色の少年   作:火の車

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デビュー

楓「えーっと、あっ、ここだ。」

 

 僕は控室から出て、舞台袖まで来た

 

 皆は控室で待機しておかないといけないし

 

 僕だけでも今後の参考にRoseliaのライブを見ておかないと

 

 なんでRoseliaかって言うと、色の種類が似てるから

 

友希那「あら、来たのね。」

楓「あ、湊さん。」

 

 そこにはもうすぐ出番を控えたRoseliaの皆さんがいた

 

 黒と紫を基調としたドレスのような衣装で

 

 花と羽を合わせたような髪飾りを着けてる

 

 すごい衣装だ、桐ケ谷さん風の言葉を使うなら、かっこかわいい?かな

 

リサ「なになに~偵察~?可愛い顔して結構やるじゃん!」

楓「いえ、まだ偵察という段階ではないです。今日はすごいバンドの演奏を見てみたくて。」

友希那(まだ、なのね。)

 

 皆の色はまだRoseliaには及ばない

 

 今は目標として、Roseliaを見る

 

 目指す方向としては一番近いから

 

友希那「なら、見ていなさい。あまり、驚きすぎないように。」

楓「!」

リサ「あはは~。行こう!みんな!」

紗夜「はい。」

あこ「頑張りましょ~!」

燐子「はい......!」

 

 湊さんがそう言い、今井さんが他の人に声をかけ

 

 Roseliaは光り輝くステージに上がっていった

 

 その表情は自信に満ち溢れていて

 

 皆さんの色が、段々と合わさっていくのを感じた

_____________________

 

 “瑠唯”

 

 彼が出て行って、控室の空気が重たくなった

 

 まぁ、それはそうね

 

 私たちの精神的支柱は間違いなく彼だもの

 

透子「うっわー、Roseliaの次にライブってマジー......?」

つくし「失敗しちゃったら、場の空気白けさせちゃうかも......」

ましろ「ああ、ううう、ああううぅう......」

七深「し、しろちゃん~?ゾンビみたいになってるよ~?」

瑠唯「......」

 

 それにしても、ひどい状況ね

 

 私にはどうしようもないことないのだけれど

 

 早く帰ってきて欲しいけれど

 

 そうも言ってられないわね

 

瑠唯(彼は今、何かを得に行ってる。)

 

 きっと、彼も学ぼうとしてる

 

 私から見ても、あの人たちは本物だった

 

 学ぶことだって多いはず

 

 私も出来ることなら見に行っておきたいくらいだもの

 

 けれど、彼が行ってくれてよかった

 

瑠唯(......今、彼はどんな表情をしているのかしら。)

 

 楽しそうなのか、はたまた感動しているのか

 

 それとも......

_____________________

 

 “楓”

 

 圧巻だった

 

 ライブ中、湊さんの青薔薇の様になった色がハッキリ見えて

 

 他の人の色がそれを支えるリボンのようになって

 

 さながら、5人で作り上げた青薔薇のブーケの様だった

 

楓(これが、Roselia。)

 

 分かってたけど、レベルが違う

 

 圧倒的な練習量からくる演奏技術はもちろん

 

 それ以外のところ

 

 例えば、メンバーと一緒に過ごした時間から来る信頼関係

 

 それも色となって現れてるから、更にすごいんだ

 

楓「......心臓、すごく動いてる。逆に止まっちゃうんじゃないかな。」

 

 これは、圧倒されたとかじゃない

 

 すごく、ワクワクしてるんだ

 

 だって......

 

楓「......皆もいずれは、あの高みまで。」

 

 きっと、いける

 

 少しだけ、色が想像できたから

 

 皆も、いずれは......

 

友希那「__どうだったかしら?」

楓「!」

 

 しばらく余韻に浸ってると、Roseliaの皆さんが舞台袖に戻ってきた

 

 喜びの色が強い

 

 すごく、いい色をしてる

 

楓「すごかったです。あんなすごい色、初めて見ました。」

友希那「そう。ご期待に添えたようでよかったわ。」

リサ(また色って言ってる。なんで友希那、この子と会話成立するんだろ。)

 

 今、皆さんの色を見て、改めて思う

 

 この後に出来たばかりのバンドがライブをするプレッシャーは計り知れない

 

 順番決めた人、誰なんだろ......

 

友希那「大丈夫なの?この後、あなたのお友達がライブなんでしょう?」

楓「さぁ、どうでしょうか。本当にすごいライブだったので、皆もプレッシャーは感じてると思います。けど......」

友希那「?」

楓「皆の色だって、全部が全部負けてるわけではありませんから。」

友希那「!」

 

 僕がそういうと、湊さんは驚いたような表情を浮かべた

 

 そう、何もかも負けてるわけじゃない

 

 皆の色だって、すごく綺麗だから

 

楓「見ていてください。」

友希那(意地を張ってるわけではなさそうね。)

 

透子「衛宮ー!」

七深「かえ君ー!」

楓「あっ、来たね。」

 

 向こうから皆が歩いてきた

 

 まぁ、もうすぐ出番だから当たり前か

 

つくし「え、ええ衛宮君!?緊張しちゃだめだよ!?私がついてるんだからね!?」

七深「緊張してるのつーちゃんじゃんー。」

瑠唯「何をうろたえているのかしら。」

透子「逆に2人はなんでそんな冷静なわけ!?初めてのライブだよ!?シロを見ろよ!」

ましろ「あばばばばば......!」

透子「......やっぱ、見なくていい。」

 

 き、緊張してるなー

 

 仕方のないことだけど

 

 倉田さんは壊れたラジオみたいだよ?

