ゴールデンウィークが明けまして
僕は久しぶりか久し振りじゃないか微妙な学校に来た
今年は今までにないことが起きてるなぁ
お友達が出来て、遊んで、それと倒れたりして
これが高校デビューと言うものなのかな?
七深「__あ~、ごきげんよ~かえ君~。」
楓「うん、おはよう。」
七深「体調は良くなったみたいだね~。」
楓「うん、おかげさまで......で、そこで何してるの?」
教室に入ると広町さんが声をかけて来た
僕の体を気遣ってくれる辺り、すごく優しい
けど、問題はいる場所なんだよ......
だって、今、広町さんがいるの僕の席だもん......
七深「かえ君を感じてるんだよ~。」
楓「またそんなこと言って......」
七深「なんだか、かえ君の匂いがするよ~。」
楓「それはきっと机の素材の木の匂いだよ。」
僕は苦笑いを浮かべながらそう言った
広町さん、偶にこういう事してるんだよね
なんだかおもしろいよね、変で
七深「あっ、どかないとね~。ごめんね~。」
楓「うん、別にいいよ。」
広町さんは僕の席を立って自分の席に座り
僕は自分の席に座った
椅子に広町さんの体温が残ってる
冬とか毎日座ってほしいな、暖かい
七深「そう言えば、あの日はるいるいと一緒に帰ってたけど、何かあった~?」
楓「えぇ!?な、なにも、なかったよ......?」
七深(......これは、何かあったね~。)
広町さんなんてことを聞いてくるんだ
ていうか、なんでこう勘がいいんだだろう
これが特別な色を持ってる人なのか
瑠唯「__衛宮君はいるかしら。」
楓「っ!?」
七深「あっ、るいるいだ~。(噂をすれば~。)」
瑠唯「あら、そこにいたのね。」
広町さんと話してると八潮さんが教室に入ってきて、こっちに歩いてきた
な、なんてタイミングで来ちゃんだ
噂をすれば何とやらって言うけど......
瑠唯「ごきげんよう、衛宮君、広町さん。」
七深「ごきげんよう~。」
楓「お、おはようございます。」
瑠唯「......?」
どうしよう、目を合わせられない
八潮さんを見たら動悸が激しくなる
あの日からずっとこうだ
瑠唯「衛宮君の様子を見に来たのだけれど、大丈夫そうね。」
楓「は、はい。お陰様ですっかり元気で、こう......元気、ひゃ、100倍って感じです!(?)」
瑠唯「ふふっ、元気そうで良かったわ。」
七深(かえ君、すごくテンパってるね~。何があったのかな~。)
八潮さん、笑ってる
綺麗だし......すごく可愛い
直視できない
瑠唯「顔が赤いけれど、どうかしたの?」
楓「な、ナンデモナイデス......」
瑠唯「そう(?)なら、私は生徒会があるから行くわ。」
楓「は、はい。」
瑠唯「えぇ。」
八潮さんは僕に微笑みかけた後、教室から出て行った
僕はそれを見送って、少し息をついた
動悸がおさまらない、顔も熱い
本当に何なんだろ、これ......
”七深”
七深(......これは~。)
まさか、本気でヤバい?
かえ君、完全にるいるいを意識してるよ
マズいよ、猛烈にマズいよ
このままじゃ、るいるいにかえ君を取られちゃう......
七深(......いや。)
かえ君は絶対にまだ自覚してない
だって、そんな顔してるもん
だったら、今のうちに対策しないと
七深(よし、そうと決まれば......!)
私は鞄から携帯を出し
るいるい以外のバンドメンバーにメッセージを送って
お昼休みに2人に隠れて集まることにした
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”透子”
午前の授業が終わった昼休み
あたしはななみに呼ばれて空き教室に来た
4つの机をくっ付けてて、なんか会議のみたいな雰囲気を出してる
透子「__で、なんであたしら呼ばれたわけ?」
つくし「衛宮君とるいさんいないけど、それが関係してるの?」
七深「そうだよ、その2人が大問題なんだよ!」
ましろ「ど、どうしたの......?」
七深「......かえ君が、るいるいをすごく意識してる。」
ましろ「っ!?」
透子「なにっ!?」
つくし「あの衛宮君が!?純粋で鈍感な衛宮君が!?」
あたしはつい驚いた声を出した
衛宮って異常なほど鈍感だし
いや、でもさ......
透子「驚いたけど、別に良くね?」
七深「よくないよ!」
透子「えぇ......(困惑)」
七深「このままじゃ、かえ君が取られちゃうよ~!」
ましろ「そ、そうだよ!」
つくし「ましろちゃんまで......」
シロまでなんか言い出したし......
いや、どれくらい衛宮が好きかは知ってるけどさ
透子「冷静に考えてさ、あの2人、フラグ立ちまくってるじゃん。」
つくし「フラグ......?」
透子「......あっ」
七深、ましろ「?」
自分の発言を思い出して気付いた
フラグはルイ限定じゃないんだ
なんでかって?それは......
透子(そうだ、ななみは幸せの鐘、シロは困った時に近くにいて、あの歌詞を書くキッカケになった......八潮に関しては命救うとか、衛宮......)
つくし(衛宮君......)
透子、つくし(なんでそんなにフラグ乱立させてるの?)
あたしは頭を抱えた
あいつ、無意識でそこまでするんだ
主人公かよ......※主人公です
ましろ「な、何とかしないと......!」
七深「少しでもこっちに意識を向けられれば......」
透子「色仕掛けでもすればいいんじゃね?(思考放棄)」
七深、ましろ「!!///」
つくし「透子ちゃん!?」
もう何か面倒になって適当に言っちゃった
まぁでも、一番早いじゃん?
