでいる
両腕が動かない。右腕を見ると響ちゃんがくっついていた。
やれやれ。また潜り込んで。
そう思って左手を動かそうとするけど動かない。左手を見ると、響ちゃんの部屋で寝てるはずの鈴谷がくっついていた。
「ちょっとこのクズ!鈴谷に何したのよ!」
「何で鈴谷がいるんだよ?」
横から柑橘系のいい匂いがする。
「・・・センパイ」
この世界では鈴谷は清楚系です。
来月も頑張って投稿するのでよろしくお願いします。