朝、僕はいつも通りの時間に目を覚まして階段を下りてる
それにしても、昨晩はすごかったなぁ
主に桐ケ谷さんのマシンガントークだけど
なんであの人あんなに言葉が出て来るんだろう
楓(これも、コミュニケーション経験の差かな?)
別に人と話すのは苦手じゃない
けど話す機会がほとんどなかった
本格的に人と話すようになったのは高校からだし
僕はそんな事を考えながらリビングのドアを開けた
楓(まぁ、これから経験を積む時間はあるし、頑張ろう!)
七深「__おはよう、かえ君~。」
楓「うん、おはよう。」
ましろ「朝ごはん、出来てるよ?」
瑠唯「休日でも生活リズムを崩さないのは関心ね。」
楓「うん......うん?」
待って、今、僕は誰と話してた?
母さんにしては声が若い
いや、声で判断するまでもない
だって、残留してるんだもん、色
楓「なんでここに!?」
夏葉「いや実はね?さっきそこで偶々会って、楓のお友達って言うから招待したら朝ごはんのお手伝いまでしてくれて!」
楓「息子の同級生に何やらせてるの!?」
夏葉「だって、この3人がした方が美味しそうだし。」
楓「割り切りすぎだよ!」
どうしよう、ツッコミが尽きない
母さん、なんでこんなに自然体なの?
もう少しお客さんに気を使ってほしいよ
七深「食べないの~?」
ましろ「冷めちゃうよ?」
楓「あ、はい、いただきます。」
瑠唯「えぇ、どうぞ。」
僕は取り合えず頭を整理するため席に着いた
家の朝ごはんはパン派で
大体はパン、目玉焼きと言うメニュー
3人が作ったのもそれだった
楓(取り合えず落ち着こう。もうこの際3人がいるのはよくないけどいい。それにしても、なんでこの3人がわざわざ__!!)
俺はそんな事を考えながらパンを口に入れた
美味しい、いや、美味しすぎる
え、なんで?素材は変わらないのに
七深「いやー、ジャムの配分って大切だよねー。」
瑠唯「最も理想的とされる配分はリサーチ済みよ。」
ましろ「目玉焼き、頑張って作ったんだけど......どうかな?」
楓「う、うん。美味しいよ。」
目玉焼きを食べてからそう答えた
僕の食べ物の判断基準は香りとか味もあるけど
見た目だけは少しだけ普通じゃない
食べ物にだって触れれば色が残る
つまり、作った本人が文字通り見えるという事
楓(こ、これが美女の付加価値ってことか。)
想像してみてほしい
筋骨隆々な男と美女が作った卵焼きがあるとしよう
その姿が完全に見えたまま食べたとしたらどっちが美味しく感じる?
絶対に美女でしょ?
一勇「美女が作った朝ごはんは美味しい......そんな顔をしてるな、息子よ。」
七深「お義父さんはお上手ですね~。」
楓「何言ってるの?あと、ズボン破れてるよ?」
一勇「なに!?」
楓「嘘だよ。」
なんで父さんは僕の心を読み取れるんだ
流石に少し焦ったよ
まぁ、父さんだから助かった
夏葉「それにしても、こんなに可愛い子達が楓を......」
楓「何を浸ってるの?」
夏葉「楓、この中で誰が1番タイプなの?」
瑠唯、七深、ましろ「!」
楓「......え?」
母さんがそう言った瞬間、思考が停止した
聞こえたけど聞かなかったことにしたい
なんで本人たちの前で聞くの?
夏葉「それで、どうなのよ?」
七深「それは広町、気になるな~。」
ましろ「わ、私も......!」
瑠唯「そうね、衛宮君からの評価は価値があるわ。」
楓「僕ってどういう存在なんですか!?」
ていうか、タイプって何?
しかもなんで興味津々なの?
そんなの聞いても絶対に仕方ないのに
七深「で、誰なの~?」
楓「えっと、そう言われても。広町さんは友達、倉田さんも友達、八潮さんは尊敬の念が強いから......」
一勇「攻めろー楓ー。」
夏葉「煮え切らないのは面白くないわよー。」
楓「そこの似たもの夫婦はちょっと黙って。」
難しいにもほどがある
そもそも女の人の好みなんてないし
楓「ぼ、僕にそう言うのはよく分からないかな。」
七深「え~!」
瑠唯「そう。(......よかった。)」
ましろ「衛宮君が言うなら、仕方ないね。」
へ、ヘタレだ
自分ですらそう思うんだもん
これは筋金入りなのでは......?
