神獄塔メアリスケルター AnotherFinale   作:謎のコーラX

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(´・ω・`) たぶん次で一旦ジャックらに戻る


13話 ハーメルン編⑤ 悪を挫く 人振りの剣とならん

「――ふわぁぁぁ……」

 

ハーメルンは大きく欠伸をする。

 

「あら、お早いお目覚めね、よく眠れたかしら」

 

既に食事場には、ヘンゼルとグレーテルがおり、朝食を食べている。

 

「んー?、あぁ、シャーロットが寝かしつけてくれたのだ、おかげで今日は全快だにょ!」

 

「噛んだわね、やっぱり何時ものハーメルンね」

 

「にゃ、なにを言うかー!」

 

「………」

 

ヘンゼルは食べ終えた朝食の食器を片付けず、どこか遠くを見つめている。

 

「どうかしたの、ヘンゼル兄さん」

 

「……来る」

 

「来る?、いったいなにが」

 

轟音、破砕音、突如として、食事場に響き渡る。

 

「な、なんだ!?……っ!」

 

そして、ハーメルンもまた何かを感じ取り、頭痛がする、ハーメルンは直感的に気づいた……きたのだ、目的の人物が。

 

「外だ、外に……出るぞ!」

 

ハーメルンは走り出す、それに続いてヘンゼルとグレーテルもついていく。

 

外は騒然としていた、敵は明らかだった、既に何人かのジェノサイド・ピンクが倒れており、その中心には2名の少年、一人は道化師のような姿、一人は侍のような和服の姿、道化師のほうはハーメルンに、侍の方はマチに似ている。

 

「あはは!、脆い脆い!、ワレの相手は……お前だよ偽物ぉぉ!!」

 

もう一人のハーメルンは、黒目となり、3対の翼を背中から生やして、黒い光弾を数発放った。

 

「ちっ、やはり戦うしか」

 

「いや、言ったはずだ、戦う必要はないって」

 

ハーメルンが戦闘態勢に入ったとき、後ろからハーメルンとヘンゼルとグレーテルを護るようにアーサーが現れ、光弾を斬って落とした。

 

「お前か、噂の騎士様は」

 

「そっちもな、男のハーメルン」

 

「ほほ、良い剣筋だ、これは挑まぬのは無礼であろう!」

 

最後の向かってきたジェノサイド・ピンクを倒し、侍の少年が前に出る。

 

「行くぞ、エクスカリバー」

 

「オッケーだぜ、アーサー」

 

アーサーと侍の少年がぶつかり合う、侍の刀をアーサーは避け、そのまま侍の少年を縦に真っ二つにする。

 

「ふっ!」

 

そのまま跳躍して、空にいる男のハーメルンを今度は横に斬り、男のハーメルンは落下する。

 

「強いわね……流石に」

 

「うん、でも()()()()

 

ヘンゼルの言うとおり、斬られた二人の身体の断面が脈動し、そのまま分かれた身体とくっついて、起き上がった。

 

「なるほど、噂に違わぬ化け物ぶりだな」

 

「ははは!、ワレらは死なぬ!、それにキサマには用はない、用があるのはお前だよ偽物!」

 

「奇遇だな、われもそなたに用があるのだ」

 

二人のハーメルンは睨み合う、その間に、アーサーが割って入る。

 

「別にやっても良いが、やるなら出ていってもらうぞ」

 

「けっ、余裕ぶって、知ってるぞ?、キサマは誰も死なせないんだったなぁ、なら、見せてくれよぉ、その意志をさぁ!」

 

男のハーメルンは飛び、先程の数倍の光弾を作り出す、全方向に。

 

「はははは!一人で守りきれるかぁ?」

 

光弾は飛び散り、隠れている子供達に向かっていく。

 

「……ケン、約束は嘘だと違えるなよ」

 

「わってるよ」

 

瞬間、光弾が次々と消えていく、否、ケンが猛スピードでその爪で切っているのだ。

 

「うなっ……!?」

 

「ふふふ……余裕余ゆ……ぜぇぜぇ」

 

ハーメルンは驚嘆するが、ケンの疲れた姿から、次はイケると思い、再び光弾を。

 

「う・そ」

 

作ろうとした時、放つ前に光弾は消え、3対の翼は切り裂かれ、男のハーメルンは落下する。

 

