神獄塔メアリスケルター AnotherFinale   作:謎のコーラX

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ほぼほぼ本編な気がするので(´・ω・`)


4話 影法師

「はぁはぁ……はぁ」

 

メアリーはそれなりに暗い路地裏の奥までくると、壁にもたれかかり、体育座りをした。

 

「なにやってんだろうな、俺」

 

あいつが本当に、俺の妄想の産物なわけがない、そんなことできるとしたら、ウィッチクラフトくらいだ、だけど俺は一度でもそんなモノを見たことも無い、ならあいつは何なんだ?、いや、逆なのかもしれない、俺があいつの妄想の産物じゃないのか?……考えても仕方ないか。

 

「……マッチ、擦るか」

 

懐から俺はマッチ箱を取り出して、箱から一本のマッチ棒のを摘んだとき……誰かが近づいてくる足音が聞こえた。

誰だ?、あいつ(マチ)か?、いやこんな足音を鳴らすやつだったか?、随分と軽いような。

 

「探しましたよ、メアリーさん」

 

そいつは暗闇の中から現れた、修道服みてぇのを着てる変なやつだった。そいつは一回お辞儀をすると、喋りだした。

 

「拙僧は影法師、貴方様をお連れに来ました」

 

「連れに……ね、血戦のやつとは違うみたいだが俺が見えてるみたいだが何者だ?」

 

「ふふふ、そういうのは拙僧の仲間のところで話しましょう、さぁ」

 

黒服の野郎が手を伸ばすと、俺は自分の影の中に沈んでいく。

 

「んなっ!?、俺は行くとは一言も」

 

「貴方様の考えは聞いておりません、さぁ行きましょう」

 

ズブズブと沈んでいきやがる、足掻いてもまるで泥みたいに身動きが……ヤバい、このままじゃ。

 

「ふーん、そういうことするんだ」

 

完全に沈みきる前に、火のついたマッチ棒が黒服の野郎の伸ばした手を吹き飛ばした、それと同時に俺も影から抜け出せた。

 

「……つけてきましたね」

 

「悪いか?、こういう裏路地では不審者が出るのが相場らしいからな」

 

俺を助けたのは、さっき会ったマチだった。

 

「お前……なんで」

 

「下がってろ、メアリー、こいつ、たぶんジャバウォックで間違いないぞ」

 

「ジャバウォック?、なんだそれ、て、何だあれ!?」

 

俺は言われた通り後ろに下がる、ジャバウォックがどういう存在かは、目の前にいる野郎からわかった、先程吹き飛んだ手が、グジュグジュと、再生してる……?。

 

「ジャバウォックというのは旧いですね、拙僧らは悪夢少女(ナイトメア・ガール)ですよ」

 

「少女だったのか、まぁ知ったこっちゃないが、今すぐ引き下がってくれたら、荒っぽいことせずに済むんだけどな」

 

「ふふふ、それはこちらの台詞ですよ!」

 

野郎は一度目をつぶると、目を開けたとき、()()()()()()()()()

 

「な、何だその目!?、気持ち悪!?」

 

「……ふーん、どっかで見たことあるな」

 

「はは!、影縛り!」

 

野郎は笑いながら、手を合わせると、影が伸びて、マチの影と繋がる。

 

「なんのま……動けないなこれ」

 

「ほほ、どうですかな、拙僧の術は、それでは貴方様もお連れ」

 

「ふん!」

 

動けないはずなんだが、マチは重い足取りながら一歩ずつ野郎に近づいていってる、意外と束縛が緩いのか、マチの力が上なのか……。

 

「なっ!?、くっ、この!」

 

野郎は影を剣や槍の形にして、マチを攻撃する。

 

「言っておくけど、たぶん」

 

マチは、大きなマッチ棒を手に出現させて、着火させる、そしてそれを影の攻撃を全て消してみせた、影だから、光に弱いってこと……てっ、うおっ、俺の横を少し掠ったぞ今の攻撃!