夏葉「じゃあ、誰をお嫁さんにするの?」
瑠唯、七深、ましろ「っ!?///」
楓「もう出て行って!!」
夏葉「まぁ!」
一勇「そうか......成長したなぁ......!」
楓「殴るよ?非力だけど。」
それから僕は朝食を終え
疲れたくないので部屋に戻ることにした
__________________
なんだか朝から疲れた
主にあの両親のせいなんだけど
余計な事をする割合が多いよ......いい両親なんだけど
楓(そう言えば、桐ケ谷さんと二葉さんどうしたんだろ。)
あの3人、さっきリビングにいたけど
あの2人を放置してきたのかな
まぁ、しっかりしてるから大丈夫だろうけど
楓(まぁ、3人ともこの後は帰るだろうし__)
七深「僕は画集でも見ようかな~。」
楓「そうそう。この画集の草原の絵はすごくて__ん?」
七深「おぉ、確かにいい絵だね~。」
楓「......なんでいるの?」
七深「え~?ずっといたよ~。」
この隠密性能......
やっぱり広町さんってすごい
常識がまるで通用しない
七深「かえ君がリビングを出てから後ろついて来たんだ~。」
楓「いやすごいね、全く気付かなかった。」
七深「ふっふっふ~、これが広町流隠密術~。」
楓「広町さんって忍びの家の人じゃないよね......?」
月ノ森でも忍びの家の人っているのかな?
いや、絶対にいないと思う
そんな人、流石に見たことも聞いたこともないし
七深「そう言えば~。」
楓「?」
七深「かえ君ってえっちな本とか持ってないんだね~。」
楓「ぶふっ!!」
僕はそう言われ思い切り吹き出してしまった
もちろん、そんなの持ってないし
手に取ったこともない
楓「な、ないよ。そう言うのには興味ないし......」
七深「じゃあまさか、かえ君は男の人n__」
楓「それは断じてないよっ!!」
七深(じゃあ、一応興味あるんだ......私には何の反応もなしだけど~!)
楓「痛い!」
何故か広町さんにつねられてる
なんで?
僕、何もしてないのに(※なにもしないから)
楓「な、なんで......?」
七深「ふーんだ、自分の胸に聞いてみれば~?」
楓「えーっと、うーん......?」
どうしよう、心当たりがない
そもそも、広町さんとは良好な関係を築いてたし
何か争いの種になることはしてない......はず
楓「???」
七深「はぁ~、これで分からないのがかえ君だよね~......」
楓「え?」
広町さんがため息をついた
なんでだろう?
七深「かえ君は鈍感さんだもんね~。」
楓「そうかな?色が見える分感覚は敏感だと思うけど。」
七深「そうじゃなくてね?人の気持ちとか__」
ましろ「__な、ななみちゃん!なにしてるの!」
瑠唯「......抜け駆けには制裁よ?」
七深「なーんだ、もう気付いたんだ。」
楓(抜け駆け?)
広町さんと話してると
部屋のドアを開けて倉田さんと八潮さんが入ってきた
なんだか少し怒ってる気がする
それと、抜け駆けってなんだろ
七深「抜け駆けなんてしてないよ~。ただお話してただけ。」
瑠唯「隠れてを忘れてるわ。」
ましろ「ず、ずるい......!」
七深「じゃあ、平等にしよっか~。」
楓、瑠唯、ましろ「平等?」
広町さんは笑みを浮かべている
そして、その顔のまま僕の方を見てきた
この顔は何か思いついた時の顔だ
なんとなくこの顔も見慣れたなぁ
七深「かえ君、今日は予定ないよね~?お義母さんに聞いたよ~?」
楓「うん、特にないから家でゆっくりしようと思ってたかな?」
七深「そっかそっか~。」
楓「ど、どうしたの、広町さん?」
七深「これからさ~、私達とでかけない~?」
瑠唯、ましろ「!」
楓「え?」
出かける、広町さんは確かにそう言った
え、この4人で?
男が僕1人になっちゃうんだけど......
瑠唯「いいわね。私もスケジュールは空いているし。」
ましろ「わ、私も行きたい......!」
楓(あー......)
これは断れない
八潮さんも倉田さんも色が輝いてる
これは何かを楽しみにしてる時の感じだ
八潮さんに関しては色見えなきゃ分からなそう
楓「せ、折角だしいいかもね?」
七深「じゃあ、決まり~!」
ましろ「やった!じゃあ、服とか着替えてくる!」
瑠唯「私は衣類に関しては問題ないわ......ただ、少し身だしなみを整えて来るわ。」
七深「広町も~。」
楓「僕も準備しておくよ。」
こうして、僕は広町さんたちと出かけることになった
もうこの際、男女の比率については良い
けど、桐ケ谷さんと二葉さんはどうするんだろ?
僕はそんな疑問を持ちながら3人と出かける準備をした