オレの周りの女の子達がフルネームを教えてくれない 作:画面の向こうに行きたい
作者の頭の中に怪電波が届きました。
リクエストの谷風回です。
今日は綾波の家でゼリーをご馳走になっていた。
「お中元でいただいたのですけど、甘いものってあまり減らなくて。お兄ちゃん達が来てくれて助かりました」
綾波と響ちゃん。後、たまたま途中で出会ったゴトランドとゼリーを食べている。
「アニキ!お客人方」
「あ、鈴木さん。ゼリーご馳走様です」
「いえ。ウチの若いのは酒ばかりで甘いものを食べないのでどうぞお召し上がり下せえ」
バタバタ
「カシラ」
綾波の所の若い従業員?さんが声をかけてきた。
「バカヤローお客人の前だぞ」
「すいやせん。ですが旅人が来てまして」
「旅人だぁ?もう令和だぞ?わかったオレが行く」
そう言って鈴木さんは部屋を後にした。
「アヤナミ、『タビニン』って何?」
ゴトランドが質問すると、綾波は見たことないくらい目を輝かせて、
「軒下の仁義が始まるんですよ!見に行きましょう」
綾波に連れられて見に行くと、同じ事を考えた他の従業員?さん達も物陰から様子を見ていた。
玄関の外にいたのは意外にも綾波と似たような年齢の少女だった。
「ありがとうございます。軒下の仁義を失礼さんにござんすが手前、控えさせていただきます」
「早速ながらご当家三尺三寸借り受けまして、稼業仁義を発します」
「手前、当家の若い者でございます。どうぞお控えなすってください」
「手前、旅中の者にござんす。是非ともお兄いさんからお控えくだすって」
「ありがとうございます。再三のお言葉、逆意とは心得ますが、手前これにて控えさせていただきます」
「早速お控えくださってありがとうございます。手前、粗忽者ゆえ仁義前後間違いましたる節はまっぴらご容赦願います。向かいましたるお兄いさんには初のお目見えと心得ます。手前、生国は日の本は関西、大阪の藤永田でござんす。稼業、縁持ちまして、身の片親と発しますは呉に居を構えます、一水会の5代目、〇〇に従います若い者でござんす。姓はなくても名は谷風。稼業昨今の駆け出し者でござんす。以後、万事万端、よろしくお願いなんしてお頼もうします」
「ありがとうございます。ご丁寧なるお言葉。申し遅れまして失礼さんにござんす。手前、当××組初代××に従います若い者。姓は鈴木、名は健二。稼業未熟の駆け出し者。以後、万事万端、よろしくお頼申します」
「ありがとうございました。どうかお手をお上げなすって」
「あんさんからお手をお上げなすって」
「それでは困ります」
「ではご一緒に手を上げなすって」
「「ありがとうございました」」
「これがジャパニーズ『ジンギ』なの?」
「オレに聞かれても」
「そうです!これが仁義です!鈴木の仁義はスラスラと立板に水を流すようなんですよ」
綾波が見たことないくらいご機嫌だ。
「アニキ、お嬢」
鈴木さんがさっきのお客さんを紹介してくれた。
「流しの焼そば屋をされてる谷風さんです。今度ウチの祭りに参加されるとのことです」
「お兄いさん、お姉えさんには初のお目見えと心得ます、谷風でござんす。万事万端よろしくお頼申します」
「はぁ」
「綾波です。お兄ちゃんはカタギの方なので挨拶ができないのはご容赦ください」
「御兄妹で、お兄いさんはカタギの方で、お姉えさんはコチラの方?」
「あの、お兄ちゃんは本当のお兄ちゃんではなくてですね」
「つまり、お兄いさんとお姉えさんは血の繋がらない兄妹?」
「いえ、そういうワケでは・・・」
「いや、分かってやす。この稼業、複雑な家庭は珍しくありやせん」
「いや、本当に違うんです」
「そうです。アニキには是非、お嬢と一緒にこの組を継いで欲しいんで」
鈴木さんがさらにややこしい茶々をいれる。案の定、綾波が真っ赤になって、
「お兄ちゃんはお兄ちゃんであって、そんな結婚相手になんて思ったことありませんから!それに、お兄ちゃんの周りには綺麗な女の人がたくさんいて私なんて・・・」
「そうなんですよ。女好きだけがアニキの玉に瑕なんで」
「鈴木!(さん!)」
「お兄いさんとお姉えさんが跡継ぎに?ご立派な二代目がいらっしゃって結構じゃござんせんか」
「「違います」」
谷風さんの誤解を解くのにかなりの時間がかかってしまった。
谷風にこの台詞を言わせるために「昭和残○伝」の池○良さんの台詞を繰り返し聞きました。
若干アレンジ入っていますが、ご容赦願います。
秋ってドコに消えたんですかね?