色の少年   作:火の車

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対面

 倉田さんとデートをしてから2日が経った

 

 皆は今日も熱心に練習をしてる

 

 ライブも近いし、気合十分みたいだ

 

ましろ「__衛宮君!どうだった?」

楓「すごく良い感じだよ。色も、充実したいい色してる」

ましろ「やった!」

 

 倉田さんも元気に練習してる

 

 今までで一番いい声が出てるし

 

 あのデートも、意味があったのかな?

 

透子「衛宮、どんな魔法使ったわけ?」

楓「え?」

つくし「ましろちゃん、もうなんか別人になってるんだけど!?」

瑠唯「替え玉?」

七深「精神操作の能力に目覚めた~?」

楓「そ、そんな訳ないじゃないですか。」

 

 

 確かに、ちょっと別人みたいになってるけど

 

 倉田さんは倉田さん、だよ?

 

 本当にちょっとだけ(?)明るくなっただけで

 

透子「い、いやー、衛宮ならシロを元気づけられると思ってたけど、ここまでとは思わなかったわー。」

瑠唯「流石は衛宮君ね。」

楓「そ、そんな。偶然ですよ。」

 

 いや、本当に

 

 なんでこうなったか僕にも分からない

 

 突然、色が変わったし

 

つくし「まぁ、何はともあれましろちゃんも元気になったし、これでライブは大丈夫そうだね!」

七深「そうだね~。」

楓「なんとかなってよかったよ。」

 

 倉田さん、最近ずっと嬉しそうにしてる

 

 このままいけばライブもきっと成功する

 

 色を見れば、それが分かる

 

楓「......こほっ。」

七深「かえ君?」

楓「あ、ごめ__こほっ、こほっ。」

ましろ、透子「!」

 

 なんでだろう、咳が止まらない

 

 最近はこんなことは無かったのに

 

ましろ「だ、大丈夫!?衛宮君!?」

楓「けほっ......だ、大丈夫。」

透子「そりゃないでしょ!」

楓「ちょっと、何かが気管に入っただけです。(なんでだ?)」

 

 この感じ、久し振りだ

 

 理由はないけど止まらない咳

 

 相変わらず、気持ち悪いな

 

楓「す、すみません。もう大丈夫。」

つくし「そ、そう?」

楓「あはは、どうしたんだろうね。」

ましろ(ま、まさか、病気が......)

透子(......いや、まだ大丈夫なはず。衛宮の顔色、そんなに悪くないし。)

 

 少しして、咳が収まった

 

 無意識のうちに疲れが溜まってたのかな?

 

 まぁ、なんでもいいや

 

瑠唯(......あの咳、様子がおかしいわね。)

つくし(あれは......)

七深「かえ君~飲み物いる~?」

楓「うん、ありがとう。」

 

 広町さんに貰った飲み物を口に含む

 

 慣れ親しんだ味のスポーツドリンクだ

 

 小さいときは1日に1本ペースで飲んでた

 

つくし「じゃあ、練習再開しよっか!」

瑠唯「そうね。衛宮君は座ってなさい。」

楓「は、はい。」

透子「よーっし!見てろよ衛宮!」

七深「頑張るね~!」

ましろ「行ってくるね!」

 

 そう言って、皆は練習を再開した

 

 僕は八潮さんに言われた通り座ってた

 

 ライブまでもう少し

 

 皆は、どんなライブをするんだろう

__________________

 

 今日の練習が終わって、僕は家に帰ってきた

 

 部屋に入って、荷物を置いて

 

 それから......

