ようこそ2人の最高傑作がいる学校へ   作:クリッピー

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データベースを今回から書きます。


第13話 新しい部活

 今日はいつもに増して賑やかなDクラス。

 それには1つの理由がある。

 

(なぜ賑やかって?そう、今日は...7月1日!つまりポイントの振り込まれる日ってことだ!)

 

「おはよう諸君。今日はいつにも増して落ち着かない様子だな」

 

 ホームルーム開始の鐘の音と共に、茶柱先生が入ってきた。

 周りを見ると確かに落ち着きがないように見える。

 俺も僅かながら落ち着きがないから言えたことではないが。

 

「佐枝ちゃん先生!俺たち今月もポイント0だったんですか!?朝チェックしたら1円も振り込まれてなかったんだけど!」

 

「それで落ち着かなかったわけか」

 

「俺たちこの1ヶ月、死ぬほど頑張りましたよ。中間テストだって乗り切ったし・・・・・・なのに0のままなんてあんまりじゃないですかね!遅刻や欠席、私語だって全然だし!」

 

(死ぬほどは言い過ぎかと思うが...)

 

「勝手に結論を出すな。まずは話を聞け。池、確かにお前の言うように今までとは見違えるほど頑張ったようだな。それは認めよう。お前たちが実感を持っているように学校側も当然それを理解している」

 

 些か誇張している表現ではあるが、先生はそれを認め、学校側も理解をしている。

 だが、今月支給されたポイントは先月と同じ0。

 これには恐らく、何かが関係しているはずだ。

 

「ではさっそく今月のポイントを発表する」

 

 先生が黒板にAクラスから順にポイントを公開していく。

 Dクラスは87ポイント。Aクラスに至っては1004ポイント。

 今月は10万ポイントが入るようだ。

 Dクラスのポイントが上がっているのを見る限り、見えないマイナスポイントというのが無いことに安心を覚える。

 

 ならなぜポイントが振り込まれてないのかというと、少しトラブルがあって1年生の支給が遅れているらしい。

 そのトラブルが解消され次第、ポイントが支給されるそうだ。

 

(小遣い程度でもポイントは欲しいから、早くトラブルを解消してほしいね)

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

 昼休みになり、俺の席に1人の男が近寄ってくる。綾小路だ。

 俺と綾小路は少しわけがあり、昼休みを共にしている。

 

「例のブツを持って来たか?」

 

「ああ、お前に頼まれたものはしっかり持って来たぞ」

 

 そう答えると、綾小路の顔が喜んでいるように見える。

 綾小路が本城の椅子を借りて正面に座る。

 そして俺は例のブツをカバンから出す。

 それは・・・・・・

 お弁当である。

 昼飯は必ず山菜定食にすると決めていたのだが、昨日を境に、それは俺の脳内から消されたのであった。

 

-----------------------------

 

 昨日の昼休み、俺は初めて昼飯を自分で作ってきた。

 

(え?めんどくさいから作らないとか言ってなかったって?

 あれは本当だが、やはり毎日山菜定食は辛いから、2ヶ月に1回は弁当を作ろうと思って作ってみた)

 

 1人で食べてもいいが、今日は綾小路が教室にいたので、一緒に食べないか誘うことにした。

 

「なあ、綾小路。一緒に食べないか?」

 

「いいのか?」

 

「ああ」

 

 こちらが聞いているのに、聞き返してくる綾小路。

 その感覚は分からなくもないが、誘っている相手に対してその返答は好ましいとは思わない。

 そんなことを胸の内に秘めながら、綾小路の前の席の人から椅子を借りて座る。

 

「良かったわね、綾小路くん。今日は一緒に食べる人がいて」

 

「それじゃあ、まるでオレが毎日ぼっちみたいじゃないか?」

 

「そうかしら。私にはいつも隣で、1人ぼっちでいるように見えるのだけど」

 

 何か綾小路と堀北が綾小路ぼっち飯についての話を始めた。

 俺も昨日までほとんどぼっちだったが。

 

「そういえば今日は弁当なのか?」

 

 話の内容に入れない俺を気遣ってか、綾小路は俺の目の前にある弁当箱を見ながらそう言う。

 

