神獄塔メアリスケルター AnotherFinale 作:謎のコーラX
「……はー、休日だけども、やることないなぁ」
私は因幡の白兎、というコードネームで白月教団の戦闘部隊、満月の隊長を務めている、久しぶりの休暇を貰って、頭の耳を隠すために帽子とフードを被り、町中に繰り出したのは良いが……やることが無い。
うん、私って基本戦闘しかしないからな、趣味と呼べるものは無いに等しい……。
「よし、帰って寝る!」
そう思い、帰路につこうとした時、ある二人が目に入る。
手には大量の袋、形からして服だろうか、それを持っている青い長い髪の女性がこちらも長く、金髪の少女が窓に張り付いているのを引き剥がそうとしている、確かあそこは食べ放題のお店だったか。
「らぷらぷ!、いい加減離れてくださいまし!」
「うー!、ラプンツェルあれ食べたい!、食べたいの!」
「もうお金がありませんのよ!、それにらぷらぷが最初はただついていくだけって言ったじゃないですの!」
どうやら、既に服にお金を使ったらしく、らぶらぷなる少女は食べ放題にいきたいらしい。
「……はぁ、あの、そこのお二人ども」
私はため息を吐きながら彼女らに近づいて声をかけた。まぁただ寝るよりは有意義なるかな。
「な、なんですの」
あぁ、やっぱり警戒されたか、こんなフードと帽子被った怪しい人物、私なら蹴りそうだ、それに今夏っていう季節だし、でも脱ぐわけにはいかない、ここの人達には顔がバレているからな。
「あぁ、すまんな、私は……あ、アンナだ」
一応本名だ、それにしてもこの二人、何処か不思議だな、身体がざわつく。
「アンナさんですか、それでわたくし達になにか御用でも?」
「あぁ、それは」
○
「おいしー!、おいしーよどれも!」
『お客様、あまり大きな声は他の客の迷惑になるので』
「す、すみませんですの!」
二人は青い髪のほうはシンデレラ、金髪のはラプンツェルというらしい、シンデレラはラプンツェルが大声で感想言って店員が注意しにきて、シンデレラは謝っている。
若干今の声でキンキンする。
「はぁ……えと、アンナさんでしたか、すみませんね、お金出してもらって」
「別に良いですよ、私だって暇持て余しやがってましたから、3人で15000円でしょ、安い安い」
まぁ実際自由に動かせる金が多くて腐るほどあるからな、さて、それよりもシンデレラにラプンツェルか、血戦には確実にいなかったが……、情報が正しいなら汚染地帯から来たやつらか。なら。
「なぁ、シンデレラさん」
「シンデレラでいいですわよ」
「ガツガツガツガツ」
ラプンツェルは一心不乱に食い物を食べてる、あれだな、なんか精神が削れるテーブルゲームでこんな感じなのあったな、いやそんなことよりもだ。
「シンデレラ、あなたのところにかぐや姫っていうジェノサ――血式少女はいやがりませんか?」
「……はい、いま」
シンデレラが言い終わる前に、銃声が響き店の窓硝子が割れる。
『おい!、全員動くな!、金を出せ!』
更に扉から数十人ほどのフェイスマスクを被ったいかにもすぎる強盗が入ってくる、いや本当今どきやるか?。
「な、なんですの!?」
「とりあえず手を上げとけ」
シンデレラと私は手を上げる、まぁ数分経てば、店の中は連絡は無理でも、外の人が通報するだろうね、その間に人が死なないとは限らないが。
覆面どもは店の金庫やレジスターを叩いて壊して、中の金を袋に詰めていく、手慣れた動きだ、何回かやってる感じがあるね。
『おい!、そこのガキ!』
覆面どもの一人がさっきから食ってるラプンツェルのほう、つまり私達に近づいてくる、まぁ目立つよねそりゃあ。
「ガツガツガツガツ」
『おい!、聞いてんだよ、お前だよ!金髪のガキ!』
「あー、えっと、あまりその娘に構わないで欲しいな、生きて帰りたいなら」
『あぁん!、てめぇには聞いてないんだよ!』
覆面はラプンツェルに銃を向ける、それに反応してシンデレラが蹴りを……入れる前に私がその銃を持った腕を蹴り、Vの字を曲がった。
『ぎ、ぎゃぁぁぁ!』
覆面は悲鳴を上げて気絶したのと同時に、他の覆面どもも私達に銃口を向けた。
「あーー……はぁ、穏便にすませたかったんだけどなぁ、まぁこっちのほうが性に合ってるか」
「アンナさん?」
「大丈夫、あなたの手を借りる必要は無い」
私は肩を鳴らし、軽く跳ねた後、覆面どもに近づいていく。
『く、来るんじゃねぇ!、うつぞ!』
「どうぞ勝手に、こっちは久しぶりの休みを満喫していたんですよ、五体不満足で返してやるから覚悟しやがれ」
『く、うてえ!』
お、馬鹿かな、どうやら真ん中のあいつがリーダーらしい、他の覆面達は銃をぶっ放す、この程度、
「……わー、うさぎさん!」
「あら、可愛いですわね」
ちょっと冷静さかいていたな、さっきのドロップキックの勢いで、帽子が取れてしまった……、隠していたうさぎの耳が見えてしまい、普通なら可愛いとか思うだろうな、外から来たシンデレラとラプンツェルなら、だが私を知ってるやつなら違う。
『ひぃ!?、てめぇ、因幡の白い兎かぁ!?』
『な、なんでこんなところに、誰か血式少女を!?』
客も強盗も戦々恐々である、いやどうしようねこれ。
「あー……うん、お前ら金置いて去るかここで命日にするか決めてください」
『ひ、ひぃぃぃ!!』
強盗達は一目散にリーダーを連れて外に出ていくが、そっこうで外にいた血戦の兵士に取り押さえられた、いや、いたのか。
「あの、アンナさん?」
「……ここで会ったことはナイショでお願いする、じゃあ」
私は割れた窓から飛び出して、この場から去った……結局かぐや姫いるのかとか聞けなかったな。
○
「あー、おいしかった!、またきたいね!」
「わたくしはごめんですわ……それにしても、アンナさん、皆さんから恐れられていましたが、そんなふうには見えませんよね」
「うん!、ラプンツェルもいいひとだとおもったよ!」
「ですわよねぇ……また、会えるでしょうか」
シンデレラとラプンツェルは、アンナにまた会えることを思いながら、マリアチャイルド用意された寮に向かって歩を進めた。