色の少年   作:火の車

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お昼時

 今年の夏休みは長い

 

 そう、僕は感じてる

 

 ずっと部屋か病院にいたからか

 

 今までの夏休みは一瞬で過ぎ去って行ってた

 

 けど、今年はお友達と遊んだりして充実してる

 

楓(本当に、長いなぁ。)

 

 今日は8月14日

 

 僕の今までの体感時間的にはもう夏休み終了直前くらい

 

 だけどまだ結構日数が残ってる

 

 いやぁ、時間の密度って大事なんだね

 

透子「えーみや!なーにニヤケてんのー?」

楓「え?にやけてたかな?」

透子「そりゃあもう、面白いくらいね!」

楓「あはは、ちょっと恥ずかしいな。」

つくし(え、何その反応?尊い。)

 

 今日はバンドの練習でアトリエに集まってる、ちなみにいわさんは家でお留守番

 

 なんだか、ここに来るのも恒例になってるね

 

 お友達の家に来る機会なんて一切なかったのに

 

 ......あれ、今年、何か変革が起きてる?

 

透子「で、どーしたの?」

楓「えっと、今年の夏休みは長いなーって。」

ましろ「そうかな?いつもと変わらないと思うけど......」

楓「僕個人の感覚だから。今年は、特別楽しいんだ。」

ましろ、透子、七深、つくし、瑠唯「!///」

楓(す、すごく恥ずかしい事言ったかも......)

 

 ま、まぁ、本当の事だし仕方ないか

 

 多少恥ずかしいのは耐えよう

 

 皆も何でか何も言ってこないし

 

ましろ(か、可愛すぎる......!///)

透子(な、撫でまわして死ぬほど甘やかしたい!///)

七深(神に感謝......)

つくし(尊いっ!!///)

瑠唯(彼は、本当に......///)

 

 って、あれ?皆どうしたんだろう?

 

 なんだか悶えてるけど......

 

 まさか、どこか痛めた!?(見当違い)

 

楓「だ、大丈夫......?」

つくし「大丈夫、尊さが爆発しただけだから。」

楓「え?」

瑠唯「何も問題ないわ。ただ、綺麗な空気を吸い過ぎただけよ。」

七深「うんうん~!」

楓「そ、そうですか(?)」

 

 だ、大丈夫みたいだ、よく分からないけど

 

 偶にこういう変な現象起きるけど

 

 の、呪われてたりするのかな?

 

 一度いわさんに見て貰おうかな

 

楓「って、練習はもう終わりなんですか?」

透子「うん!中々仕上がってきてるし、衛宮から見てもいい色になって来たんじゃね?」

楓「確かに、最初に比べたらすごくいい色になってたね。」

透子「でしょ?だったらあんまり無理しない方がいいかなって。なんだかんだで2時間はしてるしね。」

 

 桐ケ谷さん、ちゃんとそう言うの考えてるんだ

 

 常に全力!って感じの人と思ってたけど

 

 やっぱり、月ノ森の人だし賢いんだ

 

瑠唯「衛宮君、桐ケ谷さんは賢くはないわ。成績で言えばあなたが上よ。」

楓「え?」

透子「ちょっと、なんであたしバカにされてんの?」

瑠唯「バカだからよ。」

透子「ルイー!」

 

 この2人、仲良しだなー

 

 八潮さんも言葉とは裏腹に楽しそうな色をしてるし

 

 桐ケ谷さんも面白がってる色をしてる

 

 意外と相性良いのかな?

 

楓「ふふっ。」

七深「かえ君~、楽しそうだね~。」

楓「うん、楽しいよ。八潮さんと桐ケ谷さんも楽しそうだし。」

透子「別に楽しくないし!」

瑠唯「そうよ、彼女と話すくらいなら素麺をゆでてる方がマシよ。」

楓「美味しいですよね、そうめん。」

つくし「比較対象おかしくない?それに、なんで衛宮君は普通に会話続けてるの?」

 

 なんで......と言われても

 

 そうめんって聞いたら思い浮かんだから?

 

 あー、なんだかそうめん食べたくなってきた

 

 まだ今年は食べてないんだよね

 

七深「そろそろお腹すいたよね~?」

楓「確かに。もうお昼だからね。」

ましろ「何か食べに行く?」

 

 お昼ご飯か

 

 この辺りだとファミレスになるのかな?

 

 近いし、値段もお手頃......

 

 いや、そう考えるのは僕と倉田さんくらいか

 

つくし「ふふんっ!」

七深「どうしたの、つーちゃん?」

つくし「私のお父さんはね、色んな食べ物屋さんを経営してるんだ!」

ましろ「あっ、そう言えば。」

透子「完全に忘れてたわ。」

つくし「忘れないで!?私的に結構大切な要素だから!」

 

 へぇ、二葉さんの家てそうだったんだ

 

 全然知らなかった

 

 やっぱり、スケールが違うなー......