「毎日山菜定食、ってのもいいんだが、今日は気分転換に弁当にしてみたんだ」

 

「それにしても、よく山菜定食なんて食べられるわね。私なら絶対に無理だわ。もしかしてあなた、草食動物か何かかしら?」

 

 堀北とはまともに喋ったことがないのに、いきなり毒を吐かれてしまった。

 

「俺は食への感謝を忘れず、食べられるものなら偏見を持たず食べることにしているからな。あと草食動物ではない」

 

「草食動物ではないのなら、雑食のカラスに近いのかもしれないわね」

 

「カラスでもないし、雑食という点なら人間も同じだ」

 

「確かにそうね。あなたがカラスのように集団で行動するような生き物に見えないから、最初から除外するべきだったわ」

 

「そもそもの話、俺は人間だ。他の生物に勝手にされても困る」

 

「仕方ないじゃない。山菜定食を毎日のように食べているなんて、同じ日本人として恥ずかしく感じてしまうもの」

 

「今の発言、全国にいる山菜を毎日食べている人を絶対敵に回したぞ」

 

 堀北の言葉の端々からかなりの棘を感じるが、まさかこれが通常運転だったら一度病院に行くことをおすすめしたい。

 

(それにしても、よくつらつらと悪口を並べられるな。普通、こんなにすぐ出てくるわけがない)

 

 それも俺と堀北なんて、2回程度しか喋ったことがないのにこれである。

 こいつは人のあらを探すのが、天才的に上手いのかもしれない。

 

「それにしても、本当にあなたが自炊をしてくるとは思ってもいなかったわ」

 

(こいつ、露骨に話を逸らしやがった)

 

「そういえば、自分のことを全国でも稀な主夫って言っていたもんな」

 

「主夫を豪語するだけはあるようだけど、その中身はどうかしら?まさか、白米だけを詰めただけなんて有り得ないでしょうね」

 

 挑発的な言葉を言う堀北に、ここは言葉を返すよりも実際に見てもらった方が早い。

 俺は弁当箱を手に取って、蓋を取る。

 この弁当箱は2段で下段には円柱型の一口おにぎり、上段にはおかずが入っている。

 おかずには卵焼きやウィンナー、ポテトサラダに唐揚げ等を栄養バランスを考えていれてあるため、太ることはまずない。

 ちなみに、ウィンナー以外は自作である。

 

「噓、でしょ・・・・・・」

 

「一見、茶色ばかりに見えるが、しっかり緑が取れるようになっているな」

 

 弁当の中身を見て驚愕する堀北と冷静に分析する綾小路。

 これには思わず鼻で笑ってしまった。

 

「ということだ。生憎、俺は料理が出来るんだ。では、いただきます」

 

 頭を抱え下を向く堀北を横目に、まず唐揚げを口にする。

 

(うん、美味しい。冷えてるはずなのに普通に美味い)

 

 もう一個食べようとしたら、唐揚げを直視している綾小路が見えた。

 俺は試しに唐揚げを右に動かしてみる。

 すると綾小路もそれを追うように目を動かしている。

 左に動かす。まだ追っている。

 

「やろうか?」

 

「いいのか?」

 

「いいぞ。少し待っていてくれ」

 

 俺は自分の席に戻ってカバンの中から割り箸を取り、弁当箱の蓋に唐揚げとおにぎりを1つずつ置いて割り箸を渡す。

 何か目がキラキラしてる気がするがまあいいだろう。

 綾小路は俺が渡した割り箸を持って、唐揚げを食べる。

 

「美味いな、これ」

 

「そりゃー良かった」

 

 人に美味しいって言って貰えるってのは何かいいものを感じる。

 

「もし良かったら、毎日弁当作ってやるぞ」

 

「いいのかそんなこと?」

 

(綾小路って、いいのか?ばっかり聞く気がする...)

