オレの周りの女の子達がフルネームを教えてくれない 作:画面の向こうに行きたい
少しは世間の事に興味を持ちましょう
というわけで鳳翔さん回です!
今日のサークル飲み会はいつもの大衆居酒屋・・・ではなくて小料理屋『鳳翔』だった。
女将さんが、業者さんから試供品をもらったからお客さんの視点から試してほしいとのことだった。
オレの他に、霞ちゃん、ゴト、榛名、高雄さんと愛宕さんも一緒に試食することになった。
「今日はわざわざすみません」
「いえ、女将さんには色々お世話になっていますから」
「タダ飯が食べられると聞いて」
「ちょっと愛宕!」
「ゴトはレージに言われて来ただけだから」
早速始めることにした。
「まずはポテトサラダです」
一口食べたが、イモの食感がまったくないペーストみたいだ。コンビニの弁当に入っているポテトサラダを彷彿とさせる感じ。
「うーん」
いつも行く大衆居酒屋チェーン店ならこんなものだと思うけど、女将さんの料理と比較すると美味しくない。
「あの、正直にお願いします」
「安い居酒屋なら置いてるかもしれませんけど、このお店には安っぽいかなと」
「やはりそう思いますか?そんな感じでどんどんお願いします」
「分かりました」
「タイとマグロとしめ鯖のお刺身です」
「マグロの身がデロってしてる」
「このタイ、なんかヘンな臭いがする」
「しめ鯖は酸っぱいだけで全然味がしない」
「おでん盛りです」
「この練り物、ヘンに甘い」
「玉子はまだマシ?」
「大根が全然ダメですね。硬いし、お出汁が染み込んでいません」
「がんもどきも崩れてるわね」
「だし巻き卵です」
「甘いだけで全然出汁の味がしないじゃない」
「唐揚げです」
「パサパサで皮なんて紙みたい」
「チャーハンです」
「ベタベタして油っぽい」
「全然パラっとしてない」
「色々召し上がっていただきましたがいかがでしたか?」
「チェーン店ならいいかもしれませんけど、このお店には安っぽすぎると思います」
「総じて美味しくない」
「一応比較として同じメニューを作ってみたんですけど」
「「「美味しい!」」」
「ポテサラのジャガイモがゴロゴロしてる!」
「タマネギとかキャベツがシャキシャキ」
「このお刺身、新鮮」
「マグロがぷりぷりしてる」
「しめ鯖ってこんなに美味しいんだ」
「おでんのお出汁しみしみ」
「大根柔らか〜」
「がんもどきからお出汁がジュワーっと」
「だし巻き卵ふっくらトロトロ」
「唐揚げの肉汁」
「チャーハンパラパラ」
「「「女将さん!大変かもしれませんけど、これからも手作りしてください!」」」
「やっぱり、女将さんのお料理の方が美味しいです」
「でしたら、業者さんにはお断りの連絡しておきますね」
「今日はわざわざありがとうございました」
「こちらこそご馳走様でした」
「令司さん」
女将さんはオレの耳元で、
「このお礼は今度、たっぷりとさせて頂きますね」
妖艶な笑みで囁く女将さんを真っ直ぐ見られなかった。
意図した訳ではないのですが、投稿日は敬老の日を含む三連休なんですね。
作者はなるべく多くの人に見てほしいから連休に合わせて投稿しているだけで、深い意味は・・・いやちゃうねん