 

つくし「ま、まぁ、この辺りのお店なら結構詳しいから、食べたいものがあればお店紹介できるよ!」

七深「お~、流石つーちゃん~!」

つくし「と言うわけで衛宮君!何食べたい?」

楓「え?」

透子「やっぱ衛宮限定かい。」

瑠唯「いつもの事よ(慣れ)」

 

 食べたい物?

 

 あ、さっき思い浮かべてたや

 

楓「そうめん。」

つくし「そうめん!?」

透子「あー、さっきの会話の流れか。」

楓「なんだか食べたくなって。」

つくし「ちょ、ちょーっと待ってね。」

 

 二葉さんはそう言って頭を抱えた

 

 そうめんを食べられるお店、ないのかな?

 

 個人的に、あんまりお店にあるイメージ無いけど

 

つくし「......あっ!思い出した!」

透子「おっ、ある感じ?」

つくし「うん!ここからそんなに遠くない所にあるよ!すごく美味しいお店!あと、座敷もあったはず!」

七深「いいね~。」

瑠唯「なら、そこにしましょうか。」

 

 流れるようにお店決まった

 

 今日のお昼はそうめんかー

 

 やったね

 

七深「じゃあ、行こっか~。」

楓「うん。」

 

 それから、皆はそれぞれ楽器を片付けて

 

 アトリエを出て、二葉さんの言ってたお店に向かった

__________________

 

 広町さんの家のアトリエから歩いて10分

 

 大通りにある綺麗なお店

 

 暖簾にそうめんって書いてある

 

 こんなお店あったんだ

 

つくし「__ごめんくださーい。」

店主「いらっしゃい。何名様......て、お嬢様?」

つくし「ごきげんよう。」

透子「おー、ふーすけがお嬢様してるよ。」

つくし「ちゃんとお嬢様だよ!?」

楓「あはは。」

 

 すごく雰囲気の良いお店だなぁ

 

 由緒正しいと言うか

 

 木造でカウンター席があって店主は白い調理服を着てる

 

店主「今日はどう言った御用で?」

つくし「そうめんを食べたくて来ました!6人で座れる席、空いてますか?」

店主「それなら、3番の個室にどうぞ。」

つくし「ありがとうございます!皆、行こ!」

瑠唯「そうね。」

 

 店主さんに案内された個室に向かう

 

 個室は6室くらいあって、僕たちは3番......

 

楓「あれ?」

透子「ん?どーしたの?」

楓「ここ、色がある。」

 

 3番のはずなんだけど

 

 この部屋、結構新しめの色がある

 

 大体、10分前くらいについた色だ

 

七深「じゃあ、誰か入ってるの~?」

楓「多分......?」

透子「まっ、店主に案内されたんだから大丈夫っしょ!仮に誰かいてもあたしらのミスじゃないし!」

瑠唯「今、あなたの下では死んでも働きたくないと思ったわ。」

ましろ「私も......(言いたいことは分かるけど......)」

 

 まぁ、あの店主さんは精錬された色をしてた

 

 そんな人が個室に案内したお客さんを忘れるとは考えにくい

 

 何か特別な意図があっての事だと思う

 

透子「と言うわけで、失礼しまーす!」

?「え?どなた?」

「あ!お姉ちゃん!」

「お姉ちゃんだー!」

つくし「え......?」

楓「?(お姉ちゃん?)」

 

 個室の戸を開けて見たものは

 

 見るからに気品のある女性とお姉ちゃんと連呼する元気な女の子2人

 

 全員綺麗な黒髪で女の子2人は可愛らしい顔をしてる

 

つくし「お、お母さん!?」

母「つくし?あなたも来てたのね?」

つくし「うん、お昼ご飯にそうめん食べようって事になって......じゃなくて、なんでここにいるの!?」

母「2人がそうめんを食べたいって言うから連れて来たのよ。」

つくし「私達と同じような流れ......!?」

 

 す、すごい偶然......

 

 こんな被り方ってどれくらいの確率なんだろ

 

母「まぁ、折角会ったんだし一緒に食べましょ?お友達も一緒に。」

七深「はい~。」

瑠唯「失礼します。」

楓「し、失礼します。」

ましろ「え、えっと......」

透子「ほら、行くよ!シロ!」

 

 こんな感じで二葉さんのお母さんと妹さんと相席することになった

 

 僕は安定の端っこの席で

 

 取り合えず、静かに座っておく

 

 だって、友達の家族とどう接したらいいか分からないし

 

母「......あなた。」

楓「は、はい。」

 

 席に着いてすぐ

 

 僕が二葉さんのお母さんに声をかけられた

 

 え、なに?怖い

 

 見るからに大人の女性だから見られると怖いよぉ

 

七深(怯えてるかえ君かわいい~!///)

母「あなた、可愛い顔してるわね。」

楓「へ?」

つくし「お母さん!?」

透子「分かる。」

ましろ「分かります......!」

瑠唯「解釈の一致です。」

つくし「皆!?」

 

 か、可愛い、なんだ......

