オレの周りの女の子達がフルネームを教えてくれない 作:画面の向こうに行きたい
作者はまだ缶詰しか食べてませんけど
タイトル通り鳳翔さん回です。
深海棲艦との闘いが終わって数十年。闘いを知らない新しい艦娘も多くなった。しかし、今でも艦娘は提督を求めている。それは艦娘に備わった本能だからだ。
「ねぇ兄さん。今日は課外で遅くなるから、ご飯炊いておいてって今朝言ったよね?」
「・・・はい」
「なんで炊飯器が空っぽなのかな?」
「マジ、スンマセン」
「まさか、ゲームしてて忘れてたなんてコトないよね?」
「・・・」
「はぁ」
「い、今から炊いてたら遅くなるから、今日は外食しようか。もちろん、オレが出すよ」
「それって、『小料理屋・鳳翔』?」
「そうだけど・・・」
「えー。カストかサイセでいいじゃん」
「カストやサイセより女将さんの料理の方が美味しいだろ」
「でも、あそこの年増、いい年して兄さんに色目使ってくるし」
※注!響ちゃん個人の感想です。作者は決してそのように思っていません。後、鳳翔さんは永遠の18歳です。
「いやいや、女将さんみたいな美人がオレに色目なんて使ってこないだろう。からかってるだけだよ」
「はぁ〜」
響ちゃんが心底呆れた表情で、
「まぁ、兄さんにその気がないなら、まあいいか。ほら、暗くなる前に行くよ」
響ちゃんとともに小料理屋鳳翔に行くことになった。
飲み屋街の外れ。小さなバーやスナックが並ぶ通りに『小料理屋鳳翔』はある。
「こんばんは」
「いらっしゃいませ・・・!。まぁまぁ。いらっしゃい」
営業スマイルから急に目を輝かせて笑顔になる女将さん。そこから妖艶な笑みを浮かべると、
「ご飯にしますか?お風呂にしますか?それとも・・・ふふふ冗談ですよ」
暖簾を外しながら流し目を向ける女将さん。
相変わらず冗談が好きな人だ。
「あの、毎回貸し切りにしてもらわなくても大丈夫ですよ」
女将さんは何故か毎回俺たちが来ると暖簾を片付けて店仕舞いにしてしまうのだ。
「いいんですよ。元々趣味でやってるお店なので。それに、響ちゃんも、酔っ払いのオジさん達がいたんじゃ落ち着いてご飯食べられないでしょう?」
「勝手に人をダシにしないで」
「メニューは何にしますか?」
響ちゃんを無視して聞いてくる女将さん
「お任せします」
「響ちゃんは?」
「ハンバーグ」
「おい!!!」
小料理屋なのでハンバーグはメニューにない
「はい。ハンバーグですね」
「出来るんですか?」
「ちょっと待っててくださいね。先にお兄さんにはビールをお出ししますね」
美人の女将さんが注いでくれるキンキンに冷えた瓶ビール。不味いワケがない。
「はい、響ちゃんにはジュースね」
瓶のジュースなんてあまり見ないよな。
「お通しです」
女将さんが自分で漬けた漬物の盛り合わせ。居酒屋チェーン店なら手抜きだと思う一品も、ビールが進む絶好の肴だ。
「根菜の炊き合わせです。もう少しで秋刀魚が焼けるので待っててくださいね」
あぁ。大根にお出汁がよく滲みて噛むたびに口に広がる。ゴボウも食感がいい。コンニャクも味が滲みてるなぁ。
「はい、響ちゃん。ハンバーグです」
お皿の真ん中には確かにハンバーグが鎮座している。ハンバーグの上には大葉とおろしポン酢が乗っている。
「さぁ、召し上がれ」
「ハンバーグだけどハンバーグじゃない」
何贅沢言ってるんだ?
しかし、響ちゃんはモソモソと食べ始めた。
「お待たせしました。秋刀魚です」
秋刀魚の塩焼き大根おろしを添えて。
あぁ。同じ秋刀魚を焼いてもなんでこんなに味が違うのだろうか?
いい秋刀魚はワタが美味いんだよなぁ。
女将さんが、
「そうだ。柿をいただいたので剥きましょうか?」
柿を剥き始めた。
いいなぁ柿。柿って自分で剥いてまで食わないよなぁ。
柿を堪能して、食後のお茶を飲み干して店を後にする。
「ありがとうございました。またお越しください」
女将さんが店先まで出てきて見送る。
「そうそう」
女将さんが、オレの耳元で囁く
「今度はお一人でお越し下さい。たっぷりとサービスしますね」
それを見た響ちゃんが、
「もう!兄さんは絶対に一人で行っちゃダメ!」
鳳翔
大戦を戦い抜いた歴戦の空母
除隊後は飲み屋街で小さな小料理を開く。
主人公の父親とは古い知り合いらしい。
つまり結構なねんれ・・・おや、誰か来たようだ
作中、後書きで鳳翔さんについて色々言ってますが、作者は鳳翔さんが大好きです。ケッコンしてくれ!