 

「おい!、ちゃんと全部消せよ!」

 

「わがまま言うな、自分で避けろ!」

 

「ちぃ、やはり相性悪いですね、ですが!」

 

野郎は影の中に沈んだ、逃げたのか?。

 

「………」

 

「た、助か――!?」

 

俺が声を出そうとしたとき、俺の影から手が伸びてくる、何本も伸び、俺の身体を拘束して、影の中に引きずり込む、マチは気がついねぇ、くそ、どうする。

 

『ふふふ、このまま一瞬で……ん?』

 

「……ほい」

 

マチは、一本の普通のマッチ棒を空中に投げる。

 

「目をつぶれ、じゃないとやばいぞ」

 

俺が目をつぶると、次の瞬間、強い光が瞼ごしに輝いた。

一気に火を超高温にした感じか、やべぇなあいつ。

 

『グァァァァァ!!』

 

「お前に対して最高にキメられる一本だろ?、受け取れ」

 

影の中から、野郎の汚い悲鳴が聴こえてくる、かなり効いてる感じだな。

影が消えたことで俺は弾き出される感じに出てきた、野郎も苦しみ悶ながら出てくる。ザマァねぇな

 

「ぐっ……この」

 

それでも野郎は俺に掴みかかろうとする。結構焼かれてるのに元気なやつだな。

 

「蹲れ」

 

マチの言葉に従い、蹲ると、頭上にさっき見た火炎放射が通り、若干俺の髪が焼けた。

 

「……もう良いぞ」

 

「お、おう」

 

俺は立ち上がり、後ろを見ると、焼けた野郎の死体があった、炭の臭いがしやがるな、流石に生きて……無いよな?。

 

「ふぅ、意外とやれるな、鉢かづき姫に魔力のコツを聞いて実戦始めてだが」

 

「な、なぁ、殺したよな?」

 

「たぶんな、昔戦ったナイトメアと同じようにしたわけだし、とりあえずここから離れるぞ」

 

「あぁ、そうする……」

 

俺は、マチととりあえずは明るい場所に出ようとする、野郎の死体を横切った、その時、うめき声が聞こえた。

 

「はぁ!?」

 

「マジか」

 

俺らが驚いて振り返ると、野郎は起き上がり、全裸ながら、もう8割は回復している感じだ、炭になっていた部分が皮のように剥がれていってやがる。

 

「まだ……まだやれるぞ!下等生物ども!」

 

声を荒げて、そうは言ってるが、流石に効いてるらしく、ふらふらしてる。

 

「なんだ、もう少し念入りにしたほうが良さそうだな、お前の場合」

 

マチは再び大きなマッチ棒を出現させる、今度は大丈夫だと思いたいな。

 

「下がれ、影法師」

 

突如空から声がしたかと思うと、俺らと野郎の間に、分厚い氷の壁が現れた。

 

「なっ!?、()()!」

 

氷越しにヤオと呼ばれるやつが降りてきた、水色のローブを身に纏って顔はフードで見えないが、俺よりも小さな子供くらいの背丈だった。

 

「無様だな、相手の力量、相性もわからずに特攻するなど、それでもドロシーと同じ7人の悪夢少女(ナイトメア・ガール)に名を連ねる者か?」

 

「ぐっ……」

 

「良いのかね、マチらにそのこと言っちゃって」

 

マチは再びマッチ棒での火炎放射をするが、貫通には至らない。ヤオってやつは、笑みを浮かべて、自身より背丈のある影法師の野郎を抱えた。

 

「別に、問題無い、影法師はなんとかなったみたいですが、彼女は絡め手が主だから、はたして他の娘らにはどうするかな、マチ」

 

「……そうだな、今のところ()()()()だし、今日は帰ってくれると助かるね」

 

「えぇ、そうさせてもらうわ、では、()()()()()()()()

 

ヤオってやつは、一瞬で、その場から消えた、氷の壁を残して。

 

俺らは外に出れた、さっきまでのこともあり、どっと疲れが出た、汗もびっしょりだぜ。

 

「……?、おいお前、いつの間に俺と同じ場所に傷を?」

 

マチの顔を見ると、頬に傷ができていた。

 

「?、あぁ、確かについてるな、全部避けたはず……まさか」

 

マチは、しばらく考える素振りをしてると、俺の肩に手を置き、笑みを浮かべた。

 

「お前、しばらくマチの側決定だ」

 

「……はぁ!?」

 

 

名も無い少女は、名を得て、自らと似た少女と出会う、幻想はいつしか……現実へと置き換わる、それが良いことか悪いことかは、本人らが決めることなのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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