衛宮は初心な奴だし、嫌でも反応するっしょ
七深「そ、そんなことしたら、はしたない子って思われそうだし......///」
ましろ「そんな風に思われたら......(い、色仕掛け?つまり、私の恥ずかしい姿を衛宮君に......///)」
透子「いや、そこは節操あるのか。」
つくし「当り前だよ!」
透子「名案だと思ったんだけどな~(適当だけど)」
こいつら面倒くさいな
日頃はあんなアピールするくせに意味わかんない所で奥手だし
ほんと、衛宮は大変だよね
まぁ、種まいたのあいつだけど
つくし「じゃ、じゃあ、いつもと少し違う姿を見せるのはどうかな!?髪型変えたり、ちょっとした小物付けてみたり!」
七深「お~!いいねそれ!」
ましろ「衛宮君、気付くかな......」
つくし「それは分からないけど、まぁ、何とかなるよ!(投げやり)」
透子「まぁ、これで気付かれなかったら好き以前に2人に興味ないって事じゃね?」
七深、ましろ「え......?」
つくし「と、透子ちゃん!」
透子「あ、ごめんごめん!冗談だって!」
とは言っても、衛宮だったバカじゃないし
明らかな変化があれば気付くと思う
いやでも、あの鈍感さは筋金入りだしな......
七深「ま、まぁ、つーちゃんの案で行ってみよう。小物は私が作れるし。」
つくし「髪型は私が手伝うよ!」
ましろ「わ、私は......」
透子(って、ななみいないとき、衛宮どうしてんだろ?)
七深「とーこちゃん?どうしたの~?」
透子「いや、少し気になることがあってさ。」
七深、ましろ、つくし「?」
3人は話しをやめてあたしの方を見てる
そんな視線を感じて、あたしは気になったことを口に出した
透子「衛宮、今何してんだろって。」
七深「かえ君は中にはでお弁当食べるって出て行ったよ~?綺麗な景色を見ながら食べたいんだって!」
つくし「衛宮君も好きだよね~。」
透子「じゃあさ、そこの窓から見えたりするんじゃね?」
ましろ「そ、そうかも!(衛宮君!)」
七深「これは......(撮影用意)」
つくし「はやっ!?」
ななみとシロは窓の方に駆け寄った
あいつら衛宮ガチ勢すぎだろ
あたしらにはよくわかんないな
七深、ましろ「っ!!?」
透子「ん?」
つくし「ど、どうしたの?」
ましろ「あ、あう、あああそこ......!」
七深「......あれ、なに......?」
透子「いやなんだよ。」
あたしはそう言いながら窓の方に歩いた
シロどころかななみまで動揺してる
それほどのものがあるのかn__
透子「なにっ!?」
つくし「えぇ!?」
瑠唯『......』
楓『zzz......』
窓の外を見るとそこには、ルイの肩に頭を乗せて穏やかな顔で寝てる衛宮の姿があった
いや、何してんの?
ルイはなんかすごい優しい表情してるし
衛宮も安心しきって寝てるし
いや、付き合ってんの?あいつら
透子「あ、あ~......まぁ、そう言う事もあるよね?」
つくし「ないよ!って、なにあれ、すごく可愛い!」
七深「......しろちゃん。」
ましろ「......うん。」
透子「?」
衛宮たちの方を見てると、ななみがシロのことを呼んだ
シロも何かを察した様に返事して
ななみとめを見合わせてる
七深「明日、作戦決行だよ。」
ましろ「うん、早く何とかしないとね。」
七深「放課後、アトリエ行こ。色々準備するから。つーちゃんととーこちゃんもね。」
つくし「う、うん。」
透子「お、オッケー。」
あたしはななみの圧に押され
別にあの2人がくっ付いてもいいと思ってるのに
それを許さない2人の手伝いをすることになった
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”楓”
楓「ん、ん......?」
瑠唯「起きたわね。」
楓「あ、おはようございます。」
目を覚ますと僕は八潮さんの肩に頭を乗せていた
一瞬だけ状況が掴めなかったけど
少しして、八潮さんとお喋りしてる途中、僕がウトウトしてたから八潮さんに寝るように言われた事を思い出した
楓「すいません、こんな時間まで。」
瑠唯「構わないわ。こんな陽気だもの。」
楓「!」
八潮さんはまた、優しい笑顔を浮かべてる
また、心臓が激しく動いてる
これは、本当になんなんだ?
もっと八潮さんを見たいのに目が勝手に逸れる
瑠唯「もうこんな時間ね。そろそろ教室に戻りましょう。」
楓「は、はい。」
八潮さんはそう言いながらベンチから立ち上がった
僕もそれに続いて立ち上がり、横に置いてあるお弁当箱を持った
その時、僕はある事に気が付いた
楓「八潮さん?」
瑠唯「どうしたの?」
楓「少し、ジッとしていてください。」
瑠唯「っ......!///」
僕は八潮さんの方辺りに手を伸ばし
さっき気付いた、肩の後ろについてるあるものを取った
これは、木の葉っぱかな?
楓「これが付いてたので。」
瑠唯「そ、そう///」
楓「どうかしましたか?」
瑠唯「な、なんでもないわ///」
八潮さんはそう言って僕に背中を向けた
そして、少しだけこっちを振り返り
僕に話しかけて来た
瑠唯「楽しかったわ、衛宮君......///」
楓「!!」
瑠唯「そ、それじゃあ、また会いましょう///」
八潮さんはそれだけ言って歩いて行った
その時、僕の胸はさらに高鳴った
あの表情にあの言葉......
すごく、可愛い
楓(八潮さんは、かっこいい人なのに......)
僕はそう思いながらその場を離れた
教室に戻っても、授業を受けていても、
僕の頭からは八潮さんのあの表情が離れなかった
一体、僕はどうしたって言うんだ......?