オリジナルの曲が完成して
5人の練習に更に活気が出て来た
八潮さん加入の効果もあって
成長の幅が想像よりも大きい
色の調和もだんだん良くなってる
瑠唯「__今日はここまでね。」
つくし「お、終わった......」
透子「し、死にそ......」
楓「お疲れ様。」
僕はぐったりしてる2人に飲み物を渡した
色もヨレヨレになってるし、
疲れの度合いは大体だけど分かる
透子「さんきゅ、衛宮。」
つくし「ありがとう。」
楓「いえいえ。」
演奏から出る色の調和
最近、これがはっきり分かるようになった
混ざるのとは少し違う、調和
本来なら黒になるはずだけど、そうならない
瑠唯「まだまだね。」
楓「!」
瑠唯「全然、クオリティが足りてないわ。」
ましろ「き、きびしいね......」
瑠唯「でも、衛宮君はよくわかっていると思うわ。」
ましろ「え?」
七深「そうなの~?」
全員が僕の方を見てる
八潮さん、まさか、分かってたのか
流石の頭脳だな......
楓「普通の人たちなら、今くらい出来れば十分だと思うけど。月ノ森として外に出るなら、話が変わってくるよ。」
ましろ「あっ......」
楓「求められてる色はもっと輝いてて、調和してないといけない。」
つくし「な、なるほど......」
透子「衛宮は日ごろ優しいし、こういうのは響くわ~。」
瑠唯「何か、練習について気になることはあるかしら?」
楓「えっと......」
演奏技術は練習量に比例してくる
八潮さんがいれば、それは問題ない
だからこそ......
楓「練習場所が、不十分。」
ましろ「そうなの......?」
楓「うん。ここでは苦情があるから思い切り演奏が出来ないんだ。だから、実際のライブに出た時のギャップが大きい可能性がある、かも。」
七深「なるほど~。」
楓「所詮、素人の憶測だから。確信があるのは、八潮さんの言う通りのクオリティだと思う。」
ここまでが僕の考えだ
素人だから、こんな事しか言えない
瑠唯「いい意見だわ。確かに、ここでは100%で演奏が出来ないわ。それに、時間も限られてしまう。」
透子「どっか、いい場所とか無いのかなー?」
瑠唯「スタジオを借りるのが理想ね。」
透子「あ、ダメダメ!今、ほんと予約取れないから!」
ましろ「うーん......」
七深「......あんまり気は進まないんだけど。」
楓「?」
全員が唸ってると、
広町さんが口を開いた
七深「そう言う場所、知ってるかも。」
透子「いいじゃん!今から行こうよ!」
七深「あー、うん、いいよ......」
楓(色が、歪んでる?)
僕は広町さんの様子を伺いつつ、
みんなで広町さんの言う練習場所に行った
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しばらく歩いて辿り着いたのは、
広町さんの家だった
物凄い豪邸で開いた口が塞がらない
倉田さんも同じみたいだ
七深「さぁ、入って入って~。」
つくし、瑠唯「お邪魔します。」
透子「お邪魔しまーす!」
4人は何の躊躇もなくアトリエに入って行った
そうだ、あの4人、全員お嬢様なんだ
つまり、いつもと変わらないサイズの家
楓「ね、ねぇ、倉田さん?」
ましろ「ど、どうしたの......?」
楓「何と言うか、すごいね......」
ましろ「う、うん、お腹痛くなってきた......」
七深「どうしたの、2人とも~?」
楓、ましろ「な、なんでもないよ!」
僕たちは引きつった顔のまま、
4人の後についてアトリエに入った
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アトリエの中も分かってたけど広い
アトリエが家にある時点でおかしいんだけど
それに、更に広いと来たわけで
庶民感覚じゃ頭がどうにかなる
楓「__あっ。」
アトリエの中には色んな絵がある
画材もたくさんあるし、
広町さん、絵とかよく描くのかな
楓(す、すごく上手......!)
七深「それ気になる~?」
楓「あ、ご、ごめん!」
七深「いいんだよ~。かえ君、絵とか好きだもんね~!」
瑠唯「そうなの?知らなかったわ。」
ましろ(衛宮君の好きなもの......!)
楓「??」
なんだろう、2人の色が変わった?
なにかあったのかな?
透子(あー、もう察した。)
つくし(倉田さんまでかぁ......)
なんでだろう
桐ケ谷さんと二葉さんが疲れてる?
今日はめまぐるしく色が変わっていくな
瑠唯「衛宮君はどんな絵が好きなのかしら。」
楓「え?うーん、風景画なら何でも好きだよ。」
瑠唯「分かったわ。(誕生日に送るのも考えましょう。)」
ましろ(ふ、風景画......ちょっと調べてみよう。)
それから、色々質問されたりして
疑問に思いつつ答えてた
八潮さんまで乗り気だったのが驚いた
好きな食べ物とか、気になるのかな?
瑠唯(中々、情報を得られたわ。)
ましろ(衛宮君の事、たくさん知れた......!)
七深(広町は知ってたけどね~。)
透子「......なぁ、二葉。」
つくし「......どうしたの?」
透子「あたしら、何を見せられてるの?」
つくし「......分からない。」
楓(うーん、今日は何しに来たんだろう?)
しばらくすると、練習が始まった
八潮さんのスパルタ度が上がったけど
練習はかなり充実してた
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しばらくして練習が終わり
皆が荷物をまとめて、帰る準備をしてる
その途中、八潮さんが口を開いた
瑠唯「__定期テストがあるけれど、勉強はしてるのかしら?」
透子「あっ。」
七深「とーこちゃんはしてないねー。」
楓「......」
ましろ「衛宮君?」
楓「あ、なんでもないよ。」
僕は倉田さんにそう言って、
自分の学校鞄を持った
楓「僕、帰って勉強するよ。」
ましろ「え、うん......?」
つくし「真面目だね。桐ケ谷さんも見習ってよね!」
透子「あ、あははー!」
七深(なんだか......)
瑠唯(様子がおかしいわね。)
楓「そ、それじゃあ、さようなら。」
僕は軽く頭を下げてアトリエを出た
それから、急いで家に帰った