 

「その代わり、スーパーに行く時ついてきてくれ。無料の商品を2人分確保出来てポイントを節約できるからな」

 

「分かった」

 

「よし。契約成立だ」

 

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 まあそんなことがあって作ってきたのだ。

 俺にとっては弁当を作るのは苦ではないし、ぼっち飯を回避して、食料が手に入るという一石二鳥な状態である。

 ついでに、堀北のあんな顔を見れて、凄く満足している。

 綾小路は弁当箱を開いて、おおーと言う。

 今回は和食にして、上の段に昨日の肉じゃが、ほうれん草のおひたしにだし巻き玉子、鯖の塩焼き。

 下の段には白米と真ん中に梅干し。

 美味しいことを願っておこう。

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

「須藤、黒瀬。お前らに話がある、職員室に来てもらおうか」

 

 放課後になり、いきなり教室にやってきた茶柱先生に須藤と一緒に呼ばれてしまう。

 俺に関しては理由が分かるが、須藤に関してはあまり思い当たる節がない。

 もしかして、昨日のことが関係しているのだろうか?

 

「は?何で俺が。これからバスケの練習なんすけど」

 

「顧問には話をつけた。来るも来ないもお前の自由だが、後で責任は取らんぞ」

 

「なんなんだよ・・・・・・すぐ終わるんだろうな?」

 

「それはお前の心がけ次第だ。こうしている間にも時間は過ぎていくぞ」

 

 露骨に舌打ちした後、須藤は茶柱先生の後ろについていく。

 俺もその後ろについていく。

 そして職員室の前に着き、先生が止まる。

 

「先に須藤から話をする。すまないが、黒瀬。須藤の話が終わるまで職員室の外で待っていてくれ」

 

 そう言って、須藤と茶柱先生は職員室に入っていく。

 

(俺の呼ばれた理由は分かるとして、須藤に関しては謎だ。もしかしたら、前の特別棟でのことかもしれないな。俺が知ってるのは、あの3人がボコボコにされてたぐらい。

 もしかして、特別棟に監視カメラがあって呼ばれたとか。また今度確認してみるか)

 

 そんなことを思いながら数分待っていると、須藤が職員室から出てきた。

 顔を見る限り、苛立っているように見える。

 茶柱先生も同じタイミングで出てきて、俺を呼んだので中に入る。

 

「この前の件についてだが、お前の言っていた『ゲーム部』は部活として認められた。部員はこの5人でいいんだな?」

 

 そう。俺が先生に呼ばれた理由はこれである。

 

 少し前に、野球部の校外試合でレギュラーが前日に怪我をして、俺は助っ人として参加したのだ。

 その時に、4点を決めて学校側から少しだけポイントを貰ったのだ。

 そこから、部活をしようと思ってゲーム部を作ったのが経緯になる。

 なぜゲーム部かというと、俺の年齢でも簡単に世界大会に出られて、ポイントもがっぽり稼げそうというのが理由だ。

 

(5月ぐらいに部活はやらないとか言ってたけど、あれは嘘だ)

 

 部員についてだが、本城と沖谷と博士と本堂に頼んでいる。

 まあ籍を入れてもらうだけなので、そこまで問題なかった。

 

「はい、大丈夫ですよ」

 

「顧問についてだが、私がやることになった」

 

「分かりました。もう帰ってもいいですよね?」

 

「いいぞ」

 

「それでは失礼しました」

 

 俺は職員室を出て寮へ帰ることにした。

 




高度育成高等学校学生データベース
7月1日時点

氏名 黒瀬神威 (くろせかむい)

クラス 1年D組
学籍番号 S01T004701
部活動 ゲーム部
誕生日 9月18日

評価
学力 C-(A)
知性 C(A)
判断力 C(B+)
身体能力 C(A)
協調性 E(C)

※()内が7月1日時点での評価
外は入学時点での評価

面接官からのコメント
中学では学力が平均レベル、身体能力も平均レベルである一般的な生徒である。だが入試では、社会が上位、それ以外は平均をだいぶ下回っていた。小学生時代の長期欠席から、Dクラスの配属とする。学力については、不明な点が多く評価保留とする。

担任メモ
5月2日 入学までの評価は偽りであることを報告(本人に確認あり)
同学年との交流は少ないが、他学年との交流は多い模様。

3章(よう実3巻目)でオリ主のクラスをどうするか悩んでいるのでアンケートをとります(4つともの場合、A,B,Cクラスのは外伝みたいなので出すと思います)

  • このままDクラスで
  • Cクラスで
  • Bクラスで
  • Aクラスで
  • 4つともで
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