色の少年   作:火の車

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急変

 衛宮君に思いを伝えた

 

 昨夜は結局答えは聞けなかったけど

 

 何となく、自分の中で満足した

 

ましろ(......でも。)

 

 少し、気になったことがある

 

 それは、告白した後の衛宮君の表情

 

 恥ずかしがってるとか、驚いてるって感じじゃなかった

 

 苦しそう......そう言う感想が出る表情だった

 

ましろ(あの表情は、何だったんだろう......)

 

 あの後ずっと、心ここにあらずだったし

 

 大丈夫、なのかな......

 

瑠唯「倉田さん。」

ましろ「るいさん?」

 

 しばらく1人で考え込んでると、体操着を着たるいさんが歩いて来た

 

 朝から生徒会の方に行ってたはずだけど

 

 どうしたんだろう?

 

瑠唯「衛宮君がまだ来ていないのだけれど、何か心当たりはないかしら?」

ましろ「えっ」

 

 その瞬間、サーっと血の気が引くのを感じた

 

 あの衛宮君がこの時間に来てないの?

 

 いっつも一番早く来てるのに

 

透子「あ!2人共いた!」

七深「かえ君、まだ来てないんだけど~!2人は知らない~!?」

つくし「こっちにもいない!?」

 

 他の3人もこっちに来た

 

 ど、どうしよう......

 

ましろ「もしかしたら、私のせい、かも......」

透子、七深、つくし「え?」

瑠唯「......どういうこと?」

 

 皆の視線がこっちに集まる

 

 怖い......けど、言わないと

 

ましろ「き、昨日、衛宮君に告白した......」

七深「!!」

透子「......そ、そっか。でも、それは流石に原因じゃなくね?」

ましろ「ち、違うの......」

 

 まさか、とは思った

 

 けど、今、学校に来てないのを知って確信した

 

 衛宮君は......

 

ましろ「すごく、思いつめた顔をしてた......あの時は、舞い上がってて、そこまで頭が回らなかったけど......今思ったら......」

透子「まさか、病気だからそれで思い悩んだ、とか。」

つくし、七深、瑠唯「え?」

 

 透子ちゃんの言葉に3人は愕然とした表情を浮かべた

 

 言った本人はやっちゃったって言った顔をしてる

 

 そっか、この3人は衛宮君の病気のこと、知らないんだ

 

七深「......どういうこと?」

ましろ「と、透子ちゃん。」

透子「......こうなったら、仕方ないか。」

 

 透子ちゃんは深くため息をついた

 

 そして、いつもからは考えられないくらい静かな声で話し出した

 

透子「これは本人から聞いた話。あいつ、心臓の病気なんだよ。生まれた時から。」

つくし「そ、そんな......」

透子「最近は症状は治まってたらしいけど、完治はしてない。つまり、今も病気と闘ってるんだよ。」

七深、つくし、瑠唯「......」

 

 3人が言葉を失った

 

 それはそうだ

 

 元から体は強くないと思ってただろうけど

 

 心臓の病気を持ってるなんて思わないし

 

つくし「いや、それでもおかしいよ。だって、さっき衛宮先生いたもん。もし、衛宮君が病気になってたら、体育祭に来るわけない。」

瑠唯「......言われてみれば、そうかもしれないわね。」

 

 なら、なんで......?

 

 体が悪いならつくしちゃんの言う通り学校に来ないだろうし

 

 でも、あの衛宮君が寝坊なんて考えられない

 

透子「と、取り合えず、電話かけみよ!もしかしたら、珍しく寝坊してるかもしれないしさ!」

七深「そ、そうだね~!」

つくし「それがいいよ!うん!」

瑠唯(......なに、この嫌な感じは。)

 

 透子ちゃんはそう言って、携帯を取り出し

 

 つくしちゃんとななみちゃんは横で明るく振舞っていた

 

 けど、その中で1人

 

 るいさんだけは、不安そうな、何かを恐れてるとうな

 

 そんな表情を浮かべていた

___________________

 

 “同時刻”

 

磐長姫「__着いた。」

 

 ここは出雲

 

 10月に神々はここに集結する

 

 ......と言うことになってる(面倒臭い)

 

?「やぁ、今年は早いね。磐長姫。」

磐長姫「大国主神。久しい。」

大国主神「そうだね。しばらくはここに来ても会えなかった。神はあまりに増えすぎた。」

磐長姫「それは仕方ない。」

 

 この、人間で言うチャラ男みたいな神

 

 一見すればそうでもないけど

 

 これでも、国津神の主宰神

 

 簡単に言えば、偉い

 

大国主神「どういう心境の変化かな?」

磐長姫「別に。偶然だよ。」

大国主神「新たな神候補の熱心さに心を動かされたわけじゃなく?」

磐長姫「!......なんで知ってるの。」

大国主神「面白い気配を感じてね。少し観察していたんだ。」

 

 ......気持ち悪い(直球)

 

 いつから見られてたのかは知らないけど

 

 神にもプライバシーはあってほしい

 

大国主神「それで感想なんだけど。」

磐長姫「!」

大国主神「いいね、彼!すごくいい!」

 

 大国主神は嬉しそうにそう言った

 

 やはり、私の目に狂いはないみたい

 

大国主神「君の見る目は確かだ。彼は神に必要な要素のほとんどを人間ながらに備えてる。しかも、神にすら恋をさせるほどの何かもある。」

磐長姫「......それはいい///」

大国主神「だがね、君は一つ、彼を見誤ってる。」

磐長姫「......?」

 

 大国主神の雰囲気が変わった

 

 私が、楓を見誤ってる?

 

 そんな馬鹿な

 

 観察してるだけの大国主神が気づいて私が気づかないことなんて......

 

大国主神「彼の持つもの。君は恐らく、齢で死に至る呪いだと思ったんじゃないかな?」

磐長姫「そのはず。楓の寿命は確かに16で......」

大国主神「まぁ、あの時点では16だったね。」

 

 あの時点では......?

 

 一瞬、そう思った

 

 けど、すぐにその意味が分かった

 

 まさか......!

 

大国主神「だが、少し違う。彼の本当の呪いは__」

磐長姫「__っ!?(マズい!!)」

 

 大国主神の言葉を聞いて

 

 私は大急ぎで出雲を飛び出した

 

 これは不味い、不味すぎる

 

 一刻も早く、楓のこのことを伝えないと

 

 でないと、本当に取り返しの付かないことになる

 

 

大国主神(また、彼の運命が動いた。これは......)

 

 

 

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