オリエンテーションから少し経った
広町さんと仲良しだし、毎日が楽しい
そんな中、僕は......
楓、七深「じーーーーー。」
僕は茂みから、
広町さんと女子3人組を見てる
いや、何をしてるんだろう?
透子「あれ?何してんの?広町に......衛宮だっけ?」
楓「あ、気付いてくれたみたいだよ。」
七深「これぞ、目力だね~。」
僕たちはそんな会話をしつつ、
女子3人組の方に歩いて行った
ましろ「え?透子ちゃんのお友達?」
透子「同じクラスの広町と衛宮。よく一緒にいる2人だよ。」
七深「そんな~!おしどり夫婦なんて~!」
透子「え?いや、言ってないんだけど?」
楓「大丈夫だよ。広町さん、いつもこういう冗談言うから。」
僕は笑いながらそう説明した
確か、この人は桐ケ谷透子さん
いつもクラスの中心にいる、
すごくカリスマ性を感じる人だ
後ろの2人は誰だろう
七深「むぅ~。」
つくし「それで、2人は何か用なの?」
楓「広町さんが面白そうな話してるって。何の話してたの?」
透子「バンドの話!実は、この2人とバンド結成したんだ!この間ライブ行ったら、自分でもしたくなってさー!」
七深「そう言えば、SNSにライブのこと投稿してたっけ?」
楓「そうなんだ。」
僕はSNSとかしてないし
全然知らなかった
透子「折角だし、2人も入る?まだメンバー揃ってないし!」
七深「えっ、いいの?」
つくし「もちろんだよ!ベースしてくれる人探してるんだけど、楽器の経験とかある?」
七深「ううん、ないよ。でも、私でよければベースやるよ!面白そう!」
広町さんは嬉しそうに話してる
僕以外と話すことがなかったし、
相当嬉しいんだろうな
透子「それで、衛宮も入る?」
楓「いえ、僕は遠慮しておきます。バンドが出来るほどの体力がないので。」
バンドとかしたら倒れちゃいそうだ
かなり激しいイメージがあるし
体力がない僕は出来ない
七深「え、かえ君は入らないの?」
楓「うん。ちょっと、僕には難しいかなと思って。」
七深「そっか~......残念。」
ましろ(この2人、本当にただのお友達......?)
透子「そうと決まれば、今日、楽器屋行こ!ギターみたい!」
つくし「あ、私も楽器見たい!」
七深「広町も~。かえ君も行こ~。」
楓「うん、いいよ。」
この会話の後、それぞれ教室に戻り
放課後は5人で楽器屋に行った
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放課後の空き教室
僕たちはそこに集まっている
透子「__ふふん!どうよ!」
楓「わぁ、上手だね。」
バンド練習が始まって4日ほど
僕は広町さんの付き添いでここに来てる
みんな、上達が早い
楓「前に弾けなかったフレーズが出来るようになってるし、すごいよ。」
透子「でしょでしょー!」
つくし「もうっ、すぐに調子に乗るんだから......」
ましろ「ま、まぁ、上達はしてるし。」
つくし「あんまり透子ちゃんを甘やかしちゃダメだよ!衛宮君!」
楓「え?うん?」
僕は首をかしげながらそう言った
別に甘やかしてるつもりはないんだけど
気をつけよう
七深「かえ君、広町はどう~?」
楓「何と言うか、すごくて僕が言えることがないね。」
七深「え~!?」
ましろ「広町さん、すぐに出来るようになるもんね。」
楓「広町さんは凄い色を持ってるから、これくらいはできるよ。」
広町さんはどんなフレーズでもすぐにマスターする
器用さが段違いにすごい
流石にあの色を持ってるだけある
つくし「そう言えば、衛宮君の色って何のことなの?」
楓「え?」
透子「そう言えば、色を見るのが得意って言ってたよね?」
ましろ「色を、見る......?」
3人は不思議そうに首をかしげてる
そう言えば、広町さん以外は知らないんだった
楓「僕は人の特有の色が見えるんだ。それで、体調とか分かったり、痕跡として色を追えたり、複数人いれば人間関係の度合いが分かったりするんだよ。」
透子「へぇ!そんなすごかったんだ!ちなみにさ、あたしはどんな色してるの?」
楓「桐ケ谷さんは、キラキラした黄色だよ。すごく派手。」
透子「やっぱりねー!」
倉田さんは藍色、二葉さんは濃いピンク
それぞれ、とても澄んだ色をしてる
心が純粋な証拠だ
桐ケ谷さんは明るい性格の人に多い
少し砂のような感じに見える
楓「月ノ森の生徒は皆、色が輝いてるから、目が疲れちゃうよ。」
透子「あー、だから偶に目を閉じたりしてるんだ。」
七深「すごいでしょ~!」
つくし「いや、すごいんだけど、なんで広町さんが誇らしげなの?」
ましろ「さ、さぁ......?」
倉田さんと二葉さんが首をかしげてる
桐ケ谷さんは携帯を開いて、
広町さんは嬉しそうに笑ってる
楽しくていいなぁ
透子「今日はここまでにしよっか!」
つくし「そうだね!結構練習出来たし!」
楓「じゃあ、僕がカギを返してくるよ。」