 

ましろ「え、衛宮君......」

楓「あ、うん。約束だね?」

ましろ「う、うん......///」

楓「いくよ?」

ましろ「ん......///」

透子、七深、つくし、瑠唯「!?」

Roselia「え?」

 

 僕は倉田さんの頭に手を乗せ

 

 そのまま、ゆっくり撫でた

 

 サラサラしてて、触り心地がいい

 

 結構好きなタイプの触り心地かも

 

楓「どう?緊張、解れてきた?」

ましろ「うん、気持ちい......///」

透子「ちょっと!?」

つくし「何してるの!?」

楓「えっと、ライブ前に頭を撫でてと頼まれたので、それを......」

七深「ずるい!」

つくし「私もしてほしい!!」

透子「あたしも!」

楓「え?」

 

 もしかして、頭撫でられるの流行ってる?(見当違い)

 

 まぁ、僕は別にいいんだけど

 

 時間は大丈夫かな?

 

楓「じゃあ、二葉さんから。」

つくし「あぅ......///」

 

 二葉さんも触り心地言いなぁ

 

 やっぱり、女の人って手入れとかしっかりしてるんだなぁ

 

楓「頑張ってくださいね。リーダーとして、皆を引っ張ってあげてください。」

つくし「うん......///」

楓「えっと、桐ケ谷さん。」

透子「お、おう!かかってこ__はぅ///」

 

 桐ケ谷さんの髪は柔らかい

 

 モフモフしてて、なんだろう

 

 愛玩動物を撫でてる気分になる

 

 ......失礼かな?ごめんなさい

 

楓「桐ケ谷さんのギター、かっこいいですよ。」

透子「そ、そう......?///」

楓「はい。桐ケ谷さんはかっこいいです。」

透子「......あたし乗せるの、上手くなってんじゃん///」

楓「あはは......じゃあ、次は広町さん。」

七深「ふっふっふ~///かえ君に撫でられるのはあの日の夜以来だね~///」

 

 あれ、そうだったっけ?

 

 そう思いながら、広町さんの頭を撫でた

 

 広町さんは、毛並みの言い猫みたいだ

 

 なんだか口元も猫っぽくなってるし

 

楓「広町さんがライブすると思うと、すごくドキドキする。」

七深「っ!?///そ、それってもしかして__」

楓「人生で初めてのお友達で、親友だから。そんな人があのステージに上がってライブすると思ったら、すごくドキドキする。」

七深「......あー、うん。かえ君はそうだよね~。」

楓「?」

 

 あれ?何か間違えたかな?

 

 僕の素直な気持ちなんだけど

 

七深「かえ君お期待に答えられるように頑張るよ~!ちゃんと見ててね!」

楓「うん。見てるよ。」

透子「じゃあ後は......」

瑠唯「......」

透子「ルイな!」

楓「え?」

透子「ん?」

 

 や、八潮さんも?

 

 いや、絶対に嫌がるでしょ?

 

 僕なんかに撫でられるなんて......

 

瑠唯「......///」

ましろ(プルプル震えてる......)

つくし(撫でてほしいんだね!わかるよ、その気持ち!)

楓「えっと、しますか?」

瑠唯「......お願いしても、いいかしら?///」

楓「っ!」

 

 今、心臓が飛び跳ねた......?

 

 あと、八潮さんから目が離せない

 

 なんだ、これは......?

 

楓「じ、じゃあ、撫でますね?」

瑠唯「......えぇ///」

楓(わっ、サラサラだ。)

瑠唯「......ふっ、ん///」

 

リサ「ねぇ、あれなにヤってんの?」

紗夜「さ、さぁ?」

燐子「驚きすぎて、茫然としちゃいました......」

 

 可愛いと思ってしまう

 

 八潮さんはかっこいい人なのに

 

 僕なんかがそう思ってはいけない人なのに

 

楓「え、えっと、頑張ってください、八潮さん。」

瑠唯「も、もちろんよ////あなたとの練習の日々を証明して見せるわ///」

楓「は、はい。」

 

 僕はそう頷いて、手を離した

 

 すごく緊張した......

 

 心臓止まっちゃいそうだ......

 

「ツキノモリ(仮)さーん!準備お願いしまーす!」

つくし「は、はい!今行きます!」

透子「というわけで、行ってくる!」

七深「終わったらまた撫でてね~!」

ましろ「わ、私も......///」

瑠唯「......行ってくるわ///」

 

 そういって、皆はステージのほうに歩いて行った

 

 すごく、いい表情をしてる

 

 よかった......緊張はもう大丈夫そうだ

 

友希那「ねぇ、あなたたち、いつもあんな感じなの?」

楓「え?うーん、八潮さん以外はこんな感じです。僕なんかに撫でられたいなんて、不思議ですよね。」

リサ「えぇ......?(困惑)」

楓「頭撫でられるのって流行ってるんですかね?」

紗夜、燐子、あこ「えぇ......?(困惑)」

リサ(マジで言ってんの!?あんなに好き好きオーラ全開なのに!?)

友希那(......すごい子なのかしら?)

楓「?(あっ、もう始まる。)」

 

 それから、僕は皆のライブを見るため

 

 ステージの近くに行った

 

 そこから見える皆の姿はいつも以上に凛々しくて

 

 蛹から羽化するような気配を感じた

 

 

 

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