 

 男に可愛いってどうなの?

 

 褒められてるとは思えないんだけど

 

 て言うか、なんで皆まで......?

 

「ねぇねぇ、お兄ちゃんは何て名前なのー?」

楓「えっと、衛宮楓です。」

「衛宮?」

「楓......?」

母「その名前、どこかで......」

楓「え?」

 

 え、知ってるの?

 

 いつの間にか有名人になってた?

 

 いや、そんな訳ないでしょ

 

「あー!」

「思い出した!」

楓「?」

 

 暫くムムッとした顔をした後

 

 妹さん2人が声を上げた

 

 どうやら、思い出したみたいだ

 

「お姉ちゃんのお部屋に写真があった!」

「お姉ちゃんが夜にたくさんお名前呼んでた人!」

母「私も夜中に起きた時に聞いたわね。」

つくし「っ!?///」

ましろ、透子、七深、瑠唯「あっ(察し)」

楓「??(写真?名前を呼んでた?)

 

 どういうこと?

 

 一体、二葉さんに何が起きてたんだろう?

 

 色的には特に何もないけど......

 

「お姉ちゃん、何してたのかな?」

楓「さ、さぁ?なんか、変だね?」

ましろ、透子、七深、つくし、瑠唯(グサッ!)

「すっごく苦しそうだったんだ。大丈夫かな?」

楓「うーん、そんな雰囲気ないんだけどね......」

 

 改めて二葉さんを見ている

 

 病気とかなら絶対に色が患部に現れるし

 

 見えるはずなんだけど、そんなものはない

 

 特に何も異常はないのかな?

 

楓「ふ、二葉さん?悩みがあるなら相談してね......?」

つくし「やめて!///大丈夫だから、勘弁して!///」

楓「大丈夫なの?ならよかった!」

透子(ふーすけ......///)

瑠唯(あなたに同情するわ......助けられない私達を許して......///)

ましろ(む、惨い......)

七深(つーちゃん、ドンマイ......)

 

 あっ、注文どうしよう

 

 色んなそうめんあるなぁ

 

母「それ、おすすめよ。」

楓「あっ、そうなんですか?」

母「世界に誇れる品であることは保証するわ。」

楓「そうなんですか!じゃあ、これにします!」

母「ふふっ、素直な子ね。」

 

 二葉さんのお母さんは小さく笑った

 

 すごく綺麗な笑い方だ

 

 色みたいに気品がある

 

母「今日は私がご馳走するわ。」

楓「えぇ!?そ、それは申し訳ないです!」

母「折角のつくしのお友達だもの。何もしないなんて母親の名折れよ。それに......」

楓「?」

 

 僕の方をジッと見ている

 

 なんだろう?何かついてるのかな?

 

 もしかして、そうめんではしゃいでるのバレた!?

 

母「将来、自分の息子になるかもしれない子のことを知っておきたいし。」

ましろ、透子、七深「なっ!?」

瑠唯「......!」

つくし「!?///」

楓「息子?弟さん、生まれるんですか?」

 

 二葉さんの弟さんかぁ

 

 きっと、すごくかっこいい子なんだろうなぁ

 

 二葉さんもすごく可愛いし

 

ましろ(お、親公認になっちゃった......!)

透子(チッ!あたしも仕掛けないと!)

七深(親に紹介......いや、いっそ既成事実......でもかえ君を汚すのも......)

瑠唯(私も実質は親公認だもの。条件はタイよ。)

母「面白いわね、あなた。」

楓「え?」

 

 え、何かおかしいこと言いました?

 

 なぜか笑われてるんだけど......

 

 あれ......?

 

母「つくし、頑張りなさいね。」

つくし「もー!///お母さん!///」

母「あと、もう少し声抑えてなさいね。本当に丸聞こえだから。」

つくし「うわぁぁぁああ!!!///」

ましろ、透子、七深、瑠唯(ご愁傷様......)

 

「お兄ちゃん!お膝乗せてー!」

「私もー!」

楓「うん、いいよ。(お兄ちゃんって呼ばれるの新鮮だなぁ。)」

 

 その後、お冷を持ってきた店員さんに注文をし

 

 僕は妹さん2人と話をしてた

 

 その時、二葉さんのお母さんに「娘をよろしくね。」って言われて、何故かすごくニヤニヤしてたけど......

 

 あれは、何を表してたのかな?

 

 

 

 

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