オレの周りの女の子達がフルネームを教えてくれない 作:画面の向こうに行きたい
年末年始も仕事の社畜、画面でございます。
記念すべき50回目!
主人公の母親回です!
元日の朝。
初日の出はとっくに出ている時間に目覚める。
今日は流石に響ちゃんも布団に潜り込んでいないみたいだ。
着替えてリビングに降りると、
「おはよう」
母さんが台所に立っている。
「あけましておめでとう」
「あけましておめでとうございます」
寒いのでそのままコタツに入ろうとすると、先客がいた。
「おはよう」
母さんの妹の那智叔母さんだ。丸の内でバリバリのキャリアウーマンをしているらしいが、ウチではいつも飲んだくれている。
「正月だからな。今日ばかりは飲ませてもらおう」
いつも何か理由をつけてお酒を飲んでいる。
「おはよう令司!お餅何個食べる?」
足柄叔母さんが餅を焼いている。
遠くの町の商店街でトンカツ屋を営んでいる。昼時には行列の絶えない名店らしい。
実際、足柄叔母さんの作るトンカツは美味い。
「3つ」
「ええ!もちろんやるわ!」
コタツに入って面白くもない正月番組を見ている。
やがて響ちゃんも起きて来た。
「おはよう兄さん」
響ちゃんは流石に今朝はオレの膝に座らず、隣に座った。
「はい。これが令司くんでこっちが響ちゃんね」
「ありがとう羽黒姉さん」
羽黒姉さんは足柄叔母さんの妹で、母さんの妹でもあるから関係性としては叔母さんなんだけど、この人をとても叔母さんとは呼べない。
ちなみにオレの初恋の人だ。叔母さんとは結婚できないと知った時はショックだった。
「ねぇ令司?アンタいい加減、霞ちゃんと付き合うようになったの?」
足柄叔母さんがコタツに入って話しかける。
「いや、霞ちゃんは妹みたいなものだから」
足柄叔母さんはオレを一番可愛がってくれるのだが、霞ちゃんも大好きでよく『さっさと付き合え』と言ってくる。
「霞ちゃんの一体何が不満なのよ!」
「向こうもその気がないって」
ちょっと異性と仲良くなるとすぐ『付き合ってるのか?』って聞いてくる親戚っているよな。
「酔った霞をお持ち帰りしたのに?」
「ちょっ!」
「何々?令司もなんだかんだヤル事ヤッてるんじゃない」
「酔った霞ちゃんを寝かせただけだよ」
「酔った霞ちゃんと寝た?」
足柄叔母さんがとんでもない下ネタをぶっ込んできた。
「叔母さん。女子中学生の前で下ネタはやめて」
ピンポーン
「お邪魔します。あけましておめでとうございます。小母様」
噂をすれば霞ちゃんがやってきた。
「霞ちゃ〜ん」
「むぐ。足柄さーん」
「ハァー。クンカクンカ」
足柄叔母さんが霞ちゃんに抱きついて匂いを嗅いでいる。本当に霞ちゃんが好きなんだから。
「叔母さん。やめてあげて」
仕方ないから霞ちゃんを助けてあげる。
「あーん。もう少しクンカクンカさせて」
「やめて!」
足柄叔母さんが暴走している。
「足柄?」
母さんが台所に立っている。
「いや、違うの。聞いて妙高姉さん」
「お話があります」
「いや〜〜〜」
足柄叔母さんはどこかに連れて行かれた。
「まったく。足柄さんは本当に」
「あぁ。さっきも霞ちゃんとまだ付き合っていないか?なんて言われてさ」
「そ、そう」
「そんな事ある訳ないのにさ」
「このクズ!!」
また霞ちゃんに怒られてしまった。
その後、響ちゃんと霞ちゃんとテレビを見ながら
ダラダラしていたら、やっと母さんの説教が終わったのか足柄叔母さんが戻ってきた。
「まったく。妙高姉さんは話が長いのよ」
霞ちゃんの頭を撫でながら愚痴を言う足柄叔母さん。
抱きついて匂いを嗅いでるわけじゃないし、好きにさせておく。
「おーい妙高」
親父がやっと起きてきた。夕べは遅くまで那智叔母さんと飲んでたみたいだ。
「夜から千歳さん達と飲んできていいか?」
まただ。
「良いわけないでしょう!」
また母さんの雷が落ちた。
「羽黒達が来ているのに勝手に飲みに行くなんてダメに決まっています!」
クドクド
「大体、あなたがそんなだから令司がマネするんでしょう!!」
「おい!」
何故かオレに飛び火した。
響ちゃんも霞ちゃんも何故か否定してくれない。
「オレは親父みたいに女の人にあれこれ声掛けされたりしないぞ」
「「はぁ?」」
「兄さんは女癖の悪さを何とかした方がいいよ」
「本当にクズなんだから」
理不尽だ!
皆さまの応援で50話まで続けることができました。
今年もどうかよろしくお願いします