オレの周りの女の子達がフルネームを教えてくれない 作:画面の向こうに行きたい
カゼと花粉とダブルパンチで、死にかけでした。
7話以来の川内回です。
家に帰ると川内がオレのベッドでマンガを読んでいた。勝手に。
「あ、おかえり令司」
「おかえりじゃない。お前どうやって入って来たんだよ」
「あ、そうだ令司。部屋の窓開いてたぞ。不用心だな」
今朝、遅刻しそうだったので閉め忘れたのかもしれない。
「この部屋は2階だぞ」
「隣の家のフェンスを伝って電信柱を登ってそこから窓に向けてジャンプした」
S○SUKEか!
「危ないだろ!」
「へーきへーき」
まったく
「それで、何しに来たんだ?」
「プリーチの百年決戦編が急に読みたくなってさ。令司は全巻持ってたと思って」
「そのくらい連絡したら読ませてやるから窓から入ってくるな!」
「はーい」
ピンポ〜ン
「すみません。警察です」
慌てて玄関に出ると、二人組の警察官がいた。
「この家に怪しい人物が侵入したと通報がありました」
「すみません。ウチの妹がカギがなかったので窓から入ってみたいで」
「失礼ですがこの家の方ですか?」
「そうです」
免許証を見せたら警察官は帰っていった
「まったく。お前のせいで、危うく警察沙汰になるところだったぞ!」
「ゴメンてー」
そう言いながら、オレのベッドに転がりながらマンガを読んでいる川内。
「仕方ないヤツ」
仕方ないから川内をそのままにして着替える。
「ふんふん」
箪笥からシャツを出そうとすると、
「ただいま。兄さん・・・」
響ちゃんが帰って来た。
「何してるの兄さん」
着替えているオレ。ベッドに寝転がる川内。
「コイツが急にマンガを読みたいとか言い出したんだよ」
「そういうことにしておいてあげるよ」
響ちゃんを見た川内が、
「何この子!可愛い!」
マンガを放り出して響ちゃんに抱きつく川内!
「ねぇ令司!この子、私の妹にしていい?」
「響ちゃんはオレの妹だよ」
「なら令司も私の弟になる?」
「ならない」
コイツ、こんなキャラだっけ?
「響ちゃん?私のこと、『お姉ちゃん』って呼んで?」
「助けて兄さん」
「離れろ川内。響ちゃんが困っているだろ」
「むぅ」
「響ちゃん?大丈夫?」
遊びに来ていたのか綾波が顔を出した。
「この子も令司の妹?ギュッてしていい?」
「やめろ」
まったくコイツは
「悪いけど、綾波は響ちゃんの部屋で遊んでて」
コイツは危険すぎて2人と同じ部屋において置けない。
「はいお兄ちゃん」
「いいけど、この人にヘンなことしないでね」
「するか!」
コイツはマンガを読みたいだけだしな。
相変わらずオレのベッドでマンガを読む川内。彼女を放置して課題を進めることにした。
その後しばらくして、
「ちょっとクズ!悪いけどお豆腐買ってきてくれない?買い忘れちゃって」
霞ちゃんが部屋に入ってきた。霞ちゃんを見た川内がガバっと起き上がって、
「カワイイ!この子も令司の妹?」
「違う」
「ちょっとクズ!誰よこの女!」
「お姉ちゃんだよ」
「は?」
「いい加減にしろ川内」
「ふあぁぁぁ」
暴走しそうな川内にチョップして、
「霞ちゃんに頼まれた買い物するからお前もう帰れ」
「えー」
「ほら霞ちゃんが夕飯作れないだろ」
「ちぇー」
そのまま川内を連れて外に出る。
「令司はいいなぁ。あんな可愛い妹達がいて」
妹は響ちゃんだけで、綾波はなんちゃって妹だし、霞ちゃんを妹扱いするといつも怒られる。
「そんなにいいもんじゃないぞ」
綾波はいい子だけど、響ちゃんはよくワガママを言うし、霞ちゃんにはクズ呼ばわりされる。
まぁみんな可愛いんだけど。
「そうだ!令司、結婚しよ!」
「はあ?」
突然なんだ?
「令司と結婚したらあの子達みんなアタシの妹になるよね!」
「アホか!」
「にゃ!」
川内のおでこにおしおきチョップする。
「そんなしょうもない理由で結婚するな」
「何だよぅ。アタシじゃ不満なのかよー」
そう言いながらオレの腕に抱きついてくる川内。
「わっ!バカやめろ」
「いーじゃん。うりうり」
こいつ、意外と胸ある。
「ねー。いーでしょ令司」
結局、近所のスーパーに着くまでじゃれあいながら歩くのだった。
4月は個人的にツイてない出来事が多かったので5月はいいことがあればいいですね。
来月もよろしくお願いします。