NEON GENESIS EVANGELION RETROGRESSION 作:ASNE
ジェットアローンの一件後、時田はNERVの協力者になることを承諾し、秘密保持契約と引き換えに本部への出入りを許された。今はマヤと張り合いつつもリツコの直属の部下として元気に初号機の修復や零号機の実戦仕様への改修作業に取り組んでいる。リツコは彼らと共に激務に励む毎日を送っていた。そんな中、リツコは休憩がてら職員に開放されたスペースでマヤと共に昼食を食べていた。
「ごちそうさまでした……!」
「早いですね、センパイ。……シンジ君のお弁当、やっぱり美味しいんですか?」
「勿論。……エヴァパイロットじゃなかったら、料理の道を志しても可笑しくないわ」
「……そう、ですよね」
「まだ怪我が完治してないのに強引に退院して学校に復帰してるのよ、アスカ共々。……ホント、あの子たちには迷惑かけてるわ」
そう言ってため息を吐くリツコ。マヤも薄々察してはいたのか、表情を暗くさせた。と、そこに男性二人組が現れた。日向と青葉だ。
「どうかしました?お二人共、深刻そうな顔してますけど」
「……もしかして、シンジ君たちのことですか?」
二人の真向かいに座った日向と青葉に、リツコは頷いた。
「そうよ。……二人から見て、パイロットたちはどう?……特に、シンジ君とアスカ」
日向と青葉は顔を見合わせた後、真剣な表情をして話し始めた。
「優しい子たちですけど……何処かずれてる感じがします」
「極めて高いシンクロ率、手慣れたようなエヴァの操縦。異常なまでの銃や格闘訓練など対人戦闘訓練に対する意欲。……なんか、頼もしいのに危なっかしいというか……」
「やっぱり二人もそう感じたのね」
そう言いながら二人に差し出したのは、二人の担当医からもらったシンジとアスカのカルテ。それを見た男性陣は眉をひそめた。そのカルテによれば、二人は本来ならば精神崩壊しても可笑しくないと書かれていた。
「……これは……」
「あの二人は本来戦ってはいけないほどの精神的なダメージを負っているの。……けれど、替えがいないし何よりも本人たちが戦うことを望んでいる。担当医も、戦っていた方が本人たちのためになると判断したそうよ」
「……私たちも、頑張らないといけませんね。センパイ」
リツコとマヤは頷きあい、決意を新たにした。日向と青葉も何も言わないが、頷きあって同じく頑張ろうと誓う。
(あの子たちの為にも、早くこれに取り掛からないと)
リツコが右手を突っ込んでいる白衣のポケットの中には一本のUSBメモリーが。そのラベルには、こう書かれていた。―『NEO-E計画』と。
そして数日が経った後、シンジ、アスカ、加持の三人は空港に居た。一旦ドイツ支部に帰還し、アダムと弐号機を受領するためである(そのついでに、シンジはアスカの両親に挨拶を済ませる算段であった)。見送りには、ミサト、リツコ、レイが来ている。
「それじゃあミサトさん、行ってきます」
「はぁい、こっちはまっかせて」
「司令達から伝言よ。『気を付けてな。アスカ君の両親によろしく』」
「は、ハア!?」
「父さん……」
明らかに二人を揶揄っている(義)父たちからの伝言にアスカは赤面し、シンジは顔を赤くしながら苦笑した。
「一本取られたな、シンジ君。……二人共、大丈夫だと思うがレイや君たちの安全には気を付けて。いつ新たな鈴が送られてくるか分からんからな」
「……」
レイはコクリと頷いた。
そう、加持は日本政府とは関係をきっちり切ることは出来たもののゼーレに関しては口封じを警戒してまだ『鈴』としての役割は表向き継続中だ。だが、いつ造反が気付かれるか分からないため警戒は最大限継続中である。
「……ま、まあいいわ。レイ、悪いけどこっちのことよろしくね」
「任せて、アスカ。三人共、気を付けて」
「ありがとう。……それじゃあ、また一週間後」
三人は見送りに手を振りながら、出国者ゲートの方に消えてゆく。九月十三日のことであった。
NEON GENESIS EVANGELION RETOGRESSION
EPISODE8 PREDATOR
皆さん、大変お待たせ致しました!RETROGRESSION、一か月ぶりの更新!
……ごめんなさい他の小説にかまけてました!こっちも更新再開します!
シンジ君とアスカの精神状態ですが、今の所は大丈夫。……空から来る『奴』が来るまでは。
そして、リツコさんが持っているUSBメモリーに書かれた『NEO-E』についてですが、実は前の『予告』と題した話にヒント、というか答えが出てます。
次回は海上決戦!お楽しみに。
https://syosetu.org/novel/244694/
こっちもよろしくお願いします。今一番力を入れている二次小説です。
進撃の巨人原作、主人公は『アニ・レオンハート』。