色の少年   作:火の車

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勉強会

 昨日の出来事があって

 

 僕は八潮さんに勉強を教わることになり

 

 今は図書館に向かってる

 

七深「かえ君~!」

楓「広町さん?どうしたの?」

七深「私も一緒にお勉強しようと思って~。」

楓「そうなの?」

 

 そんな話は聞いてなかったけど

 

 あの後、急に決まったのかな?

 

楓「じゃあ、一緒に行こっか。」

七深「うん!」

 

 広町さんがそう返事した後

 

 僕たちは図書館に移動した

__________________

 

 八潮さんに呼ばれた図書館は凄い

 

 外国の宮殿みたいな内装で

 

 今日は人も少なくて色も少ない

 

 なんだか空気が澄んでる気がする

 

楓「お待たせしました、八潮さん。」

瑠唯「時間通りね__広町さん?」

七深「やっほ~。」

楓「......?(なんだろ?)」

 

 八潮さんの色がおかしくなった

 

 いや、色を見るまでもなく怒ってる?

 

 ちょっとだけ眉間にしわが寄ってるし

 

 広町さんの方をジッと見てる

 

瑠唯「......なんで、広町さんがいるのかしら?」

楓「え?一緒にお勉強するんじゃ?」

七深「そうだよ~、約束したよね~?」

瑠唯「......そういうこと。」

楓「?」

 

 今、何が起きてるんだろう

 

 八潮さんは何かを理解した感じだし

 

 広町さんはいつも通りニコニコしてる

 

ましろ「__あ、え、衛宮君......!」

瑠唯、七深「!」

楓「あれ、倉田さん?あと、桐ケ谷さんと二葉さんも?」

透子「どもー。」

つくし「こんな所でお勉強会するんだね?」

 

 2人の様子を伺ってると倉田さんたちが現れた

 

 色が残留してない事から、この建物に入ったのは僕達より後だと分かる

 

 3人は僕たちの方に歩み寄ってきた

 

ましろ「ぐ、偶然だね。」

楓「そうだね。倉田さんたちもお勉強?」

ましろ「うん、あ、折角だし私達も一緒にしていいかな?」

楓「僕は良いけど。」

七深「広町も大歓迎~。」

瑠唯「......勝手にしたらいいわ。」

 

 2人も了承してくれて

 

 僕たちはそれぞれ席に着いた

 

 だけど......

 

瑠唯「始めるわよ。」

楓「あの、近くないですか?広町さんも。」

七深「そんなことないよ~。」

瑠唯「教えるのに適切な距離よ。」

ましろ(うぅ、出遅れちゃった......)

楓(教えるのに適切な距離って何だろう?)

 

 僕は少しの疑問を抱えながら

 

 中間テストの勉強を開始した

__________________

 

 ”つくし”

 

 勉強会が始まって1時間ほど

 

 流れはもう想像通り

 

 八潮さんは衛宮君に構いっぱなし

 

 広町さんもほぼ同じ

 

 倉田さんはさっきから衛宮君ばかり見てる

 

瑠唯「ここの計算はこの公式を使うのよ。」

楓「こうですか?」

七深「こっちを使ってもいいと思うよ~。」

瑠唯「......」

楓「あ、ほんとだ。」

ましろ(衛宮君......)

つくし、透子(なんだこれ。)

 

 折角、衛宮君を追いかけて来たのに倉田さんは見てるだけ

 

 教えるなんてあの2人で充分だし

 

 正直、入る余地がない

 

透子「ちょ、なんでこの状況で衛宮は平然としてるの?」

つくし「ま、真面目な子だから勉強に集中してるんだよ。いや、それにしても異常だけど。」

 

 と言うか、衛宮君って色見えるんだし

 

 それの変化で分かったりしないのかな?

 

 なんでこんなに鈍感なの?

 

楓(難しいけど、2人のお陰で分かってきた。1人でするよりずっと良い!)

つくし(なんで嬉しそうにしてるの!?)