それから、4人は帰る用意をし、
僕は教室の鍵を閉め
職員室に返しに行った
__________________
”中庭”
練習を終えた4人は楓を待っている
その間、4人は会話に花を咲かせていた
透子「__そう言えばさ、広町って衛宮の事好きなの?」
会話の途中、透子はそう七深に尋ねた
すると、七深の顔は一気に紅潮した
七深「えぇ!?///なんでわかったの!?///」
つくし「え?逆にバレてないと思ってたの?」
ましろ「流石に、分かりやす過ぎるからね......」
つくしとましろは少しため息をついた
七深の態度を見て気付かない人間は、
楓を除けばほとんどいないだろう
透子「ほんと、いっつも一緒にいるし。偶に見つめ合ってるし。」
つくし「えぇ!?それって......」
七深「ち、違うよ~!///まだそんな関係じゃないって~!///」
ましろ(まだ、なんだ。)
七深「見つめ合ってるのは、かえ君がいろんな色を見すぎると疲れちゃうから、その対策だよ~。」
七深がそう言うと、透子は頷き
七深の肩に手を置いた
透子「頑張りなよー。たった一回の青春なんだから。」
七深「あ、あはは~///」
瑠唯「__あなた達。」
透子、ましろ、つくし、七深「!?」
会話の途中、瑠唯が歩いてこっちに来て
いつも通りの無表情で話しかけて来た
4人は驚いて、全員肩が跳ねた
瑠唯「さっきの演奏はあなた達?」
透子「そうだけど......?」
瑠唯「桐ケ谷さん......そう、あなたが関わってるなら納得ね。」
瑠唯は溜息を付きながらそう言った
そして、口を開いた
瑠唯「最近、生徒会に騒音がすると苦情が来ているわ。」
ましろ「もしかして、バンド練習の音......?」
瑠唯「あれは曲だったの?」
瑠唯は驚いたような顔をしてる
だが、すぐに呆れたような顔になった
瑠唯「音楽は調和でしょう。教室から聞こえたのは調和してるとは言えないような音だったわ。」
透子「まだ、練習始めたばっかりだし......」
瑠唯「いつ始めようと、今、ここにあるものが全てよ。これ以上の迷惑な活動は生徒会の一員として容認しかねるわ。」
瑠唯は淡々とそう言って
つくしの方に目を向けた
瑠唯「この申請書を書いたのはあなたね。不備だらけよ。誤字脱字が三か所あるわ。」
つくし「え......?」
瑠唯は申請書を見せながらそう言った
透子はあちゃーと言った顔をして
ましろと七深は顔が引きつっている
瑠唯「ともかく、教室の使用許可は__」
楓「__あれ?八潮さん?」
瑠唯「っ!?」
”楓”
4人の所に来たら、
八潮さんが話していました
何か、深刻そうな雰囲気だけど
入ってよかったのかな?
楓「どうしたんですか?」
透子「いやー、八潮の奴がさ__」
瑠唯「教室の使用許可は継続よ。」
ましろ、つくし、透子、七深「え?」
楓「?(使用許可?)」
何の話をしてるんだろ
そう言えば、八潮さん何かの書類持ってる
あれは、使用許可書?
瑠唯「これは、書き直してあげるわ。」
透子「え?いや、何の心変わり?」
瑠唯「......なんでもないわ。」
八潮さんは目をそらしながらそう言った
よく見ると、誤字脱字が酷い書類だ
八潮さん、これを書き直してくれるのか
良い人なんだ
瑠唯「......彼は。」
つくし「?」
瑠唯「彼は、バンドのメンバーなのかしら。」
ましろ「い、いえ、広町さんの付き添いで毎回来てます......」
瑠唯「そう......」
楓「?」
八潮さんが何かを考えてる
そして、少しすると顔を上げ
ゆっくり口を開いた
瑠唯「あなた達に音楽を教えてあげるわ。」
ましろ「え......?」
瑠唯「この使用許可書の書き直しの見返りとして、あなたたちのバンドに入れて頂戴。」
七深「えぇ!?」
つくし(え、ど、どういうこと!?)
楓「八潮さんもバンドに入るの?楽器の経験は?」
瑠唯「バイオリンなら弾けるわ。」
バイオリンかー
何と言うか、絵になりそう
すごく綺麗な人だし
楓「よかったね!これで、メンバーもそろうよ!」
透子「お、おー、そうだね!(?)」
つくし「八潮さんのバイオリン素敵だし!うん、大歓迎だよ!(?)」
瑠唯「よろしくおねがいするわ。それでは、ごきげんよう。」
八潮さんはそう言って
僕たちに背中を向け、歩きだした
楓「練習、明日あるから来てね!また、明日!」
瑠唯「!......えぇ、また明日。」
八潮さんは門の方に向かって歩いて行った
少し笑ってた気もするけど、
夕日が眩しくてよく見えなかった
透子「え、どういうこと?」
楓「どうしたの?」
つくし「い、いや、助かったからいいんだけど......」
ましろ(八潮さん、衛宮君に甘い......?)
七深(もしかして......)
楓「??」
こうして、バンドメンバーが集まった
4人が不思議そうな顔をしてたけど、
何かおかしなことがあったのかな?