 

楓「いわさん。新しい本だよ。」

磐長姫『ありがとう、楓。』

 

 いわさんに本を渡す

 

 これが最近の僕の日課になってる

 

 いわさん、僕の部屋にある本全部読むんだもん

 

磐長姫『今日はどうだった?』

楓「楽しかったよ。皆、ドンドン上手くなってるし、色も綺麗になってる。」

磐長姫『本当に楓の目は人間離れしてるね。』

楓「そうかな?」

 

 まぁ、落とし物を探すのには便利だけど

 

 別にそれ以外に取柄はないし

 

 そんなに超人的なものじゃないと思うけど

 

磐長姫『楓の目は神が持ってるはずものだよ?』

楓「へー、そうなんだ。神様って、みんなこんな思いしてるんだ。」

磐長姫『いや、普通の目と切り替えられるけど。』

楓「何それ欲しい。」

 

 流石は神様

 

 僕とはレベルが違うな

 

磐長姫『まぁ、切り替えができないとはいえ、神の能力を持ってる楓は__!?』

楓「いわさん?」

磐長姫(楓の、死の気配が強くなってる......!?なぜ......!?)

 

 いわさん、急に固まったな

 

 どうしたんだろ?

 

 ちょっと驚いた顔してるし

 

磐長姫『......なんでもないよ。』

楓「そう?」

磐長姫『楓はもう少し大人しくしておいて。ほら。』

楓「あ、ちょ!念力で動かさないで!」

磐長姫『ほら、寝なさい。』

 

 僕はいわさんに念力で動かされ

 

 そのままベッドに寝かされた

 

 神様って何でもありだよね

 

 もうなんか、念力使っても受け入れちゃったもん

 

楓「あのー、なんで僕は寝かされてるのかな?」

磐長姫『楓は寝るべきだと予言した。』

楓「そ、そうなの?」

 

 じゃあ、従っておこうかな

 

 ご飯まではもう少し時間あるし

 

 少しだけ寝ちゃおうかな

 

楓「じゃあ、寝るよ。おやすみー。」

磐長姫『うん、おやすみ。』

 

 いわさんはそう言うと念力で僕に布団を被せた

 

 僕はそのまま目を閉じ

 

 1、2時間くらい眠ることにした

__________________

 

 あれから5日が過ぎ、ライブの日になった

 

 あの日以降、変な咳が出たりはしなかった

 

 やっぱりあれは偶然だったみたいだ

 

透子「いやー!ついにこの日が来たねー!」

七深「やっとだよ~!たのしみだね~!」

 

 2人は楽しそうにそんな会話をしてる

 

 まぁ、緊張してなさそうなのはこの2人と八潮さんくらいかな

 

 まぁ、二葉さんと倉田さんは......

 

ましろ「だ、大丈夫、大丈夫。ちゃんと練習したもん。」

つくし「ふ、ふんっ!私はリーダーだから大丈夫だもん!」

透子「いや、リーダー関係なくね?」

楓「あ、あはは。」

 

 流石に緊張してるみたいだ

 

 まぁ、4月に結成して、4か月間練習したし

 

 やっぱり、すごくプレッシャーがかかってるんだろう

 

楓「って、僕ってここにいて良いんですか?」

瑠唯「勿論よ。あなたは私達のマネージャーだもの。いない方が不自然よ。」

楓「な、なるほど。」

 

 僕ってマネージャーだったんだ

 

 そっか、マネージャーかぁ

 

楓「えへへ、そっか。」

 

 何と言うか、嬉しいな

 

 僕は演奏とか、そう言う激しいことは出来ないから

 

 そう言う形でメンバーって言ってもらえるのは嬉しい

 

ましろ(衛宮君、嬉しそう!)

透子(え、可愛い。)

七深(え、可愛すぎ。男の子なのに少女みたいな可憐さがあって、あの儚げな雰囲気は例えるなら、そう、冬になる直前、木から舞い落ちていく紅葉みたいで......取り合えず、天使。)

つくし(なんで女子より女子してるの?)

瑠唯(......ダメ。今一瞬、本気で結婚したいと思ってしまったわ。)

楓「?」

 

 どうしたんだろう?

 

 なぜか、皆がこの間のいわさんみたいに固まってる

 

 流行ってるのかな?