 

 衛宮君は笑みを浮かべてる

 

 ちょっとは私達の疲れを察しって欲しい

 

 鈍感にもほどがある

 

瑠唯「呑み込みが早いわね。」

楓「え?そうですか?」

瑠唯「えぇ、教えるほうも気持ちがいいわ。」

透子(いつものだね。)

七深「いっつも真面目に授業受けてるもんね~。」

 

 もうこの2人のこれは慣れた

 

 衛宮君にだけは異常に甘いんだよ

 

 いや、気持ちは分からない事もない

 

 衛宮君は末っ子みたいな雰囲気があるし

 

 妹がいる身としては甘やかす気持ちもわかる

 

 いや、分かってもあれなんだけど

 

 ”ましろ”

 

 全く衛宮君と話せない

 

 勉強会だし、話すのが本題じゃないけど

 

 でも、話せないのは寂しい......

 

ましろ(あの2人がライバルなんて......)

 

 美人で、生粋の月ノ森生

 

 神様は不公平だよ

 

 この2人が持ってるものを1つくらい私にくれてもいいのに......

 

 私は地味で可愛くないし、頭も良くない

 

ましろ(どうせ、私なんて......)

楓「あ、倉田さん、この問題で来たんだ。」

ましろ「え?」

楓「この問題、何故かできないんだよ。良ければ教えてくれないかな?」

ましろ「え、あ、えっと、これはね。」

 

 私は内心驚きながら

 

 衛宮君に言われた部分を教えた

 

 衛宮君、私より賢いのに

 

 なんだか、不思議な感覚になってきた

 

楓「なるほど、そうすればよかったんだ。」

ましろ「う、うん。」

楓「ありがとう、倉田さん。助かったよ。」

ましろ「!///」

 

 衛宮君が私に笑顔を向けてくれた

 

 嬉しい、可愛い、胸がドキドキする

 

つくし(倉田さんが復活した!もう、何と言うか、よかったね!)

ましろ「そ、そんな、私なんて......///」

楓「倉田さんは凄いよ。」

七深(む~、これはしろちゃんも強敵だな~。)

瑠唯(......伏兵ね。)

 

 それからは何だか流れに乗って

 

 私は衛宮君とかなり話せた

 

 とても楽しい時間を過ごせた

__________________

 

 ”楓”

 

 勉強会は3時間ほどで終わり

 

 僕たちはそろって図書館の外に出た

 

 もう夕方で日が傾いて来てる

 

透子「じゃあ、あたしこっちだからー、」

つくし「私もここでお別れかな?」

瑠唯「私はこっちね。」

七深「私も~。」

楓「じゃあ、ここまでだね。」

ましろ「また明日。」

 

 倉田さん以外の4人は別々の方向に歩いて行った

 

 僕と同じ方向なのは倉田さんだけみたいで

 

 僕たちは2人で帰ることになった

 

ましろ「そう言えば、衛宮君も外部生だったね?」

楓「うん、ごく一般的な家庭だよ。」

ましろ「じゃあ、私と一緒だね。」

楓「あはは、そうだね。」

 

 倉田さんとは分かち合える部分が多い

 

 月ノ森内で似たような立ち位置だからか

 

 共感できることが本当に多い

 

ましろ「衛宮君のお家ってどのあたり?」

楓「えーっと、もう少し行けば着くよ?」

ましろ「え?(私ももう少しなんだけど?」

 

 話をしながら歩いてる内に

 

 向こうで僕の家が見えて来た

 

 僕は倉田さんの方を見た

 

楓「__ここが僕の家だよ。」

ましろ「え?」

楓「どうかした?」

ましろ「い、いや、その......」

 

 倉田さんは困惑した表情のまま

 

 ゆっくりと歩を進め

 

 数歩歩いて隣の家の前に足を止めた

 

ましろ「ここ、私の家......」

楓「え!?」

ましろ「え、衛宮君、ここに住んでたの!?」

楓「う、うん、倉田さんこそそこに住んでたの!?」

 

 かなり驚いた

 

 なんで今の今まで気づかなかったんだろう

 

楓(家を出る時間が全く違ったし、僕は外出が少ないから気付かなかったのかな?)

ましろ(すごい偶然///)

楓「えーっと、倉田さん?」

ましろ「ど、どうしたの?///」

 

 何を言えばいいか分からないけど

 

 取り合えず僕は倉田さんの方を見て

 

 次の言葉を口にした

 

楓「えっと、お隣としてもよろしくお願いします。」

ましろ「あ、こ、こちらこそ。」

楓、ましろ(あれ?)

 

 僕たちはそんな不思議な会話をし

 

 お互いに首を傾げ

 

 各々自分の家に入って行った

 

 

 

 

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