「ぐっ、キサマ!、性根が悪いな」

 

「おまいうー」

 

「さて、クズどうしだ、ケン、そいつは任せた、ワタシはこのサムライを相手する」

 

アーサーはハーメルンをケンに任せて、侍の少年と対峙する。

 

「……一つ提案だ、アーサー、儂はハナサカ、最近悪夢少年(ナイトメア・ボーイ)になったものだ、アーサー、そなたも儂らと同じ伝説の概念を取り込んだ者、ここは仲間になっては」

 

「やらんな、ジェノサイド・ピンクどもはどうでもいいが、子供達を傷つけようとした外道と一緒に共にするほど、ワタシは馬鹿ではないし、愚かではない」

 

「そうかい……なら死に晒せ」

 

ハナサカは一瞬で間合いを詰めて、アーサーの視界から消える。

 

「ふむ、抜き足、いや縮池だったか?」

 

(とった!)

 

ハナサカは背後からアーサーを斬ろうとしたが、アーサーはそれを見ずにエクスカリバーで受け止めた。

 

「ほう、やるのう」

 

「なんだ?、お前は姑息な手で倒すほど弱いのか?」

 

「くくっ、ならお望み通りに技で競うか!!」

 

アーサーとハナサカは向かい合い、剣と刀をぶつけ合う、アーサーの攻撃は当たっているのに対して、ハナサカの攻撃は一撃もかすりもしない。

 

「ちぃ、やるのう」

 

「回復身体なんだろ、だが細切れにされれば少しは回復が遅いんじゃないか?」

 

アーサーは速度を上げる、ハナサカは流石に防御しかできなくなり、じりじりと後退していく。

 

「くぅ……だが、だが!」

 

『お姉ちゃん!』

 

「!」

 

アーサーが振り返ると、そこには一人の男が、子供にナイフを首に当てていた。

 

「ふぅん、そういうことするんだ」

 

「かか!、よそ見してる場合かの!」

 

アーサーはその胸に深々と、ハナサカの刀が突き刺さる。

 

「これで儂のか……ぬ、抜けん!?」

 

ハナサカの刀はそのままアーサーに刺さったまま微動だにしない、その様子を見て、アーサーは笑みを浮かべている。

 

「すまんな……言ってなかったかもしれないが……()()()()()()()()()まぁ、外道ではなく、能力だが」

 

アーサーは連続で切り刻み、ハナサカを文字通り細切れにして見せた。

 

「……よっと」

 

刀を抜き、血液が流れるかと思いきや、傷口が光に包まれて、一瞬で治癒された。

 

「後はお前だよ、下郎」

 

アーサーはナイフを子供に当てている男のほうに向かう。

 

『う、動くな!、動けばこいつの命は』

 

「やめろ」

 

『へ、へへ、わかってるならその剣を』

 

「やめろ、別にあんたらは戦う必要はないとね」

 

『へ?、何を言って』

 

次の瞬間、男の首が、ヘンゼルの斧によって切り飛ばされた。

 

「子供、危ない、だから、動いた、悪い?」

 

男の血液が噴水のように溢れ、子供とヘンゼルにかかる。

 

「そうだな、悪くはないが、後で洗濯してね」

 

「うん、頑張って、するよ」

 

ヘンゼルはうんうんと頷く。

 

「さて、ケン、まだかかるならワタシが相手するぞ」

 

ケンと男のハーメルンの戦いはまだ続いており、拮抗しているようだった。

 

「へっ!楽勝だぜ!」

 

「なら死ぬまで戦え」

 

「あっ、嘘……ではないかも!」

 

ケンは獣の足で、男のハーメルンを蹴り飛ばし、ハナサカのところまで戻された。

 

「はは、ここまでのは流石に予想外だな、分が悪いって言うやつ……ハナサカ、退散するぞ」

 

「うむ、わかった」

 

ハナサカはなんとか人型には再生し、男のハーメルンに掴まり、男のハーメルンは翼を生やして、空を飛んで逃げていく。

 

「追う?」

 

「必要ない、子供達のほうが大切だからね」

 

「……」

 

ハーメルンは男のハーメルンを睨む。

 

「……今のわれでは勝てないのだろうな」

 

ハーメルンは先程までの戦いのレベルを痛感し、拳を握りしめる。

 

 

 

 

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