 

楓「そう言えば、なんでこの待合室って僕達しかいないんでしょうか?」

七深「そう言えばそうだね~。」

透子「他は何バンドかでまとまってるのにね。」

 

 妙だな

 

 偶々、この部屋は1バンドだけだった?

 

 いや、それはない

 

 部屋はAからEまであって、出番の順番で部屋は割り振られる

 

 つまり、一番手の皆はこのAの部屋で

 

 次のバンドの人達がいるはず

 

 なのに、ここには僕達しかいない

 

 うーん......

 

楓(なんでだろ。この資料に間違いが__あっ。)

瑠唯「衛宮君?」

楓「あの、これ__」

「__お待たせしました。」

「ほんとに待たせすぎなんですけど。私達まで遅れたみたいになったじゃないですか。」

「......(入ってればよかったんじゃないかしら?)」

ましろ「__えっ。」

 

 皆と話してると、2人の女の人が入って来た

 

 長い銀髪のクールそうな人と短い黒髪に赤いメッシュを入れた気の強そうな人

 

 その2人に続き、色んな人がゾロゾロと入って来た

 

楓「っ!(こ、この色は......)

透子「あ、あの人たちって!」

つくし「ろ、RoseliaにAfterglow!?」

 

 二葉さんが言った2バンド

 

 この人たちの色を見て、僕は愕然とした

 

楓(何だ、この色は。)

 

 ただ並んで歩いているだけ

 

 それだけで5人の色が調和してる

 

 つまり、それだけ信頼関係があるってことだ

 

楓「......すごい。」

瑠唯「やはり、そうなのね。」

楓「色が、他のバンドとは違います。特に、銀髪の人。この人は格が違います。」

透子「ボーカルの湊友希那さんか。」

 

 他の人もすごい色をしてるけど

 

 流石にこの人だけは格が違う

 

 例えるなら、プロのスポーツ選手みたいな

 

 そう言う、集団の中にいても際立つ存在感のようなものを感じる

 

友希那「私の顔に何かついてるかしら?」

楓「っ!」

友希那「?」

 

 銀髪の人、湊さんに声をかけられた

 

 近くに来るとなお凄い

 

 お兄ちゃんや広町さん、八潮さんとは別ベクトルで

 

リサ「友希那に見惚れちゃったのかなー?」

楓「い、いえ、そういう事では。(この人も)」

 

 この人の色は、柔らかい

 

 まるで、春の陽だまりみたいだ

 

ひまり「って、あれ?男の子?ここってガールズバンドしか集まらないはずだけど......」

モカ「マネージャーでしょー。多分。」

楓「そ、そうです。」

 

 こっちの人たちは、なんだろう

 

 1人1人の色はRoseliaの人たちには劣る

 

 けど、5人で集まった時の色は全然負けてない

 

 まるで、5人でいるための色みたいだ

 

蘭「てゆうか、出て行って欲しいんだけど。」

楓「え?__あ、す、すいません!男がいたら目障りですよね!」

蘭「え、いや、そうじゃなくて......着替えるから。」

楓「~!すいません!廊下で正座して反省してきますっ!!」

 

 僕はそう叫んで部屋を出て行った

 

 やっぱり、まだまだ気遣いが足りてない

 

 なんで、察せなかったんだ......!

 

巴「あ、慌ただしいな。」

あこ「そーだね。別にそんなに焦らなくてもいいのに。」

燐子「き、気を遣ってくれたんじゃないかな......?」

 

リサ「いやー、なんだか可愛い子だね。」

ましろ「はい。」

透子「それはもう。」

七深「私達の天使です。」

つくし「一番かわいいです。」

瑠唯「間違いなく。」

リサ「あ、うん。」

紗夜(え、えぇ......?)

つぐみ(い、息ピッタリ......)

 

 それから、僕は着替え終わって呼ばれるまで

 

 取り合えず、廊下で正座してた

 

 これ、部屋に戻るの、気まずいなぁ......

 

 

 

 

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